クウガ EPISODE:35【愛憎】
(2000/10/8)

クウガの突きをかわしたジャラジは逆に、神出鬼没な移動能力を使ってクウガを追いつめます。「今はゲゲルの時間だ。邪魔したら、殺す」とジャラジは言い残し、去っていきます。

長野。現場へと急ぐ亀山達。その道中で桜子は、ここで殺されたという35人には全員謎のタトゥがあると聞かされる…そして、これらを殺害したのは、どうやら第0号…。

警察構内に保護された少年は怯えていた。だがそれを雄介は勇気づける。それは一条の心情でもあった。

署内で偶然、今度の事件で死亡した少年達の事を報道しているTVを見た雄介。人が苦しんでいるのを見て楽しむ未確認生命体に対する、激しい感情が沸沸と雄介の内に燃え上がっていった。

再び長野。現場に到着した桜子はそのあまりの惨状に怖じるが、天井に描かれた大きな血文字に衝撃を受ける。これは、クウガを現す文字とそっくりである。

署内に怪しい人影が見掛けられた。人数を動員して追跡するが、ジャラジはそれを嘲笑うかのようにあちこちに出没し姿を消す。そして、目的の少年がねむる部屋にいつのまにか侵入したジャラジは、今まさに少年に手をかけようとしていた。しかし、そこへ雄介が変身しながら突っ込む!

階下へ落下したジャラジとクウガ。クウガの執拗なまでの攻勢にジャラジは大ダメージを受ける。クウガはビートゴウラムでジャラジに突っ込み、人気のない湖畔近くに移動する。
紫の力でジャラジの刺を無効化したクウガは、を手に一歩一歩ジャラジに詰め寄る。脳裏に、殺された少年達、その同級生の哀しむ姿が浮かび、クウガはジャラジに剣を振るう。地に倒れたジャラジに、トドメとばかりに剣を突き立てるクウガ。爆散するジャラジ。

爆発の炎の中、駆けつけた一条に振り向いた雄介の顔には、しかしこれまでの様な笑顔は浮かんではいなかった…。


■ チェック
■ 雄介

もう、この回は彼以外はどーでもえーです。ひたすらに雄介、最初から最後まで雄介。まさに雄介アワー(古)!
ジャラジにいい様にやられて悔しがる雄介、怯える少年を勇気づける雄介、園児を気にかける雄介、そして…。ゴ・ジャラジ・ダとの戦い。これがもう…。
そして、事が終わったところへ到着した一条達に振り向く雄介。そのまま黒い幕にフェードアウト。古代文字のテクスチャーが凄く味を出してましたね。
っつーことで、今回は雄介オンリー決定

■ ジャラジ

やはりこいつは今までの怪人の中でも一番怪異な雰囲気を出していたと思います。カッコイイとか、強いとか、そういう次元の話ではなく、私はこいつに奇怪性や猟奇性を感じました。
そしてこいつの最期は、もう後世まで語り継がれるんじゃないかと思わせるくらいのものになりましたね。ともあれ、こやつにはツバのひとつもかけてやりましょう。
せーの!

■ 園児

何気に関係ないと思わせておいて実は深いところで関係を持たせていた(と思う)この園児のケンカから仲直りのシーン。この子達が仲直りする、そのものはどーでもいいんです。『人間同士だからわかりあえる』ってのが伝われば。

■ 視聴者プレゼント

キーホルダー。今回は雄介桜子さん。
あの古代文字は「毎晩ちゃんと歯を磨けよ」ではなく「また来週」とかかれているのだ。詰めが甘いな五代君。(そりゃお前だ)

■ ジャンとおやっさん

妙な連中(笑)


■ 感想とか

この、クウガの…いや、雄介の姿が、これを観ている子供たちにどう映り、何を伝えたか。確か、第一話放送後に何かほざいていた主婦の方がいらっしゃいましたね。多分、もう観てないだろうと思いますけど、ここまで観ていたなら、この雄介の姿をどう感じるか是非聞きたいと思います。
子供に夢を与えるヒーローが、なんて暴力的な…とても子供に見せられる作品じゃありません』なーんて、まだ言うんでしょうか。
今更ですが、この辺りは子供の方がこの雄介の心情を把握していると思いますね。却って彼女の様な、子供を持つ大人の方が目が曇ってるんじゃないでしょうか。
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何の罪もない少年達を、自分達の楽しみの為に次々と殺害していく未確認生命体。殺された少年達に対する哀しみ、そしてそんな殺人を続ける未確認生命体に対する激しい憎悪・怒り。その激しい感情は、未確認生命体を見つけた瞬間に爆発した。我を忘れたかのように殴打し、斬りつけ、憎悪の剣をつきつけたクウガ…いや、五代雄介。
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確かに、今回のクウガの戦い方はヒーローとして誉められない行動かもしれません。でも、雄介は最後、今までの様に一条に対して笑顔でサムズアップしませんでした。これが何を意味しているか、子供を持つほどのいい大人の分際でわからないとは言わせませんよ。

園児達のシーンは、雄介の『人間同士なんだからわかりあえる』という台詞を引き出す為の演出だった、というわけですね。それを言わせてなおこの雄介の激情。未確認生命体への雄介の意志を如実に語っています。

いやぁ、凄いシーンでした〜。そして、タイタンソードを振るうところから以降に微妙にその姿を現しているクウガらしきシルエット…。そして締めの黒い幕新しい力の誕生を思わせますね。って、どうやら世間様では既知の事実みたいですけど。

そして次回!満を持して登場のゴ・ザザル・バ!名前からして、?(爆笑)
なめんじゃないよ!」っつー啖呵切りが心地よいぜ姐さん!そして、彼女と相対している、腕に蝙蝠の様な羽を持つ謎の怪人はもしや…!?ってなカンジで次週、大期待!!

【 クウガ EPISODE:36【錯綜】 】

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