戦いを終えた巧は、また腕を押さえて怪我を訴える真理にベルトを投げ返す。「どうせまた嘘なんだろ」と、呆れたというような口調。
ビビりながらも牛フェノク遺態(笑)を棒でつんつんしてた啓太郎が、真理に応急手当を施す。真理は「ほんとサイテーだね。もういいよ、どっかいっちゃって。」と、巧のそんな態度に愛想を尽かす。
憤然と立ち去ろうとする巧を、啓太郎が呼び止める。「折れてるかもしれない。病院に運ぶの、手伝ってよ。」と語調も厳しい。巧にあまり好印象を持ってないらしい。
病院。真理が診察を受けている間、啓太郎は巧に至極まっとうな質問を投げかける。あの怪物はなんなのか、何故あのベルトで変身できるのか、などなど。
しかし巧は「知らない」と素っ気無い。啓太郎の中で、あまりに我関せずな巧に対する印象がどんどん悪くなっていく。
それはいいけど、「おなかイタイの?」ってのは・・・なんか、巧をどこか子供扱いしてるっぽい感じがする。啓太郎にはどこか、無意識の悪意が出るときがある。
真理の怪我は大したことはないらしい。待っていた巧に「まだ人間の心は残ってるみたいね」と皮肉を言う元気もある。
巧は、『怪我が治るまで一緒に居る』という約束を守ると言い出す。自分が言い出したわけじゃないのに、意外と律義。割と良い奴だ。
ところでこの見出し、巧が、真理と啓太郎にズバッと言われた台詞。言い返さないので図星らしい。
その日は野営。夕焼けを背にカップ麺を食す真理の横で、巧は手もつけていない。「フーフー」と、巧の猫舌をやじる真理が愉快。
ここでのメインは啓太郎。
東京まで一緒に、という啓太郎に、巧はきっぱり「嫌だね」と断る。「関わるのが怖いの?」(啓太郎)「面倒な事が起こるとすぐ逃げ出して」(真理)という台詞を受けての巧の表情を見ると、巧にも何か心に傷があるような印象を受ける。
啓太郎にはアレルギー体質もあった。
それは、汚いものが近くにあるとクシャミが出る、というわけのわからないもの。「汚い心の奴とかね」と言いつつ、巧に顔を向けた瞬間クシャミをして巧の神経を逆撫でする辺り、実は啓太郎の方が底意地が悪いのでは、と思わせる(笑)
更に啓太郎は、真理と一緒に人助けの旅に行くと言うが、真理にそんな気は更々無いと知ると、どこかガックリ。思わず吹き出す巧が愉快。
夜も更け、真理も寝た。巧は漸くカップ麺を食べる。猫舌がどうこういう問題ではない気がする(笑)
まだいる啓太郎に「帰らなくて良いのか?」と聞く巧。返ってきた答えは「君、危なそうだからね。真理さんに何するか分からないし」というもの。フッ、巧が何かするとしたら、それは逃走以外にはあるまい(笑)
ここで啓太郎は結花にメールを出す。みんなを幸せにする、という夢に向かって『頑張るぞ!見ててね!』という趣旨のもの。この段階で、啓太郎の決意は決まっていた様だ。
さて夜が明けてのシーン。
何か慌てている真理が、巧を起こしていうには、ファイズツール一式と啓太郎が姿を消したそうだ。そういえば、バイクのシルエットも巧のだけだったな・・・
啓太郎の決意とは、つまるところはそういうこと。
しかし・・・他人のものを盗んでおいて、『みんなを幸せにする』とは笑わせる。偽善者め。
「これから僕の新しい人生が始まります」
結花へのメールは、もううかれまくったもの。クリーニング屋のバイトも辞めて、フェリーの切符を手にオートバジンを駆る啓太郎。しかし、結花の返信が気になったのか、道を急いでいる様子。
それにしても、巧のサバサバした態度、寝起きも手伝っているんだろうけど、味わい深い奴だな。
その啓太郎の前に、2台のバイクが立ちはだかる。勿論これはオルフェノク。サボテンの『カクタス』に、カマキリの『マンティス』。分かりにくいので、以下、分かりやすい呼び名で呼ぶ。
さて啓太郎、慌てながらもベルトを装着して変身しようとする。オルフェノク達がそれを進んで止めようとしないのが印象的。で、啓太郎は彼らの予想通り、変身できずに弾き飛ばされる。
「馬鹿め。誰もが変身できるわけではない!」
とカマキリンが啓太郎を、サボテンダーの元へ放り投げる。
そこに真理と巧がやってくる。巧は勇敢にもカマキリンに挑むが、敵う筈が無い。敵えばファイズの存在意義が無いし(笑)
その頃サボテンダーも、啓太郎からベルトを奪い、人間態に戻って装着、なんとファイズに変身してしまう。「そんな・・・」と唖然とする真理。
「奴等をこのままにしておくわけにはいかん。殺れ!」
カマキリンが命令するが、サボテンダーは「威張りすぎなんだよ、お前」とカマキリンをぶん殴る。お、割と良い展開。やっぱキャラクターが描かれると魅力が全然違う。
しかし・・・確かに威張ってるが、それはお前がバカだからだ(笑)
そして、割とあっけなくカマキリンは消滅。
「次はお前らだ」
仲間割れしてる間に啓太郎を助け起こした真理と巧だが、無事に逃げ出す余裕はどうやらなさそうだ。
逃げる以外に方法がない3人だが、巧の脳裏に「逃げんなよ」「卑怯者」という真理の寝言がフィードバック。
「何だよなんでこんな時にあいつの寝言思い出すんだよ!」
と巧、バイクでサボテンファイズに突撃をかけるが、そりゃもう見事なまでに殴り倒される。啓太郎も、鉄パイプで殴り掛かるが、まるで話にならない。
というか・・・困ったら鉄パイプというのは、イライラ伝道師思い出してなんかやだなあ(お前だけだ痴れ者)
倒れる二人にサボテンファイズがユラリと近寄る。そこで真理が悲痛な叫びをあげる。
「やめて!もうやだよ、こんなの。」
その時、真理のバイク・オートバジンが勝手に動き始める!サボテンファイズめがけて疾走、そして変形!これぞオートバジンロボ(やや嘘)!不意をつかれたサボテンファイズは吹っ飛び、巧と啓太郎は無事逃走。
サボテンファイズも反撃するが、このオートバジンロボ、意外と強い。一撃でこれをまた吹っ飛ばし、壁に叩き付けられたサボテンファイズはそのダメージからか変身が解け、ベルトが外れる。
それを巧が拾い上げ、装着・変身!反撃開始だ!
変身してしまえばこっちのもの、とばかりに一転してサボテンダーがサンドバッグ。反撃しようとするんだけど、もう時間も無いのでそれは許されない(笑)
キックでサボテンダーが吹っ飛んだ隙に、ファイズポインターを右足に装着。エネルギーチャージが始まり、ジャンプ一番、サボテンダーに必殺キックを見舞う。今回は象フェノクの時と比べて、再出現時のポーズがキマッてた。
哀れサボテンダー、『ファイ』のマークとともに炎上、灰化。あ、この炎上効果、割といいね。
戦いを終えた巧達はフェリーへ。謝る啓太郎に二人は割と寛容。
「君達あんまり人助けに興味なさそうだったし。」
というのが暴挙の理由。なるほど、なんか正当な理由に聞こえる(笑)
「お前、まだ俺の名前が知りたいか?」
巧が啓太郎に尋ねる。その意味を理解した啓太郎は笑顔で頷き、巧の名前を知るに至る。
そして巧は、ケースは自分が預かると真理に言い、事実上、旅を共にする事を申し出る。
「ついでに、あのバイク、俺にくれ。気に入った。」
「そうね、考えとく。」
・・・ところで、あれって自動的に戻るのか?
二人を残してさっさとどこかにいく巧を啓太郎が呼び止める。
「君のこと、『タクちゃん』って呼んで良いかな?」
「・・・やだね。」
キッパリ断られたのに、啓太郎はどこか嬉しそう。巧という人間に好感を抱くようになった様子。
それにしても、タクちゃんか・・・いただこうかな(笑)
前回、白目向いた結花だが、そこからは別に何事もなく帰宅の途に。
家では、道子の帰りが遅いことにやきもきしている両親の姿が。
そこに帰ってきた結花に「なんだお前か」と苛立ちを隠そうともしない父。なんとも、わけありな家庭っぽいなあ。
さてその道子は、何をやって遅くなったかはともかく、夜の道をてくてく一人で歩いていた。
そこに謎の暴走車両が通りかかり、道子を危うくひき殺しかけた!車は平然と走り去っていった・・・この作品、道徳的によくない連中が死ぬほど出てくるな(苦笑)
それとは知らず家事にいそしむ結花。その結花の耳に、道子の助けを呼ぶ声が聞こえる。聞こえる筈のない声をたどって駆け出す結花と、それを追う両親。
果たしてその先には、足をくじいて動けなくなっていた道子の姿が。
「あなたのお陰よ!ありがとう、結花!」
と泣いて結花に感謝する母だが、ここで信じられない展開になる。
「やめなよお母さん、そんな奴の手、触らないで!
違うよ!そいつがあたしを突き落としたんだよ!そいつのせいなんだよ!」
そう。
結花が自分を恨んで、あの車で自分を轢こうとした。道子が辿り着いた結論は、正気を疑う狂気の沙汰だった。
その言葉に父が激昂。結花に平手打ちを食らわせて、
「出てけ!これ以上お前を、家においとくわけにはいかん。出ていけー!」
と非情の宣告。
雨の中、沈痛な面持ちでどこへ行くとも知れず歩く結花。
その姿が、何か異形と重なって見える。はらりと落ちる羽根。覚醒の時は近い、という感じ。
翌日、家を追い出された結花は、それでも学校にやってきていた。どうやって一夜を過ごしたか、など不明点が多いが気にしないことにしよう。
その結花の前に、悪ガキ軍団が立ちはだかる。どうやら結花はホントにバスケ部員だったらしい。話を見ると、頭数合わせの為に無理矢理入部させたっぽいところがある。どこまでも薄幸な娘だ。
で、結花の靴下と上履きを奪い、結花をほっぽってそそくさと立ち去る。部活に顔を出すように念を押して。
啓太郎からのメールが届いたのはそんな時。「もうすぐ結花さんに会えるかも」という内容に結花は、ただひたすら「会いたい」とメールを返す。自分が本当は寂しい思いをしている事を打ち明けた結花は、精神的限界に達する寸前まで追い込まれていた。
部活に顔を出した結花。そこで目にしたのは、無残に切り刻まれた靴下と上履き。こういうのは、女の方が十枚も二十枚も上なので、対抗しようとしないように(妙な事言うな)
与太はともかく。
結花はそれをきっかけに、オルフェノクとして覚醒を果たす。それは鶴をイメージした、クレインオルフェノク。鶴坊と命名(台無し)
目覚めた鶴坊、容赦なくバスケ部員に襲い掛かる。そのシーンは、人を全く映さず、悲鳴と、舞う羽根で描かれている。ベタ。そして、結花は体育館を後にする。あとには、倒れた女子生徒の手からこぼれ落ち、転がっていくバスケットボールが描かれる。
丁度これは、恩返しで有名な鶴も、いじめ続ければ怨念を抱き、やがて報復に舞い下りるといったところ(どんな丁度か)
さて結花。家にも居られない、学校にもおそらくもう行けないだろう。結花は鉄面皮で知らぬ存ぜぬを押し通せる娘ではない。
独り、都内某所の階段で、身を震わせるばかり。
そこに、勇治が姿を現す。
ゆっくりと近づいてくる勇治に、「誰・・・?」と震えながら問い掛ける結花。
勇治はそんな結花に、優しいとも取れる口調で、「君の、仲間だ」と呟く。結花に、自分と同じ匂いでも感じたのだろうか。すると、オルフェノクは『傷の舐めあい』に堕するのだが・・・
というところで今回は幕。
嘘です。<見出し
ENEOSステーションでバイクのガス補給をするシーンで登場した二人。ガス代惜しさに(笑)バイトの兄ちゃんを殺したのがサボテンダーなんだけど、「赤井」の方か?
そして、軽率な奴を殴り飛ばし、スマートレディこと瞳っちに、ベルトの位置が移動した連絡ついでに応援されたグラサンの男が「緑川」。任務了解。どアホウ。赤くて尖っててエビみたい(やめれ)
・・・だろうか、イマイチ自信が無い。知ってる人は一発なんだろうけどなあ。
で、またしても二人ともバイク乗り。オルフェノクもライダーでいくんだろうか(笑)
二人が再び現われたのは、ベルトを持って逃走中(ちょっと違う)の啓太郎の前。
変身してベルト奪ったまでは良かったが、ここでサボテンダーこと赤井が、ファイズに変身して、普段偉そうにしてる緑川に報復。お前がそんなだから緑川がしっかりしなきゃいけなかったのに・・・緑川、不憫な奴。カマキリンとしてもロクな出番無かったし。
その赤井も、巧達を退けたまではよかったが、やりすぎて真理の嘆きを誘い、オートバジンロボにやられ、巧にベルト奪い返され、ファイズにトドメ刺されておしまい。相手が弱い間だけ強かった・・・当たり前か(笑)
それにしても、オルフェノクの姿で喋る時の裸態(笑)、表情での演技を与えてキャラに奥行きを持たせる為だと思ったら・・・あんま役に立ってない気がする(笑)
なんだか企画倒れで、その内やめちまうんじゃないかと危惧。
安い正体代だな、おい(笑)
次回から舞台は東京に移る様子。東京への道中、襲い来るオルフェノクをバッタバッタ、という話じゃないみたい。仮面ライダーだけにバ(まだ言うか的以下略)
オヤジギャグはともかく。
なんか色々と新展開。罰金で免停とは何をやったのか、渋味のあるナイスミドルは何者なのか。そして、巧の過去とは・・・?ついでに、準レギュラー的刑事はいつまで登場してくれるのか(どーでもえーわい)