アギト第44話『父と姉と…』
(2001/12/9)
■ あらすじ

謎の青年の力の前になすすべがない涼・ギルス。だがそこで突然に謎の青年が苦しみ出し、木野はその瞬間涼に逃げるように促す。涼は木野を連れてその場を逃れ、真島のいる真澄の部屋に。そして、このことを翔一に伝えにいく。

翔一は真魚の父親・伸幸のことを知っていた。奇しくもそれは雪菜とであった最後の日・・・。そして、伸幸の在籍した大学に雪菜が通っていたことを思い出す。
翔一と真魚は北條の元を訪ねる。風谷邸で見つかったテニスボール、そしてビデオテープ・・・。真魚はそのビデオテープから、雪菜がアギトへ変身するその様を見出す。その事実を知った翔一は、沢木哲也の元に怒鳴り込む。何を隠しているのか、と。だが沢木は自分を信じろとだけ・・・。力なく、その場から去る翔一。

涼は再び謎の青年に襲われていた。二体のアンノウンと戦う涼・ギルス。僅かな間隙を縫って謎の青年は涼のアギトの力を奪い取る。気配を感じて駆けつけた翔一がアギトとなってウォルクリス・ウルクスを倒すが、謎の青年の力により炎に包まれてしまう・・・。


■ ショーック!

予想外に早く、涼が力を奪われてしまいました!

まだ大丈夫だろうと思っていたら油断大敵。・・・あ、涼の場合、アギトの力と形容しても良いのかな?レイちゃんが狙うんだからそう言ってもいいんだろう。というかレイちゃん、ギルスって何?
奪った以上、あなたには説明する義務がある。スレイン(違う)

・・・とはいっても、アギトの亜種・変種とかそういう言葉で済んじゃいそうだから特に聞かなくてもいいや。

■ 今回のポイント

今回は謎のままだった「風谷伸幸殺害事件」にまつわる事柄が次々と。大きな流れはでも、そんなに急いで変わっているわけじゃないですね。
では、今回の流れを追ってみましょう。

■ 木野・涼、そして謎の青年

案の定、手も足も出ないギルスは予想通り。けど、さすがに放送開始早々に力を奪うのはまずいという英断により、御都合主義的にレイちゃんを苦しませて木野と涼に逃走の機会を与えるとは・・・予想できないわけでもなかったですね(笑)。
このシーン、傷ついた自分の身よりも、涼に逃げるように促す木野のダンナが良い。

そして木野を真島の元へ連れ込み、木野がアギトの力を奪われたことを知った涼は、翔一にこのことを報せに行きます。その去り際のの言葉。
「気づいているか。あんたは俺を助けようとした。
 変わったな、あんたも。
ふほーぃ。
涼の台詞はいちいちツボをつくなぁ。こう言われた木野の表情も実にいい雰囲気。さすが役者ってカンジ。

■ 翔一の述懐

美杉家では、翔一クンと真魚ちゃんのやりとりが・・・というか、回想シーンの雪菜姉さん脚にクラクラで人の話を聞いてませんでした(またか)

翔一が犯人では、と真魚ちゃんが疑がった例のビジョンは、詰まる所「偶然」の産物。姉・雪菜との待ち合わせの場所に行こうと通った陸橋に、瀕死の伸幸氏がいた、ただそれだけ。うわごとの様に「やめろ、やめてくれゲバゲバ」と言ったきり(一部フィクション)絶命した伸幸氏を見て、雪菜の身を案じて駆け出した。そう、待ち合わせの場所はすぐ近くだった・・・。
でも、雪菜の姿はなかった・・・。

更に、伸幸氏が日政大学教授で、雪菜が同大学の学生であり、しかも伸幸氏のゼミの一員だったことが判明。視聴者、殆ど感づいてましたけどね(笑)。
その事を証明する一枚の写真・・・。そこには翔一クンが知る男の姿も。脳裏にフィードバックする、その男の言葉。
雪菜が超能力を持っていることを、君は知っていたか?
そのことを確かめる為に、北條センセの元を訪れる翔一と真魚。・・・あれ、哲っちゃん家じゃないの?ま、いっか北條センセだし(ええんか)

■ 今回の北條センセ

今回のセンセは、翔一に手紙と、表裏逆転テニスボール謎のビデオおよびそこから尾室君が抽出した謎の声を録音したテープを聞かせ、真魚ちゃんが超能力者であることを翔一にバラすといった役割。
アイテム運搬係と説明ネームかぁ・・・。
今後の北條センセの活躍が、あんまり期待できそうに無くなる演出で、なんか嬉しくない。

そっからちょっと進んで翔一クンが飛び出した後、北條センセは真魚ちゃんにこう言います。犯人はアギトだと。人はアギトになる瞬間、とてつもない力を発する。おそらくそれが伸幸氏の死に繋がっている、と。そして・・・
「これがどういうことかわかりますか。
 アギトは必ずしも我々の味方とは限らないのですよ!
と、ショックなことが色々重なって精神的にも参っているだろう真魚ちゃんに対して、追い討ちをかけるようにそう力説する北條センセなんですが・・・。
このシーンの北條センセ、らしいとはいえますが、好きじゃないです
やはり北條センセは小沢の姐御とかと静かな火花を散らせているのが良く似合う。・・・あら、よく考えたら姐御出てないや。チッ

■ アギト化

さてその北條センセとの密会(?)で、謎のビデオテープを真魚の能力が解析、雪菜がアギトに変身した衝撃のビジョンが・・・。
衝撃・・・。
んだよ翔一と同じ姿かよー。もちっと胸元とかとか太腿あたりに努力の跡をみせんかいボケ(煩悩の塊)
雪菜専用アギトスーツ」を準備しなかった失態は万死に値し、これは末代まで語り継がれるであろう(誰が継ぐか)

でも、「こっちに来て」というのが何に対してなのかは不明なまま。映像が無い理由も音声がごく微量な理由も、それ以前にあのビデオは何なのか、わからないまま。
ともかく、この事実を知った翔一クンは「まさか、まさかそんなこと・・・!」といって飛び出していってしまいました。北條センセおいてけぼり。というか完全に無視されましたな北條センセ。あの直後の表情とか想像するのがスゲー楽しい(笑)。

そして、翔一クンの行き先は・・・。

■ ギルスの奮闘

翔一を追う前に、この番組が特撮ヒーロー作品なのを思い出しましょう(笑)。

バイクで疾駆する涼に襲い掛かるおフクロウさんことウォルクリス・ウルクスですが・・・前回も言いましたがモロ弱。見かねたレイちゃんが自分の身体から球体を飛ばしてギルスに襲い掛からせます。
この球体、そのまま蛇行しつつギルスを攻撃、水門のてっぺんで背を見せて着地、そこで姿を現し、ギルスに向かって
宇宙刑事、ギャ(削除)
と叫ぶのを、おそらく多くの視聴者が幻視したと思います。勿論カメラは三点撮影!BGMには×着テーマ!「電送!コンバ(削除)(曲名あやふや。ダイダダの奴?)

しかし現われたのはウォルクリス・ファルコ。黄金でも義足でもない分際で良い根性だ(?)。その根性に敬意を表して『ヤハブさん』としよう(敬意か?)ハヤブさん、と素直にしない辺りが敬意(嘘こけ)。
ともかく!ギルスと二対一という優勢なのに五分以上に戦われ、こいつら本当に立つ瀬が無いな

ですが、レイちゃんの攻撃により、戦いを避けて逃走するギルス。ここで、「追え」とレイちゃん。
レイちゃんレイちゃん、事はエレガントに運んでくれたまえ。「追え」とはなんですか。「追いなさい」くらい丁寧に言いなさい。それとも、ああ見えて実は余裕が無いのか?アギトの力を制御するので手いっぱいとか。
なんか、いきなり俗物に堕したカンジでイヤすぎ。

■ またも名演

そう、ここで話は翔一に。翔一が向かった先は勿論沢木哲也の元。

雪菜がアギトであり、伸幸氏を殺したことを、知っていたのかと問い詰める翔一。最初はシラを切っていた沢木も、伸幸氏と雪菜、そして自分が写っている写真を突きつけられては知らぬ存ぜぬも通りません。なんかサスペンス調のノリですね。
沢木は、雪菜が伸幸氏を殺したという話に食いつき、自分が殺したと必死に翔一に伝えようとします。でも翔一はそれを信じようとせず、力なく「もういいです・・・」と沢木の手を離してその場を立ち去る・・・。

哲っちゃんもそうですが、翔一クンの感情の動きが自然に追えました。賀集君の成長ぶりというところでしょうか。ついこの間、記憶が戻ったことを木野や涼に「はい」と仰々しく伝えていた翔一クンと同一人物とは思えないほどの成長です(死)。何があったんでしょうね?

しかし、これによって解けかけていた伸幸氏殺害の謎が少し混迷の色を深めました。真実は見えるか?(パクんなっての)

■ 美杉教授の告白

まだまだ名演は続きます。番組も佳境に至って、俳優諸氏も演技にが入ってきてますね。いい兆候です。

暗く沈む翔一クン。そこへ美杉教授が大学から戻ってきます。「やっぱりここに居られない」という翔一クンに対し、少し勘違い気味に美杉教授がわざと明るく接しますが、翔一クンの意外な告白に驚くことに。
「俺の姉さんが、真魚ちゃんのお父さんを殺した犯人かもしれないんです。

記憶を取り戻したばかりに、その事実に苦しむ翔一クン。そんな翔一の姿に、美杉教授はそれを上回る衝撃的な告白をします。
「真魚の父親を、伸幸兄さんを死なせたのは、この私なんだ!
翔一クンも戸惑いますが、雪菜が犯人だと思い込んでいる翔一クンにはそんな言葉はおふざけにしか聞こえないのか。でも教授がふざけてそんなことを言う人でないことは翔一クンも知っている筈。これは一体・・・?

その時、アンノウンの気配を感じた翔一は駆け出します。教授には、そんな翔一クンがどう映ったでしょう。

というか、やっぱり喫茶ラビットで伸幸氏と会っていたのは美杉教授だったんですね。いえみんなそうかもとは思ってましたが(笑)。でも、それならどうして?という疑問が新たに鎌首をもたげ始めます。次回かそこら、まず年内には解明されるかな?

■ 二人目

さてこちらはそのアンノウンに襲われている涼。ギルスからエクシードギルスへと変身して戦うんですが(場所はお馴染み)、僅かな隙をレイちゃんに狙われて敢え無く撃沈。涼の力はその身体を離れ、レイちゃんのもとへ。
えー?
ギルス出番終わりー?

そこへ颯爽と登場した翔一、涼を助け起こしながら、何者かの存在を感知します。それは、あかつき号でアギトの力を自分に与えた(正しくは力の覚醒の急激な促進)謎の青年。そしてその彼が、自分のアギトの力を奪うという。
逃げろという涼の言葉に一瞬戸惑う翔一は、ウルクスに攻め立てられ否応なく変身、ウルクスと戦いこれを撃破、謎の青年と対峙。
だがライダーキックをお見舞いしようとするアギトに謎の青年が力を行使、地に描かれたアギトの紋章は、翔一を包む業火となった・・・。

あれ?ヤハブさんはどこいった?(笑)
というかですね、おフクロウさんへのフィニッシュブロウ、あれでいいの?パンチがヒットしても、おフクロウさんは吹っ飛ぶどころか体勢すら崩さなかったぞ。興醒めー。因みにキャビア(それはチョウザメ)
・・・ったく、パンチならバーニングだろうがパンチなら。前回水のエルをふっ飛ばしたパンチ、見せたらんかい。

ともかく、こういうシーンで今回は幕なんですが、次回予告から類推すると、修羅場を逃れることには成功するようですね。というと、また突然苦しむのかね?レイちゃん。


■ 完全欠場

誠は今回、完全に蚊帳の外。次回予告でG3-Xが登場するから戦線復帰するのは間違いないけど・・・どうやら、何かと辛い話になりそう。

■ レイちゃん?

激しい殺陣を繰り広げているギルスを狙うことが出来るんなら、今頃全員アギトの力を奪われてたと思うんだけどな。
それとも、あの力を使うのには相当なパワーが必要で、ホイホイ気楽に使えないってことなのかも。
うん、それなら納得が行かなくもない。


■■■ 次 回 ■■■

さて!
これで残るアギトは翔一クンだけ。楽勝ですなレイちゃん先生(先生?)
更にまだまだ出てくるアンノウン、今度はハリネズミ。丸くなるとラブリーなんです。デフォルメ化希望。そしてUFOキャッチャー入り。
それよりも、真魚ちゃんに避けられる翔一や、「よせ!」と叫ぶ涼、復活のG3-X、「呑み込んでやる」って誰の台詞?ってなことばかりに興味集中。
ともかく、次回!「望まざる力」に・・・なんか最近ネタなくて安易かつ平凡だなぁタイトル。まぁテキトーに期待しときましょう。

【 アギト第45話『奪われた力』 】

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