仮面ライダー剣(ブレイド) 第14話『エース封印!』

(2004/4/25)

剣崎に虫の息だったところを介抱され、相川は少しずつ変わり始めていきます。男の心を開くのが男という時点で壊滅的ですが、王道ネタなので不問としましょう。ねえお母様方。

ひたすら小夜子を拒絶し続ける橘ですが、それが今回遂に破局を迎えるに至ります。一体どうなってしまうのでしょうか?


■相川、剣崎に助けられる

アンデッド反応のあった場所に来た剣崎は、そこで倒れている相川の姿を見つけます。放ってもおけずに剣崎は、相川を担いで近くの空き家に。20kmも移動してわざわざ薬まで買い付けにいくかいがいしさも見せます。

やがて相川は蘇生しますが、感謝の言葉なんかはもちろん無し。今度あったら放っておくという剣崎に対しても「そうしてくれ」とまあつっけんどん。
でも起き上がれないほどのダメージです。苦悶する相川を、剣崎はやっぱり放っておけず手助けします。この辺の剣崎の反応なんかは、見てるとほんわか風味でなごみます。

■憤慨のコタロー

一方、剣崎から何の連絡もないのを心配した広瀬とコタローはすぐさま現場に急行。そこで割とあっさり剣崎を発見しちゃいます。その跡をつけて剣崎に話を聞くと、どうも答えがしどろもどろ。怪しいと踏んだコタローが空き家の中を覗くと、そこには相川の姿が。これでコタローの態度が硬化しちゃいます。

見つかってしまったら仕方ない、と剣崎はそのまま去ろうとしますが、コタローがそれを止めて詰問します。どうしてアンデッドである相川を助けたのか、何故敵を助けるのか、と。
剣崎も、相川が何度も天音ちゃんを助けてくれた事を引き合いに出して言いつくろいますが、今のコタローは「相川がいたから天音ちゃん達が危ない目に遭った」と考えているので話になりません。

そんな時にアンデッド反応。カテゴリーA、スパイダーです。渡りに船と剣崎は出撃していきます。それをフォローするべく戻る広瀬とコタロー。去り際、コタローは皮肉を相川に投げ掛けていきます。

■「生き方が変わった」

一方こちら橘は、偶然にも小夜子と遭遇。お互い、一体どこに行こうとしていたのやら。

あの藻にはもう頼るなという小夜子に、橘は「俺は今充実している」と全く聞く耳なし。そして、二人の『生き方』がそれぞれの口から語られます。
橘は、花火のように大空に大輪の花を咲かせるという生き方。当然、花火ですからその花は一瞬だけです。その後は、消えてなくなります。
小夜子はそんな橘の生き方を否定。道端の花のようにひっそり生きていきたい、橘と一緒に。そう語る小夜子に一瞬答えに詰まる橘ですが、
「ごめん。生き方が変わってしまったんだ。
 君とはもう一緒に生きられない。」
と走り去ってしまいます。
「どうして・・・?」
その背に呟いた言葉は、もう橘には届きません。

■カテゴリーAを巡る争い

そして、橘の元にもカテゴリーA出現の情報が。これまた偶然に剣崎と遭遇しちゃいます。うんもう、都合良すぎ。
橘を追う剣崎でしたが、そこに突然謎のエネルギー弾が放たれ転倒。橘を見失います。

何者かと思えば、「橘の邪魔をするな」と現われたのはピーコック伊坂。なんか芸人みたいな響きだなあ(笑)。
ともあれ、剣崎はブレイドに変身してピーコックと戦い始めるんですが、やはりというか勝てそうな気配がありません。ピーコックもブレイドを倒すというより、足止めする程度にパワーを抑えている印象。
その証拠に、ある程度戦ったら見切りをつけて消えちゃいます。

再びバイクを駆る剣崎の元に広瀬達が合流。そこに女性の悲鳴が響き、駆けつけるとクモ糸にくるまれた女性が。どうやら無事のようです。
安堵する剣崎の目に、あの小クモの死骸が。やはり、あの小クモになにか秘密が・・・?


■相川の変容

剣崎は相川を担ぎ込んだ空き家に。既に回復した相川は引き払おうとしていました。剣崎が相川を訪ねたのは、カテゴリーAの行動理由を知る為。小クモを吐き出し続けるのは適合者を見つけていないからなのか?
相川は、それはカテゴリーAの習性なだけという。伊坂がそれを目印に適合者を見つけようとしているにすぎない、と。実際には適合者が見つかったのか、そんな運命も知らずにいるのか・・・。

その頃、以前襲われた睦月は一人でバスケの練習。その側にはまたあの小クモが・・・。

あてどもなくさすらおうとする相川に、剣崎は「もしよければ・・・」と声をかけますが、そこから先が継げません。それを察した相川は「俺は一人で俺の戦いを続ける」と剣崎の申し出を断ります。
「でも・・・」しかし相川も継げません。その代わりに、
「君のお陰で助かった。ありがとう。」
と剣崎に礼を言って去っていきます。そんな姿を見送る剣崎の顔には、笑みが浮かんでいます。いい感じに展開してますねえ。うまい具合にここでカテゴリーA出現の報せですよ。

■警告を破った報い

さてこちらは橘を探し続ける小夜子。その前に白いリムジンが姿を現し、伊坂が降りてきます。小夜子は、「一体誰?」という表情です。そうか、声しか聞いていないんだっけ・・・。
でも、「警告した筈だ」と言った辺りで思い出したようです。逃げる小夜子ですが、伊坂は容赦なくエネルギー弾をぶつけてこれを倒してしまいます。

倒れた小夜子はまだ死んではいませんが、このままではいずれ・・・。
その目の前に、道端でひっそり咲く小さな花・・・これに橘の姿が重なります。そして小夜子は・・・。

■反逆の橘

先にスパイダーと戦い始めたのは先着のギャレン。というかブレイドちっとも出てきませんが(笑)。

ここでのギャレンは、以前見せたヘナチョコな奴では全くありませんでした。的確な銃撃、冷静な判断力の前にスパイダーは圧倒され、バーニングディバイドでトドメを刺されて封印されちゃいます。あらアッサリ。

そこに伊坂が現われ、カードを渡せと命令。
「こいつで新しいライダーを作るのか。
 そして、そいつにも過酷な運命を強いる。」
橘は、カードを渡す事を拒絶、伊坂と戦おうとします。
でも伊坂には余裕があります。何故なら、今の橘を支えているあの藻の効力がそろそろ切れる時間だからです。真っ向受けてたつつもりに見えて、実は勝てる算段があるから戦うのが伊坂流。

■力の限界

その目論見通り、ギャレンは力が出ず一方的に敗退。折角封印したカードを奪われてしまいます。
「所詮お前など私の敵ではない」
なんて言われた上、力が欲しければいつでもこいなんて言われる始末。もう余裕ありすぎです伊坂。

伊坂が去った後、漸く剣崎が合流。倒れている橘にカテゴリーAのことを尋ねますが、答えは無言。それで全てを察した剣崎の前から、橘は逃げるように去っていきます。

■カリスを狙う影

その剣崎の元に広瀬から連絡。コタローが天音ちゃん宅を訪ねたら、誰もいなかったんだそうで。店は開いているし、紅茶もまだ温かい。何かがあったに違いない。
同じ頃、相川には「カリス」を呼ぶ声が聞こえていました。どうやら相川をおびき出す為にわざわざ天音ちゃん達を拉致したアンデッドが居るようです。手の込んだ事をするこのアンデッドは一体・・・?

その呼びかけに相川は応えて急行中。一方、詳しい話を知らない剣崎もバイクを駆っています。この二人が交互に映され瑠シーンでこの関係は今回幕。

■悔恨の橘

一方、尻尾巻いて逃げる犬のように去った橘は、また偶然にも小夜子の車が止められている道に通りかかります。勿論その側には小夜子が倒れています。
駆け寄ると小夜子はまだ息がありました。しかし医者である彼女は、既に自分の命が終わる事を知っており、橘の腕に抱かれたまま息を引き取る事を選びました。

最期の瞬間、最後のピースを見つけた事を話す小夜子。最期の言葉は「ごめんね、橘君」でした。ホントに「ごめん」といわなきゃいけないのは橘なのに・・・。
かけがえのないものを失った橘の叫び声が悲しく響く夕焼け空で今回は幕。


■全般・追記

遂に封印された最後のカテゴリーA。さていったいどんなライダーが姿を見せてくれるのでしょう?個人的には「凄いパンチが唸りを上げる」とかいう口上が出てくる奴なら大歓迎。そうなると伊坂は白一色にイメチェンし、変身アイテムにバラを装備するわけです。楽しみー。

古典的かつ無理な注文はさておき。
今回はやはり相川と剣崎の急接近が大テーマ。前回まで、いつ戦いだしてもおかしくない状態だったのですが、剣崎の献身的介護のおかげで相川は別れ際に「君のおかげで助かった。ありがとう。」なんてはにかみながら告白したりするまでに大進展。剣崎がマーキュリー回路を埋め込んだという説に12帝国ゴザマルク(違う上にどこの通貨だ&安)。

逆にどんどん敵意をむき出しにしてくるコタローがなんかうっとうしい。お前が最初に「天音ちゃんを2度も助けた」って言い出したんだろう?どういう心境の変化があったやら。
(はた)なるほど、自分より信頼している相川に対する嫉妬か。ああ醜い醜い。

心境の変化というか、橘フォロー計画が今回いきなり展開したわけですが。ええお話は橘に移ります。
スパイダーを封印したところから計画は進行を始めてます。なんか、「サイキョーサイキョー」うるさくてピンクの道着を着せたくなってた奴が、「これ以上犠牲にはさせない!」なんてどこかのダブルライダーみたいなことを言い出したところで「ほえ?」って感じだったんですがね。いえ、いいと思いますよフォローとしては。
そんな橘が、また立ち戻ろうとした家・小夜子は伊坂によって取り壊されてしまいました。その腕の中で最期まで橘のことを案じていた小夜子の姿を見て、橘は自分の過ちを悟り、復讐の鬼と化すのです。次回からマシンはギャレンカーです。テンガロンハットに白いギター装備で登場するからお楽しみに。嘘です。しかも年代ものの。

それにしても・・・。
「心当たりがある」
そう言ってから一向に姿を見せませんが、どこで何をしてるんでしょう、烏丸所長は。

■アンデッドとカード

スパイダーは封印されちゃいました。もちろん、カテゴリーはA、チェンジです。へえ、別にスート違いでも問題ないんだ・・・。
やはりカードを使われると勝ち目がなかったんですね。だからあんなに必死になってカードスラッシュを邪魔したりうまく逃げていたのか・・・。

もう一方、天音ちゃん達をさらって「カリス」を呼んでいたのはドラゴンフライ。前々から分からないんですが、この連中はどうして「カリス」を明らかに狙っているんでしょうか。


■■■ 次 回 ■■■

次回、遂に新ライダーシステムが完成!そしてその装着者に選ばれた者は、どうやらあの睦月。選考基準は何でしょう?それ以前にホントに適合するのか?
そして、伊坂に立ち向かう橘。もう藻の力は頼れない。それなのにどうしてギャレンがピーコックを圧倒しているのか?
「貴様だけは俺の手で倒す!」

【 仮面ライダー剣(ブレイド) 第15話『運命の適合者』 】

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