○謎の近衛騎士団○

バーニャ率いる侍女連中にとっつかまって連行中のラウニィー。
ラウニィー(フレイア)
「ええい、離せッ!
(侍女連中の手を振り解くラウニィー)
ラウニィー
「ったく、今更行儀のよいお姫様なんてなれるかよ。性格的に無理あんだよ大体がよ」
バーニャ
「これっ!まったく、こんなじゃじゃ馬は初めてですよ。お父上の御苦労が手に取るように分かりますぞ」
ラウニィー
大きなお世話だ!
ヒカシュー
「さすがのバーニャ殿でも一筋縄ではいかぬ様子ですな」
(バーニャの背後にふわりと浮かぶのはまさしくヒカシュー大将軍)
ラウニィー
うわぁっ!?
バーニャ
「おお、ヒカシュー大将軍ですな?いやはや、心労、お察しもうしますぞ」
ヒカシュー
「これはご丁寧に・・・」
(ふかぶかとお辞儀)
ラウニィー
「ちょっと待てコラ!あんたがろくすっぽ娘らしいことを教えなかったからこんなんなったんじゃねーか!」
バーニャ
「これ!実の父上に向かってなんたる口の利き方。・・・しかし言うことは尤もなこと。その辺についてはどうお考えですかな?」
ヒカシュー
「私は見てのとおり無骨な男でな。女らしさは妻に任せることにしていたのだが・・・」
ラウニィー
「にゃろう、母さんのせいにするつもりか!」
トリスタン(ジェネラル)
バーニャ!
バーニャ
「おお、これは皇子。どうなさいました?」
トリスタン
「もうよいではないか。ラウニィーは今のままだからラウニィーなんだ」
ラウニィー
「俺は俺以外の何者でもねぇッ!」
バーニャ
「・・・なりません。少なくとも、女性として恥ずかしくない言葉遣いと立ち居振舞いを仕込み終えるまでは、このバーニャ、たとえ皇子の仰せでも退くわけにはまいりません」
トリスタン
「ば、バーニャ・・・」
ヒカシュー
「さすがはバーニャ殿、私も安心して娘を預けられる」
バーニャ
こりゃ!元はといえばヒカシュー殿が娘の躾に無頓着であることから端を発しておるのですぞ!それを他人任せにして安堵しようとは・・・」
ラウニィー
今の内だ
(脱兎)
侍女A
「バーニャ様!ラウニィー様がお逃げあそばしました」
バーニャ
「何と?!ええい、このババの目から逃れられると思うておいでか!侍女連!
侍女連
はいッ!
(侍女連、素早く散開しラウニィーを追う)
トリスタン
「・・・相変わらず我がゼノビアの侍女連は頼もしいことだな」
バーニャ
「近衛騎士団を兼任しておりますので」
ヒカシュー
「・・・しかし、あやつもただでは捕まるまい」
バーニャ
「嫌が上にも連れ帰りましょうぞ」
トリスタン
「大した自信だな」
バーニャ
「何故ならこのババめも追いますでな」
(言うが早いか姿をかき消すバーニャ)
トリスタン
「・・・さすがはゼノビア近衛騎士団名誉団長」
ヒカシュー
「今の内にさっさと帰るか」
トリスタン
お父さん、娘さんを嫁に下さい!
(突然ヒカシューの目の前に立ちはだかるトリスタン)
ヒカシュー
わーっ!?なんだ貴様は唐突にッ!」
トリスタン
「こーゆーのもやってみたかったんです」
ヒカシュー
「・・・わしもやってみたかったんだ」
トリスタン
「それは好都合・・・お父さんッ!
ヒカシュー
お前の様な奴にお父さんと呼ばれる筋合いはないッ!
(どんがらがっしゃん←卓袱台がえし)

ノルン(ビショップ)
「そんなところでなにをやってんの?」
シャル
「面白いからしばらく観てるのよ」
ノルン
「・・・なに、あれ」
バーニャの隠された真実の銘、そして何故か登場するヒカシュー大将軍と意気投合のトリスタン。逃走したラウニィーは一体いずこへ?


賑やかな場所へ