【クリザローの町】
「うぬ、またしても・・・。死者の魂をなんと思っているのだ。」 (神父)
(目の前のスケルトンにイクソシズムをかける神父)
「くっ、いずれにせよこのままでは・・・。」 (神父)
それを離れたところで見つめる、一隊を率いる魔女の姿。
「よりにもよってエクソシストとはね。でも、そろそろ年貢の納め時さね。」 (魔女)
「モルドバ様、あれを!」 (兵)
「チッ、増援か・・・厄介だねぇ全く。」 (魔女)
以上、二元中継でお届けした私は占星術師、ウォーレン・ムーンでした。
僕たちがクリザローの町についたその時、ガルガスタン部隊と戦ってるらしい人は一人しか見えなかった。他の人は・・・?
状況は絶望的だったけど、少なくとも目の前の味方を助けないと!
ゴーストが神父にちょっかい出したけど、どうにか間に合った。
「神父!」 (デニム)
「プレザンスだ・・・命拾いしたわい。礼を言わせてくれ、あー・・・」 (プレザンス)
「あ、僕は龍虎武神隊の隊長、デニム・パウエルです。立てますか、プレザンスさん。」 (デニム)
「・・・君の様な少年まで戦うようになるとはな。早く終わらせねばならんな、こんな戦争は。」 (プレザンス)
「・・・はい。」 (デニム)
「私は大丈夫だ。仲間の援護にまわるのがよかろう。行きたまえデニム君。」 (プレザンス)
「はいッ。」 (デニム)
後は僕らのペースだった。あのキレイなおねーさんは意外と腕っ節が強くてびっくりした。一体どこにあんな力があるんだろう?ってくらいだ。
「ええい、何をやってるの!あんな子供相手に、押されるってのかい!?」 (魔女)
「ぐああ・・・っ!」 (兵)
(ガルガスタン兵、魔女を除いて全滅)
「後は、お前さんだけだぜ。」 (カノープス)
「チッ、このモルドバ様も焼きが回ったもんだねぇ。ニバス様からも切られちまったってワケかい・・・。せちがらいねぇ。」 (モルドバ)
「おとなしく投降しろ。捕虜として遇してやると約束しよう。」 (デニム)
「なめるんじゃないよ!このモルドバ様は、痩せても枯れてもガルガスタンさ。お前達ウォルスタの捕虜になんかならないよ!」 (モルドバ)
「あっ・・・!」 (デニム)
と思ったら遅かった。おねーさんは自分の短剣でその胸を貫いてしまった(・・・どこに装備してたんだろう?)
「っ・・・坊や・・・覚えときな・・・。戦いに、敗れるってのは・・・こういう事さ・・・」 (モルドバ)
(モルドバ、そのまま倒れる)
これが、敵・・・。僕たちが戦っている相手・・・。
ともあれ、レオナール隊の生き残り、プレザンスさんは助け出せたけど、肝心のレオナールさんはどこなんだろう?
「プレザンス!無事か!」 (レオナール)
「おお、レオナール。お前も無事でなによりだ。彼らが援軍に来てくれなんだら、今ごろはわしが冥福を祈られる側だったわい。」 (プレザンス)
「そうか。お互いまだ死ねぬ身ということだな。・・・部隊長は誰か?」 (レオナール)
「デニム・パウエルです。ご無事で何よりです。」 (プレザンス)
「君が・・・?嫌な御時世になってしまったものだな。ともかく、改めて礼を言わせてもらおう。君達が来てくれなければ、我々も生ける屍となっていたろう。感謝するよ、デニム君。」 (レオナール)
レオナールさんはとても丁寧な物言いをする人だ。さすが公爵が頼りにするだけのことはあるなぁ。
生き残ったのはレオナールさんとプレザンスさん、それにヴォルテールさんとサラさんの僅か四名。僕たちよりも強い人達みたいなのに・・・。(現在、龍虎武神隊のレベルは全員3)
元々、レオナールさん達はニバスというガルガスタンの監督官を追っていたそうなんだけど、どうも肝心のニバスはこの先のクァドリガ砦にいるそうなんだ。レオナールさん達のことを考えれば、僕にはこのままアルモリカ城へ戻ろうなんてとても言い出せなかった。姉さんの視線が痛いよやっぱり・・・。
クァドリガ砦ではニバス隊が待ち構えていた。そりゃそうだよね。で、ニバスはこう言い出した。
島の覇権を誰が握ろうが知ったことじゃない、謝れというならいくらでも謝るから放っておいてくれ、と。
「私は非効率的な事は嫌いなンですよ・・・あなた方も貴重な時間を割く愚を冒したくはないでしょう?」 (ニバス)
冗談じゃないや。そんなこと言ったって、レオナールさん達が許すわけ無いじゃないか。あのニバスって人、知っててわざと言ってるんじゃないか?
「何を言うかッ!神をないがしろにし、死者の魂を冒涜する腐れ魔術師が何を言うのかッ!」 (レオナール)
「・・・お前もほんっと好きな。」 (カノープス)
「照れるではないか。」 (天)
誰なんだろうホント。
それはさておき、ニバスの周りはソルジャー2人。楽勝と思ってたら、ニバスがアンデッドを呼び出したんだ。しかも3体!しかもゴースト2体!なんて卑怯な奴なんだニバス!
「・・・数から言えば俺達の方がフクロにする立場だけどな」 (カノープス)
余計なこと言わないでよカノープスさん・・・。
高台からの攻撃に晒される僕たちの不利は否めない。けど僕達にはカノープスさんがいるッ!僕達がニバスを前におびき出している間、カノープスさんが裏手に回り挟撃する!確かに被害は出たけど、1人の死者も出さずにニバスを倒せたんだ。作戦は十分成功したというカンジだよ。
「なかなか見事でしたよ。デニムくん・・・でしたね。フフ、記憶の片隅に留めておきましょう。」 (ニバス)
「まるでここから逃げ出せるような口振りだな、ええ?ニバス。」 (レオナール)
「勿論そのつもりですとも。ではまた会いましょう・・・」 (ニバス)
と言ったかと思うとボンッとカラスに化けてどこかに飛んでいっちゃった・・・なんなんだあの人は。
「詮無き事。サラッ!」 (レオナール)
「イェッサー、ボース♪」 (サラ)
(びしゅんっ、ざくっ)
「カァ〜ッ!!」 (ニバス)
(ひるるるるる・・・ぼすっ)
飛んでいくカラスを一撃で仕留めるなんて、さすがサラさんだ。
・・・でも、落下したと思われる近辺にはカラスも、ニバスもいなかったんだ。いつまでも探しているわけにもいかないので、僕達はアルモリカ城に戻ることにした。公爵も首を長くして待ってるだろうしね。