2月27日

 婚約の儀の途中、レックナート様に似た女性が出現する等の事態が発生した。
 しかし、それ以外は特に何事もなく目的地の聖地に到着した。

 ココで行う儀式とは清めの儀式らしい。

 つまり水浴びですな。
 男厳禁らしいので、服も脱ぐ水浴びなのだろう。

 妹のリムに「覗くな」と言われたので、「リムのを覗いてもなぁ」と答えた。

 すると、サイアリーズ様から、「私達(サイアリーズ様+ミアキス)も入るけどそれでも?」と訊ねられた。

 「・・・」と無言を返した。

 その様子を見ていた王子付きの護衛、リオン(やっと覚えた)にたしなめられそうになったので、
「リオンは入らないの?」
と聞いてみた。

 どう考えてもセクハラだ。
 セクハラ王子だ。


 以上の流れをニヤついた顔で話しているとただのスケベなおっちゃんなので、至って平静な顔で王子は会話していてほしい。

真剣

 儀式の場を去った(覗こうとしてリオンに怒られた)後、泥棒を発見した。
 確保して故郷に送り返した後、王子殿下も故郷に戻った。

 婚約の儀式直前で、全員がピリピリしている。

 通常ならば呼び出されない部屋に呼ばれ、母上から抱きしめられた。

 嫌な予感がした。

 きっと婚約の儀式の日に何か起こるのだろうと思った。

 誰に話しかけても、その話題ばかりだ。

 そんな雰囲気の中で、
「どうして清めの儀式を覗かなかったんですかっ?それでも男ですか」
と王子殿下を責める青年が1人。

 女王騎士のカイルだ。

 違う!
 違うんだ、カイル!

 覗こうとはしたんだ。
 したけど、リオンに止められたんだ。
 それでももう1度チャレンジしたんだ。
 でも、やはりリオンに止められたんだ!


 この重苦しい雰囲気の中で、この話題を熱く語るあなたを尊敬する。
 師匠と呼ばせてください。

師匠!

 今、ワシの想像上の王子殿下に将来の理想像は?と訊ねれば、迷う事無く「カイル」と答えるだろう。
 周囲がやめなさいと言いそうだ。

 ほのぼのとプレイできたのはココまでだった。

 婚約の儀式の後、ゴドウィンの手先に王家の人達は襲われた。

 脱出できたのは王子殿下とサイアリーズ様とリオンとゲオルグ。
 囚われの身になったのはリムとミアキス。

 あの以前から好きではなかった女の女王騎士はゴドウィン側につき、妹姫が脱出するのを阻んだ。

 よし。
 これで敵として現れた時、心置きなくあいつを攻撃できる。
 母親、妹、護衛と素晴らしい女性だらけなのに、こいつにだけは好感が持てなかったんだ。
 いつか倒してやるぞ。

 この最悪な状況下で、もしもそうだったら嫌だなと思う裏切り行為は師匠カイルが実は敵方という場合だけだ。
 それ以外はどんな裏切りも受け止める余裕はある。
 とか言いながら、後の某人による裏切り行為にかなりうろたえたが。
 ゲオルグの報告のみで未確認だが、母親と父親は殺されたらしい。
 宿していた紋章が元の封印の場に戻っているので、母親の死亡は間違いないと思われる。

 母上っ!

 心に大ダメージだ。


 しかもゲオルグによって2人は殺されたという虚偽の事実が流布している。
 その話の中では王子殿下とサイアリーズ様はゲオルグの人質らしい。

 これが幻水2(だっけか?)の女王殺害の噂の真相か。
 つまり冤罪な訳ですか。

 訳の分からないまま犯罪者のレッテルを貼られた、幻水1の坊ちゃんと似た境遇ですね。

 悲しみの晴れぬまま親戚のいる聖地に逃れ、そこでも密告をされ、また逃れ、ゴドウィンの影響が及びにくいバロウズの領地内の街にたどり着いた。

 悲しみ吹っ飛びました。

 なんだ、このピ●ソの考える芸術のような街並み。

 しかも、話しかけるとナルシーのテーマが流れる派手な女の人がいた。
 「汚らしい」という罵倒をうけたが、ナルシーのテーマで和みたくて、意味もなく3回も話しかけた。

 その後、バロウズ家の人達と再会し、王子殿下と協力関係になった。

 まあ、自分の利益の為というのが最大の目的だろうが、わかりやすい上っ面なので逆に信頼できるかもしれない。
 街の人達もサバサバしていて、「王家の御為に」という感じではなく「あくまで自分達の為」に協力する感じだ。

 それが逆に安心できる。

 次の日、ゴドウィン一派は王子殿下のいる町に向けて300の兵士を送ってきた。

 バロウズは意外にもそれに全く臆せず(そういえば傭兵を雇っていると言う話を聞いていた)全面対決の姿勢だ。

 ただし、正義がこちらにあるという証明のために王子が指揮官である必要があるそうだ。

 リオンは王子を休ませてあげたいと渋っていたが、それはどうだろうか?
 自分の両親が殺されてすぐに仇と戦える機会を持ったならば、喜んで表に出て戦う気がする。

 ただ、表面上は妹に反旗を翻した兄という兄妹対決に思われないかと少し不安にはなる。

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