日々の思い
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桑名宿 |
3月27日(日)に『往事を偲ぶ東海道・伊勢街道、 東海道・桑名宿から富田』という近鉄ハイキングに行って来ました。 コースの概要は 『桑名駅→七里の渡し跡・一の鳥居→十念寺→矢田立場→菓匠つやた →安永の常夜燈→近鉄富田駅』で、 全長約12q、3時間のハイキングでした。 ただ私は俳句の句材を探しながらでしたので、 4時間半はかかりました(*^_^*)。 9:05に近鉄桑名駅を出発しました。 その日は、雲一つないような晴天で暖かでしたが、 それでも日陰に入ると風が冷たくて、 その風の寒さに早春を感じました。 まず始めに<七里の渡し>をめざしました。 桑名は伊勢神宮の東の入口、ここらあたりは お正月の注連飾りを一年中飾る地域でもあります。 揖斐川に沿って住吉神社がありました。 ここはかつて住吉浦と言われ、廻船の船溜まりとして栄えたそうです。 そして桑名と言えば焼き蛤、 目の前の揖斐川では、蛤を取る舟がたくさん出て、 まるで合戦をするような勢いで、蛤を取っていました。 その舟の水脈の白さと、川波が光り輝きまぶしかったです。 桑名宿と宮宿(熱田)の間は江戸時代東海道五十三次唯一の海路で、 その距離が七里(28q)であることから、七里の渡しと呼ばれていました。 ここは伊勢の国の東の入口にあたるため、伊勢神宮の「一の鳥居」があり 昔は桑名宿の中心として、船番所、脇本陣、大塚本陣などがありました。 残念ながら昔の面影はほとんどなく、 静かに寄せる波音に昔を偲ぶことしかできませんでした。 きっとここを舞台とした出会いと別れの 人間ドラマが一杯あったことでしょう。 波音に 偲ぶ渡し場 花菜咲く 春日神社には銅の大鳥居があり、昔の勢いを感じました。 その鳥居の横には、迷子しるべ石がありました。 迷子しるべ石とは、 江戸時代には迷子を探す手だてとして、 石碑の片側に迷子の名前等を書いた紙を貼り、 情報を持っている人が反対側に その情報を書いた紙を貼るという習俗がありました。 人間の知恵ってすごいですね。 菜の花や 銅の鳥居に 迷子石 その神社の神主がみかんを輪切りにしたものを 社務所の木に吊しているので、何をしているのですかと尋ねたら いつもくる鳥のための餌だと答えてくれました。 ちょっと温かい気分になりました(*^_^*)。 木に蜜柑 吊す神主 春温し 境内には山口誓子の句碑がありました。 『山車(だし)統(す)べて 鎧皇后 立ち給ふ』 これは桑名の石取祭りを読んだ句で、 この祭りは、鉦と太鼓の賑やかな囃子のため 「日本一やかましい祭り」と言われているそうです。 菜の花や 伊勢の社に 誓子句碑 そしてその後はひたすら歩き、 午後1時半に近鉄富田駅について、 駅前の店でお好み焼きを食べて帰ってきました。 さすがここは関西圏、このお好み焼きおいしかったです(*^_^*)。 初桜 なぞれば伊勢と 標石 春の日や 終日歩く 桑名宿 神域に 寄添ふ杖や 花菜風 街道の 軒皆低く 花菜咲く |