勇者シャルのゼテギネア放浪記

〜第9話〜
古の タコが鍛えり 聖剣を

(カストラート海)

アヴァロン島をクリアして、次の攻略ポイントにカストラート海を選んだ反乱軍。

一応、このカストラート海は伝説に伝えられているオウガバトルの終焉の地といわれる。
果して、そんな地に一体何があるというのか…。

シャル
「タコ!海っつーたらタコ!
ランスロット(ナイト)
やかましいッ!
天の声
「前途は相変わらず多難…と」
ランスロット
勝手なメモ取るなッ!

○基本構想○

しつこく言いますが、このステージは海が満開(?)です。そうすると、敵ユニットの編成なども結構わかる筈。
とはいえ、中央は島になっているので陸戦部隊もそれなりに登場することがわかります。海路から来るなら、おそらく本拠から西回りか南回りで来るでしょう。南から来られると非常に厄介です。なんせ殆ど海だから。
しかし、やはりそこはそれ。前線が中央を突っ走ってある程度固めてしまえば、こちら側は後は要所となる拠点を2〜3程も防衛すれば大丈夫。
ので、前線構築に高速飛行部隊×4、中速飛行部隊×2、残り3部隊は全て待機します。
シャル
「それにしても…拠点と呼べる拠点が全くないステージね…」
ナイジェル(ナイト)
補給が効かないぜ、これじゃあよぉ」
アイーシャ(プリースト)
「ここにはかつて都市がたくさんあった筈…長い戦乱の為、隠蔽しているのではないでしょうか?」
ウォーレン(ウィザード)
「正に。おそらく、点在する島々にはそれらしき形跡もありますれば…」
ニーナ(ヴァルキリー)
「でも、行き当たりばったりじゃあ…。自由に動くのは3部隊だけだし」
カノープス
「ま、ともかく前線が構築されるまでは都市探索はおあずけだな」
ランスロット
「前線の近辺に拠点があればよいのだが…」
見てわかる通り、帝国軍と反乱軍の各本拠を除くとなんとたったの4箇所にしか拠点がありません。しかもその内2箇所はちょうど中間点あたり。もう1箇所はとんでもない位置にあり、また別の1箇所は反乱軍の拠点から徒歩5秒(推定)というありさま。
どう考えても隠れ拠点が大量にございます、といっている様なステージです。
ただ、他のステージの例に漏れずこのステージにも『埋もれた財宝』は存在するのでヘタに四方八方に手を出すと勝手に発掘してしまいかねません。
マーチン(サムライ)
「素人はこれだから困るのでござるよ」
天の声
「何だ貴様は薮から棒に」
マーチン
「ここは『埋もれた財宝』が無いでござるよ」
天の声
何ィッ!?
と、ものの本を眺めてみれば確かに無い様です。では心の赴くままに都市ハンター!
クリス(ナイト)
「何ですか、それ」
天の声
ゴールデンハンター!

○海を越え山を越え○

さて、余計な話はさておき。
陸戦部隊も島々を結んで進めばある程度は本島へ上陸できますが、時間がかかるというのが痛手です。しかし、現在反乱軍には高速移動用にワイアームやグリフォンが各2体にホークマン・バルタン・レイブンの中速移動クラスも揃っていて、案ずる事はありません。
カノープス
「やれやれ…。毎度毎度出番があるってのは嬉しいけどなぁ」
アーノルド(レイブン)
「時にアニキ、何故俺達有翼人が1人加わるだけでユニット自体が『低空』になるんだろうな?」
ウォーリー(ホークマン)
「あ、それはオレも気になってました!」
カノープス
「そうだなぁ…。背負ったりできるわけ無いしなぁ…」
シド(ウィザード)
「それは、あなたがたに念動力が備わっているからですよ」
アーノルド
「なんだそりゃ」
バダム
「ほう、それはつまり怪力ハリマオだという事か」
シド
「なんで怪力なんですか。それに全然関係ないですよ」
バダム
「俺にはこれしかできない。任務失敗
カノープス
締め出せーっ!
まぁ、とにかく有翼人には感謝の一語に尽きます。

さて、前線構築部隊を束ねるフィフスですが、ようやく【マーケサズ】に到着しようという頃に帝国軍と遭遇します。


○衝突○

意外にも、最初に遭遇したのはウィザード率いるホークマン部隊でした。
フィフス(ウィッチ)
「なんだ、敵の飛行部隊とはこの程度なの?」
エバンズ(ウィザード)
「むむ、なれば機動力で一気に捲し立てましょうか」
ニーナ
「うん。一気にパルミラの手前まで押し出すよ、いいね」
ヴォニータ(クレリック)
「こっちは全然大丈夫です〜」
まず、最初に遭遇した敵部隊を包囲して血祭りにあげます。おそらく陸上部隊が後続として来ると踏んで山間部で待ち伏せていると、案の定だったので2部隊で挟撃して殲滅。
ナイジェル
「なんだなんだァ?今回の帝国軍は弱いなぁ」
アッシュ(ナイト)
「ふふん。肩馴らしにもならんな」
ランスロット
「油断していると、足下をすくわれるぞ」
しかし、帝国軍のユニットは意外なほど脆い。確かに編成自体は強力になっている部分もあるのですが…。まぁ、これも反乱軍が強いせいにしておきましょうか。

ともあれ、前線部隊は非常に順調に勝ち進んでいき、帝国軍を駆逐していきます。
しかし、それは陸上のお話


○帝国の逆襲○

バダム
「この、どっかから持ってきたような見出しはやめんか」
天の声
「うるさいなぁ。別に意識してやったわけじゃないんだぜ」
シャル
嘘つくな!
それは海上に現れました。
やはり、北の海を通って中央の海峡を渡って本拠を急襲しようという魂胆でしょう。
しかし、海峡の中間地点で発見した都市【トケラウ】に駐留している反乱軍にとって、タコは既に脅威ではありませんでした。向こうが勝手に上陸して戦闘に及ぶ為、こっちは待っているだけでいいのです。こんな楽な商売はありません。
前衛には雷撃系武器を装備させ、後衛のウィザードには十中の十『ライトニング』が期待できます。しかも夜で陸上での戦闘ときてますので、負ける要素がひとつもありません。

という事で、帝国の逆襲は完全に反乱軍に呑み込まれてしまって上滑りしたというお話でした。


○追撃○

しかし決定力に欠ける為に何度となく帝国軍を逃し、何度も襲撃を受け続ける事になりました。
そうなるとちょっと困る点があって…。
ヴォニータ
「あ、あまり戦っているとレベルが…」
ニーナ
「うーん。困ったねぇ…」
ランスロット
「取り敢えず、アーノルドが撃退した部隊は、こちらで確実に殲滅させるとして…」
シャル
「追撃に出るわ。このままじゃレベルが上がりすぎるもの」
シド
「一気呵成。私が参りましょう…」
フィフス
「あたしも行く〜」
カノープス
「に、してもだなぁ…」
アーノルド
「よっ。困ったときには俺達がいるじゃねぇか」
シャル
「あれ?そっちはどーなってるの?」
アーノルド
「もうこっちには来ないだろ?そろそろ潮時だと思ってな」
フィフス
「よし、それじゃ『帝国軍殲滅部隊』の再編成に移るよ〜」
全体魔法の行使者、前衛での絶対的な破壊力、これらが全て備わったものこそ最強の殲滅部隊です。
夜なので当然の如くウェアウルフが前衛に選ばれます。そしてもうこれ以上アップしない位置までのぼりつめたゴエティックのシドとエバンズがノミネート。…無敵という他にどういえと?


○都市さがし○

シャル
「じゃ、そろそろ都市の探索を本格的にやっていくかな?」
クィン(ヴァルキリー)
南西の教会はもう見つけましたよ。多分、これだけだと思うけど」
アッシュ
「パルミラの北東にある島や半島も怪しいぞい」
ギルバルド(ビーストテイマー)
「ではオレは北西の大きな島を見て廻ろう」
ランスロット
「では私は中ほどにある海峡近辺の島を巡ってみるか」
シャル
「お願いね」
この段階で、発見した拠点は僅か3つ。まだまだある筈です。
とかやってたら、何と決算前に帝国軍を壊滅してしまっていたた様です。
都市を求めて反乱軍は、帝国軍をうち滅ぼした跡を無人の野を行くが如く進みます。
結局、残り5つの拠点を発見し、これを解放しました。
この中で、非常に興味深い話と出来事がありました。


○天界の三騎士○

【トンガレバ】を解放した反乱軍は、伝説に登場する天界の三騎士の話を聞かされます。
シャル
「…でも、それって伝説の話でしょ?」
町の人
「いえいえ。…魔女のマンゴー婆さんなら詳しい話ができるのですが」
クリス
「その人なら、確かビパオアで名前を聞いた覚えがありますよ」
ニーナ
「でも、居なかったんでしょ?どこにいるんだろう…」
町の人
「天界の三騎士にお会いなさい。あなたにはきっとその資格があります」
シャル
「ありがとう。覚えておくね」
天界の三騎士
伝説では、敗色濃厚な人間側を助け、オウガ側を駆逐するまでに至らせた伝説の騎士達。
天界の事については、ここまで進めてきた方にはいくつか思い当たる節がある筈です。
あとはどうやって天界に行くか、ですが…。


○聖なる剣○

ギルバルドが向かった最北西の島にあった教会での事。
教会の人
「あなたがたが反乱軍の皆様ですね」
ギルバルド
「その通り。そなたは?」
教会の人
「お噂はかねがね聞いておりました。あなたがたなれば、必ずや神の祝福を受ける事ができましょう…」
ギルバルド
「神の祝福…か。随分たいそうな話だな」
教会の人
「神の祝福を受ける事で、あなたがたはより一層の民意を得る事になる筈。この剣を差し上げます」
ギルバルド
「これは…?」
教会の人
「これぞ聖剣ブリュンヒルド。この力を用いて天空を目指すのです」
ギルバルド
「…今、何といった?」
教会の人
「は?はぁ…ですから、天空を…」
ギルバルド
オレはハゲじゃねぇ〜ッ!
(暴れるギルバルド)
人選ミスという問題はありましたが、聖剣ブリュンヒルドを手に入れました!
神の祝福がどうたら言っていたので重要なアイテムに違いありません。これは大事に取っておきましょう。


○帝国本拠の向こう側○

さて、隠れた拠点はあらかた発見した筈ですが、やはりどうも気になる場所が…。
ヴォニータ
「あの、半島と島ですね」
ニーナ
「そうよねぇ…でも、ちょっと狭い様な気がするけど」
シャル
「でも、帝国軍も駆逐した事だし、行ってみるだけ行ってみるとするか」
その頃の【パルミラ】
ポルキュス
「ヒマね〜…」
人魚A
「ポルキュス様、反乱軍が…」
ポルキュス
「来たの?やれやれ、やっと出番ねぇ」
人魚A
素通りして行きます
ポルキュス
「(がくっ)もー。私、仲間にもなれないし、だからイベント全然ないし、もーこれだけしか出番ないのにー(じたばた)」
人魚B
「ポルキュス様、落ち着いて下さいっ」
ポルキュスの地団太を横目に反乱軍は進んでいきます。拠点があるにしては随分狭い陸路ですが、確かに2つの半島(?)には拠点が存在していたのでさっさと解放します。
シャル
「あ〜。ここからならすぐ帝国軍の拠点をつけるねぇ」
ニーナ
「でも、帝国軍はこっちは無視する様な気がするけど」
フィフス
「そりゃあ、そうでしょうねぇ」

ヴォニータ
「あっちの島にはなにもなかったです〜」
シャル
「ん〜…じゃあ、こんなところかな」
隠れた拠点を全て解放した反乱軍は、トドメ刺しを除いて後退。決算の臨時徴収(?)を待つ事にします。


○対ボス用部隊編成○

さて、クリア目標日数まで粘って資金増の反乱軍、最後はポルキュスさんを倒しておわりです。
エバンズ
「ボスといえども人魚。陸上の不利は否めまい」
フィフス
「そうね。となると、後は周りの雑魚を痛めつけておかないとね」
シド
「うむ。それはやはり我らの出番でしょうな」
シャル
「頼むわね。手加減してやってよ」
ランスロット
「…前衛はどうする?我らの様な騎士タイプが入るとおそらく前衛は倒してしまうぞ?」
ウォーレン
「前衛には雷撃系武器を装備したイーロスに行ってもらいましょう」
イーロス(ワイアーム)
ぴきー
カノープス
「…ワイアームって、あんな鳴き方するっけ?」
天の声
知らねーよ
ナイジェル
「で、どうやって装備しているんだ?」
イーロス
「ぴきゅ」
ウォーレン
「この様に、尻尾に巻き付けて攻撃するのです」
ナイジェル
「ははぁ、成る程」
ポルキュスの部隊は全部で5体。ポルキュス以外はマーメイドで、前衛後衛それぞれ2体ずつ、ポルキュスは後衛の中央に布陣しています。
全体魔法の使い手としてゴエティックのシド・エバンズ、ドールマスターのアレンなので、今回は先攻部隊にエバンズとアレンを編成、それにウィザードのホークを後衛に配置。
この部隊の後続として、シャル自らが率いる殲滅部隊を置きます。後衛にシド・エドバーグの魔法攻撃キャラ。前衛にシャル・ランスロット・アッシュの滅殺トリオ(笑)
布陣は決定しました。では!


○ポルキュス○

ポルキュス
「漸く、お出ましってわけね…全く、これっきりしか出番がないのに…
エバンズ
「いやあ、すまんすまん。海の幸フルコースに舌鼓を…」
ポルキュス
「ふ〜ん、まーいーけどね」
アレン(ドールマスター)
「ではいざ」
いざ戦ってみると、このポルキュスが強い強い。本当にニクシーなのかと疑うほどに強さ爆発です。
で、よく見りゃレベルが13じゃないの!
ポルキュス
「ああら、今頃気がつきまして?オバーカサン♪
が、元々アレンの部隊はポルキュスの周りのマーメイドの弱体化が目的なので、全く意に介する必要がありません。
ホーク(ウィザード)
「まぁ、こんなところでげしょか」
エバンズ
「お前も随分卑怯なキャラ作りされてるなぁ…」
ホーク
「いや、これはついうっかり。もきょきょきょきょ
天の声
さっさと去ねばかたれめ
アレン達の攻撃はかなりの成果を発揮し、雷撃全体+物理全体の両魔法とワイアームにより前衛の2体を極限まで切り崩し、ウィザードはポルキュスともう1体の後衛キャラに打撃を与えました。これ以上は望めますまい。
そこへ間髪入れずにシャルの部隊が突入。
シャル
「さあ、観念しなさい」
ポルキュス
「う〜ん、何か卑怯な戦法の様な気がするなぁ…」
ランスロット
「まぁ、いずれにしてもこの状態ではそなたの負けは確実だろうな」
ポルキュス
「騎士なら正々堂々と戦いを挑みなさいよッ!負けるわけにはいかないッ!人魚が安心して生活できる国を造るまで!」
ランスロット
(ぎく)
シャル
「何を動揺しているのよ、もう…」
ポルキュス
「…時に、私の出番はこれでおしまい?
天の声
「んにゃ、も少しだけ
ポルキュス
「ホント〜?嬉しい〜ん♪」
シド
「あ〜…っと…。では参りますか」
しかし、結局第一陣の攻撃がかなり痛手だったらしく、勝負はあっという間に決します。
ポルキュス
「くっ…何だか納得いかない負け方だわ…」
シャル
常套手段といいなさい」
ランスロット
「ポルキュス殿、我々と共に帝国と戦おう」
ポルキュス
「…それは出来ないわ」
ランスロット
「何故だ?帝国にそこまで義理だてる事はないだろう」
ポルキュス
「確かに、義理はないけど…」
ランスロット
「では、どうして…」
ポルキュス
そーゆーシナリオなのよね〜」
ランスロット
(かっくん)
シャル
「でも、死んだりしちゃ駄目よ。絶対に」
ポルキュス
「……」
シャル
「帝国を倒して、人魚が安心して生活できる国にしてみせるから」
ポルキュス
「ありがと。言葉だけでも嬉しい…」
シャル
「ポルキュス…」
ポルキュス
「もっと早く、あなたに会えたら…」
シャル
「それ以上に、シナリオが違ってれば…」
ランスロット
それを持ち出すな
結局ポルキュスは仲間に出来ませんでした。
これは、どのみちニクシーが活躍できる場面が少ないという事を配慮しての英断だったのか、ポルキュス自身が反乱軍を頑なに拒絶したのか…。
事の真相は、ポルキュスの心の内にしかないのでしょう…。


ともかく、カストラート海は帝国軍から解放しました。しかし、人魚と人間の間の問題は解決したわけではありません。今後どうなっていくのでしょうか…。
また、この地で手に入れた聖剣ブリュンヒルド、そして天界の三騎士について知っている魔女マンゴー…。これについては、また補記としてちょっとだけ…。


NEXT
〜第9話補記〜
伝説と魔女マンゴー

マンゴー婆さんの話。そして、カストラート海の都市の今後はどうなるのか?


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