勇者シャルのゼテギネア放浪記

〜第2話〜
筋肉ダルマと堅物の狭間で

(シャロームの辺境)

旧ゼテギネアの生き残り軍を吸収した愚連隊。しかし最早『愚連隊』というわけにはいきません。
これによって事実上『反乱軍』が誕生したことになります。
その反乱軍の相手は蛮勇のあっぱらぱーウーサーです。

ウーサー
「ナレーション、地獄見るかァ!?オラァッ!
天の声
ぃやかましいこの筋肉バカ!
(ぼかっ)
とにかく、いままでの5人が一気に51人になってしまったので、体勢を整えなければならないのですが…。


○反乱軍の陣容○

シャル
「えっと…あなたがたはどちらさまで?」
ランスロット(ナイト)
人の話しはちゃんと聞き給えッ!
ウォーレン(ウィザード)
「我々は旧ゼノビア王国騎士団の生き残りなのです」
シャル
「それはいいけど、いきなりこんなに増えられても、困るなぁ」
ウォーレン
「そういうシステムですから、ご了承ください」
ナイジェル(ファイター)
「なんだ、システムって」
バダム(ファイター)
「俺達の知らない事情という奴だ」
クリス(ファイター)
ですねぇ」
シャル
「とにかく、先に進むにしてももうちょっとマシな編成くらいして欲しいんだけども…」
ウォーレン
「はっはっは。これは面目ない」
とりあえず、総勢約50名からなる初期反乱軍ですが、その編成はなかなか面白い構成にはなっています。
面白いのですが、そのまま使うのには抵抗があります。なんせ、
ウィザードが前衛にいるというのにナイトが後衛に鎮座している
というユニットは、色々不都合があると思いますが…。


○作戦開始○

さて、いよいよ帝国の端の端のそのまた辺境地帯を統治するおバカなバーサーカーを討ちとる為に反乱軍は進攻を開始しました。
クリス
「地形的にいって、妥当な選択だと思いますよ。辺境は辺境ですが」
ナイジェル
バーサーカー風情が緒戦の相手とはな。チッ、ババ引いたか
ニーナ(ヴァルキリー)
「あーら。随分自信たっぷりねぇ。まぁ、気持ちはわかるけど?くす」
シャル
「まぁ、雑魚キャラの定番だしねぇ…。くすくす」
バダム
「そう笑うなよ。他のバーサーカーが可哀相ではないか」
その頃の【ゾングルダーク】
兵士A
「落ち着いてくださいウーサー様。一体どうしたのですか?」
ウーサー
「なんか知らんがムカツクーッ!やい貴様!一発殴らせろッ!
兵士B
「いままで一発で済んだこと無いじゃないですかッ!」
ウーサー
へ理屈いうんじゃねぇーッ!
(どがっ)
ともあれ、マップ突入前の編成で全12ユニット、余剰キャラなしの状態で開始します。


○部隊の行動○

前線構築部隊にヘルハウンドを登用したのが災いして移動速度がやや遅い反乱軍。この部隊を尻目に他の部隊が前線予定地に急行します。
1部隊は、途中の都市【アブデラ】に。
空挺1部隊は遊撃専用として本拠上で待機。
1部隊は【バルナ】周辺哨戒部隊として派遣。
オピ部隊は【バルナ】解放に向かいます。

その頃。先遣隊として先行している魔術師シド率いる部隊。
この部隊は元ランストット、ウォーレンが率いていたレベル4のキャラで構成されています。
シド(ウィザード)
「遅いですねぇ…。どうにかならないですかねぇ、この犬」
スタピュロス(ヘルハウンド)
「わんわんっ♪」
ラデッシュ(ファイター)
「よーしよしよし。それっ、取ってこいっ」
(ラデッシュ、棒切れを遠くへ飛ばす。スタピュロス、それを追って駆ける)
フット(ファイター)
「…結局、戻ってくるから解決になってないんじゃないか?」
スタピュロス
「わんわんっ♪(どどどどどどど)」
シド
「所詮はサル知恵か」
ラデッシュ
ケンカ売ってんのか、クソジジイ!
ばくっ
(スタピュロスがラディッシュに食いつく)
ラデッシュ
ぎょはーっ!
シド
「気をつけないと食われますよ。何分、あのウォーレン老師が飼っていた犬ですからねぇ。クックックック…
天の声
「どんな犬や」

○戦闘開始○

大方の予想通り、前線は教会付近で構築されました。
敵部隊の編成は、将棋でいえば飛車角落ちレベルなので余程の事をしない限り当方に死者が出る事はないでしょう。
時に、【アブデラ】解放の後、不自然な形で伸びている街道の先を調査するべく進撃していた僧侶ヴォニータの部隊が、シドとの戦闘で弾き飛ばされた敵部隊と接触、これを殲滅。
ヴォニータ(クレリック)
「うぇっ、ひっく。こわかったよ〜ぅ
ファニータ(アマゾネス)
「大丈夫よ〜。もう戦わなくていいからね〜」
カラマゾフ(ファイター)
「ともかく、まず任務をまっとうしよう。」
ヴォニータ
も〜おうちかえる〜(T_T)

○解放の道○

さて、戦線が構築されて敵先遣部隊を一通り放逐した後は、更に前線を北上させるべく【バリケシール】を目指して前線部隊を一斉に進軍させます。
シャル
「…なーんか、ヒマねー」
マーチン(サムライ)
「シャル殿、北東の小島に教会がござれば、解放に向かうのが上策かと」
ミネルバ(クレリック)
「それはよいお考えですわ。早速参りましょう」
ランスロット
「む…敵も見当たらぬし、ここは従ってもよいのではないか?」
シャル
「まぁ、それもいいわね。エドバーグ!
エドバーグ(ウィザード)
「むふ。バルナの防衛は某におかませあれ。ぬひょひょひょひょ
シャル
「随分卑怯なキャラ作りしてるわね」
天の声
「何の事かな?」
伝令
「西に向かっておりましたヴォニータ部隊からの報告です。都市ファルサラを発見、これを解放したとの事です」
シャル
「やっぱり。あからさまに怪しいもんねー、あの道の切れ方
ニーナ
「いかにもよねー」
伝令
「なお、タロットカードにタワーを引いてしまった由」
シャル
不許可ーッ!そんなもん引くなーッ!

ヴォニータ
ごっ、ごごごめんなさいいーっ(T_T)
クィン(アマゾネス)
「何をいきなり謝ってんのよ」
カラマゾフ
「とにかく、前線が随分北上しているからここの防衛はいいだろう。前線に合流しよう」
ヴォニータ
「いやーっ!こここ、こわいのキライーっ(T_T)
ファニータ
「今回はここまでね」
天の声
おいこら
前線は順調に勝利を収め、敵部隊をかなり痛めつけています。


○敵の奇襲○

その頃、拠点で待機していた空挺部隊を率いる魔術師エバンズの魔法探知に敵影が…
エバンズ(ウィザード)
「むっ?これは、いよいよ出番かの?」
エウリューア(ヘルハウンド)
「わんっ♪(ぱたぱたぱたぱた)
モイラ(グリフォン)
「くるるるるる(ばさっ、ばさっ)
エバンズ
「そうかそうか嬉しいか。なれば行くぞッ!シルバーッ!」
エウリューア
「わんわんわんっ♪(どだだだだだだ…こけっ、ごろごろごろ、がんっ)

シャル
「体育会系ねぇ」
ランスロット
何処がだ
敵空挺部隊は、あっけないほど簡単に駆逐されました。
退却するグリフォンは途上で前線部隊と衝突、抹殺。


○赤い戦慄○

さて、北東の教会を解放したオピ部隊は、西に向かって進軍を開始します。だが、途中で海上を驚異的スピードで突撃してくる敵部隊が!
マーチン
「通常のユニットの3倍のスピードでござる!」
シャル
赤い彗星だ!逃げろ!」
ランスロット
何だそれはーッ!
レベルが低いとはいえ、タコと海上で戦っていい事はあまりありません。おまけにこのユニットのリーダーがウィッチとなれば尚更厄介です。
それでも、タコが後衛で攻撃回数が僅か2回で、おまけに殆どスカという幸運も手伝って教会まで無事撤退してこれを撃破しました。
この際、シャルがウィッチとタコのトドメを刺します。戦士系は楽でいいなぁ。


○前線の状態と隠れ都市○

この攻防の最中に、海上を東征していた敵ユニットを背後から強襲すべく進軍していた2部隊が途中で都市を発見、全体的にALIやCHAの高い方の部隊がこれを解放します。
残り1部隊はそのまま進軍、敵部隊を殲滅します。
フレディー(ナイト)
「イージーオペレーション、いわゆる『朝飯前』ってやつだ」
ナイジェル
「朝食抜きはいかんぞぉ。よい子が産めなくなる
一同
わははははは
ナイジェル
「それとタバコはいかんッ!
天の声
「そういうネタは余所でやれ、余所で」
ナイジェル
「じゃあ早う作れ」
天の声
ぎく

○焦燥のシャル○

エド(ナイト)
「…暇だな」
シド
「うむ。帝国軍がやってこぬからな」
ヴォニータ
「いい事ですわ〜♪」
一同
「……」
チャーチル(ビーストテイマー)
「…もしかして、帝国軍はボスを除いて全滅させてしまったのでは…?」

シャル
「はっ、もう全滅させちゃったの!?」
ニーナ
「じゃあ、急がないと!」
何を急がないといけないのかといいますと…。
実はこの時、一回目の決算が刻々と近づいていたりするのです。
帝国軍が出てこない以上、不要な部隊は全て帰還させておくのが決算を迎える常套手段というものです。
全部隊に後退命令を出したが、およそ半数が帰還した段階で決算を迎えます。
シャル
「ああ…無駄な銭が…」
ニーナ
「ところで、私達って貰ったお給金を何に使ってるのかしら?」
ミネルバ
「そういえば、何故お給金を貰ってるんでしょう?」
ランスロット
お給金と言うなッ!

○対ボス編成○

後はウーサーを殺るだけです。部隊編成は旧ランスロット部隊の面々を使う事に決定しますが、ウィザードのシドは戦闘のやりすぎでレベルが6になっていて困ったちゃんです。
シド
「盾はお任せしました」
ランスロット
盾言うなッ!

○余暇○

そして2回目の決算。派遣部隊はランスロットの部隊と、一人っきりのシャルの部隊だけ。一人孤独にたたずむシャル…って、あれ?
シャル
あーっ!私の肉とったー!キープしてたのにーッ!
ナイジェル
馬鹿野郎、鉄板の上のものは誰の物でもないんじゃッ!
ヴォニータ
「お野菜、はいりま〜す♪」
クリス
「お肉追加で〜す」
ホーク(ウィザード)
「アルコール類と烏龍茶、ソフトドリンクが届きました」
ニーナ
「はーい♪マーウー、ごくろー様♪はいッ♪」
マーウォルス(ヘルハウンド)
「ばうばうっ♪(ばくばくばくばく…)」
ウォーレン
「ほっほっほっほ」
…なんだこりゃ(死)


○ウーサーとランスロット○

さて、本拠で盛大な焼き肉パーチーが行われているとは知りもしないランスロットの部隊ですが、いよいよウーサーとの決戦です。
ウーサー
「お前はランスロット…生きていたのか…」
ランスロット
「…お前、声がつくと迫力なくなるな」
ウーサー
「お、わかるか?俺も嫌だったんだがよぉ…ま、上からの命令じゃあ仕方ねぇ。宮仕えはツライよなぁ」
ランスロット
「今は素直に同情できそうだ…」
エバンズ
「そういう訳にもいかんでしょうが」
ランスロット
「うむ。取り敢えず、今回は活躍できなくてストレスが溜まっているのだ!覚悟してもらおうか」
ウーサー
そんな理由かい!
どっこいウーサーと戦ってみると、戦士系の前衛三人が攻撃をスカってロクに打撃を与えられず、挙げ句に前衛右翼の戦士が屠られてしまいます。
シャル
「ええっ!?なにやってんのよランスロットは〜。なんであんなカスキャラなんかの為に『ソウルコール』使わなきゃならないのよ!全く、使えない男ねぇ…」
ソウルコールとは、死者の魂を呼び戻して再び戦列に復帰させる事の出来る強力アイテムです。
が、序盤で、しかもファイターに対して使うには過ぎたアイテム。というのは費用面の話で、ソウルコール1つが2000ゴート。教会での復活には、そのキャラの雇用費×3が必要である為です。理論的には、雇用費が670以上のキャラに対して使用する以外では損しかしません。まして、レベル4ファイターが対象とあっては無駄な金とは言い得て妙、いや、言い足りないくらいでしょう。

再びウーサーと戦闘に突入。今回は全員の攻撃がヒットを見て、ウーサーの息の根を止める事が出来ました。
その際、1回目の戦闘でも死んだファイターがまた死ぬ。もーえー。知らん貴様

なもんで目出度くクリア♪


○帰結○

シャル
「お疲れ様〜」
ランスロット
なんだ、この有様は!
ウォーレン
「全ては星の導くままに…」
ランスロット
ウォーレーンッ!
フット
「血が足りねぇ…」
シド
「さっき死んだばかりだからのぅ」
どういう原理かわかりませんが、クリア次点でHP0のキャラ放っておいても復活する様です。攻略中に用済みになった奴が死んでしまったならそのままにしておくというのが良いでしょう。

ともあれ、反乱軍の緒戦は圧倒的勝利で幕を下ろしました。
しかし、帝国軍の軍事力の前には、反乱軍などまだ取るに足らないゴミ同然であった。
(取説コピー←笑)
ヴォニータ
「食べ散らかしのゴミとかはちゃ〜んと個々の責任でキレイにしてくださいね〜」
一同
は〜い
いや、そでなくて…。


さぁ、帝国軍の端っこの端をもぎとった反乱軍。
これから破竹の進撃を行う為にもシャローム地方全体を解放しきらなければならないのですが、シャローム地方を統治するのは旧ゼノビア王家の魔獣軍団長。容易ならないハゲです。

ギのつく天空ボス(禿)
「俺はハゲじゃねぇっていってるだろーッ!」
天の声
「お前はまだ出てきちゃあかんやろが」
カのつく焼鳥素材(鳥)
鳥言うな〜ッ!そんでもってなんだこの紹介名は!」
天の声
「だーら、お前らまだ出てくるなってば」

NEXT
〜第3話〜
輝かしき天空に舞う赤き鳥

いよいよ、これからが本番だッ!頑張れシャル!
ゼテギネアの平和は、君が守るッ!
…いや、君には守って欲しくないかもなぁ…。

その後…

天の声
「何だこれは…?。…ん?請求書?焼肉パーチー代ィ!?
シャル
「チャンチャン♪」
→TO BE CONTINUED


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