仮面ライダー剣(ブレイド) 第6話『カリスの正体』

(2004/2/29)

アンデッドから抗体を切り取り、これを封印したカリス。それを期にブレイドとギャレンの戦いも意味を成さなくなった。
去っていく橘を気にしながらも、剣崎は病院へ戻る。天音ちゃんは既に抗体を投与されて回復していた。剣崎は、相川が『黒いライダー』と睨んで正体を迫るが、相川は否定して去っていく。

家に戻ったコタローと剣崎だったが、広瀬が姿を消していた。広瀬は、自分の父親がアンデッドの封印を解いたと思い込み、その罪の重さに耐えかねて出ていったのだ。二人は広瀬を必死で探し始める。

橘の苦悩は続いていた。悪夢にうなされる橘に同情を寄せる小夜子だが、それは却って橘を苦しめるだけと考え、橘を室に残して帰宅の途に就く。
その小夜子に近づく男がいた。それは烏丸だった。烏丸は、橘の苦痛を精神的恐怖からのものだと橘に伝えて欲しいとだけ言って、正体不明の追手達から逃げ出した。わけがわからないまま小夜子は橘にそれを伝えるが、橘も困惑するだけだった。

剣崎達は遂に埠頭で広瀬を見つけ出し、これを説得した。その時、広瀬の携帯に烏丸からメールが届いた。「逃げろ!」と。何のことかといぶかしんでいると、正体不明の集団が三人を取り囲み襲い掛かってきた。
白井と広瀬を逃がして戦う剣崎だったが、多勢に無勢で遂に捕まってしまう。一方、逃げた二人は烏丸に連絡を取ろうとするが、かなわなかった。一体何が起きているのか。

その頃、小夜子の下を去った橘は、宙に浮き手から炎玉を放つ謎の男に襲われ、ギャレンに変身して応戦していた。そこに剣崎達を襲ったのと同じ集団が合流し・・・。
その光景を、相川は影から眺めていた。


■感想

なんだか恐ろしいまでのスピードで話が展開している様な気がしますが、ついていけないスピードでもないので割と楽しんでます。

何より、怪しい組織が動き始めたのが印象的なんですが、驚いたことにその先兵達があろうことか広瀬に軽々とあしらわれてしまいます(笑)。皆さんお待ちかね、ライダーガールズ(一人だけど)と戦闘員が復活です(笑)。
でも、それらを束ねる前線指揮官はそれなりの能力を持ってるようです。今更的パクリ師で問題にならないアホぶりを披露してはいますが(笑)。なんでどいつもこいつもグラサン+コートなんだろう。
この男・伊坂は一体何者で、何が目的なのか、どんな組織に属しているのか。謎が深まりますねえ。なんせ、烏丸も彼等に追われて逃げていましたからねえ。実はボードだったりして。伊坂新所長とか。却下的ネタだなあ(笑)。

おまけ。
今更ながら、ギャレンVSブレイドの構図を見て、ふと某雷兄弟を思い出しました。モチーフとイメージ色が入れ違いですが(笑)。懐かしいなあ、ついこの間だと思ってたのに。


■剣崎 一真のヒーローさ加減

橘とは話し合いが成立しないと見て実力行使に踏み切った、とは剣崎の場合は言えないんですよね。
タイマンはったらダチ。だからお前を殴って良いのだ。
とか言い出す大山レイジングストーム男に代表される、体育会系男としか見えない剣崎・・・とまあ、そう見る奴はそうはいないし、具体名までいくと指折り数えるほどもいません(というか大山て誰)

黒いライダーの正体が相川だと睨んだのは良いけど、軽くかわされた上に喋らないように釘をさされます。このことで、おそらく剣崎は確信したと思いますが・・・ぶきっちょな奴だから真相はどうだか。
ぶきっちょさなら、広瀬を説得するシーンの台詞。広瀬がこれを受け止められる子だったからいいものの、説得という意味では少々どうかと思いますが・・・。おまけにすんごい棒読み(笑)。

ヒーロー作品の主人公として、裏のない真っ正直な男、という印象をずっと与え続けている剣崎は確かに主人公と呼んで差し支えないのですが・・・個人的な話をすると、橘や相川と比べるとやや印象が薄いんです。何かこう・・・何か足りないんです。何だろう?

■橘 朔也はストレス蓄積中?

烏丸いわく、の身体異常は『恐怖感』からくるものではないか、とのこと。やはり精神的な話らしいけど、烏丸の言うことがどこまで信頼できるやら。
橘も、全く思い当たる節が無いわけではなさそう。とすれば、それは何に対する恐怖なのか?アンデッドとの命がけの戦い?それとも他の何か・・・?

恐怖観念が何から来るかはさておき、橘は「アンデッドを封印することで改善する」と思い込んで戦い続けています。だから自分以外にアンデッドを封印するような存在は邪魔なのです。つまり・・・
ライダーは俺一人でいい。
橘がこう言い出すのも、そう遠い話ではないのです。うひひひひ、楽しみですねえ木野さん(また木野ネタか)
だからって、ブレイドを騙まし討ちして良いというわけでもないのですが(笑)。

オッサン趣味の与太はともかく。
呆然としてるところに謎の男を乗せたリムジンが突っ込んできて、またか的パクリ屋騒動を起こします。ホントにいい加減見飽きたパクリネタです。そろそろ飽きてもいいんじゃないかなあ・・・。
ともあれ橘はギャレンに変身して、この尋常ならざる攻撃手段を用いる相手に対抗します。それにしても・・・二人とも射撃能力悪いなあ(笑)。
というところで幕。続きが気になりますねえ。どう回避するやら。

■相川 始は謎のライダー?

剣崎の中では、証拠は無いけど限りなくクロに近い確信を抱いている筈です。
そんな剣崎の追求に、冗談とも本気ともとれない演技でかわす相川。さすが人間ではないだけあって、かなり不器用です。もうちょっと演技力を身につけなくちゃね。いやこれは相川に言っているのであって、別に俳優さんに(削除)

冒頭、ムカデの肩にある抗体を切り取ってムカデを封印したカリスは、ブレイドに一言も告げずにスタコラッシュと病院へ。
抗体のおかげで天音ちゃんはすっかり元気。顔にかかった毒液も消え、跡形もありません。その笑顔につい表情が和らぐ相川ですが、そんな自分自身が不可解らしいです。どうして天音ちゃんのことになると、人間らしい感情をあらわにしてしまうのか。
気づいてないなら教えてやろう。人それをロ(ええ加減飽きた的削除)

相川と言えば、今回も謎の男からのテレパス受信。表現がやばいなあ(笑)。ともあれ、それを頼りに謎の男がギャレンと戦ってる場所までやってきた相川は、またも高みの見物。当然、ギャレンがどうなろうと知ったことではなく、謎の男が何者なのかだけが興味の全て。
しかし、そうなるとホントに謎の男は何者?
あ。
某村雨と某御影の関係にも似てそうな・・・無理があるなあ(笑)。

■謎の男と戦闘員達

謎の男・伊坂は、車ですれ違っただけで剣崎が『ライダーシステム2号[ブレイド]』であると看破しちゃいます。
更に小夜子と橘のいる室の外を空中浮揚しつつ相川とテレパスを交わし、橘を攻撃する際には炎玉を手からホイホイ撃ち出すという人外さを見せつけてます。
謎ですねえ。
次回はこの伊坂が属する組織が少し描かれそうなのですが、ホントにボードだったら面白いかもなあ。

その伊坂が率いているらしいのが、武装兵団。烏丸を追い、剣崎を追い、橘は追わない(笑)彼等ですが、その戦闘力はなんと広瀬以下という惨憺たる貧弱さ(笑)。
これを戦闘員と呼ばずにどうしますか。
意外と広瀬が強いというのもありかも(笑)。

それにしても、彼等がどうして剣崎を捕獲する必要があるのでしょう?ライダーシステムが必要なわけではないようですが・・・。

■広瀬 栞、悲劇のヒロインに浸る

アンデッドの封印が解かれ、そのせいで無関係の人々が犠牲になっていった。それがもし自分の父親の仕業だとしたら・・・それがたとえ、母親の命を助ける為だとしても、広瀬はその『罪の重さ』に耐え切れずにコタロー達のもとを去っていきます。
そんな折、呑気に電車に乗ろうとしてる烏丸を発見したのですが再会は果たせず。精神的にまいっていたから、「幻かも」とか広瀬は思ってたりしますが・・・。

落ち込んだ広瀬はお約束の埠頭行き。どういうわけかみんなここに行き着くようですねえ(笑)。
そこに剣崎とコタローが現れて、三味線奏でながら「帰って来いよ」と説得。うわ古。そのおかげで、広瀬は戻る方向に傾いたようです。
悲劇のヒロイン像に浸ってますね広瀬。
そんなキャラクターとも思っていませんでしたし、そんなはれぼったい目で何を浮かれてるのやらとも思いますが(目は関係ない)、ヒロインとしての地位が確立されつつあるのは物語としては収穫です。
ただ、広瀬には『肉体的にも精神的にもタフなヒロイン』になってもらいたいので、今回みたいなしおしおのぱあ状態は今後ナシで進んで欲しいところ。だって目があんなにはれ(以下飽きたので削除)

■その他の方々

今回その他として、烏丸を最初に取り上げます。
何者かに追われているのに、呑気に電車に乗ったり、橘も狙われているだろうことをおそらく承知で橘にかかわりのある小夜子に接触したり、広瀬の携帯にわざわざメールで警告を出す余裕を見せたり、なんとも微妙にズレた人です(笑)。
でも、広瀬に警告してこれたと言うことは、戦闘員達から逃げおおせたということです。あの戦闘員からなら天音ちゃんでも逃げられそうな気もしますが(笑)、ここは『烏丸オジサマはテクニシャン(はぁと)』と誤解を生みそうな賛辞を捧げましょう(賛辞?)

コタローは大した出番無し。ラストで戦闘員達に襲われたシーンで、剣崎と広瀬に守られていたことが一番印象的ですね(笑)。大丈夫かこいつ。

天音ちゃんは、無事回復してよかったよかった、で終わり。それにしてもよかったな天音ちゃん、顔に跡が残らなくて。あと、変態医師の毒牙からも免れて(笑)。


■今回のアンデッド

前回に引き続いてセンチピード。結局武器らしい武器は出てこず、更に冒頭でカリスのコンボ技でトドメを刺されちゃう、意外とかわいそうな扱い。
封印された際のカード名はSHUFFLEで、カテゴリー10。初の2桁ですが、数の大きさと強さは比例しなさそうです。それに・・・これって能力は、何?

新しいカード・・・というか、既に手持ちだったカードが新たに判明しました。
ギャレン:BULLET(2)・・・連射機能か?
ブレイド:SLASH(2)・・・剣戟威力アップ?
カリス:BIRON?(7)/CHOP(3)・・・ロープアーム+ライダーチョップのコンボ?
カリスのカテゴリー7『BIRON?』は、以前封印したツタアンデッド。カード名が隠れていたので、音声だけで識別しようとしましたが、無理でした。ああいうシーン、普通は両方のカード名がわかるように映すもんだがなあ・・・。


■■■ 次 回 ■■■

拉致された剣崎はモルモット状態になり、アンデッドトライアングルの中で風前の灯?
それを助けようとするのは広瀬と橘か?でも橘は腰を抜かしてて使い物になりません。相川はどうやら伊坂側についてるみたい。どういう展開になるんだか見えてきません。

というか誰に断って1号2号だコラ。流れで行けばカリスは3号だけど、どうも『ライダー』ではなさそう。伊坂作の「究極の一体」らしいですが、そうすると黒ドラスということになるのでしょう(またドラスネタか)
果たしてカリスとは何なのか?次回はその謎の片鱗が解き明かされる!かも知れない(逃げるな)

【 仮面ライダー剣(ブレイド) 第7話『囚われた2号』 】

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