仮面ライダー剣(ブレイド) 第19話『暗黒を征す者』

(2004/5/30)

自らレンゲルとなった桐生、その真意は?やはり力への衝動が抑えられなかったというのか?
そして、そんな桐生に対して橘は一体どうするのか?
レンゲルのベルトを奪われた睦月はどうするのか?
蚊帳の外の戦闘員・剣崎のアクションシーンはふんだんにあるのか?
と、やっぱりここ最近は剣崎がおざなりで可愛そうに思えてきた辺りでレッツラゴー(死語)


■無敵のレンゲル

冒頭、前回ラスから、桐生レンゲルと下僕達によって追い込まれるブレイドとカリス。
レンゲルはまずカリスを集中攻撃し、これを地に倒します。
「人間の臭いがするぞカリス!
 アンデッドでありながら人間に魂を売り、腑抜けになったようだな!」
って桐生、アンタものっとられとるやんか。

そんなレンゲルに橘が「やめてくれ桐生さん!」と呼びかけると、コロリと桐生にスイッチ。この辺、睦月とは格が違う印象。
「ならばお前が戦え!橘。
 ギャレンとして、お前がな!」
そういい残して桐生レンゲルは愛機クローバイク(あんたのネーミング最低な相変わらず)を、口笛で呼んで大合体、4本足となってぱっからぱっから撤収。大・激・弩ー(?)。
アンデッド達もどっかに撤収。取り残されたライダー達が哀れな感じ。

高架下、桐生は自らの意志で変身解除。さすが、睦月とは格が違います。でも、
「遂に手に入れた・・・最強の力を。
 俺は最強の仮面ライダーだ!」
と嬉しそうに呟いてるところを見ると、睦月とどっこいどっこいです。でも、そうすると橘に向かっていった言葉、あの真意は・・・?

■睦月を救う者

コタロー宅。剣崎は睦月を連れ帰り、前回とは全く違うトーンでベルトを諦めろといいます。さすがに今回は睦月も身にしみたようです。
「元の生活に戻れよ。可愛い彼女もいるんだし」

帰路に着いた睦月の携帯に、その彼女・望美から連絡。睦月を心配してかけてきたのですが、睦月は出たもののすすり泣いて座り込んで全く役立たず。
やがて、どうやって居場所を割り出したか不明ですが、そこに望美が到着し、睦月に笑顔で手を差し伸べます。睦月も、そんな望美のお陰で少し救われたような雰囲気。
しかし、一度レンゲルの魔性に触れた男がこのまま彼女とヨロシクやっては、OPでキザ男振りまいてる意味がありません。睦月の闇はまだ健在の筈。うひひひひ、二人の破局ぶりが楽しみですねえ(人としてサイテーなアンタ)

■状況整理と急展開

レンゲルのベルトは桐生の手に渡り、桐生は姿を消したまま。広瀬は、或いはその桐生ならレンゲルの邪悪な意志に勝てるかもしれない、と期待を込めて言いますが、橘がバッサリ。
「無駄だ。君の知ってる桐生さんは、もういない」
それを聞いて剣崎は、桐生にあって欲しいと橘にお願い。橘にしか桐生は救えない、そう感じたそうですが、橘にはその自信がないのです。またですか。

そんな時に電話が。コタローが出てみれば、それは遥香さんで、「始さんの様子がおかしい」んだそうです。レンゲルにしこたまやられた始は、遥香達の元まで辿り着いた時点で力尽きて倒れたのです。更にうなされててもう大変。
それでコタローを頼るなんて、コタローが思うほど、あの二人はコタローをコケにしてはいないようですね。というか、「何か知らない?」と尋ねられてるので、「コタローのせいで始さんがこうなった」と疑われているのかもしれませんね(笑)。

■男の本能

コタローと剣崎が到着すると、丁度それを待っていたかのように始が突然天音ちゃんに襲い掛かります。本能に目覚めた男の姿は美しい(どんな本能だクソヤロウ)。
そこに剣崎が駆け込んでなんとかしようとしますが、始はすぐに意識を失って寝込んでしまいます。
そんな始の姿を見ては、いくら剣崎がフォローしても、いい加減コタローも勘弁ならないでしょう。なんせ、剣崎のキャッチコピー「天音ちゃんは襲わない」を目の前で崩されたのですから。

そういうことでコタローはしばらくここに残ることに。剣崎は一旦戻るわけですが、丁度そこに広瀬から連絡。橘が桐生さんを探しにいったそうです。

■可愛い睦月

こちら睦月と望美。例によってバスケの練習試合か何か。しかし、睦月の動きはまるで精彩を欠いており、スーパープレーやラフプレーを連発していた睦月とはまるで別人。
「よし、可愛いぞ。やっぱ睦月はああでなくっちゃ♪」
可愛い?そういう系統狙いのキャラだったのか・・・。というか、そんな理由ですかアンタ(笑)。

睦月が元に戻ってすっかりゴキゲンの望美ですが、睦月はあまりうれしくないようです。まあ、ミスしてヘコんでるところに「可愛い」呼ばわりされて喜ぶ奴もいないでしょうけど・・・それだけではなさそうです。
睦月はやはり、ベルトの力を求めているようです。でもクモさんは睦月を見限っちゃったからなあ・・・。睦月、荒れそうな予感。

■桐生のオペ開始

そのクモさんに気に入られた桐生は、橘に呼び出されて、二人は会っていました。
橘の目的は勿論ベルト返却。でも桐生は承服しません。逆に、「ギャレンを捨てた橘」に対して激昂します。力を手に入れた人間がよく陥る、アレのように。アレて何や。

そんな桐生の姿に橘は、「あなたの正義はどうなったんです!?」と問いかけますが、
「そんなものどうでもよかったんだ。
 正義なんてなあ、ただの言い訳に過ぎない。
 ただ、力が振るいたかっただけなんだ!」
桐生の答えは橘にとって聞くのもつらい言葉でした。「聞きたくないですそんなこと!」と悶絶著しい橘に桐生、
「ならば戦え!戦え!ギャレンとして、戦え、橘!」
と、まるで橘がギャレンに復帰するのを願っているかのように訴えます。まるで、「俺の屍(以下削除)

■睦月の苛立ち

睦月は自宅でベルトを必死に探していました。口調とかに、焦燥や苛立ちが見受けられます。
自分の部屋にないと見るや、睦月はリビングの両親にベルトを出せと迫ります。勿論、両親には何のことかわかりません。

このときの睦月の様子は尋常ではありません。両親に対して「俺を暗闇の中に閉じ込めておきたいんだ!俺は出たいんだよ暗闇の中から!」と、おそらく精神鑑定されればクロもシロになりそうな発言を残して、外に飛び出してしまいます。
困ったのは両親。暗闇だの何だのには全く思い当たる節がないようで、困惑している様子。果たして、睦月の出生には、一体どんな秘密が?

■ブレイドショッピング

桐生と分かれた橘は、今度は剣崎と合流していました。剣崎は、桐生の『心の声』が聞こえるような気がする、といいます。橘に助けて欲しい、と。
「そこで今回ご紹介いたしますのがこのギャレンバックル。
 今ならラウズカードもセットして、お値段なんと1万円らっくらく〜♪」
・・・このシーンの剣崎は、そう言ってるように見えました(笑)。

しかし橘はギャレンに復帰することを相変わらず拒否。
「よせ。何ができる。・・・何ができる。」
相変わらず自問自答する癖がある橘ですが、本当にこのままでいいのか?

■仮面の科学忍者・マ

唐突にコタロー宅。おなか周りの脂肪が気になる広瀬が運動中。どうやら『ぷにっ』とつまめる(背後に謎の広瀬登場につき以下遁走)

そんな広瀬を余所に、コタロー宅に実体を見せずに忍び寄る白い影が。勿論移動手段は蛸。ツボに乗ればおそらく10年は戦えそうです。核ミサイル撃つ気マンマンですとも。
も→もとい。
二階からの物音を調べに来た何かの物音に反応した広瀬は、おそるおそる二階に。そこでみたものは、泥棒でした。勿論、悪い魔法使いが高い塔に閉じ込めたお姫様を盗み出そうとしているのではありません。そもそも、どちらかといえば悪い魔法使(天下の赤バット炸裂により途絶)

斬鉄剣と書いてなくて助かったのはともかく。
広瀬が見たのは、ギャレンバックルを手にして逃げ出そうとしている睦月。勿論広瀬は逃げる睦月を追いかけますが、おなかの脂肪が気になるような状況の広瀬に追いつけるはずがありません。一部事実無根。
かくして睦月はギャレンのベルトを手に入れたということです。なんで隠し場所が分かったんだろう・・・?

■待ちかね

って、そう簡単にいく筈がありません。広瀬からの連絡を受けた剣崎と橘によって、睦月はいとも簡単に追い込まれます。
じわりじわりと迫ってくる剣崎の手から、睦月は必死の思いで逃げおおせます。うまい具合に通りかかってきた電車を利用し、踏み切りの向こう側に逃げることに成功したのです。一挙動遅れる剣崎達には、睦月を追うことができません。
そんな状況のところにまた広瀬から連絡。今度はアンデッドが出現したそうです。

好き放題に人間達を襲うアンデッド達。
そこに近づいてきたのは桐生です。桐生はそんなアンデッド達を見つめながらレンゲルに変身します。
「さあ来い、橘」
やはり桐生の目的は・・・?


■勇躍の桐生

しかし、そこに姿を現したのは睦月でした。睦月は、ギャレンのベルトをあげるからレンゲルのベルトを返して欲しい、と懇願しますが、桐生はそれを拒否。
「無駄だ。ギャレンのベルトを持つ資格のある者は、この世にたった一人。
 それは・・・俺ではない。」
やはり桐生は、橘のことを・・・?

それはそれとしてしつこい睦月をレンゲルは突っぱねてアンデッドにくれてやろうとします。そこに今度は橘と剣崎が登場。
「橘・・・」
しかし相手はブレイド。だって橘さんベルト持ってないし、今。そういうことで、桐生はブレイドと戦い始めます。やはりブレイドでは少々役不足みたいで、ブレイドは押され気味。そこで橘にも戦うように懇願。いい具合に、睦月が突き飛ばされたときにギャレンのベルトは地面に転がったままです。

■復活の男

「できるのか、俺に。今の俺に・・・」
またしても自問自答の橘。その脳裏に、あの事故に関する記憶がよみがえります。そして、桐生が自分にギャレンを託したことも。
「俺の代わりに戦ってくれ、ギャレンとして。
 お前ならできる。」
ベッドに横たわる桐生の言葉。そして、ブレイドと戦うレンゲルの姿が重なり合い、橘は迷いを断ち切るかのように駆け出します。ギャレンのベルトめがけて。ええ、アンデッドに狙われていた睦月は「ついで」に助けただけですとも。

ベルトを手にした橘はそのまま変身、下で戦うブレイドとレンゲルの元に。
ギャレンはそのまま戦いに加わりますが、助勢しようとするブレイドを退けます。
「手を出すな!このケリは俺がつける!」
またかいアンタ。

久々の登場ということもあってか、今回のギャレンはまたカッコイイですねえ。あのレンゲルを圧倒する強さを見せつけます。まあ、ギャレンは中間合での戦いに秀でてますしね。
さすがのレンゲルも怒涛の銃撃には敵わず、遂にはひざを突いてしまいます。そこにギャレンのバーニングディバイドが炸裂してはとてもたまりません。辛うじてそこから逃げ出すのが精一杯のレンゲル。

■ダブルライダーの活躍

満身創痍の桐生が息も絶え絶えに辿り着いたそこは寂れた場所。そこで倒れこんだ桐生は、近づいてくる一人の男に気づきます。勿論、それは睦月です。
睦月が、桐生の手から離れたベルトを拾い上げると、桐生に取り付いていた小クモ達が睦月に戻り、睦月はレンゲルに再び変身します。今度は変身ポーズもバッチリ。

レンゲルは、あれからどうなったか皆目見当もつかないけど戻ってきたアンデッド達を使い、桐生に襲い掛からせます。そりゃもう、エサみたいなもんです。
桐生の叫び声を聞きつけた橘と剣崎がそこに辿り着き、変身してアンデッド達を蹴散らし始めます。あら?レンゲルがいませんね・・・。
ともかく、二人のライダーは一致協力してアンデッド達を始末してしまいます。短い間にカードやコンボが炸裂していて、お得感があります。
そんな橘の様子を見て、虫の息の桐生は笑顔を見せます。

■桐生の死

橘と剣崎が桐生の元に駆けつけたときには、桐生は虫の息でした。時間も残っておりますので、ここが桐生最高の見せ場に違いありません。嫌な見方だよなあ、うん。改善する気もないけど(笑)。

桐生は、昔から橘に言いたかったことをここで言います。「もっとバカになれ。マジメすぎるんだよお前は」と。うわ、登場して間もない奴に核心を言われてしまった。そう、橘ってホントにそうなんですよね。そこがいい点でもあるんだけど・・・。
それだけ伝えると力尽きたのか、桐生は最期の時を迎えます。
「なりたかったよ、俺は。仮面ライダーに。ライダーに・・・」
そのまま息を引き取る桐生。橘は、涙を押し殺しながら、桐生の目を閉じさせます。
「桐生さん・・・」

その光景を柱の影から見ていたのは、レンゲル。しかしレンゲルは、そのまま歩み去っていきます。その姿は、睦月と重なるようになりつつありました。


■全般・追記

桐生は結局、橘のギャレン復活アイテムでした。しかしなんというか、もしかして橘には胸に七つの傷がありますか?(無茶苦茶な論拠だなオイ)
でもこの桐生、アイテムの割にはなかなか扱いがいいですね。ちょっと、何を目指しているんだかわけのわからない点を除けば。いや、全ての行動に明確な理由がなければならないというつもりはないですが、桐生の場合、どうも奴好みなキャラクターでして。いえ奴ってのは(以下略)
しかしまあ、こういう通好みなキャラクターを描かせれば比類なき能力を持つのも確か。異論などあるでしょうけど、人の評価なんてこっちの知ったこっちゃありません。文句があるならベルサイユまで来なさい。いませんけどね私。

剣崎は、ずっと橘にギャレンへの復帰を望んでいたのですが、結局桐生が登場したことによって吹いた風にうまくのっかっただけ。最終的に橘がギャレンに復活したのには、実は剣崎は殆ど貢献していないということになります。前からこんなんだよな、こいつって(笑)。
しかし、『ダブルライダー』としての戦いぶりはよかったですねえ。ギャレンも復活したし、これからよくみかけることになると期待してます。
・・・そういえば、橘の住居って、今まで出てきた試しがないですが・・・まさかアンタ、小夜子さんとこの宿六?

相川は、とうとう本性を抑えきれなくなったようですねえ。しかしそれでも、時と場所は選んで欲しいものです。天音ちゃんにも心の準備というものが(あるか阿呆)
というか、剣崎が言うように一時的に混乱していたというのが正解ですね。ま、プライドの高そうな相川のことですから、レンゲルにあんなことを言われちゃあ、平静を保っていられないのも無理はありません。

ところで、テレ朝メロディは睦月の携帯着メロも公開するのでしょうか?他人の趣味をどうこう言いたくはありませんが、悪趣味が過ぎますよ、あんな腐れたメロ使うのは。
どうでもいいけど、テレ朝メロディの特撮アニメ系って、現在進行形の作品以外はひどい出来ばかりだな。あ、放送期間中だったアバレキラーのメロは、その中でも最悪。バッカじゃねーの?って、テレ朝だから仕方ないか。全然関係ないけど。お、微妙に逃げに走ってるな(誰が)。

■アンデッドとカード

今回のアンデッドは、以前封印した連中がレンゲルのREMOTEのおかげで復活したものばかり。新鮮味がありません。おかげでアクションパートは華やかでしたが。

カードも当然、新しいものはありません。どうも、新しいコンボを開発しようという雰囲気がありませんねえ。折角カードがたくさんあるのに。もしかして、コンボって個数が決まってますか?


■■■ 次 回 ■■■

結局レンゲルのベルトを取り戻した形になってホクホクの睦月ですが、剣崎たちが放っておくわけがありません。でも、睦月自体にはそれ相応に『責任感』が芽生えてきているようです。果たして真・レンゲルマスターになれるのでしょうか。
そして、謎の存在の登場。相川によるとどうやら上級アンデッドらしいですが、桐生とは別のタイプのチンピラでイヤーンな感じです。そのバカッタレぶりに今から大期待しときましょう。

【 仮面ライダー剣(ブレイド) 第20話『標的は虎太郎』 】

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