小さな庭にー2008(1)

センリョウ

センリョウ (Sarcandra glabra (Thunb.) Nakai)

小さな庭にも、正月を飾る目出たい植物が欲しかったので、昨年の晩秋に鉢植えのセンリョウを買ってきた。栽培環境が変わったためか、葉が少し傷んでしまったが、それは気にせず、今年の本ページの冒頭は目出たいセンリョウで飾ることにした。センリョウは千両と書くがゆえに、目出たい植物ということになっている。インド、東南アジアおよび東アジアに分布するが、特別扱いするのは日本だけであろう。センリョウはセンリョウ科の植物で、ヒトリシズカやフタリシズカもセンリョウ科の仲間である。(1.18)

マンリョウ (Ardisia crenata Sims)

マンリョウは万両と書き、センリョウとともに目出たがられている植物である。されば、センリョウのあとに、マンリョウをもって来たいが、わが庭には植えてもおらず、鉢植えもない。しかし、ふと見ると、隣の家の庭のマンリョウの、若干の実をつけた枝が、わが庭との境になっているフェンスを越えて、入ってきている。すなわち、これらの実は、わが庭の領域内に落ちる運命にあるわけだ。うまく行けば来年には、わが庭にマンリョウの実生が育っているかも知れないとひそかに期待している。写真は、そのマンリョウである。因に、センリョウはセンリョウ科、マンリョウはヤブコウジ科の植物で、類縁関係はない。(1.18)

マンリョウ
ユリオプス・デージー

ユリオプス・デージー (Euryops pectinatus (L.) Cass.)

南アフリカ原産。真冬でも花一杯のふしぎなキク科植物である。ずっと鉢植えにしていたが、昨年春に小さな庭に地植えした。今では鉢植えのころよりずっと生き生きして、花の少ないこの季節の庭にあざやかな黄色の花で自己主張している。地面におりて喜んでいるのだろうと思う。白色がかった緑の葉は、花のない時期にもけっこう目立つ。こういう植物をうまく配置すると、見栄えのある庭が作れると思う。ただし、思うだけである。(1.18)

スパティフィラム (Spathiphyllum wallisii Regel)

スパティフィラムは、熱帯アメリカ原産のサトイモ科の植物で、わが国で栽培されているものは、Clevelandiiという品種のようである。したがって正しい学名は、Spathiphyllum wallisii Regel cv. Clevelandii と書くべきと思うが、シノニムの、S. clevelandii がよく使われているようである。この鉢植えのスパティフラムは、夏に庭の日陰の涼所に置くこともあるが、大抵は室内に置いている。花の咲く特定の季節はなく、一年のいつ花がでてくるのか、さっぱり見当がつかない。一旦花が終わると、しばらくは花をつけない。ちょうど今、花が一つだけ開いていたので、写真に撮った。葉も大きくてつややかなので、花のない季節も観葉植物として役立つ。(2.2)
追記:この花ののちの姿をブログに載せました。(4.18)

スパティフィラム
クロッカス

クロッカス (Crocus vernus (L.) Hill)

昨年は、寒咲きの黄色いクロッカスを載せたが、今年は少し遅く咲き、花も大きい品種(おそらく、「キングオブスプライト」)が色鮮やかに咲きそろったので、再度クロッカスを載せる。クロッカスの花の時期は短い。しかし、寒咲きの品種の花がしぼみ始めたころ、この花が咲くので、少し長くクロッカスの美しい花を見続けることができる。わが庭は今、上には梅、地上にはクロッカスと、和洋の花が競い合って咲いている。(3.4)

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