日々の思い

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明日は我が身 

 今年度で、再任用が終わり、65歳にて本当の定年を迎えました。
来年度は今年度と同じくらいの時間、
非常勤講師を今の学校ですることになりました。
非常勤は授業だけすればいいので、
今まで以上に時間にゆとりができるので、
趣味(俳句と小筆)に、目標を持って励みたいと思っています。

*****
 3月19日(土)この日は栄で俳句と小筆の講座のある日でした。
終わってから友だちとお酒を飲んで、名鉄電車に乗ったら、
昔の上司に会いました。
何年ぶりになるのでしょうか?

 スーツに帽子姿の正装、かつての部下の
退職祝いの会の帰りだったそうです。
その先生は私もよく知っている方なので、
いろいろと思い出話で盛り上がりました。

 上司は今は75歳だそうです。
後4日で後期高齢者だと自嘲気味に笑っていましたが、
とにかく話すことに餓えているから、
一方的に話してばかりでごめんと言いながら、
話すは話すは……。

 昔はそんなに話す人ではなく、どちらかと言えば寡黙な方でした。
でも、今は何もせずに、ほとんど家に居て、
奥さんしか話し相手がいないそうです。

 話し相手がいない。
ジムに行って泳ぐけど、泳ぐだけでジムにくる人と話さない、
図書館に行くけど、黙って時代小説を読んでいるだけ。

 定年までの仕事では、時間に縛られた生活をしてきたので、
老後は自分のペースでやりたい
だから、自分のペースを乱す人との交流はしたくない。
そんなポリシーをもって老後を過ごしてこられたそうです。

 今、老後破産が社会問題になっていますが、
私はお金より、孤独の方が老後には大きな問題だと思います。
上司には趣味を持つこと、
例えば中日文化センターで何か習うと
そこから友達ができ、必然的に話をするので交流ができると
勧めたのですが……。

 でも今更、入っていけないと言っていました。
75歳という年齢、頑固な所があり、プライドがある。
さらに社会的に高い地位(この方は校長でした)にあった人は
なおさらですね。

 新しい会や、サークルに入って行くには、
自分を下げて、入れてもらう、入れていただくという
謙虚な気持ちがないと難しいものです。

 趣味を始める時、誰でも初めは初心者です。
それが時間と共に徐々に上達してベテランになっていきます。
だから老後に備えて、若い時から準備をする必要があると思います。
私は、54歳との時に、それに気づき準備をしてきました。
それから10年たって、ようやく趣味がなじんできました。

 この上司は人間的にも尊敬をしていた方だから、
あの状況を見て、ちょっとショックを受けました。
ああはなりたくない、明日は我が身と思ったものです。 
 

 

 

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