アギト第36話『4人目の男』
(2001/10/7)
■冒頭

木野アギト、セラトゥスを粉砕!くきー、イカスー!(死)
というか、真島はともかく涼の前でも躊躇うことなく変身してみせたり元に戻ったり。
そして、「まさかあんたが木野だったとはな。」と言う涼に不敵な微笑
いやーんもう、菊池さんカッコイイよ!(木野じゃないのか)


−OP、CM−
一応、今回からOPが変わります。歌は単にアレンジ版になって2番の歌詞(歌詞はちょっと未確認)。映像は劇場版が初出。テレビ放送はスペシャルからですが、スペシャルや劇場版を見ていなくてもいい様に作ったって話だから、事実上これがリニューアル最初ってことですよね。違うとは言わさんぞ東映とかテレ朝とか。


■木野という男

さて、場面は真島(まだ真澄の家なのか?)の潜伏地で木野と涼を交えた会話に。木野がどこまでもクールな姿勢を崩さない。淡々と語る木野に引き込まれていく涼・・・ってところ。

話を進めていく中、オペ依頼がかかってきた木野は席を立ちます。「もうアギトなんだからそんなことする必要ないじゃない!」と、すっとんきょうなことを言い出す真島にしかし木野は冷静にこう言い放ちます。
「私を必要とする人々が居る。
 私は、その人達の為に戦いたい。
 それはドクターとしても・・・アギトとしても同じことです。」
と、最後のは涼に向かって。
こんな言葉を吐かれては、もう惚れるしかないですね。今回の主役だし。

ここで涼は、木野の「自分と同じ運命の人を助けたい」という言葉に痛く感銘を受けることになります。真島もそれは同じで、自分がもしアギトになったら木野と一緒に戦いたいと言い出します。涼もそんな真島に「昔の仕返しするよりずっといい」と賛同の意を示す。
そんな真島は今回その精神的成長の片鱗から変化を来たしますが、それはまた後で。

もうちょっと後でわかりますが、木野薫の右腕は弟・雅人のものを移植したものでした。木野がアギトになる為に伴った苦痛は、おそらくそれが原因でもあるでしょう。実際、涼を見てもそれが尋常な苦痛でないのは明白ですし・・・。とすると、翔一にも同じような苦痛が・・・?

■トマトケーキ

今回もお笑い専科な翔一は、トマトケーキなる怪異なものを作ろうと奮戦中。真魚ちゃんの表情からもそれがどれほど受け入れ難いものかがわかるでしょう。というか・・・どこかにあるのかな、トマトケーキって・・・。

薄力粉(小麦粉?)の紙袋をパフパフすると口から「ぼふっ」って吹き出すのがそんなに面白いかどうかは別として、教授、あんたいくつだ、この少年の心を忘れない中年め(笑)。
自分もやろうとして翔一と袋の奪い合いになって遂に袋が破れて粉だらけ。
「・・・ごめんなさい。」
まるで、お母さんに許しを請う子供みたいな図で微笑ましい(笑)

■説明用医師スタンバイオッケー

都立吉澤病院。いつになったら関東医大病院が登場するのでしょうか。・・・何、登場の予定はない?ケチ

手術室に2人のクランケ(患者)。その病院専属の医師2名が木野に食って掛かります。終いには「(このオペ依頼を)キャンセルします」と言い出す医師に木野は容赦ありません。
「では患者を見捨てるというのですか。」
そう言われて、せめて手伝いをさせてくれという医師にしかし木野は冷たく「あなた方にできることはここから出て行くことだけだ。」と言い放つ。
うーん、まったくどこまで某医師を彷彿させれば気が済むんだ・・・はっ、もしかして・・・木野って・・・
愛読者!?
(あまりのことに悶絶中)

それはさておき。
その手術をさみしく別室で見守るこの医師が、木野について説明台詞をバンバン吐きます。
お役目ご苦労

そして今回最初のシャワーシーン。・・・劣情をもよおしかねない書き出しだな(死)。
手術後、シャワーを浴びる中で右腕に触れる木野。その腕は弟・雅人のもの・・・。
腕を見る度に思い出す・・・遭難した時のこと、自分に助けを求める雅人のことを・・・そして、そんな弟を助けられなかった自分を呪うかの様に壁を叩きつける木野。
うーん・・・主役を背負ってもいいよね、こいつ。うん。

■主役だった男の顔見せ

バイクで駆ける涼は「空はいいぞぉ〜」ってスイスイ空を飛ぶカラス姐御ことコルウス・カノッススを追跡にかかります。
は?姐御、ですか?
・・・いやだなぁ、この作品で姐御っつーたらひとりしかいませんがダンナ(ヘラヘラ)


−CM−


■気づく氷川誠

Gトレーラーでは、誠がアンノウンの被害者の中にあかつき号に乗って遭難していた人々が含まれていたことに気づいた。それもこれも、北條センセがあれだけ思わせぶりして下さったお陰ですね。いやマジに。

姐御も言ってますが、確かに誠は彼らとゆっくり会っているってわけじゃないから、いちいち個人までは覚えてないというのも頷けますが・・・。
それでも誰かひとりくらい覚えていてもよさそうなもんです。

■食べる!

美杉家では、この周囲の雰囲気と全く無関係に、翔一のトマトケーキが完成しつつあった。
「太一、本当に食べるの?」と、拒絶してるのを隠しもしない真魚ちゃんに、考え込んでしまう太一。しかし・・・
食べる!
と手を挙げたのは美杉教授。顔を覆っていた新聞から覗かせるステキングスマイルがギャルギャル連中のハートを鷲掴みにしたのがはっきりで聞こえました。勿論、それを聞いて満面の笑みを浮かべる翔一が奥様方のハートをゲットしていったのは言うまでもありません。

ここでシーンが切り替わって、カノッススを追う涼、そしてバイクで走行中にその存在に気づいた木野もその気配を追い始めます。

そしてトマトケーキが遂に完成!合体、グランドクロス!とは叫びませんが・・・喜ぶ教授、ひょっとして、さっき粉をばらまいたの気にしてたんだ・・・かわいいなぁ(笑)。
そして完成と同時にアンノウンの気配を感じた翔一はバイクで気配を追います。

■姐御の最期

さてそのカノッスス、ヨットハーバーで犬の散歩をしていた女を襲おうとします。・・・あんなところを散歩して犬が喜ぶかどうかはまぁおいておくとして(コンクリ地ってガシガシ掘れないから嬉しくなさそうなんだよなぁ・・・)、カノッススのジェノサイドはギリギリ間に合った涼に邪魔されます。変身してない間はカノッススが圧倒し、涼をそのヒールで踏みつけたりもしたんですが・・・あっちょっと!「ヒールで踏みつけ」で反応するのはやめてください!そういう趣味はありませんので(他の趣味はあるのかコラ)
・・・・・・えーっと・・・。
ととと、ともかく!
ギルスとカノッススの戦いは、空を飛ぶ分僅かにカノッススが上か。そこに翔一が到着、バーニングフォームに変身!・・・もう最初からバーニングなのか・・・。
バーニングの戦闘力はカノッススを上回り、ギルスがしゃしゃりでて来なくてもよかった印象を与えます。でも現実は、ギルスヒールクロウを決められたカノッススの爆死で幕。
その爆発シーン・・・爆炎で見えなくなったギルスはまぁいいとしても、爆炎手前のアギトにその照り返しがまったくないっていうのがねぇ・・・。ま、一瞬のシーンにそこまで拘らない金かけない下らねぇとこ見てンじゃねぇクソ野郎、という制作側の意気込みが伝わってきます。

■影で見つめる者

戦い終わって二人は変身を解き歩み寄ります。その様子をヨットの影から覗き見ている木野。
涼が翔一に決意を語ります。
「俺は片っ端から奴等をぶっ潰す。
 俺の手で、人を助けるのも悪くない。
その言葉を聞いた木野が反応・・・待て木野、お前の聴力いくらだ(笑)。
あーはいはい、アギトに変身できる人間なんだから、身体能力も高まってたっておかしくない、そういいたいんだろ?わかったよツッコミいれてやらねーもー。
しかしその反応が少し独特です。
「人を助ける・・・人を助ける、だと!?
と、何か批判的。医の道に通じた木野のこと、この「人を助ける」という言葉の持つ意味の重さをわかっているからこういう反応になったんでしょう。って、普通に聞いたら悪い奴ライクですけど・・・。

で、そんな涼を「なんかイイカンジですね葦原さん」とどこまでも陽気な翔一クン。こいつについて深く考えるのが馬鹿馬鹿しくなるような、そんな印象です。いえ、いい意味でね。いやホントに。
そして頬に生クリームがついたままなのを指摘して去っていく涼。翔一も生クリームをぬぐってにこやかに帰路につく。その時、木野が翔一の顔を見るわけです。
あいつは・・・!
 あの男は・・・。」
そう、三浦智子・・・いやもとい、榊亜紀がその存在を知っていたように、木野も翔一を知っていた。・・・というか、グラサンの外し方がやっぱり堂にいっててカッコイイ菊池さん!(どこ見とるか貴様)

■嫌い

さて帰路についた翔一、マシントラブル発生。そこに「史上初の女チャリンコライダー候補」(笑)、真魚ちゃんが合流します。
そこへ何食わぬ顔で接触してきた木野は、翔一のバイクメンテに手を貸してやります。とまぁ、ナイスガイぶりを見せ付けておいて、僅かに走らせた鋭い眼光が、真魚ちゃんをたじろがせ、自転車を倒してしまう。それを目ざとく見つけた木野が自転車を起こすのに手を貸した時、真魚が木野の記憶、そして思考に触れます。

来た方向に立ち去っていく木野・・・って、まるで翔一に会うのが目的だと言わんばかりじゃないか。っつーか何か気づけ翔一。「なんで来た方向に行くんだろう?」とかぐらいは思ってるのかなぁ。
そして「いい人だなぁ」という翔一に、
「あの人、いい人なんかじゃないよ。・・・あの人・・・嫌い。」
という真魚ちゃん。服の上からでも体が冷たいのが分かるほど「血も凍る思い」をした真魚ちゃん、果たして木野の何を見、何を感じたんでしょう?

■木野の見張り番

さてこちらは誠。木野の家の前に張り込んでいると、我等が北條センセが合流してきます。勿論目的はひとつ(笑)。
「ま、私があれだけヒントを出したんですから、当然と言えば当然ですが。
・・・あれでヒントを与えたつもりか北條センセ(笑)。

いやまぁ、それが本当の目的じゃなくって・・・。北條センセは、自分も張り込んでいるがここ3日、木野は戻ってきていないといいます。・・・そうなのか。というか、木野の部屋を、アンタ達は見たか?あの状況を見てなお、木野が普通に生活していると思っているとしたら、アンタ達へっぽこだね。
このシーンでは、北條センセ流のアンノウンの捉え方が語られます。
アンノウンは人間に近い存在、そして、アギトが彼らに脅威であるということは、
我々人間にも同じ様にアギトが脅威となり得る
と。
普段からアギトを聖人君子みたいに神格化して勝手に妄想膨らませている誠は、あまり賛同できないみたいです。

■木野のベッドシーン

だから誤解を招く見出しをつけるなとあれほど・・・(どれほどだ)

どうやら真澄が死んで以来、そこがアジトになってるみたいですね。そこのベッドにうつ伏せで横たわる木野。思い出される手術のシーン・・・。右腕に重度の凍傷を負った木野は、弟・雅人の右腕を移植される。
うなされ、「雅人、許してくれ・・・」とうわ言の様に呟く木野。
許しを請う木野。何に対して?助けられなかった弟に?それとも・・・?
この雅人がらみのシーン、まだ何かがありそうですねぇ。

■アギトはこの世で俺だけでいい!

今度は真島のシャワーシーンから・・・(だからやめろって言うのに・・・)

えーっと、翌朝ですかね。浴室でシャワー、おそらく水を浴びている真島。どうした、と声をかける木野。
「おれ何か変なんだよ。体中が熱くって・・・。
 でもおれ頑張る。これって、アギトになるための痛みだと思うんだ。
そう真島は答えます。でも、木野はそんな真島の首根っこをいきなり掴み、浴槽に張られた水の中に真島の首を突っ込みます。当然、抵抗する真島。木野は、
「アギトはこの世で俺だけでいい。
 お前の力では・・・雅人を助けることはできない!
と激昂する。雅人を、助ける、ですと?雅人は死んだのではないのか?一体全体、この男はどうしてしまったんだ???

その場からどうにか逃げ出した真島、外に出ると偶然か、涼がやってきた。木野がおかしいという真島、その背後に現われる木野。
「・・・お前も邪魔者の一人だ。俺以外のアギトが存在する必要はない。
木野のこの言葉に困惑する涼。「何を言ってるんだ?」
「俺はもっと強くならなければならない。雅人を救う為に・・・。
 お前を倒し、最強のアギトとなる!
そういって飛び掛かる木野。なんだか分からないがとにかく逃げる涼と真島。

バイクで逃げる涼と真島。それを追う木野。走行中に変身。そのマシン、ダークホッパーを駆り、涼に迫る!
というところで続きは次週!


■けっこう感想

はーい、木野が主役の今回、いかがお過ごしでしょうか!?
前半はいかにも正義の味方に相応しい雰囲気を見せつつも、後半、というか最後のシーン、木野の闇が露呈したわけですねぇ。

今回の北條センセはまたしても説明台詞。ま、少しは台詞もらしかったですが、それ以上に北條センセの刑事らしい一面がチラと見えたことが収穫。
次回は遂にアギトの身柄拘束に活躍するようですが、誰でしょうか?翔一?涼?木野?後ろ姿のイメージはまぎれもない翔一ですが・・・。
どういう風にバレるのか、それが楽しみです。スペシャルとは別の世界ってことになるんでしょうかね?

さて今回の主人公・木野薫。最初と最後でかなり印象が違います。最初はどこをとっても非の打ち所のない「仮面ライダー」だったんですが、最後はどこか病んでいるような雰囲気。
あの股間前で手を交差する変身ポーズがいかんのか!?(やめれ)
そりゃいいとして(ちっともよくねぇ)
こいつの基本スタンスは「人を助ける為に戦う」ってこと。これはヒーローの条件ですね。しかも木野アギトのイメージはダーティヒーロー。古来、人はどこか影のある人間に引かれる仕組みになっているヒューマンプログラム。
道理で翔一みたいな能天気バカに根強いファンがいないわけだ。ガッハハハ!(殴打)

木野はほんの僅かな出会い・語らいで真島のみならず涼にまで己の行くべき道を示しました。年季というものが違いすぎます。この木野という男が持つ魅力は、そうした部分にあるんでしょう。
しかも暗い影がある。ま、かなりダーティな領域まで踏み込んでるけど、この程度、ファン層を脅かすほどではあるまい!北條センセの対抗馬は、涼ごとき三下ではなく、この木野薫である!断言。いやマジにそう思う。というか、何の対抗馬だ。
彼の真意はまだ闇の中。ただ、次回予告の木野の台詞「アギトは俺一人でいい」は、よく解釈すれば「アギトとなって命を的に戦う危険を冒すのは、俺一人で十分だ」とも言えます。この台詞が、どういうシチュエーションで使われるのかがカギとなります。・・・というか、それなら涼や真島を襲うのはなんで?ってなってあっさり否定されるんだけどなぁ(笑)。

この木野薫の弟・雅人は、普通に見れば死んでいると思いますが、どうも引っかかる物言いが木野にあります。
雅人を救う為に
木野が最強のアギトとやらになったらどうして雅人を救うことになるのかわかりませんが、ここでいう「救う」が、「生命を救う」意味か「精神を救う」意味かまだわかりません。後者は多分に木野の「贖罪」とかそういう自分勝手な思い込みとして説明できますが、前者は雅人を蘇生させられるということでしょう。この場合、どういうことになっているんでしょう?雅人の遺体は・・・。

そういえば、冒頭のシーンからいきなり翌日の日中になっちゃってますね今回。どうしてあのまま続けなかったんでしょう?
ま、色々と事情があるんでしょうから、シーンの繋がりについてはゴタゴタ言いますまい(言っとるやんけ)

また別の話だけど・・・黒を基調としている服装といい天才外科医師といい変身後のマシン名といい・・・。妙に「」に関係するものが多い。
とすると、缶コーヒーはブラック無糖に違いない(死)。
それともああ見えて実は将軍なのか(どこの国だ)


■■■ 次 回 ■■■

さて!
次回はのっけからギルスと木野アギトの対決!?そして苦しむ涼を見ればその結果は一目瞭然
そしてトカゲ男と戦うアギト、トカゲ・・・もしやモチーフはマダラオオ(陳腐なので削除←遅い)
もとい。
翔一(多分)に突き付けられる銃口、「あなたの身柄を拘束します!」と息巻く北條センセ。果たして、翔一は素直に応じるのか!?
・・・というか、誠もG3-Xも完全に蚊帳の外ですが大丈夫ですか?主人公の一人として。
「アギトは俺だけでいい・・・」と豪語する木野の真意は!?
もう毎回が新展開で商売上手!またまた急展開(多分)の次回を待て!

【 アギト第37話『暗闇の戦士』 】

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