仮面ライダー剣(ブレイド) 第12話『カテゴリーA』

(2004/4/11)

強力なカテゴリーAアンデッド・スパイダーを前に、ギャレン苦戦!ブレイドはギャレンを助けられるのか?それとも・・・?
相川は仁とどこまでいくつもりなのか?
天音ちゃんは無事にタイランドで父親の仇を見つけることができるのか?
一部微妙に間違ってるけど気にしないように。


■スパイダーの余裕

前回からの続き。スパイダーに苦戦するギャレンの元に駆けつけたブレイドは、やっぱりギャレンに邪魔物扱いされます。まるで、「来んなやお前、このクモは俺が捕まえるんだ!」という、季節外れの昆虫採集争いの様相。
ギャレンは、カテゴリーAを封印した後、「俺の力の証明」の為にブレイドを倒すと豪語。偉そうなことはスパイダーに一撃でもくれてから言えタコ。

カードを使おうにも、そのスパイダーが尽く阻止してままなりません。ブレイドが挑みかかった隙にギャレンがBULLETの連射ができた程度が精一杯。さすがのスパイダーもカードを使われると辛いのか、一時撤退。というか余裕たっぷりって感じ。
ギャレンは伊坂の指示でしぶしぶブレイドを諦めてスパイダー追跡に。近寄るブレイドを打ち付ける辺りで「運が良いなブレイド、次に遭った時が貴様の最期だ」とか言わないのがまだまだ未熟。

■相川を探す天音ちゃんを探すコタロー

一方、のほほんと船の仕上げをしている相川と仁。ここで相川、アンデッドの気配を感じるんですが、すぐに気配が消えます。どうして襲わなかったんでしょう、シェルは。

その頃、遥香に天音の置き手紙を見せられたコタローは、そのまま天音捜索に。
天音にもしものことがあったら、絶対にただじゃおかない!
なんだ、お前も相川と同類か。チッ、腐った連中ばかりよのう。

その天音ちゃんは、本当にチラとしか見てない筈なのに、テレビに映っていた場所を完全に特定。正に無敵の恋する乙女ぶり。でもそこに仁の姿はなく、当然相川の姿もありません。

■伊坂の魂胆

カテゴリーAを見失ってしまった伊坂達ですが、大して慌てた様子はありません。何故なら、戦闘マシーン橘がいるからです。今の橘には戦う本能しかない。
「しかしその本能すらやがて・・・」塚田の言葉は一体何を意味するのか?やはり、あの植物が・・・?
「全ては究極のライダーを創り出す為。
 奴には文字通り、その人柱になってもらう。
完全に伊坂に利用され放題ですねえ橘。

その橘は、また偶然にも小夜子と遭遇。ええい、都合良すぎるわッ。バイクで走行中に自分を呼ぶ声に反応して停まるなんて、そんな簡単にできるのか?或いは、小夜子だったからか?
ともかく、再びツーショット。
橘は小夜子の右手の怪我に気付きますが、小夜子は「なんでもない」と事実を隠蔽。それよりも小夜子は、橘のことを心配してる剣崎達のところに行ってあげて欲しいと懇願。でも、そんなお願いを橘が聞けるわけがありません。
どうして?
むう、小夜子の必殺台詞はこれか。橘も答えに窮してます。

■年上扱いに不満な女

剣崎の報告で広瀬は、アンデッド反応が今までと違ったことに得心。ギャレンもブレイドも、それぞれのカテゴリーAから作られたものだから、新しいライダーを創り出そうとしている伊坂もおそらくこのカテゴリーAが狙い。広瀬の推理が冴え渡ります。推理でも何でもないけど。
そんな広瀬を「さすが先輩!」と賞賛する剣崎に、実は年下の広瀬が困惑。無理もない。

剣崎は、橘も伊坂に利用されているだけとわかり、少しはホッとした印象。でも、利用されるってことはそれだけの隙があるということなんだけど。

その時アンデッド反応が。しかし遠くて反応が鈍い。
漸く安定してみれば、出現したアンデッドは2体。剣崎は、場所が特定できたら連絡するように「広瀬先輩」に頼んで出撃。なんか広瀬は、年上に思われそうな単語に抵抗があるみたいですねえ。

■相川が仮面ライダー!?

そのアンデッド反応は、実は相川とシェル。ちょっと時間を遡り、仁が昼飯の買い出しに行った後から。

埠頭に見える母娘の姿に、相川はつい天音ちゃんと遥香のことを思い出します。伊坂なら鼻で笑いそうなシーン。
その母娘にシェルが襲いかかります。しかしそれは相川が阻止、母娘を安全な場所に連れてシェルと戦い始めます。
このシェル、大して打ち合わない内に水中に逃げ込んでしまいます。なんなんだ。

相川はカリスの姿のまま、母娘の元へ。
もう大丈夫だ」と差し出した手はしかし、母親の強烈な平手打ちに弾かれます。おお、母は強し。逃げ去る母娘を余所に、打たれた手を呆然と見詰めるカリス。
やがて変身を解きますが、その様子を、弁当を買って戻って来て覗いていた仁が目撃してしまいます。
嘘!兄貴が・・・仮面ライダー・・・?

その頃、剣崎は広瀬からアンデッド反応消失の報せを受けます。「ごめん、後輩」と年上を甘受した広瀬。そんな広瀬を余所に、剣崎は苛立ちを隠せません。


■ユウ一之瀬の本音?

立ち尽くす相川の側に、仁より先に黒い車がつけてきます。勿論ユウ一之瀬と宮史○です。
ユウに言わせれば、仁は自分に才能がないことを知るのが怖くて逃げているんだとか。一人で生きていくと言いながら、結局は相川みたいな仲間を作って群れ、逃げる、と。
そんな仁にユウは、「だったらウチに戻ってくれば良い。苦しい思いはさせない」と、いかにも子を思う父親らしいことをぬかします。それを仁が陰で聞いているとも知らず。ってあの距離あの場所で聞こえるのか?

ユウは相川に、額が未記入の小切手を渡し、好きなだけ書けと言って去っていきます。無論それは、仁のもとを去れということ。
「わからないな。人間って奴がさ。
 やはり俺には理解できない・・・。
相川の台詞は、先の母娘のこともあってか、妙に寂し気。

■ダブル勘違い

その相川を探して孤軍奮闘の天音ちゃんは、遂に仁の居場所の手掛かりを手に入れ、天音を探してここまでやってきたコタローに嬉しそうに「始さんの居場所が分かった!」とはしゃぎます。

その頃相川は、「そろそろ潮時か」と小切手を破り捨て、仁のもとを離れる決意を固めます。そこに仁が現われ「いよいよ俺達の出港だぜ兄貴」と意気込みます。
そんな仁に対し、一緒には行けない、と相川は告げます。そして、「俺はお前達と違って人間じゃないから」と告白してしまいます。これで仁にも避けられ、去っていくことができる。

その算段は仁の勘違いで御破算。「仮面ライダーなんだろ?」と仁は、相川の正体を知った上で「俺には兄貴が必要なんだよ」と一緒に来て欲しいと頼み込みます。勿論仁は、相川がホントに人間じゃないとは思っていません。
でもこの言葉が相川の勘違いも生んでしまいます。相川は、仁が自分が人間でないことを承知の上で必要だと言ってくれていると思ってしまったのです。
この勘違いが不幸を生むのか、或いは幸いというべきなのか・・・。

■スパイダーとの再戦

ビルの工事現場にスパイダーが姿を現し、工事員を襲いまわっている。その気配をキャッチした剣崎は、必ずやって来る橘には絶対カテゴリーAを封印させない、と気合十分。

勿論、これをキャッチした伊坂も橘にテレパス送信。
橘は、「君にだけはわかってほしい、そう思ったこともある。でも今は・・・」と小夜子に言い残し、バイクを駆って行ってしまいます。小夜子の橘を呼ぶ声だけが虚しく響く、ベタな演出です。

先に到着したのは剣崎。変身して打ちかかりますが、スパイダー微動だにせずその拳を受けます。話になりません。
後から橘もやってきて「カテゴリーAは俺のものだ!」といいつつギャレンに変身して戦い始めますが、やはりこれもスパイダーに軽くあしらわれます。どいつもこいつも役に立たぬ・・・。

■シェル始末記

アンデッドと言えば、シェルも相川に襲いかかってきます。狙いが外れた攻撃は船に命中して船を炎上させ始めます。
それを慌てて消そうとする仁を相川は止めますが、仁の勢いは止まりません。ここで仁は、相川とユウの話を聞いていたことを示します。親父の言う通り、怖いんだと。でも、だからこそ海に出て自分を試したいんだ、と。

そんな仁を余所に、襲いかかってきたシェルと戦い始める相川・カリス。さすがの強さを見せ付けてくれます。しかし水の中に入ったシェルは手ごわいようです。膝下が水に浸かった程度で何が変わるんだか。
その攻撃を受けて負傷したカリス。その腕からほとばしる鮮血を見た仁は、その血が赤くないのを知り戦慄します。
そんな仁に全く気づかないままカリスは、シェルをTORNADEとCHOPのコンボ技『スピリット・ウェイブ』で倒し、封印します。

■拒絶する男

なんとか船の火は鎮火したようなのを見て相川は仁に近づいていきます。しかし・・・
「来るな!・・・本当だったんだな、人間じゃないって。
 お前のせいで、船が、俺の夢が・・・
 消えろ・・・消えてくれ!

随分な物言い。相川も、さすがに今回は堪えた様子。ちょっと情が移り始めていた仁にあの母娘のように拒絶され、相川は黙ってその場を去っていきます。

そこにユウが現れ、「もう気が済んだろう」と肩を叩きます。勿論、仁はまだ抵抗を続けるつもりですが、時間の問題でしょう。ユウも、それ以上何も言わずに立ち去っていきます。

暫くして、天音ちゃんとコタローがそこに姿を現しますが、相川は既に去った後。手掛かりもなくなり、天音ちゃんも家に帰っていくしかないでしょう。

■今回の幕引き

バイクを駆る相川。
俺も、もう俺から逃げない。
 俺は、俺だけで生きる。俺だけで、戦う!

こんな相川に『ロンリー仮面ライダー』の一つも流してやれないとは。

小夜子は例の植物の調査結果報告を受け、愕然とします。何が知らされたのか?ひとまず小夜子は橘に連絡を取ろうとしますが、橘は「只今電話に出ることができません」。・・・違うパターンか。チッ。
取り敢えずメッセージを入れようとする小夜子でしたが、それを伊坂がふっ飛ばしてしまいます。いつ来たよアンタ・・・って、小夜子さん?小夜子さーんッ!?

フッと気を殺がれるギャレン。こっちはスパイダーと戦うわ、ブレイドが戦うのを邪魔するわで慌しい状態です。隙あらばブレイドを殴り付けるギャレンの姿は何が何やら・・・。
今回は、狂ったように乱射するそのギャレンのアップで引き。


■全般・追記

あーもー鬱陶しいなあ。こんなにシーンを細切れにするのは嫌がらせか!ってくらいシーンがブツ切り。見ている間は大して気にならないんだよなあ、不思議と。これがプロの技か。「なんということでしょう」

見飽きた番組の死語フレーズは捨て置いて。
今回の原点回帰ネタは相川か。人間ではなくなった身体とそれによる孤独、それでも戦いを続けようというその姿は、まんまですねえ。相川の場合「人間の為に」ってわけじゃないのが違うけど。
それにしても・・・なんでわざわざ「もう大丈夫」なんて手を差し伸べたりしたんでしょう?伊坂なら、「お前は堕落した」と鼻で笑いそうな状態です。本名は伊坂デコ。

橘はもうすっかり力の虜。伊坂があれこれ指示しなくても戦い続けることでしょう。自分の存在を示す為に。
って、それじゃギャレンの扱いがあんまりだなあ。この辺、どうなっていくのかが注目ですね。
小夜子との関係も、橘が捨て去って終わり・・・なんてことにはなりません。でも、小夜子があれでは・・・ってどうなったんでしょう小夜子は?ねえちょっと?アンタそんな最近足も組まないから切り捨てるなんてことやっていいとでも(そんな事実無いわ阿呆)

剣崎と広瀬の先輩後輩ネタは、なんだかよくわかんない突然のネタ振りでした。いや、まあ、広瀬が先輩になるのは間違いないと思うけど・・・そっか、歳は広瀬が下だったのか。先輩呼ばわりを嫌がる割には、剣崎に随分偉そうな口を利いてたけどなあ(笑)。

というかスパイダー激強。ちゃんと目も3つで妙なところで原点回帰。あとはスパイダーストリングでビルからビルをひとっ飛びして巨大ロボに乗り込んだらだいぶ無敵。日本限定だし。

■アンデッドとカード

新種は登場していません。前回に引き続き、スパイダーが登場し、尚もその強力さは衰え知らず。
あとは、カリスに一撃くれるほど強力なシェル。相川が人間ではないことを仁に知らしめる為に与えられた胡散臭い強さではありましたが(笑)。

そのシェルが封印された時のカードは、カテゴリー5・DRILL。見た目それっぽいだけで、ちっともドリってない癖に。なあ土屋さん(ドリ違い)
また、カリスが変身を解く為に、カテゴリー2・SPIRITが使われています。勝手に変身が解けたりしない、ってこと?或いは、あの相川の姿って・・・。


■■■ 次 回 ■■■

まだまだ元気なスパイダー争奪戦に、カリスまでが参戦してきます。最早、優勝商品扱いのスパイダーの憤懣やいかに?ってところ。
そして、なにやらボヘッとした青年がチラと出てましたが、あれは一体なんだったんでしょうか。まさかあれが・・・?冗談ではない!全身赤染めで角立てるぞコラ(やれ勝手に)
というところで次回まで待ち。

【 仮面ライダー剣(ブレイド) 第13話『金色の糸の罠』 】

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