日々の思い

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<h25.10.16>

安曇野

 10月12日(土)〜13日(日)の1泊2日で、
長野県の安曇野&戸隠に友達6人と行って来ました。

<一日目>
 穂高神社

 菰樽に 信濃の地酒 秋日和
 安曇野の 刻ゆったりと 秋の雲
 塩の道 萩のこぼるる 道祖神
 安曇野に 塩の道あり 秋桜
 天高し 鳥居に望む 穂高かな

 昼食は、友達のおすすめの、
信州蕎麦の名店<有明神社 くるまや>で、ざる蕎麦を食べました。
大盛りと2人前をそれぞれ頼みましたが、
私は2人前の方を食べました。
とても、のど越しがよく、そばはおいしかったのですが、
さすがに年は争えず、2枚は多く、
大盛りにしておけば良かったと後悔しました。

 その蕎麦屋から有明山神社への参道が始まり、
13本の黒松並木がありました。
その神社の手水舎と裕明門の彫り物は見事で、
日光の陽明門を彷彿とさせてくれました。

 蕎麦食べて 詣る信濃の 古刹かな

大王わさび農場見学

 わさびはきれいな水でないと育たないと聞いていましたが、
それを地でいくように、ここの水はきれいで清々しいものでした。
この清流は北アルプスの湧水で、
水底の水草が流れに沿って揺れるのがはっきりと見えます。

 水車と茅葺小屋がありました。
家で調べたら、黒澤監督の『夢』のロケ地だったとか、
あの水車の里のシーンはよく覚えていたので、
なるほどと納得しました。

 ここで、わさびソフトクリーム(350円也)を食べましたが、
ほとんどわさびの味がしなくて、苦情話で盛り上がりました。

 安曇野の わさび育む 秋の水

仁科神宮寺

 この神社は、日本最古の神明造り(伊勢神宮と同じ)で
国宝に指定されています。
でもそのわりに訪れる人が少なく、
隠れた名所といった所でしょうか。
千年杉の巨木に囲まれ、ひっそりと社が建っています。

 国宝の 社はひそと 秋の空

 
松本城

 連休で、さらにイベントもやっていたので、
どこも駐車場が満杯で、ようやく見つけて見学することができました。。

 城堀に石垣がなくて、道と同じ高さに堀の水があったので、
天守閣を間近に感じることができました。

 松本城の天守は五重六階の造りで国宝です。
外壁は黒塗りの板壁と白い漆喰壁のため、烏城とも言われ、
その黒と白とのコントラストがアルプスに映えます。

 江戸時代初期の天守は、当時のままで、
手を加えていない素朴な天守閣です。
それゆえ、かえって迫力があり、
そこに本物の歴史と存在感を感じさせてくれます。

 安曇野に 五重の天守 秋の風
 堀端に 浮き輪置く城 秋の鯉
 素朴なる 信濃の人や 秋の城

日本三大車窓の姨捨

 姨捨山伝説は、映画やドラマなどで
暗いイメージがはっきりとついています。
でも、姨捨駅にあったパンフの民話を読んで見ると、
自分の思っていたものと違っていました。
私は、江戸時代貧しい村が口減らしのために、
自分の年取った親を山に捨てにいく物語だと思っていました。

 この民話なかなか感動的でおもしろいですから、
興味のある方は、ネットで検索して読んで見てください。

 姨捨の棚田(総面積25haで約1800枚)は、
田毎の月(たごとのつき)と呼ばれているそうです。
それは、名月(旧暦の8月15日の月)が
ここの棚田、一枚一枚に映る、
すなわち、田ごとに月が映るからです。

 近くの名刹長楽寺に芭蕉の句碑があり、
「おもかげや 姨ひとりなく 月の友」と詠んでいます。

姨捨の 棚田に立ちて 秋思ふ
姨捨に 望む千曲や 秋灯る
姨捨の 駅舎新し 鶏頭花

 その日は、上山田温泉のルートインに泊まりました。
夜は、近くの温泉街の居酒屋で飲み会、
信州の名物の馬刺は霜降りで柔らかくてとても旨かったです。
また、〆の辛み大根の<おしぼりうどん>も旨かったです。

 信州の 秋は馬刺の 旨きかな

<二日目>

戸隠神社

 二日目に最初に向かったのは、戸隠神社でした。
こちらもすごい人で、朝一番で向かったのは正解でした。
車をスキー場の駐車場に置いて、シャトルバスを利用しました。
500円で乗り放題で、スキー場(駐車場)→中社→鏡池→奥社
へと、10分間隔くらいで運転していましたが、
マイカーの大渋滞で、待たされました。

 鏡池は、紅葉にはまだ早かったので、
ここが一面紅葉したら、ものすごくきれいだろうと
想像しながら眺めていました。
戸隠の山々をバックした、鏡池という名前が示すような
美しい池で、ここから、奥社の随神門まで2km程度歩きました。

 すべて山の中を通る散策路で、森林浴になり、
とても気持ちが良く疲れを感じません。
そして、すれ違う人と大きな挨拶が
自然にでき、その度に気分が高揚していきます。

 戸隠の 秋を装ふ 鏡池
 戸隠の 古道は清し 実千両
 女郎花 古道行交ふ 人に笑み

 戸隠神社の奥社の参道の両側には
杉の巨木の並木、その緩やかな坂を20分程度歩くと、
最後に待っているのは、私にとっては急な坂道と階段(;>_<;)。
私の体力には結構大変でした。
でも、苦労をして登っただけに
ありがたみを増したことも事実です。

 奥社への 参道険し 雁渡る
 整然と 並びて詣る 秋社
 秋高し 奥社を抱く 戸隠山
 秋晴れや そばだつ山の 奥社抱く

 その後、善光寺に向かいましたが、
駐車場はどこも満席で、あきらめて、
小布施へ向かいました。
でも、その途中にも渋滞に巻き込まれて、
時間が足りなくなり、小布施は、
岩松院(がんしょういん)だけを見学して、名古屋へ帰りました。

 ここは福島正則の霊廟で、北斎の天井絵が有名です。
また、小林一茶が
『やせ蛙 まけるな一茶 ここにあり』と詠んだ場所でもあります。

 今までみやげを買う場所がなかったので、
ここが最後のチャンスと、
信州らしい土産として<おやき>を買おうとしました。

 でも、すでに売り切れだっので、
仕方なしに、真っ赤なほっぺのような林檎を買いました。

 小布施にて ほっぺの如き 林檎買ふ
 こぼれ萩 一茶の句碑に 陶蛙

 
 

 

 

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