【文学作品(書物)】 雨月物語 (うげつものがたり) |
【成立時期】 江戸時代 (1768年) |
【作者・編者など】 上田秋成 (うえだあきなり) |
【種別・ジャンル】 読本 (よみほん) ※ 読本(よみほん) 中国小説を日本語になおした和漢混交文(わかんこんこうぶん)の小説 のこと |
【内 容】 中国の怪異(かいい)小説を日本語にしたものを中心に、9つの短編(たん ぺん)が収められている。有名なものに短編の「浅茅が宿(あさじがやど)」 「菊花(きっか)のちぎり」などがある。 ※ 怪異(かいい)…不思議で異様(いよう)なこと ※ 「浅茅が宿(あさじがやど)」 旅に出た商人が戦争のために故郷(こきょう)のつまの元になかなか 帰れなかった。7年ぶりに、ようやくのことで帰り着くと、つまは以前の まま、商人の男を出むかえて、お互いに生きていること喜びあった。 だが、一夜明けてみると、つまの姿はなく、昨夜会ったのはつまの幽霊 (ゆうれい)で、商人の男を待ちわびて、幽霊(ゆうれい)の姿であらわ れたのだったという物語 |
【特 長など】 ● 8年間の推敲(すいこう)を重ねたといわれ、格調の高い文体となって いる。 ● 信義(しんぎ)のためには死をも恐れない人間像にあこがれた。 ※ 推敲(すいこう)…文章をよくしようと何度も作りなおすこと |
【備 考】 ● 上田秋成(うえだあきなり)の他の作品には、「春雨物語(はるさめ ものがたり)」がある。 |