BMW 1シリーズ(E87)とはBMWがCセグメントと呼ばれるコンパクトハッチバック市場へ投入するべく開発した新規シリーズです。

 それまでCセグメントと言えばフォルクスワーゲンGolf、シトロエンC、ルノーメガーヌ、オペルアストラなどの強豪がひしめいておりましたが、そこへBMW社が満を期して直列4気筒NAエンジン、FRレイアウト、重量比50:50を備えた、1シリーズをCセグメントの新しい形として投入したのです。

ちなみにコンパクトハッチバックとはいえ、1シリーズは全長4240mm全幅1750mmとE46の3シリーズの全長4490mm全幅1755mmとほぼ同じ大きさ、日本車で言えば商業用ライトバンなどと遜色ない大きさとなっており、コンパクトかぁ~と思いながら目の当たりにすると予想以上のでかさにびびります。(現行Cセグメントがほぼ同じ大きさとなってきておりますが)
 が、BMWのデザインとして引き締められた曲面構成と各部バランスが整っている為にぱっと見はやはり小型に見えるようで、数回ほど「小さい車だねぇ~」とか言われております・・・

 重量は1350kgと同クラスの車に比べ、100kgほど軽い方に仕上がっており、その軽さが運動性能へ貢献されているのではないでしょうか・・・。
 エンジンは1600ccと2000ccで最高出力も115~150馬力と少なめに見えますが、その車体重量と相まって、0~50km/hの加速は常用として使うならば十分満足できるものになっております。
 
 
◎ エクステリアについて
  外車のインテリアとしてよく言われるのは、収納スペースが少ないということですが、それはこの1シリーズでも例外ではありません。
  グローブボックスにドアのマップポケット、ドリンクホルダー、ドライバー用の小物入れくらしかありませんが・・・
  無いものは入れなければ良いのです。
  免許一枚とガソリンを買うためのお金が入った財布と愛車を撮る為のカメラさえあれば、全ては事足ります。
 
  また、普通の車に比べて後部座席が狭いという事もよく言われますが・・・・・
  狭けりゃ乗らなければいいのです!
  1シリーズは5ドアですが実質2シーター+緊急用or小さい人向け座席として考えた方が良いでしょう。
  なんてったって、コンパクトなカテゴリーの車ですから。
 
  内装の質感ですが、可もなく不可もなくってところです。
  過剰に豪華でもなければ、やたらに質素でもありません。
  程よいその感じは長く乗る分には吉と働くのではないでしょうか?

  つまり、インテリアに関しては本当に走ることを前提に作られているという事でしょう。注: 文字用の領域がありません!
◎ エンジンと足回りについて
 現在1シリーズには1600ccと2000cc2種類、3000ccの計4種類のエンジンがラインアップされています。
 そのうち2000ccは補器類を換え、特性を変えた118と120がありますね。
 軽量ボディーを生かし、高速まで回すなら120、また軽量ボディを小回りに回し振り回すなら116か118、何も考えずポルシェやM3と遊びたいなら130で・・・・
 しかし、グレードによらず、どのエンジンもよく回り、よく進みます。
 カタログスペック上ではパワー不足な感じもしますが、実際に乗ってみると軽い車体、素直なハンドリング、スムーズに回るNAエンジン、後輪駆動による操舵感の良さが総合的にスペック以上の走行性能を演出してくれます。
 しかし、どれも素晴しいエンジンですが、4気筒バージョンはアイドリング中にエンジン音がガラガラと鳴り、そこが気に入らない人も多いようです。
 
 全体的にエンジンとマフラーは静かでキャビンにもその音があまり入ってこない為、普通に運転している分には気づかぬうちにやばい速度まで上がっていきます。
 まぁ、音だけうるさくてちっとも早くない車よりは何倍も良心的な設計です。

 足回りについては、多分2006年モデルからちょこっと柔らかくなったでしょう。
 それ以前は、えらい硬くて低速ではガツンガツンと路面のデコボコを拾っておりました。
 それでもいったん高速に乗ってしまえば、そのデコボコも硬い足でいなしてしまいます。
 2006年以降は良い意味では柔らかくなりましたが、悪い意味では中途半端に柔らかくした為、ロールが顕著に発生するようになったと感じます。
 ちょいと気合を入れてカーブに突っ込むとサスペンションがへにょ~んと縮み、ブッシュへガツンと当たり、ぽ~んと跳ね返される感じです。
 恐らく、RFTと2006年前のサスペンションの組み合わせが不評であり、セッティングを少々コンフォートよりにしたのではないかと思われます。

 ステアリングは良い意味で重ステです。
 初めて乗った方は、その重さに閉口するほどの重ステですが、慣れてしまえば普通車のステアリングが軽く感じて不安になってしまうほどです。
 ステアフィールは遊びが少なくロードインフォメーションを的確に両手に伝えてくれます。
 車両の特性上、キックバックが思いっきりかかるような不正地は乗り入れないと思うので、これはこれで良いとは思います。
◎ 燃費について
 燃費についてはこのクラスでは良い部類に入るのではないでしょうか?
 アクビ号は10kmほどの通勤に毎日使用して満タン方で8km/Lです。
 また、巡航速度80kmくらいで遠出すれば、満タン方で13km/L程度は軽く出ます。
 タンク容量は50Lなので320~450km走ると大体給油タイミングですね。
 それで40~45L給油すると現在のガソリン価格では5800~6500円くらいです。
 
 注: 文字用の領域がありません!
◎ 総合的にみると
 総合的に見た場合、1シリーズはかなり良い部類の車になると思います。
 車両クラスで見ると高額であるとも言われておりますが、それをそれを差し引いても上回るものを満たしてくれる車でもあります。
 CセグメントでありながらFRとして作られ、ラゲッジスペースなどの容量を抑えられてしまった故にベンチマークとはなりえない車種ではありますが、私のようなセダンやクーペには興味は無いが、ハッチバックで走りを楽しみたいと言う稀有な人にはぴったりの車ではあります。
番外編:気に入らない部分(;´Д`)