龍騎第21話『優衣の過去』
(2002/6/23)
■ 王蛇、一抜け

冒頭では、龍騎を襲うナイトを、ライアが阻止しに来る。そして、つけ狙うメタルゲラスを、鬱陶しがって一抜けする王蛇。ガラスパリーン♪とOP。

■ 手塚、浅倉を詰問する

OP・CM明けは、何故か夕焼けに照らし出される四人ライダー。
次は叩き潰す」と真司を脅して去っていく浅倉を、手塚が呼び止め、問い掛ける。斉藤雄一を知ってるか、と。だが浅倉は、「知らん」と言って去っていく。手塚もそれ以上問い詰めなかったが・・・
誰だ斉藤って。

蓮も、二人を背にして去ろうとするが、真司がそれを押しとどめる。
蓮がここまでして戦う理由を、知りたい一心だった。頑なに口を閉ざす蓮に代わり、手塚がそれに応える。小川恵里の為だ、と。それに対して即座に言葉を継ぐ
「ああそうだ。
 最後に残ったライダーが手に入れる力で、俺は恵里を救う。
蓮は、恵里の事を、自分の責任のように感じている。だからこそ、自らライダーの道を選んだ。神崎士郎が示した、僅かな可能性に賭けて。

去っていく蓮。真司は、自分が戦いを止める事について、深く悩み始める。
手塚も、戦いを止める事が間違いではないと言いながらも、やはり同じように悩んでいた。それでも手塚は、戦いを止める方法を見出そうとする。それが、手塚がライダーになった目的・・・。
だから何で、神崎士郎が手塚を選ぶんだよ。

■ 蓮、浅倉を焚き付ける

岩壁に腕を叩きつけ続ける浅倉。その勢いには、躊躇いが無い。
ライダー同士の戦いも面白いだけじゃないな。
合流してくる蓮に気付いた浅倉は、聞こえるようにそう呟き、尚も腕を打ち付けつづける。そんな浅倉には、「倒せ、奴を。」と龍騎を倒すように促す。したり顔の浅倉。
「お前もアイツに恨みがあるってわけか。」
「ない。」
意外な応えに怪訝な表情を浮かべる浅倉。
ない?
だから邪魔なんだ!
声を荒げる蓮。真司に恨みはない。憎みきれない。一緒にいる時間が長くなるほど、真司に情が移っていく。だが、倒さなければ恵里は・・・
蓮の葛藤が出した答えが、どう転んでも自分を苦しめる事は、蓮にもわかっていた。だが、他に選べる道はなかった。

蓮の行動の理由がここで語られているわけだが、これも解釈の一つに過ぎない。実際に蓮の立場になってみなければ、やはりこれはわかるまい。

■ 優衣、詰め寄る

店の片づけをしている優衣と沙奈子。優衣が、この家について何か知らないか、とあの写真を見せると、沙奈子がいつになく動揺する。そして、「知らないわよ、そんな家」とシラを切り、話しを切り上げようとする。尚も食い下がる優衣だったが、沙奈子は話そうとしない。やむなく引き下がる優衣。
そこに戻ってきた手塚が、優衣に協力を申し出る。

今回ばかりはババアにも余裕が無い(笑)。それにしてもこのババア、何をどこまで知っているのか・・・。

■ 幕間劇:OREジャーナル

OREジャーナル編集部。
警察が、浅倉が死亡したものとほぼ断定した事に、令子は釈然としない思いを抱いていた。あれだけ執拗に捜索されたファミレスから、浅倉は姿をあらわしたのだ。令子は、浅倉を追跡取材すると大久保に伝えて電話を切る。大久保も、それを容認する。

息抜きは必要だよな。奈々子ちゃんいいよな。大ちゃんとコンビで、令ちゃんは留守で良い。令ちゃんって、魅力ないよな。いつも恐い顔してるし。サービス悪いし(またそれか)

■ 士郎、不敵に笑う

俺に、蓮を止める資格があるのか・・・?
夜の街で一人悩む真司の目の前に、神崎士郎が現われた。真司は士郎に問い掛けようとするが、逆に士郎が問い掛ける。
お前も、戦いに賭けるものが欲しくないか?
 戦いに勝ち残り、最後の一人になった時・・・
 お前は、大きな力を手に入れる。
それは・・・」
そこまで聞いて、真司は語気荒く口を挟む。
「そうやってみんなを戦わせてるのか。どうしてだよ!あんたの目的は何だ!
 優衣ちゃんが、どれだけ心配してんのか、わかってんのかよ!」
だが真司の追求にも、士郎は全く動じない。
「望みがないならそれでも良い。
 他のライダーの為に、お前が死んでやるのも、自由だ。
そう告げて、不敵に口元を歪め、突然姿を消す士郎。

神崎士郎は、やはりマッドな男だ。その真意はまだ汲み取り難いが、事実が少しずつ明らかになっていくこの展開は、先の楽しみを助長させる。やっぱプロって凄いよな。色んな意味で。

■ 手塚、写真を分析する

手塚は写真をルーペで見ながら、家の窓に映った地下鉄丸の内線の車両に着目する。
そして、窓から外を眺めているような少年と少女の姿を見つける。だがそれを見ても優衣は、何も思い出せずにいた。

・・・というか、地下鉄丸の内線が一部地上に出ているのって、どれだけの人が認識してるんだ?都民情報求む。レア認識なら、手塚には【地下鉄マニア】の称号を与えるべく、某国総理に働きかけねば(どんな国だ馬鹿野郎)

■ 真司、マジメに悩む

取材中の令子が踏み切りで停車しているとき、再度ミラーに浅倉の影が!慌てて外に出るが、浅倉の姿はなかった。まるで、鏡にだけ映ったかのような・・・。
というか。
生身でミラーワールド移動するのは神崎士郎の特権なんだろ。違うのか?(浅倉風)

一方、編集部で真司は悩んでいた。その悩みを聞く大久保
「自分が正しいと思ってた事が、ホントにそれが正しいのかどうか・・・」
そりゃ正しくない
自信を持ってのこの断言に、真司も奈々子も顔を上げる。
「・・・場合もある。
 ジャーナリストとしての心得その一
 『真実は一つだが正義は一つじゃない。
 ま、最終的には自分で判断する事になるんだが」
大久保は、そう言葉を継ぐ。確かに真実は常に1つ。それを見定めるのがジャーナリストの使命だと、大久保は真司に教えようとしたのだ。
だが、真司はジャーナリズムを悩んでいたのではない。頭を冷やしてくる、と外に出る真司を、心配そうに見つめる二人・・・。それでも今の真司には、十分な助言となったであろう。

また奈々子ちゃんの「さみしい」が出てきたな(笑)
「真司君がマジメに悩んでる。さみしい。
「・・・だから何で?
繰り返しギャグの布石とは思わなかったな(笑)。

■ 四人のライダー達

浅倉は、絶好の隠れ家を見つける。どうやら、浅倉にゆかりのある邸宅のようだが・・・生家だろうか?いずれにしても浅倉、この場所は好きではないらしく、イライラしている。
浅倉はイライラしている時も自己主張が激しい。キャラが立っているという意味では、全登場人物中で最高位だろう。ここでの蓮は付き添いレベルだから、比較するのもかわいそうだが(笑)。

真司は、蓮の事で余計悩んでいた。どうすればいいのか、答えは到底出そうにない。
男は、どうして良いかわからない時が一番面白い。だが真司君は、とてもそんな境涯に到達する男ではない。となると、真司君の出す答えは・・・?

手塚は優衣と、写真の家を探して歩いていた。そして、地上を走る地下鉄が見える場所を特定した。あとは写真と同じ邸宅を見つけるだけだ。
てっきりデートと思っていたのだが・・・つまらん(お前だ馬鹿者)

■ 浅倉、イラだつ

浅倉の性質上、隠れてコソコソするのは、イライラを募らせるだけだった。鉄パイプを振り回して憂さを晴らしていた浅倉は、「暇つぶしに戦わないか?」と蓮に持ち掛ける。
戦ってる間だけは頭がスッキリするんだー!
と、嘘偽りの無い気持ちを吐露する浅倉。心底そう思っていると感じられる語調だった。

龍騎を呼び出せと詰め寄る浅倉には、真司が戦いに応じないだろう、と断る。それは浅倉を余計イラつかせるだけだった。そんな浅倉を見据えて蓮が一言。
お前にとっての戦いは、そんな程度か。
ほとほと呆れたという風情の蓮に、「それがどうした」と言わんばかりに不敵に笑む浅倉が不気味。

そこに、真司が現れる。
お楽しみが来たぜ
と嬉しそうな浅倉を余所に、真司は蓮の元へ歩み寄る。どこかいじけているような背中の浅倉が、妙に可愛く見える。

■ 真司、結論を伝える

結局真司は、正しい結論を出せなかった。だからと言って、士郎や蓮の言うように、同情で倒されに来たわけでもない。
蓮に背を向けた状態から、真司はカードデッキを手に取り、自分なりの答えを語る。
俺、戦いに来たんだ。
 お前がどうしても戦わなきゃいけないなら、俺が相手になる。俺が全力で戦う。
 お前の戦いの重さを受け止めるには、今は、それしか思い付かない。
思いもしなかった真司の答えに、驚きを隠せないだったが、ゆっくりとそれに応える。
「・・・・・・そうか。
真司との戦いに迷いがないと言えば嘘になる。だが、一人の男が命を懸けているという事実に、蓮は背を向けられなかった。
少なくとも、この瞬間は。

■ 浅倉、不意を付く

焦れた浅倉が、蓮に声をかける。その戦いを自分に譲れ、と。少し迷っただが、やがて「いいだろう」と承諾する。もしかしたら、蓮は内心、安堵していたのかもしれない。真司と戦わずに済むことに。
このやり取りに戸惑いを見せる真司に、浅倉は簡潔に一言告げる。
戦いに来たんだろ、早くしろ。
カードデッキを見せ、変身を促す浅倉。
真司はまず蓮に視線を向け、次いで浅倉を睨み付ける。その視線を、あたかも楽しむように受け止め、口元を歪めてみせる浅倉。

真司が変身する為に、先にガラスの前に立つ。だが変身ポーズを取った瞬間、真司は浅倉に鉄パイプで殴り付けられ、堪らず倒れ込んでしまう。その光景に蓮も驚く。
倒れている真司を尻目に、変身する浅倉。変身した途端、これから味わうであろう甘美な「戦いの感覚」に思いを馳せ、期待の吐息を吐き、ゆっくりとミラーワールドに向かう浅倉・王蛇
右腕にかなりのダメージを負った真司も、それを追って変身、ミラーワールドへ。

■ 手塚、神崎士郎と遭遇

一方、手塚優衣は、それらしい邸宅を探し出した。表札には、神崎とあった。
敷地内に入った優衣は、その場の異様な雰囲気に怯え、戸惑い、頭を抱えてしまう。その様子を見て手塚は、優衣をそこに留め、単身潜入する。

邸宅の中の全ての窓・鏡などが、覆い隠されているのに手塚は気付く。「封印」だった。
同じ頃、優衣は記憶の糸を辿っていた。だが、どうしても思い出せずにいた。

何かの気配を感じた手塚は、二階へと上がる。その部屋は、他と違って封印は施されていなかった。それどころか、逆に鏡の様なものが部屋一面を覆っていた。
それを確認した瞬間、室内に一人の男が現われた。神崎士郎――手塚はそれを認めると、正面に対峙した。

■ 蓮、浅倉を裏切る

龍騎王蛇の戦いは、当然ながら王蛇が圧倒的だった。武器を弾き飛ばされた龍騎に、王蛇はしかし、武器でトドメを刺そうとはしなかった。自らも武器を捨て、足蹴で龍騎を痛めつけ続け、喜悦に浸る王蛇。
そんな様子を見つめるの瞳に、激しい怒気が宿る。
浅倉〜!

王蛇は「FINAL VENT」を発動させ、龍騎にベノクラッシュを放つ!
だが、あわやというところでそれは、ナイトに阻止された。
何の真似だ!?
憤懣やる方無い様子の王蛇に、ナイトは「気が変わった」とさらり一言。龍騎は自分が倒す、だから横から汚い手を出すな、と。
「龍騎と戦う前に、まずお前を倒す。
とナイトに剣先を向けられた王蛇は、イライラを募らせ続けていた。

■ 王蛇、契約を果たす

獲物の分だけナイトが圧倒していた。反撃に転じようとした王蛇は、突然現れたメタルゲラスが突進してきて、堪らず吹き飛ばされてしまう。だが、ゆらりと立ち上がった王蛇は、メタルゲラスを睨み据えてこう言う。
「しつっこいなー。
 ・・・そこまで俺が気に入ったというわけか。
そう言って王蛇が取り出したカードは、CONTRACT、つまり契約のカード。王蛇は、2枚の契約カードを有していたのだ!それをゆっくりメタルゲラスにかざす王蛇。激しい光りが周囲を覆い尽くす。龍騎も、ナイトも、手を出せずにいた。

強烈な光りが薄らいでいく。猛々しかったメタルゲラスは落ち着いた様子で、ゆっくりと王蛇の横に侍る。勝ち誇ったように龍騎とナイトにカードを向ける王蛇。そこには、メタルゲラスの姿が描かれていた。契約は結ばれたのだ。
なあ、ホンットーに楽しいよな。ライダーって の は♪
心底、この事態を楽しんでいる口調で言い放ち、メタルゲラスの「FINAL VENT」をベントインする王蛇。慌てて「GUARD VENT」を発動させる龍騎とナイトだったが、王蛇のヘビープレッシャーは、二人の防御を跳ね飛ばすほどの攻撃力を見せた。激しい爆炎と共に吹き飛ばされる二人。このまま倒されてしまうのか、ナイト!龍騎!


■ おまけ雑感

というか・・・誰がストーリーだけ書けいうたかコラ。

悩む主人公・・・いいね!若い主人公はそれでなくちゃな。そして、真司君の出した結論は、意外なのに実に真司君らしいものだった。いい奴だ。
浅倉に鉄パイプで殴り倒されても、気丈にあの変身ポーズを取る律義さもイイ。別にあんなポーズとらなくても変身できるだろうにな。そして、そんな身体で戦いに行こうとするのも律義だ。バカ正直だ。そんな主人公は、応援し甲斐がある。

その真司君が苦しめてきた蓮だが、なるほど浅倉を龍騎倒しの道具に見立てていたのか。だが、真司君が思いもかけず「戦い」を許容した為、浅倉は必要では無くなった。
・・・と思ったらそうでもない。
蓮は、やはり真司と戦うのを避けたがっている。自分がライダーを倒せないことが分かっているのも手伝っているが、真司を憎みきれない己の弱さにも起因しているだろう。
そう、蓮は確実に真司君に惹かれている!
あっちょっとマダム!?(何故か奥様方昏倒←またそんなネタか)
そんな蓮が、卑劣な手段で龍騎を倒そうとしている王蛇の姿に怒りを覚え、それを邪魔しにいくのだが・・・またこれが蓮らしい口上でさー、ちょっとカッコよすぎ。できれば着地は背中を見せたままで、勢い込んで振り返ってマントばさばさっ、ってのを見せて欲しかったなー。問答無用でファン倍増。

浅倉はイイ・・・見ていてスッキリ爽快な奴だ。ライダーになるのは、戦っていると頭がスッとするからだ、とストレートに言い放つ。そして、本当にそれ以外の理由が無いところが浅倉の凄いとこ。
イカスー!
主役には絶対なれんが、主役を食うこーゆー奴は大好きだ!もっとやれーい!うわっはははーだ。
でも・・・
岩盤に腕を叩きつけ続ける浅倉の絵は・・・かなり嘘くさくて好きじゃない。浅倉らしくはあったけど、なーんか違うんだよな。なんだろう?

その浅倉と、どうも因縁がありそうな手塚。斉藤雄一とやらがキーワードになるらしいが、何者?この辺りは多分、次回辺りに明らかになるのでは。でも、手塚の活躍って、地味なのばっかりだな(苦笑)
というか、優衣ちゃん一人占めかコラ。・・・別に良いけどあの娘なら。

それにしても、今回のメタルゲラスに使われた映像効果は、一体全体何を表現したいんだ(笑)。なんか、致命的に間違ってる気がするぞ。

■ 劇場版CM

劇場版CMが流れるようになったぞ!あの女、白いライダー、そして何にもまして、あの龍騎らしからぬ眼光鋭い龍騎は何だ!?光の加減でどうこうなる問題じゃないぞ、あれ。わざと?というか、ブラック龍騎とか(笑)。うわすっげーベッタベター。
いや、っつーか「EPISODE FINAL」ついてなかったな。やっぱ暫定だったか?
・・・ところで、さりげなく王蛇らしい背中は見えたが・・・ゾルダとかライアは?(笑)


■■■ 次 回 ■■■

さて!
なんだか次回は吾郎ちゃん北岡浅倉によって妙なことに・・・!
というか、何故か手塚が奮闘しているんだが、斉藤雄一といい次回予告といい、手塚には一体どんな秘密が?そして、ライアが戦っていた相手は?
次回、「飛鳥五(削除)・・・っつーか、アギトん時もこのテ使った気がするが、今回ほどマッチしてなかったな。「友よ見てくれ唸る鞭」だし。うんわ、すっげーベッタベタ。ベタ好きにはたまらんなぁ(死)

【 龍騎第22話『ライアの復讐』 】

トップ > 仮面ライダー龍騎 エピソード一覧