日々の思い

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<h21.12.12>

推敲

 推敲とは文章を何度も読み返し考え練ることですが、
俳句の本(国民的俳句百選 長谷川櫂著)を読んでいて、
その語源を知りました。

 唐の詩人買島(かとう)は、
若くして出家し、長安の青龍寺に入りましたが、
その時代の大詩人、韓愈(かんゆ)に詩才を見出されて還俗します。

 その買島がある時、
「僧は推(お)す月下の門」という漢詩を作りましたが、
「僧は敲(たた)く」のどちらがいいか大いに悩みます。
「僧は推す」といえば、<ぎーっ>ときしんで門の扉が動く気配がありますし、
「僧は敲く」とすれば、<どんどん>と僧の扉を叩く音が月下に鳴りわたります。

 そこで先生の韓愈に相談すると、
韓愈は「僧は敲く月下の門」の方が良いと言われ、こちらに落ち着きました。
ここから推敲(すいこう)という言葉が生まれたそうです。
推敲の語源は、僧が門を推すか、僧が門を敲くかで
悩んだ漢詩人からきたんですね(^_^)v。

 私は性格なのか、この推敲が好きで、
それをやっている時は集中し時間を忘れます(*^_^*)。
頭の体操、惚け防止にもなると思っています。
 
 特に俳句作りにこの推敲は欠かせません。
最初作った句が推敲を繰り返すたびに変形をして
気がついたら全く違った句になっていたということもあります(^_^;)。

 私は2週間ごとに同じ季語で10句作っていますが、
そのためには最低30句は作り、
その中なら10句を選ぶようにしています。
一つの句を4〜5回推敲出来る期間として
2週間は私には丁度良い案配の期間です。 
 

 

 

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