バクラム軍がモルーバ様を狙って神殿に・・・つまり、バンハムーバの神殿にはモルーバ様がいる、ってことだろう。ともかく、先手を取られた以上、あっちの手にモルーバ様が落ちていることも考えないといけない。
「あれこれ考えてる暇はないわ。急ぎましょう。」 (オリビア)
そうだね。・・・とか言ってるうちにバンハムーバの神殿が見えてきた。御都合主義って感じだよな。
「うるさい。」 (天)
【バンハムーバの神殿内】
広間では、一人の僧侶を詰問するバクラム軍指揮官の姿があった・・・。
「いい加減に教えてくれてもいいんじゃない?お父様。」 (女)
「・・・わしを『お父様』呼ばわりする、お前は誰だ?」 (僧侶)
「使い古しのネタで逃げないでよ。全く、こーんな可愛い娘をつかまえて『誰』だなんて、つれない台詞ねぇ。」 (女)
「・・・・・・」 (僧侶)
「こんな朽ちた神殿で惨めにのたれ死ぬより、私に協力して立派な屋敷で余生を過ごす方が利口というものだわ。」 (女)
「わしはこれで十分だ。」 (僧侶)
「全く・・・お父様、あなたは堕落したわ。」 (女)
「お前こそ使い古しのネタを使っておるではないか。」 (僧侶)
「うるさいわねッ!さあ、とっとと『禁呪』のありかを教えなさい!」 (女)
「忘れた。」 (僧侶)
「・・・ふう、埒があかないわね。いいわ、連れて行きなさい。」 (女)
(僧侶の後ろに構えていた戦士が僧侶の腕を取る)
「なにをするッ!」 (僧侶)
「あんたにはハイムに来て頂くわ。あっちには専門機関もあることだし、いつまでもそんな態度ではいられなくてよ。」 (女)
(バクラム戦士、僧侶を連れて外へ通じる扉に向かう)
「うををーっ、やめろーっ、やめるんだショッカー!」 (僧侶)
「・・・何かほざいてますが。」 (バクラム射手)
「ほっとけ。付き合うと際限が無い。さ、私達も引き上げるよ!ルロッツァはどうしている?」 (女)
以上、神殿内に潜入取材中のウォーレン・ムーンがお送りしました。
・・・ウォーレンさんの姿がまた見当たらないや。
「大方、先に神殿に潜入してるんだろう。気にするなデニム。」 (カノープス)
少しは手伝ってくれても良さそうなものなのに・・・。まったくもう。
案の定、神殿の前にはバクラム兵がいた。この連中は・・・。
「『ここは私に任せてもらおう』」 (ハボリム)
・・・えーっと、お願いします。
ハボリムさん・・・何か愛読書でもあるのかなぁ?
外のバクラム兵はハボリムさん達『最近出番が無い顔キャラ』軍団に任せて、僕達は神殿に入っていった。
「デニムッ!こっちよ!」 (システィーナ)
・・・ここかッ!
(ひらけた場所に出たデニム達。目の前にはバクラム兵に連行される僧侶の姿)
「きっ、貴様は・・・!?」 (バクラム戦士)
(ずどんっ)←デニムの抜き撃ちが炸裂、戦士を倒す
「シェリー様!」 (射手)
「ん・・・?」 (シェリー)
「おお、お前は・・・。」 (僧侶)
「ご無事ですか、モルーバ様。」 (デニム)
「ん・・・?わしはモルーバではないが。」 (僧侶)
「お父様!」 (システィーナ、オリビア)
(デニムの後ろから現れるシスティーナ、オリビア)
「うっ・・・お前達もいたのか・・・。」 (モルーバ)
「さあ、ともかくさがって下さい。バクラム軍を殲滅しなければ・・・。」 (デニム)
「うむ・・・。あの女だけはしかし、殺さんでくれ。・・・あれでもわしの娘だ。」 (モルーバ)
「・・・姉さん!?シェリー姉さん!」 (オリビア)
「ああ、またなんて艶っぽい格好で・・・。」 (システィーナ)
・・・・・・ともかく、最善は尽くします。
艶・・・。
「何見惚れてんのよデニムッ!」 (オリビア)
(ばしっ)←デニムの後頭部をバルダーメイスが直撃
ぐはっ!?
・・・・・・ええっと、と、とにかく、行こう!
「チッ・・・ルロッツァも口だけ達者で役に立たない男ね。」 (シェリー)
「シェリー姉さんッ!」 (オリビア)
「んー・・・・・・?なんだ、あの娘達も一緒なの?全くやれやれだわ・・・。」 (シェリー)
「無駄な抵抗は止めて自首しなさい。お父さんお母さん妹達は泣いているわよ!」 (システィーナ)
「姉さん、拡声器忘れてるわ。」 (オリビア)
「聞こえてるわよ十分!ったく、人を犯罪者扱いしないで頂戴。大体、どこで泣いてるってのよ。」 (シェリー)
「・・・姉さん、いい加減止めてよ。どうしてバクラム軍に属してるの?お母様を殺したのは、バクラム軍だって知ってて!」 (システィーナ)
「えー、おせんにーキャラメルー♪」 (天)
「コーラ、ビールいかーっすかー♪」 (影)
「酎ハイレモンはないのか?」 (バクラム騎士)
「違うわ。お母様を殺したのはあの男よ。権力闘争に疲れ、私達だけでなくお母様まで捨てて、尻尾を巻いて逃げ出した、あの卑怯者よッ! 所詮、あの男には人の上に立つ覚悟というのが足りなすぎたのよ。自覚も、能力も、度量も、ついでに容姿も!」 (シェリー)
(こくこく)←容姿に反応して肯くオリビア、システィーナ
「何もかも足らないのよ、あの男にはッ!」 (シェリー)
「そんな・・・でも、お父様がお母様を殺したなんて考え方はおかしいわッ!」 (オリビア)
「焼きソバ2つ〜」 (忍A)
「はいよー、特盛り2丁!」 (忍B)
「ラーメンはないのか?」 (バクラム射手)
「負けた者は勝った者に代償を払う・・・当たり前のことよ。でも、あの男は自分をかばって、私達とお母様を代償に逃げ出したのよ!自分が逃げ出せばそれで終わると思っていたのかしら? あの男のやったことは、賭けに負けたツケを女の肉体で払わせる男と何ら変わりはないわッ!」 (シェリー)
「違うわ!それは姉さんの勝手な思い込みよッ!どうしてお父様のことを信じられないの!?」 (オリビア)
「信じる?信じるに足る男かしら、あれが!信じられるのは自分の力だけよ。」 (シェリー)
「力を信じる者は、必ず力に敗れ去るわ。姉さんも例外ではないわ。」 (システィーナ)
「私はそんな弱くはないわ。それはシスティーナもよく知ってるでしょう?」 (シェリー)
「9回裏、ツーアウト満塁、カウントは2−3。点差は3点、一発出れば逆転サヨナラの場面です。バッターは4番松井田。マウンド上の佐々木戸、辛いところですね掛布野さん。」 (忍D)
「ええ、でも佐々木戸は非常にですね、この雰囲気に呑まれてはいけませんね。」 (忍C)
「さっきからうるさいわよ外野!あんたたちも和んでんじゃないわよッ!」 (シェリー)
「いや・・・姉妹の世界には割り込めなくて・・・。」 (バクラム兵)
「わし等の方が人数多いのに蚊帳の外だしな。」 (バイアン)
・・・・・・。
いや、そろそろお話も進展させないといけないよね。
「わかっておるではないか。」 (天)
「お前が邪魔してるんじゃないか。」 (影)
「そういう棟梁こそ。」 (忍A)
「ふわっはっはっは!」 (五忍者+天)
「ダークロア!」 (シェリー)
(シェリー、ダークロア発動)
「ふぉふぉふぉふぉふぉ・・・」 (五忍者)
(奇妙なポーズで攻撃を紙一重で避けながら退場する五忍者)
「・・・ええい、人を小馬鹿にしおって!」 (シェリー)
あー・・・。
また明後日方面に行ってるよ・・・。
取り敢えず、シェリーとか言う魔術師の魔法攻撃をきっかけに僕達とバクラム軍との戦いは始まった。あのシェリーとかいうのはオリビアとシスティーナに任せて、僕達は他の雑魚を片づけることに専念した。
・・・
「・・・っく、ここまでか。覚えてなさいッ!」 (シェリー)
(シェリー、転移石を発動)
「あっ・・・・・・姉さん。」 (オリビア)
逃げられたの?・・・まあ、いいか。モルーバ様は無事だったし。
・・・
「そうか、君がプランシーの息子か・・・。プランシーから聞いたのか?」 (モルーバ)
「はい。」 (デニム)
「ふむ・・・プランシーめ、わしを代理に差し出しおったな?」 (モルーバ)
「お父様。」 (オリビア)
「ふははは、そう怖い顔をするな。ただでさえお前はメドゥサ頭と言われておるのだから余計に響くぞ。」 (モルーバ)
「誰がメドゥサ頭ですか!」 (オリビア)
メドゥサはともかく、何に響くんだろう・・・。
「ともかくって何よ!」 (オリビア)
嘘ですごめんなさい。
「・・・わしも一度は権力者として権勢を振るっておったが、さすがに歳を考えると昔ほどの虚勢も張れん。それでもわしを招くか?」 (モルーバ)
「はい。モルーバ様を今でも慕う人々は多く居ると聞きます。あなたが我が軍に協力して下されば、そうした人々の支持を、ひいてはフィラーハ教信徒の支持を得られます。」 (デニム)
「ふむ・・・・・・。ひとつだけ聞こう。」 (モルーバ)
・・・なんでしょう?
「今、戦いを進めていけば、やがてはベルサリア王女、つまりカチュアとも戦わねばならぬかも知れん。 お前は、カチュアを殺すことができるか?」 (モルーバ)
「お父様!」 (オリビア・システィーナ)
「大義の前には私情の挟まる余地はない。ましてや一軍を率い、多くの将兵の命を一身に預かる立場の者は、己の感情を捨て去らねばならぬもの。再び問うぞ。 お前にカチュアが殺せるか?」 (モルーバ)
ね、姉さんを・・・僕が?
いや、姉さんがあの状態では、やがて戦わなければいけないかも・・・・・・そうなったら僕は、この剣先を・・・。
でも・・・。
「それだけはできません。僕にとってはやはり姉さんであることには変わりありません。」 (デニム)
「・・・そうか。やはり情には勝てんか。 ・・・・・・よかろう、このわしが役に立つというなら、お前と一緒に行こう。プランシーの指名とあれば、無下にするわけにもいかんしな。」 (モルーバ)
「本当ですか!?ありがとうございます。 ・・・モルーバ様、もし僕が『殺せる』と答えていたら、どうだったんです?」 (デニム)
「もしお前が本当にそう答えたなら、やはりわしはお前と一緒に行くことにしただろう。ただ、お前の気持ちを知っておきたかっただけだ。」 (モルーバ)
はあ・・・。そうですか。
でも、もし姉さんと戦わなければならないとしても、その最後の瞬間まで諦めはしない。