ネギまVS魔人学園その6

 

「ねぇ、最近ネギくん、美里先生にべったりじゃない?」

「え?そ、そうかな・・・」

「そうだよ〜!美里先生って母性的だし、しずな先生ほど胸はないけどさ〜」

ここは麻帆良学園中等部の3−Aのクラス。現在は昼休みでほとんどの生徒は昼食を取っていた。図書館探検部の出席番号14番早乙女ハルナと出席番号27番宮崎のどかが昼食をとりながら話をしていた。ハルナは黒髪で腰まで伸びていた。顔はまるっこく愛嬌がある。ふちなし眼鏡をかけていた。のどかはボブカットで目が前髪に隠れているが、可愛いとの評判である。ちなみにあだ名は図書委員なので本屋。その場には同じ図書館探検部の綾瀬夕映と近衛木乃香も話に混じっている。ただ夕映はいつも話を飛躍する友人を放っていた。いつものことだからだ。

「え〜、ネギくん美里先生にラブなの〜!」

「確かに最近のネギくん、美里先生と仲いいよね。やっぱり可愛い男の子はいいよね」

出席番号17番椎名桜子と出席番号7番柿崎美砂が割り込んできた。桜子は常に元気いっぱいの女の子で、いつも発声のために口を開けている。美砂はロングウェーブでちょっと大人びた雰囲気がある。二人ともまほらチアリーディングに所属している。

「うーん、というか美里先生はネギ先生の保護者みたいだよね。こりゃ明日菜の役取られちゃったね」

こちらは桜子たちと同じチアリーディングで、出席番号11番釘宮円だ。彼女はショートボブでハスキーな声を気にしている。3人の中では抑え役であるが結局は3人とも同じ穴のムジナで、最後には3人一緒で騒ぐことが多い。

「なんですって!!」

委員長の雪広あやかがばんと大声を上げると、立ち上がった。こめかみがぴくぴくしている。

「例え教育実習生でも美里先生にネギ先生を取られるわけにはいきません!!」

「おお、いいんちょ、燃えてるね!」

「う〜ん、なんか盛り上がってきたよ〜」

ハルナと桜子は無責任にあやかを煽り立てた。クラス中湧き上がっている。

「まったく、アホばかりです・・・」

「で、でも、ネギ先生と美里先生が・・・」

のどかはとても不安そうであった。確かにここ最近二人が一緒になることが多い。まるで美里にネギを取られるのではと不安になる。

「心配ないですのどか。実は最近、ネギ先生より美里先生が危ないのです」

事情を知っている夕映はのどかを慰めた。彼女はシニカルで毒舌だが友人思いなのだ。

「美里先生は最近非現実の敵に狙われているです。そのために私たちに被害が及ぶことを恐れているのです。ネギ先生は美里先生のために協力しているだけに過ぎないです、だからのどかが心配するような事はないのです。ねえこのか?」

「そやな〜。のどかが心配するようなことはあらへんよ〜」

それを聞くとのどかはちょっと安心した。昼休みは終わり次の授業は国語だ。美里が教室に入ってきた。

「あ、美里先生!最近ネギくんとラブラブって本当ですか!!」

「もう、毎日ネギくんと手を繋いだり、一緒にお風呂に入ったりしてるって本当!?」

ハルナと桜子が質問してきた。それに便乗して出席番号22番鳴滝風香と23番鳴滝史伽が質問してくる。釣り目のツインテールが姉の風香、たれ目のダブルシニヨンヘアが妹の史伽、双子である。見た目は幼稚園児に見えるがれっきとした中学3年生である。

「う〜ん、僕も興味津々だね〜。先生、ネギ先生とはどうゆう関係なのさ?」

「私も知りたいです〜」

美里は突然の詰問に戸惑っていた。それを止めたのは神楽坂明日菜であった。

「ちょっと、美里先生困っているでしょ?やめなさいよ!」

いつもは委員長と喧嘩して騒ぐのに、珍しいことがあるものだ。

「あら、明日菜さん。珍しいですわね、あなたがお止めになるなんて」

「み、美里先生も慣れない学校生活でストレスがたまっているのよ。少しは私たちもフォローしないといけないでしょ?」

お〜。クラス中から歓声が上がった。

「明日菜さん、見直しましたわ。あなたは乱暴なお猿さんかと思っていましたが、結構気が利きますのね」

「一言余計だけど、そんなところね。じゃあ、みんな席に戻ってよ」

いつもとは違う明日菜にみんなはおとなしく席についた。美里はそんな明日菜に目で感謝した。

 

美里とネギは二人で学園広場を歩いていた。今日はネギが美里を誘って気分転換に来たのである。ネギは美里にソフトクリームを買ってあげたりとデートしているように見える。実際は10歳以上歳が離れているが。その二人の後ろを3−Aの生徒たちが尾行していた。ハルナと桜子など野次馬根性丸出しの生徒たちがほとんどであった。委員長は二人の様子を見てハンカチをかみ締めていた。よほど自分と替わってもらいたいと泣いているのである。二人は世界樹広場まで足を運んだ。そして、二人一緒にベンチに座り、仲良く話をし始めたのである。実際は今まで起きた事件の話や、ネギが体験してきた事件などを話しているだけなのだが、話が聞こえない彼女らにとって二人はラブラブデートをしているとしか見えない。その上美里はネギの口元についたクリームを拭いた。顔が真っ赤になる委員長、それを抑えようとする明日菜。

「よう、美里さんじゃないか。ずいぶん久しぶりだな」

「本当だね、あんたがここにいるなんてね」

美里に話しかけてきたのは、かつての仲間雨紋雷人と藤咲亜里沙であった。二人も高校時代と比べるとかなり様変わりになってる。

「!?どうしてふたりがここに来ているの?」

美里は警戒した。今までのパターンからくると必ずトラブルに巻き込まれるのだ。

「ああ、俺は以前からこの学園の大学部の軽音楽同好会に招かれたんだよ」

「あたしも大学部の写真同好会にモデルとし依頼されたのさ。ここの学園は結構レベルが高いから、いい勉強になるのさ。けどどうしたんだい?なんか顔が険しいようだけど」

「ごめんなさい・・・。ここ最近疲れてて・・・」

「そうなのか?最近蓬莱寺やコスモの連中と会ったって話を聞いたけど。あんまり元気そうじゃないな」

「まあ、慣れない教育実習で体がだるいのはわかるけどね」

その様子を遠目で見ていたハルナたちは驚いた。

「ちょ、ちょっと!あの金髪「CROW」のギタリスト雨紋雷人じゃない!しかも美里先生と仲良く話しているし!!」

CROWは高校在学中から続いているバンドである。2002年に某レコード会社からメジャーデビューしたのだ。来年では日本武道館でのライブが決まっており、ファンはいつチケットが発売されるかやきもきしているとのことだ。

「それにあの横にいる女の人、あの人って!!」

「あの人は?」

桜子は真剣な表情で叫んだ。みんなが桜子の次の言葉に期待した。

「誰だろ?」

どたーん!

桜子がにぱっと笑うと、みんなが一斉にずっこけた。

「あの人確かモデルの藤咲亜里沙だよ。ショーにCMと引っ張りだこの有名人だよ」

答えたのは釘宮であった。いまどきの女の子は最新の情報をよく仕入れている。

「そうなんだ〜。確かにぼんきゅぼんな体型だよね〜。あはは」

桜子は反省せず笑っている。クラスメイトたちは美里先生が意外に有名人の知り合いが多いことに驚いていた。そういえばJリーガーの黒崎隼人ととも知り合いということにも驚いていた。夕映はこそこそと明日菜に耳打ちをした。

「明日菜さん、あの人たちが美里先生の知り合いなら、力を持っているかもしれません」

「そうね・・・。またトラブルが起きなきゃいいけど」

「そういえば桜咲さんの姿が見えませんね」

実は刹那は龍宮真名と一緒に魔物退治に出かけていた。

「ここは美里先生に詳しい話を聞かないと・・・。んふふ、いくよ!」

ハルナが飛び出そうとしたが、明日菜がそれを止めた。

「ちょっと、美里先生久しぶりの知人に会えたのよ?ここはそっとしておくべきじゃない?」

「はぁ?明日菜何いってんのさ。こんな面白いこと滅多に・・・」

「そうですね。美里先生のプライベートに首を突っ込むのはよくないです。ここは一旦引きましょう」

夕映も明日菜に協力する。二人は下手に大勢で美里といればまた鬼が襲ってくる可能性が高いのだ。コスモレンジャーとのヒーローショーでも、演劇部の舞台でも鬼は平然と現れたではないか。大勢でいれば鬼が襲ってこない保証などないのである。だが事情を知っているのはネギが魔法使いだと知っている生徒のみ。ハルナや桜子、委員長たちがわかるはずもなかった。

「なんだよ〜、明日菜もゆえっちも、どうしてそう消極的なのさ〜。せっかく有名人が二人もいるんだよ?サイン欲しいよ〜」

「そうです〜。滅多に会えない人たちとお話ししたいです〜」

風香と史伽は駄々をこねている。チアリーディングの3人も同じ意見であった。

「明日菜ってば硬すぎだよ〜。今日はどうしちゃったのさ〜」

「本当だね。いつもならネギくんの話をしてもやる気なかったのに、ネギくん美里先生とデートしてるのよ、デート!!ああ、可愛い男の子とデートだなんて燃えるわ!!」

「美砂は彼氏いるからいいじゃん。でもあたしも雨紋さんと話がしたいな。こんなチャンス滅多にないもん」

委員長も他のメンバーの熱に当てられたのか、彼らに会うべきだと主張しだした。ようはネギと美里のデートを一刻も早く邪魔したいのであろう。

「ネギ先生〜、奇遇ですわね〜。わたくし達と一緒にお食事へまいりませんか?」

委員長が飛び出した。それを聞いた雨紋と藤咲はきょとんとしていた。先生?誰のことだろう?ここには美里のほかに10歳くらいの男の子しかいないのに。美里の教え子だと思ったからだ。

「あ、申し遅れました」

ネギは二人に向かってぺこりとお辞儀をして、挨拶した。

「ネギ・スプリングフィールド。麻帆良学園女子中等部で教師をしております、担当は英語です」

それを聞いた二人は呆然となった。

「・・・うそ」

 

結局ネギたちは学食で食事を取ることとなった。学食といってもおしゃれなカフェテラスである。うれしいことにここの奢りは雨紋と藤咲が支払ってくれることになったのである。ハルナや桜子たちは雨紋たちに質問攻めしたり、写真を撮ったり、握手をしたりとやりたい放題であったが、彼らは嫌な顔せず、真摯に取り合ってくれた。二人ともちょうど用事が終わったようで、あとは休みなのだとか。

「実は私たち今度の文化祭でバンドやるんですけど、うまくいくヒント教えてくれませんか〜」

「はは、コツはただ練習するだけさ。練習しないで本番うまくいくわけがないだろう?」

桜子たちが雨紋にバンドのうまいやり方を教えてもらっている。なにしろ相手はプロだ。雨紋も楽しそうに彼女らに教えている。

「うわ〜、おっぱい大きい〜。何食べたらそんなに大きくなれるんだろ?」

「私にも分けて欲しいです〜」

鳴滝姉妹は藤咲の胸をぷにぷに揉んでいた。藤咲は怒らず、彼女たちの気が済むまで揉ませていた。

「うふふ、心配しなくても大きくなれば立派なレディになれるわよ。まだ幼稚園児なんだし」

「ぶ〜。僕らは中学3年だよ〜」

「ひどいです〜」

「・・・10歳のネギくんより子供だね」

明日菜たちとジュースを飲んでるネギを見て、藤咲は思った。彼の方がしっかりしている。

(ごめんなさい。せっかくの休みなのに)

美里が耳打ちした。

(かまうことないって。むしろ彼女らがあんなに楽しそうにしている顔を見たら疲れなんか吹っ飛ぶさ)

(そうそう。あたしらもせっかくあんたにひさしぶりに会えたからね。でもあんた元気なさそうだね?)

藤咲は心配していた。かつては彼女らは敵対していた。とはいえ美里は彼女と戦ったことはない。5年前墨田区である事件に巻き込まれたのである。美里は夢を操る力の持ち主に一目惚れされ、あわや夢の世界に閉じ込められそうになったのである。それを当時の仲間たちによって救われ、藤咲も改心してくれたのである。その夢の支配者は現在藤咲のマネージャーとして彼女を支えているとのことだ。気弱ないじめられっこであったが、藤咲を守ろうとする気持ちで仕事を続けているのである。

(何があったかは知らないが)

雨紋が言った。

(俺たちの力が必要ならばいつでも呼んでくれても構わないぜ?俺たち仲間だろう?)

(そうだよ、あんたはいっつも自分ひとりで塞ぎこむからね。あたしもいつでも構いやしないさ)

二人の温かい言葉が美里の心に響いた。でも二人は結構な有名人、そうちょくちょく駆けつけるわけにも行かないだろう。

(先生、先生)

夕映が美里に耳打ちした。

(あの人たちも力を持っているのですか?)

(え、ええ。そうよ・・・)

美里は暗く答えた。またこの間のように巻き込まれる可能性が高いからである。

(あの二人は方陣技が使えるですか?)

今まで偶然にしろ方陣技が使える仲間がいたのだ。彼らも方陣技が使えると夕映は見越したが、美里の答えは逆のものであった。

(あの二人同士では方陣技は使えないの)

なんでも方陣技には相性というものがあるようで、誰でも使える代物ではないとのことだ。彼らには彼らと相性のいい仲間がいるが、今ここにはいない。つまりここにいるメンバーでは方陣技が使えないのである。

(つまり今ここで襲撃されれば・・・)

「ひゃあ、止めてください〜」

遠くから叫び声が聞こえた。それは一体のロボットであった。まるで昭和年代のデザインでレトロな感じのするロボットであった。操縦席には出席番号24番葉加瀬聡美が操縦していた。

「うわ、またハカセのロボットが暴走してるよ!でもあのデザインなんかいいよね!」

「茶々丸さんだと暴走しないのに、どうして他のロボは暴走するですか?不思議です〜」

双子はのんきなことを言っている。だが他の人たちは大騒ぎしている。

「へっ、お嬢さん方、ここは俺様にまかせてくれや!!」

そういうと雨紋は手にした細長い袋から槍を取り出した。藤咲も負けじと鞭を取り出す。これが二人の武器なのである。

「お二人とも!うちのクラスメイトたちの大半は力を理解してないです。力を感じさせないような戦い方をしてください!」

夕映が助言した。雨紋たちはこくりとうなづくと、暴走ロボに向かって槍を突き出した。

かきぃん!

ロボの右手が槍を弾いた。その脇を藤咲の鞭が炸裂する。

「バラの味はどう?」

びしぃ!!

ローズウィップ。スピードが乗った鞭の先端部分は、信じられない破壊力を生み出すのである。ロボの装甲がはげた。あと一押しといったところで、藤咲は信じられないものを見た。ロボの装甲が見る見るうちに塞がってしまったのである。そしてロボの右手が一気に伸びた。ロケットパンチのように発射されたのである。藤咲はそれに捕まったしまい、ぽいっと投げられたのである。

あ〜れ〜と投げ飛ばされる藤咲。その下には委員長が立っていた。

ぷち!

「きゃあ!!」

委員長は藤咲の下敷きとなった。委員長はそのまま気絶してしまったのである。

「気をつけてください〜。この鋼人(こうじん)27号くんはナノマシンによる自己修復機能が備わってます〜、そんじょそこらの攻撃では傷がふさがってしまうです〜」

ナノマシン。なぜ中学生の彼女がそんなものと思うかもしれないが、彼女は大学のロボット研究会に所属しているのである。茶々丸の制作にも関わっているから、ナノマシンなど朝飯前かもしれないが、あまりに迷惑な話である。

「外側がだめなら、中身をなんとかすればいいんだろう?これならどうだ!!」

だがロボットの腕は機敏で近づくのも難しい。ネギは遠くから無詠唱魔法を使い、ロボットの動きを止めた。

ずぼぉ!!

雨紋は槍をロボットに突き刺した。そして力を込めると槍に伝奇が帯びるようになったのである。

「てやぁ!!」

体内で高めた電気を槍にのせて相手を貫く。そして穂先が触れた瞬間高電圧の電撃が発生するのだ。ロボットは体内から電気回路を破壊されたため、機能を停止してしまった。さすがのナノマシンも中身まで再生することはかなわないようであった。

 

「ありがとうございます〜。鋼人くんを止めてくれて助かりました〜」

葉加瀬はすすだらけになったが、雨紋に礼儀正しくお礼を言った。ちなみにロボットは大学部の生徒たちが回収してくれた。

「ははは、しかし、こんなロボットを作るれるなんてここの学園の生徒は質が高いな」

「ハカセさんは特別なんです。ちなみに同じクラスの超(ちゃお)さんも天才ですよ」

夕映が答えた。

今日は鬼が襲ってこなくて良かったと思った。だが、今日はたまたまだったかもしれない。美里はまだ不安が隠せなかった。それに察したのかネギが彼女の左手をぎゅっと握った。

「大丈夫ですよ」

「え?」

「美里先生は僕が守ります」

その手はまだ小さいものであった。だが美里にはとてもたくましく、暖かいものであった。こんな小さな男の子が自分を守ると断言してくれてる。その横顔はとても頼もしく見えた。

「み、美里先生!ネギ先生の手を握るなんて、わたくしが代わってもらいたいですわ!!」

復活した委員長が美里に掴みかかる。それを見たハルナたちが騒ぎ始めた。

「むふふ、臭う、臭うわよ!淡く甘酸っぱいラブ臭が!!」

「おお、ネギくん争奪戦だね〜。よ〜し、私も負けないよ〜」

「僕らも行くよ、史伽!!」

「はい、お姉ちゃん!!」

女子生徒たちはネギをもみくちゃにし始めた。胸を押し付けたり、まるでおもちゃだ。委員長はエネルギッシュな彼女たちに弾かれ、加わることが出来ない。

「うわ〜、明日菜さん助けてください〜」

のどかはそれを見てあわあわと怯えている。

「あわわわわ・・・」

「のどか。あんなバカ騒ぎに参加する必要はないです」

「で、でもぉ・・・」

それを見た雨紋たちはあははと笑った。美里は自分のことよりも、彼女たちを守るべきだと思った。

 

「グ、グジョォォォォォ!!」

「斬魔剣!!」

刹那は魔物を切り裂いた。魔物は当初美里を襲おうとしていたが、刹那と真名の誘導により、山奥まで誘い込んだ。そして、真名の銃撃で体力が磨り減ったところを刹那が止めを刺したのである。

「まったく、こいつらもしつこいな。何度も何度も人質を取らないと気がすまないと見える」

「だが、人質を取るのは戦術として間違っていない。でもわたしは人質とか嫌いだ」

魔物たちは三体でやってきた。そのうち1体は刹那たちが、残る2体は他の魔法先生や魔法生徒に任せたのである。携帯から連絡が入ったが残りの魔物も退治できたようである。

「先生たちからの連絡によれば、なんでも魔物は人工的に作られたものだそうだ」

魔物たちは最初から美里を狙っているのだ。何者かは知らないが、彼女があまりにもかわいそうである。

「それでその魔物には頭部に印が刻まれていたそうだ。その印というのがなんと薔薇だそうだ」

薔薇、果たしてそれは何を意味するのであろうか?

 

続く

 

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あとがき

 

今回はあまりリンクしそうにないキャラを多く出してます。一般人でも知っている雨紋と藤咲を出しました、彼らは天狗にならず、昔と同じく接してくれる仲間です。

今まで都合よく方陣技が使える仲間がいましたが、今回は方陣技が使えない仲間を登場させましたが、あんまり緊張感なかったですね。