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大川わたり

 山本一力の大川わたりを読みました。
もの凄く面白かったので、お薦めです(^o^)。
 
 タイトルの「大川わたり」の意味は次のようです。
 大川(隅田川)を挟んで、
江戸は東と西では町の雰囲気がまるで違っていました。
 東側は主人公である大工の銀治が住んでいた門前仲町や、
猪之介の賭場のある木場のように、庶民の町でした。
 それに対して西側は、江戸城があり、
武家屋敷とか商家の大店があり、
上流階級の住む町でした。

 腕の良い大工の銀治は、身寄りもない一人ものであり、
その寂しさを紛らすこともあって、
猪之介の賭場に出入りをし、そこで20両もの借金をします。
(その当時の腕の良い大工の月の稼ぎが約2両でした。
そこから類推すると、今の金なら400万〜500万くらいではないでしょうか)

 銀治はその借金を、心機一転心やり直すことで返したいと、
猪之介に少しの間の猶予を願い出ます。
それに対して猪之介は
大川を渡る時は借金の全額を返す時だけ、
それ以外で大川を渡れば、殺すという条件で許します。

 住み慣れた町を離れ、
猪之介によって大川の西側へ追放される形になりましすが、
この<大川わたり>の禁止が、今後の銀治に大きな障害となって、
立ちはだかっていきます。
 
 

 

 

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