仮面ライダー剣(ブレイド) 第7話『囚われた2号』

(2004/3/7)

謎の組織に連れ去られた剣崎。その組織を率いる伊坂は、戦うと言う相川を説得して組織の研究施設に連れ帰る。

伊坂から辛くも逃げおおせた橘は、広瀬達と合流する。剣崎を助ける為に協力して欲しいという広瀬に、橘は協力しないという。しかし、そう言って一旦去っていった橘だが、白井の言葉が脳裏から離れず、表向きは「烏丸も居るかもしれない」という理由をつけて協力を申し出る。

研究施設で実験材料にされている剣崎は、今度はアンデッドと戦わされる羽目に。その戦いを見ていた相川は、次第にカテゴリーAのアンデッドとの融合率を上げていく剣崎によって刺激を受け、カリスに変身してブレイドに襲い掛かる。
そこに、広瀬からアンデッド反応感知の連絡を受けて、ギャレンが参戦する。しかし、広瀬のもとには烏丸から「ギャレンをこちらに向かわせるな」というメールが・・・。

戦い始めたギャレンだが、橘の恐怖心はギャレンの能力を次第に減衰させ、遂にはトリロバイトに追い込まれる羽目に。それを助け様にも、ブレイドはカリスとの戦いで手いっぱい。どうなる橘!


■感想

謎の男・伊坂は、相川と同格でしかもアンデッドの模様。この二人、アンデッドなのにどうして人間の姿をしているのでしょう?そして、彼等のカテゴリーは・・・?

今回は、やっぱり自分のことで精一杯な橘が、それでも戦いに臨んでいます。でも烏丸の言う「恐怖心」を克服したわけではないので、勝ちそうな気配は全くありません。
剣崎より、橘の方が『成長』が必要なようです。しかも緊急レベルで。

ライダーシステムを語る単語として、テロメア配列とかいう小難しいものが出てきました。実際に科学とかで使用されているものらしいのですが、ここでは単に『融合率』をややこしく、専門的な響きを持たせる為にだけ使われています(笑)。
勿論、この単語を選んだ意味はある筈ですが、そんなこと気にしてたら『ファムのジペッドスレッドの数と形状は設定上おかしい』なんてトンチキ発言しなきゃいけなくなりますよ?
それは余録。
果たして伊坂は、人間なんかが作ったライダーシステムの一体何を研究しようというのでしょうか?


■剣崎 怒りの鉄拳

謎の組織に捕まって『モルモット』のように実験台にされる剣崎。とはいえ、最初はCTスキャン程度で、危害を加えるつもりは・・・でも悪意はあるよなあ(笑)。抵抗する剣崎の髪をわしづかみにして「何か言ったか?」とか凄むけど弱っちろいチンケなオッサン見てると。

次に剣崎が放り込まれたのは広い空間。そこには監視窓の様なものがあり、伊坂が顔を覗かせ、アンデッドと戦わせると言い出します。って伊坂、剣崎まだ上半身に拘束具したままなんですが・・・。
この程度の窮地で終わるような奴なら実験するまでもない、ということか?

なんとか変身して戦い始めたブレイドですが、相手の打たれ強さにまいってしまいます。そんな折り、監視窓からこちらを覗く相川の姿を見て、相川がこの組織の人間だと思い込んだ剣崎の怒りが爆発。ブレイドの能力が爆発的にアップしトリロバイト風前の灯火。
しかしそこに、そんなブレイドの戦いに影響されたカリスが乱入、またブレイドは追い込まれることに。なんせ、カリスの方もパワー増量中で手がつけられない状態です。

そこをなんとかしようと颯爽と登場したのはギャレン。しかしこれがまたクソの役に立ちません(笑)。逆にピンチに追い込まれて、剣崎としては「弾幕薄いぞ、何やってんの!」的ツッコミを食らわせたかったことでしょうが、実際の剣崎はそんなこと思ったりしませんからねえ。
というか、ブレイドもギャレンを助けるどころではありません。さてどうなりますやら。

■転落人生 橘

冒頭、伊坂の猛攻を受けて変身まで解けちゃうのですが、偶然通りかかった放水車を利用してなんとか脱出。でも、逃げ延びた先で、また『破滅のイメージ』を見てガタガタブルブル。確かに、この『破滅のイメージ』に『恐怖』してますよねえ。そりゃ誰だってすると思うけど、それを素直に『恐怖』と受け入れないのがチミの弱さなのでは。

落ち着いたは、烏丸が来たことを広瀬に電話で告げますが、逆に剣崎が得体の知れない連中に拉致されたと聞かされます。ここで両者は一旦合流することに。
でも橘は、烏丸の方が気がかりだ、と剣崎救助を拒否して去ろうとします。それを「怖いんだ。」と広瀬に言われて激昂しちゃうんですね。もう少し落ち着きなさいよアンタ、いくら図星だからって(笑)。
ここで、『コタロー人生達観論』(笑)を聞かされた橘は、一旦二人の元を離れたものの、思い直して再び合流、協力することに。但しあくまでも目的は烏丸だと、決してコタローの言葉に揺り動かされたんじゃないと必死の言い訳。実に見苦しくて愛すべき奴ではあります(笑)。

その後、広瀬から剣崎発見の報せを受けて颯爽と現場に。ギャレンブレイク(?)で派手な登場を見せますが、トリロバイト相手にボロクソ状態です。それをモニターしていた伊坂によると、人間の恐怖心がギャレンの能力を封じ込めているのだそうです。道理で融合率がぐんぐん下がる一方です。
そして遂にベルトが外れて変身解除。今にも襲われそうな状態で恐怖の叫びをあげて今回の幕。これで次回いきなりポックリだったら逆に詐欺です(笑)。

■相川と伊坂

橘を取り逃がした伊坂の前に、相川が現われます。どうやら旧知の間柄で、お互い『アンデッド』らしいです。相川は戦いつもり満々ですが、伊坂は較的穏便に事を進めたいようです。
首尾よく相川の興味を引いた伊坂は、相川と研究所へ。そこには、既に搬入された検体・剣崎の調査が始まっていました。

しかしその研究とやらも相川には「時間の無駄」としか評価されず、仕方なく伊坂はとっておきの秘策を披露。
映し出されたモニターには、居候している栗原の店が。そして、ひとりの客が怪しげな包みを・・・。
「やめさせろ!」
我を失う相川に対し、伊坂は冷ややかな態度。そう、アンデッドにとって、人間はせいぜい『マインドコントロールして使う』もの。その存在がどうなろうと知ったことではないのです。
人間のような心を持ち『堕落』した相川を封じ込めるこのアイデア、実はその人間からのもの。ここぞとばかりにたっぷり皮肉を込めて語る伊坂が印象的。

そういうわけで相川は否応なく付き合わされる羽目に。しかし、次なる実験では思わぬ展開に。
ブレイドとトリロバイトの戦いで、ブレイドの『テロメア配列融合率』が極端な上昇を見せ、それを受けて相川もカリスへと変身してブレイドに挑みかかります。
それは、伊坂が最も望んだ事態。
これでカリスとブレイドが相打ちになってくれれば最上らしいです。
バトルファイトの復活だ!
喜ぶのは良いけど、その呼称・・・ちょっとどうかと思います(笑)。

後は、カリスはただひたすらにブレイドに戦いを挑み、これを圧倒することに終始。
伊坂はその戦いで、ブレイド、カリス、そして乱入してきたギャレンの『テロメア配列融合率』を調べさせていましたが、ブレイドとカリスは上昇を続けるのに対し、ギャレンの数値は下がっていきます。これを見た伊坂は、これがライダーシステムの弊害だと呟きます。所詮人間の作ったものは不完全、と優越感に浸ってもいます。やな奴。そんな人間の姿を真似てるお前は何だというのかね(笑)。
いずれにせよ、このままだと伊坂の思う壺です。しかし、そううまくいきますかね?ねえ烏丸所長。

■その他の皆様

広瀬はやはりそのはれぼったい目にそぐった、「相手の痛いところをつついていたぶる」嫌な奴でした(盛大に違う)
まあ、自分のことばっかり考えてる橘を見ていれば、広瀬でなくてもあのくらいは言いたくなるもんですよ。なんか、橘を擁護する要素が限りなくゼロに近いなあ(笑)。

今回その橘を舞い戻らせたのは、広瀬の揶揄ではなく、コタローの言葉。今まで広瀬って、何かに貢献した事あったっけ・・・?はれぼったい目でも悲劇のヒロインが勤まることを全国区で広めたのは、貢献といえるんでしょうかね(しつこいなアンタ)
まあ、そんな広瀬も夏場がポイント。真のヒロインとして、仮面ライダーの歴史に刻み込まれるかどうかは、広瀬の度胸次第ですが・・・見た目あんま肉感ないし事務所が許さなそうだし(何の話だエロジジイ)

烏丸がどうしてメールで広瀬に連絡を入れていたのか。それは、どうやら声を発することができない状況だったから。
今回、烏丸はなんと伊坂達の研究施設に、単独で潜入しようとしています。この状況で声を出したら確かにマズイでしょう。でも、そもそも携帯電話みたいな電波発信機器を使用すること事態が何か間違って居る気がするんだけどなあ(笑)。
ま、見たところそんな大層な施設じゃないし。こう考えると、見た目がボロでも中身は最新鋭という、昔の悪の組織ってのは意外としっかりした組織だったんだなあ、と思えます。やってることが随分ちゃちいけど(笑)。
それより烏丸の。仮にもボード所長だった人間が、そんな身軽なことでいいんでしょうか(笑)。上層部とかはどうなってるんでしょうか。


■今回のアンデッド

赤エイ。口癖は「俺の占いは当たる。
(ばくっ)←謎のエイに食いつかれる

懐かしいのはおいといて。
ホントはトリロバイト(TRILOBITE)、三葉虫だそうです。さすが一万年。
攻撃用の武器は見当たらないけど、防御用に強固な盾を持っています。カードになった場合、この防御力に関連したものになるのでは・・・というか誰が封印するやら(笑)。

あと、広瀬がサーチした時の『3体のアンデッド』。トリロバイトの他は勿論、伊坂と相川でしょう。この事は次回予告から、剣崎も把握しちゃうようです。さて、どうなるんでしょうね剣崎と相川。


■■■ 次 回 ■■■

アンデッドの中には、人間の姿を取っている奴等もいるそうです。そう、剣崎は相川の正体がアンデッドではないかと勘ぐるわけです。こんな段階でそんな展開を見せるとは、この程度は物語の始まりにしか過ぎないとでもいっている様なものです。
・・・じゃあいつ始まるんだろう(笑)。物語の序章をいつまで見せれば気が済むのやら。
ということで、なんだか高速展開が空回りし始めたっぽい印象のまま次回に続く。

【 仮面ライダー剣(ブレイド) 第8話『蘇った者たち』 】

トップ > 仮面ライダー剣(ブレイド)エピソード一覧