勇者シャルのゼテギネア放浪記
〜序の序段の章〜
星は何でも知っている
(キャラクターメイキング)
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いよいよ始まる伝説のオウガバトル。
さて、このゲームを始めるに当たり、まずはプレイヤーの分身である勇者を誕生させる必要があります。
名づけて
勇者王誕生!
…すんげーセンス(自滅)
ゲームを始めるに際して、まず勇者を生み出さなければならないことは既に述べた通り。
この作業は簡単なので、さして手間はかかりません。
プレイヤーが設定できる項目は【名前】と【性別】のみ。
一応【能力】なども設定する事になるのですが、これにはランダム要素が絡んでいるので確実に決定できるものではありません。
○名前○
- (暗闇の舞台。中央にスポットがあたり、そこには一人の人物が立っていた)
- 占星術師ウォーレン
- 「私の名は…」
- プレイヤー
- 「ぃやかましいっ!(ポチッ)」
- (メッセージを飛ばしまくる)
- ウォーレン
- 「あっ、数少ない私の出番を…!」
- プレイヤー
- 「うるさい。聞き飽きたわッ!」
- ウォーレン
- 「それはこちらも同感です。では今回の勇者を登場させて下さい」
- プレイヤー
- 「うむ。サクサク進めるか」
- ウォーレン
- 「御意。まずは名前からお伺いしましょう」
- プレイヤー
- 「う〜〜〜ん」
- (考え込むプレイヤー。ウォーレンはじっと待つ)
- ウォーレン
- 「名前とはその人を現す言霊、いい名前をつけましょう」
- プレイヤー
- 「ラキシス、アトロポス、クローソー…」
- ウォーレン
- 「よい名前ですが、やや安直ですな」
- プレイヤー
- 「グッチ、フェラガモ、ヴァレンチノ…」
- ウォーレン
- 「…もしもし?」
- (プレイヤー、ウォーレンに背を向けて一言)
- プレイヤー
- 「戯れだ」
- ウォーレン
- 「ははっ」
- (プレイヤーに返礼するウォーレン。プレイヤー、振り向き様にセリフ)
- プレイヤー
- 「オールド・パー、キクマサ、サントリー…」
- 謎の少女
- 「ざけてんじゃねぇぞクソジジイッ!」
- (舞台脇からプレイヤーの鳩尾に謎の少女が放った素拳がまともに炸裂)
- プレイヤー
- 「ごぶっ!」
- (崩れ落ちるプレイヤー。黒子に引きずられて退場)
- ウォーレン
- 「あなたが今回の勇者ですか?」
- 謎の少女
- 「そうよ。名前はシャルフィナス・シャルナーン。18歳。
シャルと呼んで♪オ・ジ・イ・サ・マ♪」
- ウォーレン
- 「はいはい。ようこそシャル、勇者への道をよくぞ選びました」
- シャル
- 「選択権ないじゃんかジジイ」
- ウォーレン
- 「ジ…。いやまぁ、それはそれとして。少女、名をシャル…と」
- (舞台下から黒子がボードをちらつかせる)
- ウォーレン
- 「ではこれから質問を行います。あなたの勇者としての素養を調べます」
- シャル
- 「タロット占いね」
- ウォーレン
- 「うら…」
○タロットによる勇者タイプの決定○
この作業により、勇者のタイプが4種類のうちから決定されます。
〔戦士・魔術師・僧侶・猛獣使い〕の4つがそれです。
ランダムに引かれる6枚のタロットと、カードが暗示する質問により勇者の属性を決定するのですが、予めこのタイプの勇者にしたいというのを心に決めてから臨むのがよいでしょう。
今回は戦士タイプの勇者を創り出してみます。
※質問に対してシャルが選んだ答えが本当に戦士に適したものであるかは判断しかねるので、参考例としてみて下さい。
-
- シャル
- 「うーん、まあまあかな。滅多に使わないんだよね、これ」
- ウォーレン
- 「あなた初めてじゃないですね」
- シャル
- 「うへへへへへ(妖笑)」
選択:〔名誉〕
- ウォーレン
- 「勇ましい事ですな」
- シャル
- 「目標は戦士系だからね。正義は宗教がからんでそうだし、信念は戦士にも大事だけど、名誉は戦士に一番関わりがあるでしょ?」
- ウォーレン
- 「なるほど」
-
- シャル
- 「これもいざと言う時は便利よね」
- ウォーレン
- 「正攻法なら意外と重宝するものですな」
選択:〔運命は自力で切り開くもの〕
- ウォーレン
- 「これも前向きな思考ですな」
- シャル
- 「戦士を目指すなら躊躇う事無い設問よね。逃げられないっていうのは戦士には不似合いで、表裏一体っていう思想は知恵者っぽいだしょ?」
-
- シャル
- 「うわっ、使えそうで使えないの引いちゃったなぁ」
- ウォーレン
- 「全ては星の導くままに…」
- シャル
- 「ぷー」
選択:〔裏切り者には死を〕
- ウォーレン
- 「目には目を、ですな」
- シャル
- 「豪胆一点張りな戦士なら、やっぱりこれを選択しなくちゃ駄目でしょ。ムチ打ちってこの中で一番甘いし…腕切り追放はまわりくどいし…」
-
- シャル
- 「序盤〜中盤ではなかなか重宝するね。終盤にはあんまり…」
- ウォーレン
- 「いざという時にはあったほうがいいものですな」
選択:〔他人を欺く事〕
- ウォーレン
- 「欺瞞といったところですな」
- シャル
- 「これって、設問自体がちょっと宗教的なんだよね。人としてやってはいけない、って、魔術師に通ずるところって無いんじゃない?僧侶系ならどれを選んでも問題ないって感じ。戦士なら…物を盗むってば、RPGではみんなやってることだし」
- ウォーレン
- 「こらこら」
- シャル
- 「だって〜、D&D(R)の昔から連綿と続いている伝統でしょ、これ」
- ウォーレン
- 「(この娘御、D&D(R)のなんたるかを知っているのか)」
- シャル
- 「他人を犠牲にするっていうのは、一番どれよりでもないかな」
-
- シャル
- 「特定のボス専用って感じよね〜。あと、真昼過ぎあたりに引くともうすげームカッち」
- ウォーレン
- 「ムカッち…」
選択:〔愛しい恋人〕
- ウォーレン
- 「ほう」
- シャル
- 「消去法ね。戦いの行く末は前を向きつづける戦士には不似合いかも。こういう事を考えるのって、やっぱり思慮深いだろうから。残してきた家族っていうのは…まぁ戦士と言うより僧侶向き。絶対無いのは魔術師ね。何を今更って感じ?」
- ウォーレン
- 「はははは。あたっている分痛くも痒くもありませんな」
- シャル
- 「ぷー。で恋人は、戦士以外にはありえない回答じゃないかと思うのね。絶対にこれっていう確証を持ち得ないけど」
-
- シャル
- 「ピカチュウ〜♪」
- ウォーレン
- 「なるほど、そう来ましたか」
- シャル
- 「ピッカッチュウ♪(ピカチュウ調)うきゅ〜っ♪」
- ウォーレン
- 「そろそろ先にすすみましょうか」
選択:〔指導力の不足〕
- ウォーレン
- 「ほほう、これですか」
- シャル
- 「う…はずれかな?」
- ウォーレン
- 「いえいえ、はずれというものはありませんが」
- シャル
- 「これ、あんまり自信ないなぁ。たった一人で戦い抜いてきた、歴戦の戦士としてなら絶対他人のせいにはしたくないだろうし、かといって一軍の指揮者としては戦力の不備というのも考えておかしくないし。時の運なんていうのは確かに要素としてはあってもいいけど、やっぱ戦士としてはこの中では選択できない項目よね。」
- ウォーレン
- 「ふぅむ、なるほど」
○ボーナス・タロット○
- ウォーレン
- 「では最後に、ボーナスタロットを引いて下さい」
- シャル
- 「うっす。あー、妖精がかわいい〜♪」
- ウォーレン
- 「はっはっは」
- シャル
- 「あー、早くしてって催促してる〜♪かわい〜♪でもこれってミュージック…」
- ウォーレン
- 「うぉっほほほぉんっ!容量の関係もあるのですよ」
- シャル
- 「そう?手ェ抜いただけじゃない?」
- ウォーレン
- 「いいから早く引きなさい」
- シャル
- 「ぷー。せっかちジジイ」
-
- シャル
- 「うーん。まぁいいか、どうせ最初はレベル1なんだし」
- ウォーレン
- 「ミもフタもない言い様ですな」
○いざゼテギネア!○
- ウォーレン
- 「さあ、これにて儀式は完了しました。
我らが勇者殿の進む道に光あらんことを」
- シャル
- 「なーむー」
- ウォーレン
- 「なーむー」
- シャル
- 「うっしゃ!これでジジイの祈りは完了や!ミッション・インポッシブルっつーんやろ?」
- ウォーレン
- 「ミッション・コンプリートですな」
- シャル
- 「指パッチン?でもって天井からハイホーハイホー?」
- ウォーレン
- 「なんですかそれは」
- シャル
- 「いいやん別に」
ともあれ、これにて勇者が誕生しました。さぁ、めくるめくゼテギネアワールドへ!
誕生したばかりの勇者と何故か一緒の4人のお話
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