ファイズ第43話『赤い風船』

(2003/11/30)

結花に続いて、勇治も警官隊を壊滅させてしまいます。巧と勇治は、漸く『人間とオルフェノクの関係』に関心を抱くにいたります。遅すぎ(笑)。
そして南と村上の意外な関係。ううーん、たぎるシチュエーションですねえ。さすが、一度失敗した奴は違います。


■ざっくり追跡

■戦いの決着

冒頭は前回の続きから。巧に襲いかかるカイザと、アバレ勇治を見つめる結花。

変身を解いて戦意がないのをアピールする巧に、カイザ草加は容赦なく・・・その間にデルタ三原が「俺も、彼が敵とは思えない!」と割って入り変身解除。草加も落ち着きを取り戻します。
でも変身解除した草加はいきなり「指導ォ行くぞォ!」とアゴ勇(?)。苛立ちを募らせながらも、いずれ勃発するであろう『人間とオルフェノクの戦い』で、どちらにつくか決めておいたほうがいい、と二人に言い残して去っていきます。いわば草加ワンマンショー♪

一方、結花の為に獅子奮迅の王子様・勇治は、悪逆非道な警官隊を叩きのめし、結花をお姫様だっこして退場。それを唖然と見つめる沢村と、勇治を厳しい目で見つめながらも今は何もしない南。いやあ、なんというか、その髪型にその制服って、ちょっとどうかと思うけどなあ(何を見とんねん)

■姑を残して家を出る夫婦

結花に続いて勇治まで警官を襲った・・・そう聞いた海堂の想像の翼は絶品。というか、旅に出たんじゃないのか?

勇治は結花に、警察で何があったかを尋ねます。それを思い出し、恐怖に襲われ結花は震えてしまいます。勇治には十分な答えとなりました。
もうここには居られない、と勇治は、スマブレから与えられた部屋から漸く出ていくことを決意。・・・『抹殺』のスマブレは問題なくて、『捕獲』の警察は問題ありなの?
そうと聞いた海堂が「出てけ出てけ、お前らのとばっちりを食らうのはまっぴらだ。縁切りだ縁切り!」と喚いてます。いや、だから・・・とっとと旅に出ろよお前(笑)。

■南雅彦の敵

南のオルフェノク研究施設(仮名)。カニ男の死亡を確認したと南に報告する所員。凄い、どうやって調べたんだ。
逃走した結花と勇治は貴重なサンプル・・・一刻も早く捕獲するよう沢村に依頼する南ですが、沢村はどうも乗り気ではないようです。巧や勇治と会ったことで、オルフェノクと人間を切り離して考えられず、この研究が人体実験に当たるのではないか、と疑念を持ったのです。

そんな沢村に南は「余計な事は考えないことです。」と言い放ち、沢村を帰します。
偽善者が・・・。ああいう奴がいずれ我々の敵になる。
南にとって、沢村は邪魔な存在になりつつあるようです。

■結花の去就

巧を呼び出した勇治は、どこか揺れているようです。人間とオルフェノクは理解しあうことができないのか・・・とか言い出すし、巧と自分との間に溝があるのを感じたり。また関係が悪い方向に戻りそう。しつこくて飽き飽き。
それはさておき、勇治が巧を呼び出したのは、別の理由です。

啓太郎宅。勇治は、結花をここに置いてくれるように依頼。歓喜する啓太郎に草加が反論しますが、割とあっさり撤退。もう自分の意見に強制力がないのは知ってるみたい。
暗く沈んでいる結花に真理、「お風呂入ろう♪」と陽気に声をかけ、ぐいぐい結花を秘密の花園へ引きずり込みます(笑)。
ここで間髪入れずに「そうだよ一緒に入ろう!」とほざいた啓太郎に、真理がこれまた間髪入れずに鉄拳食らわせるナイスシーンがあります。体勢に無理があるのは見逃してあげましょう(見逃してないやん)

■夢

秘密の花園シーン(笑)は、笑顔の二人が湯船ではしゃいではいますが・・・サービスというものを盛大に勘違いしている為にロクな仕上がりではありません。東映に兵なし。

お風呂上がり。
結花の髪を編み上げる真理。さすがは美容師を目指して現在滅私奉公中なだけはあります。
このシーンでは、真理と啓太郎の夢の話が語られます。啓太郎の夢は、笑いのネタ程度の扱いですが(笑)。
自分の夢がある二人に対し、「羨ましい。私も夢が欲しい。小さくてもいいから。」と呟く結花。そんな結花を真理と啓太郎が励ますシーン。

■村上との面会

さて、勇治はそのまま去っていこうとしたのですが、それを巧が見逃す筈がありません。巧は、勇治が結花の敵討ちに向かおうとしているのでは、と危惧していたのです。
一瞬答えに詰まった勇治ですが、それを否定し、ある人物に会うことを告げます。さて、それは一体誰なのか?

翌日、勇治の姿はなんとスマブレの村上社長の前にありました。その隣にはちゃっかり巧まで(笑)。
その度胸やよし、という村上に勇治は、人間とオルフェノクについて尋ねます。
村上は、人類は閉鎖的で差別的と前置きし、人類はやがてオルフェノクを怖れて排除するだろうと語ります。「勝手に決めんな。俺達だって同じ人間じゃないか。」と巧がナイス横槍をくれると、途端に沈痛な面持ちになる村上。
そして村上は、「自分もかつてはそう思っていたが、普通の人間は自分達を人間と認めない」と語り、これから勇治達が受ける迫害を思って更に沈痛な表情を見せます。
村上さん?そんなあからさまな宗旨替えが通用すると思っているんですか?って、巧には通じなかったけど、勇治には無茶苦茶効いてまんがな!勇治、駄目すぎ。

巧達が去った後、村上は自嘲気味に鼻で笑ってます。ほら見ろ。更にそこに、新たな客として、なんと南雅彦の姿が!


■驚愕!啓太郎の正体を知る結花

啓太郎宅では結花が啓太郎の家事を手伝っています。傍目には幸せそうな感じ。
真理が気を利かせてか、買い物からなかなか帰ってこない隙に、啓太郎は、結花のことが好きだったと告白。でも「もう諦めました」と笑顔で語る啓太郎。
それでも下心は消えず、よければずっとここに居てください、とかなり直球気味な『囲い妻』の誘いをかけます(笑)。結花も「やべぇ、マジやられる!?」と戦々恐々(腐りすぎ)

結花は『啓太郎さん』に、『優しさ・好意』が辛いときがある、自分にはそれを受ける資格が無いから、というメールを送ります。
そして、いいタイミングで啓太郎の携帯に『結花さん』からのメールが。口に出して言うかな普通(笑)。
この時、啓太郎は結花がいる部屋の隣でアイロンがけをしており、なおかつ視聴覚を隔てるものはない状態。そう、結花は遂に『啓太郎さん』の正体を知ってしまったのです!ショックだったでしょう、結花の中で極大までに美化された『啓太郎さん』が、まさかあの男だとは(笑)。

■村上と南

さてスマブレ。何故ここに、オルフェノク撲滅の急先鋒・南が・・・?
実は村上、南の研究施設に資金援助をしているのです。南の口振りからすると、おそらく上得意様・・・いや、上の上たるお得意様か(笑)。

その南から、捕獲したオルフェノクの一体が死に、一体が逃走中と聞いた村上は、オルフェノクを貸し出そうと持ち掛けます。『偶然』手に入れ、『幸運にも』管理下に置けたと村上は説明していますが・・・。
このシーン、村上と南の目のアップが交互に切り替わります。いかにも『腹の探り合い』という雰囲気で小気味いい演出です。

会見は終了し、南達は部屋を後にします。驚きを隠せない所員に対し、南は「あの男が何を考えているのかはどうでもいい。利用できるものは利用する、それが私のやり方だ。」とさばさば。
一方の村上も、冴子ねーさまに辛辣な非難を叩きつけられますが、村上も極めて冷静。村上は、人間が自分達に何をするのか、何が出来るのかを知りたいと説明。それにより、人間とオルフェノクの戦いの未来が予測できる、と。

■急展開

さて、今回はここから急展開を見せます。
啓太郎宅では、結花が居なくなり、啓太郎と真理がてんてこまい。
その報せを聞いた巧と勇治は、結花が警察に向かったのでは、と急行。それを尾行している沢村。
スマブレから搬入されたオルフェノクを、巧と勇治捕獲に向かわせる南は、沢村の始末も指示。

■激震!長田さんの正体を知る啓太郎

結花を探す啓太郎は、大好きな『結花さん』からのメール着信すら「何だよ〜」と一瞥程度しかしないほど必死。好感度アップ。現在マイナス512点(笑)。
そして何とか結花を見つけて安堵。しかし、結花が見つめている『木の枝に引っ掛かって飛べない赤い風船』を見て、それが『結花さん』からのメールと同じことに気付きます。
そう、啓太郎も遂に『結花さん』が『長田さん』であることを知ったのです。

■恋する乙女は無敵です

いや、どうやら結花は自分でも知らない内に『啓太郎さん』を通して啓太郎を好きになったらしいですし。哀れな海堂。

近づいてくる啓太郎を拒否する結花。そこに冴子ねーさまが乱入、「あなたにはもう居場所はない。いらっしゃい、私の元へ。」と結花を勧誘。今回二度目の秘密の花園か!?(笑)
それを啓太郎が邪魔立てしますが、オルフェノクに変身した冴子ねーさまに敵う筈もありません。それでも啓太郎は挑みかかり、結花を逃がそうとします。

そんな啓太郎の姿に、結花は遂にその目の前でオルフェノクに変身、冴子と戦い始めます。あまりの事実に茫然自失の啓太郎。
冴子ねーさまと結花の激闘は、結花の『ジュディ・オング直伝技』でどうやら決着。なんだかうやむやっぽかったけど、まあいいとしましょう。

■巧と勇治、そして沢村

先を急ぐ巧と勇治の前に、なんと装甲車両が正面から機銃掃射しながら突っ込んできます。これが噂のテロ活動?
勿論それは、南の手の者。スマブレからのオルフェノクも上に乗っかってます。

勇治は馬に、巧はファイズに変身し、襲撃者・バットオルフェノクに立ち向かいますが、銃器を扱うオルフェノクの為、間合いに近づけずに苦戦します。
更にバットは、到着した沢村に対し発砲!沢村は足に弾丸を受け、その場に倒れ込み悶絶。それを見た巧ファイズ、それ以上の攻撃を阻止すべくバットに襲いかかりますが、勇治はそれに背を向けます。その視線の先には、助けを求める沢村の姿が・・・。
どうした木場!戦え!
鏡の中からロングコートのざんばら髪でコンニチハ(?)的巧の台詞も勇治には届かず、勇治は遂に変身を解いてしまいます。そして・・・?

■セクハラ大魔王

啓太郎の前で元の姿に戻る結花は、自分がオルフェノクであることを告白し、「だから、来ないで・・・」と啓太郎に背を向けます。
そんな千載一遇のチャンスを、啓太郎が逃す筈がありません(何か誤解がある模様)
ここぞとばかりに背後に回り、力強く結花を抱きしめます。自分をオルフェノクであると知りながらも、その優しさは変わることがない啓太郎に対し、結花は・・・。
今回、この抱き着きシーンで静かに幕。


■追記

遂にお互いの正体を知った啓太郎と結花。結花の方は「長田さん(勇治)」「おい、お前(海堂)」で無理もないかもしれませんが、啓太郎の方は・・・草加が「啓太郎」と呼ばない程度(笑)。結花って、かなりズレた娘だよなあ・・・。
というか、好きな女の名前も知らずに一方的に横恋慕とは・・・呆れてものも言えませんよ啓太郎。
その啓太郎、結花がオルフェノクであることまで知り、オルフェノク観がどう変わるのでしょうか。なんせ、巧がオルフェノクだと知ってる癖にこの野郎は、ヨロレヒ状態のカニ男を発見するや即座に抹殺隊を手配する非道ぶりを見せる男です。
そして、そんないい加減野郎に、結花がどう対するか・・・。そして、捨てられた感のある海堂はどうなるのか(笑)。

南と村上は敵対する組織であるのですが、南はまだスマブレの、というか村上の正体を知らないようです。正体を知った時、南がどういう行動に出るのかが楽しみです。
そんな南を支援する村上は、どこか、どっかのレイちゃんを思わせます。ちょっと哲っちゃんも混ざってるかな?(誰)
この両者の関係、今後が大いに気になるところではあるのですが・・・あの・・・花形さんはどう絡んでくるのでしょうか?

勇治はまたグラグラ揺れ動いてます。いやはや、終盤に至ってもまだこれですか。結局、勇治と巧は悲しい戦いを繰り広げる運命なんでしょうか。


■■■ 次 回 ■■■

さて!
次回は海堂が何故か天敵・照夫と手を取り合ってます。そこにアン○ウン反応、なんと照夫はアギ(削除)
そして久々の北崎は、自分を『世界一』とかぬかしてイッちゃってる度数増。特撮界でそんな迂闊なことを言うと、『日本で一番』の男に倒されることを知らんとは・・・貴様も余程迂闊な奴(トランプマン)
というのはともかく、セクハラ大魔王はどうなるんでしょうか。

【 ファイズ第44話『最後のメール』 】

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