いじめについての考察

 (まだ書き込み中で検証や推敲をしていません・出典や参考も後ほど入れます)

また、本稿は2013年7月に書いたものです。少しずつ書き加えていますが、「最後のこれから書き込むこと」は、最新情報も載せていく予定です。

いじめの定義

.文部科学省の定義づけ

@自分より弱いものに対して、一方的に

A身体的、心理的な攻撃を継続的に加え

B相手が深刻な苦痛を感じているもの

であって、学校としてその事実を確認しているもの。なお、起こった場所は学校の内外を問わないものとする。

.警視庁の定義づけ

いじめとは、単独又は複数の特定人に対し、身体に対する物理的攻撃又は言動による脅し、嫌がらせ、無視等の心理的圧迫を反復継続して加えることにより、苦痛を与えることをいう



いじめの言葉

からかう  ふざける  いたずらをする  いびる  しごく  いじわるをする  のけものにする  いやがらせをする  いためつける  むしする  しかとする ハブする  うざがる  きもがる  etc

日本語にはいじめに近い言葉がたくさんあるが、それぞれに少しづつニュアンスの違いがある。
 例えばいたずらといじめを比べると、

  いたずら ─  プラスイメージ  明るい・親近感・お互い様・子供らしい・平等
  いじめ ─ マイナスイメージ  暗い・陰湿・悪意・一方的・隠れて・差別

 けんかといじめを比べると、

  けんか ─ 対等な関係 ─ オープン・単発的・暗黙のルールにしたがった相互攻撃・双方が苦痛を味わう
  いじめ ─ 支配,被支配の関係 ─ 陰湿・執拗・ルールも際限もない一方的攻撃・一方だけが苦痛を味わう

また、言葉の暴力や心理的暴力の例として

 相手を馬鹿にして汚い言葉をぶつける

   バカ、アホ、ブス、デブ、くさい、汚い、あっちいけ、死ね、きもい、うざい ・・・

 にらみつける。わざと不機嫌な態度をとる。

無視する。シカトする。避ける。

 相手の目の前で物を投げる。壊す。嫌がらせをする。

 自分の失敗を相手のせいにする。

 友達の前で侮辱する。

 仲間はずれにする。



いじめのメカニズム

いじめるという手段を使い、支配という目的を達成する。

妬み・恨み・憎しみが三要素

いじめによる達成感や快楽感・ストレス発散、ヒーロー意識も起きてしまう。また排除する気持ちや他への恐怖感から起こすこともある。

いじめられる側にも自分を卑下したり、自分が悪いと考えてしまうことが多い。

また、教師に告知することにより、より悪化することを恐れるため申告しない場合が多い。

口封じのために脅されたりして、発覚しないように脅迫されることもある。


いじめの四層構造

 加害者  いじめている当事者

 被害者  いじめられている当事者

 観衆   周囲ではやし立てたり面白がって見ている者

 傍観者  見て見ぬ振りをして関わらないようにしている者



いじめの原因

いじめの原因はさまざまあるが、下記に述べる具体的な原因の複合と考えるのが妥当であ

ろう。また、いじめ側が個人あるいは複数の場合や団体や学校・企業という局面を想定でき、肉体的・精神的な攻撃がなされる。


原因1

ストレス発散のいじめ

加害者側が、プレッシャーのかかる環境におかれていて、自分の欲求が満たされない状態のときに、抑圧的な状況を精神的解消ですることによって発散する。学校や職場で、あるいは家庭で抑圧的な状態になると起こる。

厳しい管理主義、極端な偏差値主義、過酷な競争主義、劣悪な家庭環境など


原因2

相手を支配するいじめ

加害者側が、力の誇示・支配することで自らの力を再認識して満足を得ようとする自己中心的な考え。自分の欲求を抑えられない幼児性のため、後に孤立する場合がある。常に相手より上位者でいるために、暴力的・身体的・精神的ないじめを繰り返す。

男女間ではデートDV、職場ではパワーハラスメントになる場合がある。


原因3

達成感や快楽感を得るためのいじめ

加害者側が、いじめること自体で快楽感や達成感を感じ、多種多様の身体的・精神的いじめを加える。最近はSとかどSという言葉で表したりしている。一種のサディズム。他の原因と複合していることが多い。


原因4

除外するためのいじめ

加害者側が、無視・しかと・いびり出すように排除するためのいじめを行う。自分達のグループや団体などから除外するために行ういじめの行為。姑が嫁をあるいはその逆もある。職場ではリストラの悪質な例などが当てはまる。傍観者は次に自分の番に来ることを恐れる恐怖感もあり、追随したいじめを行う場合も見られる。


原因5

仕返し的ないじめ

加害者側が、元いじめにあっていた場合や恐怖感から出た身を守ろうとした場合のいじめもある。自分がいじめられた記憶から他人に対し不信感が増幅し、いじめられる側からいじめ側に転向することはよくある。


原因6

発達障害などを持っている場合のいじめ

軽度発達障害などを持っている場合は、たいていはいじめられる側にいることが多いが、攻撃性を持っている場合に加害者側になることがある。暴力的になったりパニックのようになったりすることもある。また、コミュニケーションのとれない障害を持っている場合に、意味を取り違えて根に持ったりし継続的にいじめてくることもある。


原因7

その他のいじめ

知らない間に加担しているいじめ

ソーシャルスキルのない場合など

加害者が、見知らぬ個人や集団に対して、偏見や思い込みから恐怖感を抱き、いじめにつながることもある。また、人付き合いが不得意な場合に相手に無関心であったり声をかけなかったりすることによって、無視と同様ないじめになってしまうこともある。気づかずに相手に精神的な苦痛を与えてしまうことも、いじめの部類に入れられてしまうこともある。また、傍観者のように、見てみぬ振りという形のいじめも、最近やっと認められるようになった。自分がいじめの対象者になりたくないための保身も、加害者側に加担していることになる。法律的にも、見て見ぬ振りが刑事事件になった場合は、刑罰に問われることもある。


脳科学的な実証

脳科学的に見れば、主として大脳辺縁系における、より愛されたいという欲求・集団(序列)欲・他を下(格下)に見たり・扱ったりすることで相対的に自らの自尊心を満たしたいとする ほぼ無意識下における一連の欲求を大脳新皮質の前頭連合野におけるコントロール・理性的判断などが上手く働かないままに、その欲求を短絡的に満たそうとする行動様式を いじめ(衝動)と考えることができる。それが集団的いじめに至る心理は、いじめのメカニズムにて前述。

こういった大脳辺縁系における欲求レベルには、個人差がありその基本的な欲求が強いほどそれに相応した理性的能力(大脳新皮質の前頭連合野など)も発達しやすい傾向があり、また向上心や進歩の原動力となりうるものである。

人は、誰しも完全な理性的能力を備えて生まれてくるわけでない。理性に関わる前頭連合野は、最初は空っぽのハードウェアのようなものであり、しつけ・社会のルール・教育などの後天的な学習作用によって脳神経細胞のネットワークを形成し理性的コントロール能力をつけていくことから、程度の差こそあれ いじめ衝動は、いつでも誰にでも起こる可能性がある。

従って将来的な人的資源を有効に活用するという観点からもいじめられる側と同様にいじめる側に対する注意・指導・教育・育成的関与は、極めて重要であると言える。特にいじめる側に対しては、いじめは、卑怯な行為であり、社会のモラル・ルールに反する(人権侵害等)ことを、なるべく自ら気づくように促し学ばせることが、極めて重要である。

大脳辺縁系や新皮質をはじめ心身を健やかに育成させるためには、脳から発せられる

(出典:フリー百科事典)


最新の脳科学では、エピジェネティクスエピゲノムとして、研究されている。人間の約22000以上の遺伝子への影響などで、オンとオフをすることによる詳細が解明されるであろう。



いじめの起こりやすい環境、起こりにくい環境

いじめという現象そのものは世界各地で起きている人間社会に普遍的なものである。しかし、いじめの起こりやすい社会環境と起こりにくい環境があることは社会学的研究によって知られている。


@ いじめの起こりやすい環境

  全体主義的環境

1.一元的・単層的集団(個人が単一の集団に帰属している)

2.閉塞的集団「入れ替えがない」

3.帰属圧力の強い集団

4.同調圧力の強い集団「空気を読め」

5.聖域的集団

6.縦型社会

7.身分制社会(階級硬直型社会・格差社会)

8.監視型社会(人・権威・カリスマによる支配)

9.秘密主義的社会

10. 情緒主義集団

(例):刑務所、日本型企業、官公庁、日本や米国のようなクラスルーム型学校、制服のある集団、一貫校、修道院、政治団体、反省会、総括集会、地方中規模市町村、mixi(mixi八分)


 A いじめの起こりにくい環境

   市民社会的環境

1.      多元的・多層的集団(個人が様々な集団に帰属している)

2.      開放的環境(部外者・部内者の境界が緩い)

3.      任意性、選択性の高い集団

4.      個人尊重型集団

5.      公的(パブリック)空間

6.      横型社会

7.      競争型社会(順位の入れ替えが常に起こる社会)

8.      ルール型社会(ルール・法・道理による支配)

9.      情報公開型社会

10. 合理主義的集団

(例):欧州型企業、大学や単位制高校、欧州のようなフリースクール型学校、予備校、頻繁に試験によってクラス替えのある学校、勝手連、2ちゃんねる(ただしいじめの原因をつくることはありえる)

また統計上、年齢的には思春期、第二次性徴期にいじめ行動はもっとも起こりやすいが、制服を着せられ、部活などの縦型の身分制度を強調される中学1年生でいじめの発生件数が小学6年生の3倍に激増し、受験シーズンの3年生になると3分の1程度までに激減することがデータとして知られている(ただし少子化によって高校に容易に入れるようになり、また中高一貫校などで受験が必要なくなるにつれて、この減少傾向は弱まりつつある)。

(出典:フリー百科事典)



性的ないじめ

教育現場ではタブー視されているため、加害者を性犯罪者とせずに、いじめとして処理される。そのため教育的配慮という名の下に隠蔽されてしまうことが多い。

最近は、デートDVと呼ばれるものもある。



デートDV 

親密な関係の相手に対する暴力のこと。

大人だけではなく若者の間(中学生や高校生)でも急速に広がっている。

好きだという気持ちが束縛へと移行し、身体的・精神的・性的などのさまざまな形でおきることがある。

暴力という手段で、支配と服従という目的のために、被害者が増加している。


意識調査テスト あなたのデートDV理解度チェック

次のことがらで正しいと思うものには□の中にチェックを入れてください。


□ 1  DV なんておとなしかおこならい

□ 2  デートDV なんて高校生に起きていない

□ 3  デートで暴力をふるわれる女の子なんて少ない  

□ 4  起きたとしてもきっと1回だけだ  

□ 5  望んでいないのにセックスする女の子などいない

□ 6  いちどセックスしたら「彼女は俺のものだ」と思っていい   

□ 7  デートでレイプされるされる子なんて自分が悪い     

□ 8  お互いにきらいになって別れそうになったときに起きる   

□ 9  暴力をふるうのは相手を好きじゃないからだ   

□ 10 暴力をふるわれる理由が女の子の方にある。    

□ 11 うんと親しくなれば、女の子が嫌がっても男の子がセックスをしたがるのはしかたない    

□ 12 女の子がどうしてもセックスがいやなら避けられるはずだ    

□ 13 セックスのとき男の子が避妊したがらなければ、女の子は無理強いできない   

□ 14 女の子の方から避妊してなんて言ったら嫌われる    

□ 15 避妊なんて格好悪い    




デートDV傾向チェック

特定の交際相手がいない人は「もし交際相手がいたら自分はこうする(こう考える)」    という設定で答えてください。また、「被害者は女の子、加害者は男の子」とは限らず、逆の場合も考えられます。その場合は、男女を読み替えてください。いずれにしても、非暴力の感性を磨き、小さな暴力の芽に「NO!」と言えることが大切なのです。


   女の子用 


@他の男子と仲良くしていることを彼氏に責められても、私が悪いのだから仕方がない。
                                       ( YES  NO )
A私が何か失敗した時に、彼氏から「だからおまえはダメなんだ!」「お前なんかにできるはずがないんだ!」と言葉で非難されるのは仕方ない。
                                       ( YES  NO )
B彼氏のことは最優先であり、彼氏との約束は変更したり破ったりしてはいけない。
                                       ( YES  NO )
C彼氏が私に無断で私の携帯を見たり、データを消去したりと、自分の物のように使っても注意すべきではない。
                                       ( YES  NO )
D私が失敗した時には、周囲に人がいてもその人たちの前で非難されても仕方がない。
                                       ( YES  NO )
E彼に貸したお金は催促すべきではない。             ( YES  NO )
F私は彼氏の言うことをきくべきであり、彼氏のためなら何でもすべきだと思う。
                                       ( YES  NO )
G彼氏に対し「私のような女性と付き合ってくれるのはこの人しかいない」と思う。
                                       ( YES  NO )

   男の子用


@彼女が他の男子と仲良くしていると、彼女に暴力(身体的…言語的・精神的…性的)をふるいたくなる。
                                        ( YES  NO )
A彼女が何か失敗すると「だからお前はダメなんだ!」「お前なんかにできるはずないんだ!」と言葉で非難する。
                                        ( YES  NO )
B彼女が自分と会うことより他の用事を優先したら腹が立つ。  ( YES  NO )
C彼女に無断で彼女の携帯を見たり、データを消去したりと自分の物のように使う。
                                        ( YES  NO )
D彼女に対してむかついた時は、周囲に人がいてもその人たちの前で非難する。
                                        ( YES  NO )
E彼女から借りたお金は返さなくてもいいと思う。         ( YES  NO )
F彼女は自分の言うことをきくべきだと思う。            ( YES  NO )
G彼女に対し「俺以外にお前と付き合ってくれるような男はいないぞ」という。
                                        ( YES  NO )
※どんな人でも一つくらいYesがあることでしょう。これからでもそれを変えていくことはできるのです。
●引用・参考文献「若者のためのデートDV防止プログラム」(山口のり子著 梨の木舎)
            「これって暴力?」((財)女性のためのアジア平和国民基金)



いじめの対策と予防

いじめの対象あるいは標的

 1. 身体的・精神的弱者

 肉体的・身体的に弱々しい者、障害を持つ者、精神的に弱い者、引っ込み思案な者、内向的な者、動作が遅い者、依存的な性格の者、付和雷同型の者など

2.       自分達と違った者

協調性の乏しい者、個性的な者、特異な才能を持つ者、自分達と違った価値観を持つ者、反対者、疑問を訴える者、周囲から疎まれる者、

上記の立場が固定していることもなく、いじめ加害者と被害者が逆転することも多い。また、その立場は常に流動的であるために、誰もがいじめの対象になりうる環境にいる。

遊びやふざけの中で、あるいは喧嘩という形でいじめ偽装をされる場合もある。それが継続的になされると深い心の傷として当事者には残ってしまう。回復するのが困難なトラウマとして大きな苦痛を伴う。

いじめ被害者の心理

いじめられていると認めたくない  (自尊心が傷つく)

 我慢して、耐えている  (排除されたくない)

 抵抗しない  (自分のポジションを守る)

 その場 (グループなどから) から逃げずにいる  (グルーピング)

 告げ口を嫌う  (いじめが陰湿になるため)

 親などに心配かけたくない  (よい子を演ずる)

 など

いじめ対処

 いじめはなくならないもの、必ず起きるもの、小さないじめこそいじめ解消の教育・指導・しつけのチャンスと捉えることが望まれる。

 いじめ問題について、正面から向き合える大人の存在が重要であり、いじめはもっとも卑怯な恥ずべき行動ということを、小さいときから学ばせ、気づかせることが、適応能力・免疫力・自己治癒能力をはぐくむことができる。

 ただし、自力解決が困難な場合のサインを見落とさず、いじめ問題の専門家に委ねることも必要である。

 

 その場での対処

 子供同士の場合、いじめ加害者がいじめているその場で反論されると逆効果になる恐れもあるため、怒らせないように明確に指摘しなければならない。集団によるいじめの場合は個人あるいは少人数での反論は難しい。すぐ教師や近くの大人に相談できるとよい。ただし、そのことによっていじめがひどくなったり、以前よりもエスカレートしたりする可能性も否定できない。

 教師や大人にとっては、その場での対処がチャンスと考え、いじめがどんなに卑怯なことなのかと気づかせ学ばせることが教育的配慮であり、根気よく継続することが対人適応能力を伸ばすことになる。ただし、加害者だけを追及し謝罪のみの対処をすれば、より陰湿ないじめ・学校外でのいじめなどの継続があると考えなくてはならない。

 教師などに相談した場合、告げ口としてよりエスカレートする場合がある。

匿名で教師・担任や近くにいる大人に、文書などのような残るもので相談あるいは訴えることが、効果としては大きい。また、文書化したことが証拠として残る。

 ひどいいじめの場合は、法的手段に訴えることもできる。

 いじめの予防

 いじめの芽の段階で大人がどのように関わるかが重要。過保護・過干渉は人間関係の構築を阻害し、免疫力や自己治癒能力を奪ってしまう危険性がある。

また、いじめの問題は、大人の問題でもあり、大人の写し鏡として子どもたちがその前兆を知らしめていると考えて欲しい。

家庭力・教育力の低下が拍車をかけ、親や教師の力もアテにならない閉塞感が、社会情勢で一般になりつつあることも、子供からの警鐘と受け止めたい。

人と場所は重要な要素であり、コミュニケーションがうまく取れなくなってきている若者達を、如何に導くかが大切である。

以上のことから、如何に困難を乗り切るか、如何に人間関係を構築するか、問題が起きたときに如何に対応するかの適応能力を培うために、いじめ問題をチャンスとして気付き学ばせることが必要。

 いじめのサイン

 いじめのサインは必ず出ている。

   不機嫌の状態が長い

   学校の話しを急にしなくなる

   急に怒り出す

   部屋に閉じこもりがちになる

   食欲がなくなる

   暗い表情を見せる

   塞ぎがちになる

   目を合わせなくなる

   友達の話をするとすぐに怒る

   先生の話をするとすぐに怒る

   気になる一定の言葉にかなり反応する

   兄弟姉妹にあたる

   いつも明るい振りをする

   など

 思春期だと親の顔色をうかがうことが多いため、なかなか打ち明けようとしない。「心配をかけさせたくない」「いじめを受けていることを認めたくない」「弱音を吐いてはいけない」「惨めな姿を見せられない」「チクッたと思われたくない」「親が信用できない」「先生が信用できない」などの心情を読み取る。

  

 犯罪的いじめにエスカレートしたとき、口封じをしてくる

   金遣いが荒くなる

   何に使うか理由を言わない

   親の財布から現金を抜く

   通帳が紛失する。

   顔や身体に傷がある

   傷の理由が曖昧

   電話やメールをひどく気にする
   

   など

 家族としての対応

 いじめサインに気付いたり、事実を話されたとき、大きな不安感でいっぱいになるため、思わぬ行動をとってしまうことが多いので冷静に対処する。特に子供に対しては追いつめること、叱咤激励は不信感を増幅し口をつぐませてしまう。何ごとも受け止める受容の心と共感が心を和らげる。「やり返せ」「負けるな」「みんなと仲良くしなさい」は逆効果。

 また、不安が怒りに転化することが多く、被害者である自分の子供をふがいなく感じて責めたり、加害者に対して怒りが納めきれず攻撃したりすることも多い。監督者の学校や教師を敵視してしまいがち。

 心に傷を受けてしまったと感じたときは、アフターケアができる人と居場所をつくる。

 

 いじめ行為後のアフターケア

 悪質ないじめ行為によって、いじめ被害者が苦痛とその後の影響を伴うことが多い。

 精神的に追いつめられると、絶望感・無気力感に襲われ、心のよりどころを喪失し、社会的適応を阻害し、精神疾患に陥る場合が多々ある。精神疾患としては、鬱病・PTSD・自傷行為・他害行為・パニック障害・解離性障害などになることがある。また身体的症状として、頭痛・腹痛・疲労感・不眠あるいは睡眠過多などになる。その結果として、不登校・引きこもり・閉じこもり・ニートになったり、最悪の場合自らの命を絶つこともある。

 その上、いじめ被害者及びその家族あるいはいじめ加害者及びその家族が、社会的孤立に陥ったり、報復を受けたり、差別されたりすることがある。

 いじめの傍観者や観衆がいじめを目にして、対人恐怖症、人間不信、極度の緊張感、トラウマを感じ、精神的ショックで長く煩い悩む場合もある。

 したがって、アフターケアは重要な課題である。

フリースクール英明塾のケアとしての取り組み

 
いじめなどによる心の傷を癒すこと

 上記に述べてきた他にも、いじめ問題に対してあらゆる方面から、その対応が取りざたされている。しかしながら、被害者や加害者、そしてその家族を含めて、深い心の傷を癒すための方策はあまり聞いたことはない。卑怯な加害者を罰したからといって、見て見ぬふりの観衆や傍観者が心をいれかえたとしても、心の傷が無くなるわけでもない。

いじめが起きたその後の社会生活を心豊かに過ごすためにも、心の傷を癒し、人に優しく思いやりを持つためにも、重要な課題であるにもかかわらず見過ごされてきている。

 ヒーリングとセラピーの分野が、学術的にも認められる必要があるだろう



これから書き込むこと


いじめ報道について

いじめの件数のデータ

  2018543,9332019612,4962020517,163件、2021615,3512022681,948

2024年度予算

不登校:文部科学省・こども家庭庁 

予算化  不登校対策 122.2億円 自殺対策 109.3億円 いじめ対策 147.6億円

WHO世界保健機関 報告書 2024.3.27

子どもの6人に1人が「ネットいじめ」を経験している。

報告によると

「ネットいじめを受けた」  男子 15%   女子 16%  (2018年 男子 12%  女子 13%)

「ネットいじめに加担した」子どもも増加
欧州・カナダなど44カ国 27万9000人以上の調査 (日本は含まず)

WHO欧州事務局長 ハンス・クルーが は
「ネットいじめが若者や家族の人生を台無しにしてきた。子どもたちを危害から守る対策を強化しなければならない」と訴えている。

日本の文部科学省も、昨年発表した「実態調査」でもネットいじめの件数は過去最高を記録している。

不登校要因の調査  子ども発達科学研究所 2024.3.25

小・中・高の不登校要因調査結果を公表。

17〜26%  「いじめ被害」 「教職員の叱責」が要因

   それを認識していた教員は 2〜4% しかいない

 調査は2023年7月〜8月 文部科学省委託で行われた

  大阪府吹田市、広島県府中市、宮崎県延岡市と山梨県教育委員会による調査

  2022年度小3〜高1(中3を除く)不登校生239人 教員1424人 の回答

  児童・生徒の 26.2% が「いじめ被害」

    把握していた教員   4.2%

  教職員の叱責・トラブル  16.7%

    把握していた教員   2.0%

友人関係・教員の叱責・態度・指導方法が不登校リスクを高め、教員からは見えにくいことが分かる。







フリースクール英明塾の取り組み




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