龍騎第27話『13号ライダー』
(2002/8/4)

蓮は、緊急処置を受けている恵里を後に、モンスターと戦いに行く。アビスラッシャーに狙われていた少年・原田拓也を助けるが、迂闊にもその拓也に変身するところを見られてしまう。アビスラッシャーを取り逃がし、戻ってきた蓮に、近づく拓也。
「ねえ、さっき変身したでしょ。」
とぼける蓮だが拓也はしぶとく食い下がる。いずれにしても、拓也はまだ狙われている。蓮は、取り敢えず花鶏に連れていくことに。

蓮の姿に、優衣は兄を止めるべく神崎邸へ向かう。説得に一向に応じない士郎に、優衣は怒りを覚え、遂には決別すると言って去って行く。
「それでいい。お前は真実を知る必要はない・・・」
優衣が去った後、ポツリ呟く士郎の手には、カードデッキが握られていた。

花鶏に戻った蓮は、真司に拓也を押し付ける。ゲーム感覚でライダーになりたがる拓也を、真司はもてあまし気味。そこに、餃子のレシピを教えて欲しいとやってきた吾郎。真司の緊張が一瞬解れたその時、拓也が真司のカードデッキを奪って逃走した。慌てて追う真司と吾郎、蓮。

カードデッキを手にした拓也だったが、ダークウイングに襲い掛かられてうろたえる。蓮がわざとやらせたのだが、それでも拓也はライダーになると強がってみせる。
その時、今度はアビスラッシャーの気配が・・・蓮は、龍騎のカードデッキを拓也の手に戻し、「本当の戦いを見せてやる」と変身、戦いに向かう。だが拓也が見たものは、防戦一方のナイトの姿だった。真司は、次第に表情が曇っていく拓也を見て、蓮の真意を知る。

そこにゾルダが現れ、ナイトに砲身を向ける。急いでアビスラッシャーとの決着をつけたナイトだったが、今度は王蛇が。
目の前で繰り広げられるライダー同士の戦いを見つめる拓也は、その光景に戦慄し、あとずさる。
「これがライダーの戦いなんだ。面白くなんかない。痛くて、苦しくて。
 それでもゲームみたいにスイッチを切れない。」
真司の言葉にうなだれ、「ごめんなさい」とカードデッキを返し駆け去る拓也。吾郎がそれを守る様に追う。

真司も龍騎となってミラーワールドに向かったその時、突然まばゆい光がライダー達を包む。その光の中心には、黄金色に包まれた一人のライダーの姿が・・・
「戦いを続けろ。
 生き残った者は、私と戦い、力を得られるだろう。
 13人目であるこの、私と・・・」
13人目、つまり最後のライダー・・・その正体は!?

開店前の花鶏に訪れた令子は、優衣と士郎の写真を見つけ、優衣にこう尋ねる。
「高見士郎よね。1年前、アメリカで亡くなった・・・」
「死んだ・・・?」
突然の言葉に困惑する優衣。では、あの「兄」は一体・・・?


■ ピックアップ
■ 蓮と真司の教育的指導

今回の話は、ライダーの戦いを『カッコイイ』『ライダーになりたい』と『ゲーム感覚』で憧れる全国津々浦々のクソガキどもの始末法。

原田拓也。今時のガキらしく、世論を味方にしたまま悪徳を貪るその方法を熟知している。
だがの方が上。うまいこと誘導して真司に押し付けてしまうからさすがだ。というか、押し付けるときの借金明細・・・あの5万10万には正当な理由があったのだな。
・・・いや、正当かどうかはともかく。

拓也は、単純な真司君を翻弄し、ライダーになる為の重要アイテムを巧みに確認する。そこに吾郎ちゃんが真司君を訪問し、真司君の注意が逸れたところで拓也が一気にギって逃走。
それを追う真司君と吾郎ちゃんがくんずほぐれつ。誤解を招く表現はいつものことだ。それにしても、この時の蓮の反応がまたえらくドライ(笑)

ここから、二人の教育者ぶりが楽しめる。
蓮は、ダークウイングに襲いかからせて、拓也に失態を演じさせようとした。自分から諦めさせようとしたのだが、蓮の言う様に拓也は「そんなカワイゲのある奴じゃない」から失敗。
しかし折りよく登場したアビスラッシャーを利用して、今度は戦いがどういうものかを教えて諭そうとする。でも効果はイマイチで、ゾルダと王蛇が乱入してこなかったら期待したほどの効果は望めなかったかも。そういう意味では、ゾルダと王蛇には功労賞をあげよう。パパがリビアで大佐をしていると評判のうさちゃんでも(意味はない)

でも、拓也にトドメを刺したのは真司君。ライダー同士が戦っている光景に、自分が常日頃感じていることをつらつら語っただけなんだけど、だからこそ効果的なんだろう。

■ 優衣と士郎

今回、優衣ちゃんが半狂乱になっちゃったけど、取り乱しているシーンが一番「見られる」女優って何か間違っている気がするな・・・。夏なのにサービス悪いからに違いない(何の)
全く写真集出したかと思えばこれまたサービス悪いしブツブツブツ

助平爺は放っておくとして。
緊急処置中の恵里を前にしても、尚も戦いに行くという蓮の姿を見て、優衣ちゃんもさすがに鬱積していたものが爆発。神崎邸の玄関ドアをケンカキックで粉砕し、「しーろーぉ!」と一声叫び、手にしたナタを振りかざしてシヴァ神もびっくり(してません)
この半狂乱の時に、鏡を覆う新聞紙を破り捨てるんだけど、その鏡にモンスター達の姿が。どこかで見たような連中ばかりだが、同種モンスターも居るから問題ないのか。オッケー了解。

暴走優衣ちゃんにうろたえる士郎が妙に可愛かった。なんか、1つか2つ上の姉にエロ本見つけられて「やーエロガキー♪」「やーめーろーよ姉ちゃん!」とうろたえている中学生のようで(どないやねん)

終いには「そんなにライダー同士戦わせたいなら、私がライダーになる!」と、何を言い出すんだ的ナイス錯乱ぶりが見事な優衣ちゃんだったけど、士郎はさっきまでのうろたえぶりが嘘のように静まる。
最後のライダーが得る力で、俺は神にも悪魔にもなれる、とのたまい、「邪魔するのなら優衣も消す」、と衝撃的な発言。優衣の存在価値を「ミラーワールドを見る能力」だけと位置づけ、用なしと言い放つ士郎。つい前回まで、兄にもまだ優しさが残っていると思っていた優衣ちゃんの受けた衝撃はどれほどだろうか。
泣くかと思ったが、強情に決別宣言して脱兎。あそこに一枚の紙切れでも叩き付けてやれば離婚騒動になるんだが(何の騒動だ馬鹿野郎)

でも士郎は、少なくとも優衣の為を思っての言動だった。この辺り、「愛する人を守る為、敢えてこの手を汚そう」って展開でベッタベタ〜。割とありがちなので好みの展開。

それはともかく、実は高見士郎(神崎は旧姓)は1年前、アメリカで死んでいるということが、令子の台詞で明らかになる。あんな啖呵を切って決別までした相手が、実はもう死んでいた?更に混乱する優衣ちゃんの次回の反応が楽しみ。
・・・?
令ちゃん、行方不明者リストに名を連ねていたのは、じゃあ、誰?行方不明じゃないじゃん・・・。というかアメリカ!?何故?

■ 北岡と浅倉の動向

いつもは突然姿を現す「その場にいない筈のライダー」だが、今回はちょっとだけ演出効果アリ。

突然現れたゾルダは、有無を言わさずナイトに砲身を向ける。これは、その前に北岡が倒れるシーンがあり、「遊んでる時間はないか・・・」と呟かせている為に理由付けは至極簡単。・・・ということは、前回のは『遊び』だったのか。真司君はやはり弄ばれるんだなあ(笑)

そして王蛇も突然現れる。でも、こいつの場合・・・「退屈だ」ってボケーっとしてただけだが(笑)それだけで浅倉の行動の理由としては十分。そしてそれは、戦っている時のあの気持ち良さそうな吐息が立証してくれている。ああなまめかしいったらこいつはもう(なま?)

そんでもって、最後に登場した謎のライダー、その名は『オーディン』。
今回の流れで判断すると、どうやら神崎士郎自身という疑いが強い。なんせ、ハリケンジャーの後の『この後は・・・』を見ると、そう考えるのが自然なのだ。
ということは、別のオチがあるに違いない。ああ見えてイッパツマンとか(何が)
それにしても、何がオーディンなんだ。3人同時にシャワーを使っても大丈夫なのか?そんなんおもろないわ(お前だベタ介)

ところで、オーディンの声って、ベントインするときの声の人なんだって。気付かなかったなあ。聞いただけでわかった人、いるのか?

■ 吾郎ちゃん

今回、ライダーの戦いを初めて見た吾郎ちゃん。先生が戦っているのを見て、どうして泣くのか?嬉しいのだろうか、哀しいのだろうか。両方のような気がする。

今回の登場は花鶏。真司君を訪ねてやってきたその理由は・・・
「教えてください。餃子のレシピ。・・・うまかったっす
うむ、北岡が唸るほどの腕前の吾郎ちゃんを唸らせるとは、真司君やるな。料理が得意なライダーって言うのは続いたってことか(笑)

■ 蓮のメモ

こういう時に某所が便利(笑)以下編集引用。
ガラス代    :\30,000
利子       :\ 5,000
迷惑料     :\15,000
「いびき」による
 睡眠妨害代 :\25,000
日頃のうらみ  :\25,000
バカがうつる  :\20,000
うるさい!   :\30,000

しめて合計\150,000。
うむう、それなら15万も仕方ない(ないんか)
しかし、どういう基準なんだろう。特に『うらみ』(笑)


■ アクションパート

今回は【ナイトVSアビスラッシャー】で2本、【ナイトVSゾルダVS王蛇】の計3本。なんか、これ書くようになってから、基本的に3本のような気がする。

今回のモンスター・アビスラッシャー板前木村かどっちかが本来の姓。一瞬エンタープライズ号かと思った頭の形が愉快。ぬ、既にこの段階で感覚が常軌を逸している気もするが、今更なのでシカト。
ただ、なんかパッとしないモンスターだったな。メインディッシュじゃない奴はいつもそうだが、味気ない。印象に残ったのは、ナイトへの大量放水。あれで吹っ飛ぶとは生半可な水圧ではない。でも逃走用。

ライダー同士の戦いに移ると、まず出てきたのがゾルダ。登場していきなりナイトにギガランチャーの砲身を向け発砲。遊びは終わりでそのまま死ねってことだな。勝てば三段笑いと至れり尽くせりで、月を見る度(以下削除)
当初の思惑が狂ったナイトは、アビスラッシャーをサバイブ『FINAL VENT』の疾風断で速攻撃破。かとおもえばそのゴール地点にテープの代わりに王蛇たけのこ棒が。しかもそのスイング一撃でサバイブ解除。弱。
それにしても、王蛇の戦いは見ているとこっちも悶絶しそうだ。なんなんだあの吐息はアンタ(笑)
とか思ってると、王蛇に狙い定めるゾルダ。王蛇すかさずムーンサルトで近接戦闘に。必要以上の演出が心地良い。この時何故かたけのこ棒を捨ててから飛ぶけど、得物が無い方が動きやすいからってことだろう。うむ、意外と冷静な上にケンカ慣れしすぎ。ああ、浅倉と吾郎ちゃんの戦いが見たい。きっと良い勝負。

で、王蛇が3つのマークの入った『FINAL VENT』を取り出したというところでオジンオーディン登場。水を差された浅倉がこのまま黙っている筈はない。次回、冒頭から波乱の予感。


■ 今回の花鶏

久々にババアが出てきたかと思ったら、例のお約束はなかったけど、最高の出来だったな。

例の『アマゾン同好会』の会報らしきものを眺めているババア。「金色のアナコンダ発見?さすが塚本さん」って、まだ金色ネタかアンタら(笑)
で、その会報の『南米アマゾンの旅 \68,000』というパック旅行記事を見て一言
やーすーいー!
間髪入れず、手元にある本日の売上金\6,850を見て
たーかーいー行けないじゃない
大笑い。サイコーだな。
この間合いの取り方といい台詞の流れといい、周りが周りだけに一際光るってヤツだな、うん。おまけにいかにも「ババアらしい」シーンで好感度大幅アップ。俺的に浅倉、奈々子ちゃんと同格に扱ってもいい。

■ 今回のOREジャーナル

本日は令子だけなので休載
は?サービス悪い?俺にいうなよそんなこと。いうなら令子にいえ。


■■■ 次 回 ■■■

さて!
次回はなんだか愉快な展開。『TIME VENT』は時間を戻す?おいおい、何をやらかす気なんだ?須藤が復活したりしたら面白いんだけどなあ。手塚もまあ、いいけど。芝浦は要らない。アイツの姑息な、悪とも呼べないチンケさは反吐が出る。
それはないとして。
人を守る為にライダーになったんだから、ライダーを守ったって良い!
との龍騎の啖呵が心地よいが、その場に王蛇の姿も居たぞ?なんだ?浅倉改心か?(笑)まあ、先天的に偉そうで強そうなオジンオーディンを毛嫌いするのは間違いあるまいが、かといって手を組んだりはしないだろうけどなあ。
ともかく次回!「鹿賀丈史召喚5秒前」に、タイィム(削除)

【 龍騎第28話『タイムベント』 】

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