龍騎第28話『タイムベント』
(2002/8/11)

4人のライダーの前に現われた、13人目のライダー・オーディンは、「修正が必要になった」と言って時を戻してしまう。

真司は目を覚ます。そこは花鶏の二階。下には優衣と蓮が居る。だがどうも様子がおかしい。優衣が、龍騎のカードデッキを手にしている・・・しかもまだ未契約だ。更に、カレンダーは2002年2月だ。今は8月の筈なのに・・・
真司は、時間を溯ったのだ。
だが、記憶はすぐに当時の記憶に同調してしまい、真司はまた同じことをただ繰り返すのだった。

夜のOREジャーナルで、真司の記憶は再び復活する。オーディンの言葉から、過去を変えようとする真司に、須藤からの連絡が入る。まだ須藤と戦う前だったのだ。
蓮に須藤のことを教えて過去を変えようとする真司だが、そこで記憶は過去のものに戻る。

島田奈々子誘拐の疑いで逮捕された時、真司は再び記憶を取り戻す真司。過去をかえられなかったことに苦悩する真司の前に士郎が現れ、「それでいい。お前は今のままでいろ。」と言い残して去っていく。では、何の為に・・・。
そこに弁護士の北岡秀一が現れる。記憶が確かな内に、浅倉威がライダーになるのを防げと北岡に告げるが、北岡は真司の言葉を適当にあしらった。
そして、浅倉威は仮面ライダー王蛇となり、脱獄した。
王蛇の手により、芝浦が、手塚が、次々と倒される。何も出来なかったことを悔しがる真司。

そして時は戻る。オーディンは「修正は終わった」と告げ、龍騎の背後に移動する。そこに龍騎のドラグクローの一撃が炸裂する。
だがオーディンはそのまま姿を消す。ライダーの戦いを続けろ、と。自分と戦うのは最後の一人だ、と。

神崎邸では、士郎が一人微笑を浮かべていた。
「優衣・・・よかったな。」
オーディンの言う『修正』とは、優衣のことだったのか?


■ 今回は真司君オンリー

再編集版で時間稼ぎ。中だるみの回。
そういえば、去年の同じ時期も似た様なことやってたな。その次の回がオチャラケなとこも同じだ。ついでに言えば担当脚本家まで(以下略)

■ 巨大クモ逆襲

真司君オーディンの『TIME VENT』で過去に戻されてしまう。
導入部は、【第2話・巨大クモ逆襲】の、花鶏二階で目覚める真司君という場面。
どこか他人行儀な優衣ちゃんに違和感を覚えた真司君は、更に自分のカードデッキを優衣ちゃんが持っていて、更にブランクなのに驚き混乱する。騒ぐ真司君を「落ち着け!」と一喝する蓮がイカス。
そして真司君は今が2002年2月だと知る。今は8月の筈なのに・・・あ、リアルタイムに進行していたんだ・・・知らなかった。
ここで真司君は、自分が過去に戻っていると確信するんだけど、丁度そこで『今の記憶』が断片化してやがて消えてしまう。そして過去と同じことが繰り返される。
《契約》→《ディスパイダー・リ・ボーン撃破》→《ナイトとの戦い》→《シザースとの戦い》と続き、蓮の『ライダー講座』で一応の括り。蓮の、メット取り後のボサ頭加減にちょっと笑った。

■ 骨董屋の怪人

続いては夜のOREジャーナル。【第5話・骨董屋の怪人】で、須藤から真司君に連絡が入る直前、という場面。
ここで『今の記憶』が蘇った真司君は、過去を変えようと心に決める。そこに須藤から連絡。
真司君は、優衣ちゃんが須藤に狙われることを蓮に伝えようとするけど、肝心な時に『今の記憶』が消えてしまい御破算。蓮も容赦なくブツッと電話を切る。キャラだね。ほんのちょっとのシーンにも気配りされてる。
で、須藤はやはりボルキャンサーに食われてあの世行き。須藤の変身シーンだけでなく、例の『ボルちゃんトス』も見ることが出来る珠玉の映像特典(特典?)
シザースか・・・何もかも皆懐かしい。ぱたっ。きぃ、はっ、バターン!・・・敬礼!でも生きてる(何しとんねん)

■ 真司が逮捕?!

ヤマトの諸君は放っておくとして。
次に真司君の『今の記憶』が戻るのは、奈々子ちゃん誘拐容疑で捕まった時。【第9話・真司が逮捕?!】で、大久保編集長が面会に来る場面。
ここで真司君の『今の記憶』が蘇り、真司君は過去を変えられない事に苛立つ。そこに『今の神崎士郎』が姿を現し、「ライダーの戦いは何も変わらない」と告げる。すると、『修正』はライダーではないのか・・・
士郎が去った後に、弁護人として北岡がやってくる。真司君は、浅倉威がライダーになって脱獄するからなんとか防いでくれ、とお願いするけど、北岡はそれを適当にあしらう。北岡は、この段階では真司君がライダーとは知らなかった。
表向き協力している振りをして、実は吾郎ちゃん宛てに電話していたという芝居をうつ。勿論何の対策もしない。

というわけで、浅倉威は予定通り仮面ライダー王蛇になって脱獄。6人ライダーが入り乱れて戦う中、ガイが死に、ライアが死ぬ。
まただ・・・どうして・・・どうして変えられないんだよ!
真司君の叫びが虚しく響く。うむ、ベタで好印象。

■ 「二倍になった」

で、結局何一つ変えられずに『今』に戻った真司君。
「修正は終わった」と姿を消すオーディンだが、それを狙ったかのように龍騎のドラグクロー・ストレートが炸裂。
ほう、何故私の現われる場所が分かった?記憶が消えなかったのか。
さあね?・・・お前を一発殴りたかった。
ここ、かなりカッコイイ。
実は真司君、メモでこのオーディンの行動を書き残しておいた。でも、「金色の羽根、とにかく後ろを殴れ!」って・・・よく対処できたな、それで。

でもその後、やはりオーディンに殴り飛ばされるんだけど、続くシーンがまたイカス。
「お前達の戦いは、何も変わらない。」(オ)
「いや・・・一つだけ変わった。」(龍)
「何?」(オ)
重さが。
 消えていったライダー達の重さが、二倍になった!
  これ以上は増やさない!
(龍)
城戸・・・!(ナ)
またここで『果てなき希望』がかかるもんだから、イカス的高ポイントも二倍。ポイント還元セール実施中(どこでだ馬鹿野郎)

■ その他ピックアップ
■ その他3人のライダー

蓮、北岡、浅倉は今回ロクに出番が無かったが、そのそれぞれが「らしい」演出をされていて別に気にならなかった。

は一番印象が無いな。回想メインで、過去に見た覚えのあるものばかりで、「どうして俺達の名を知っている」とか最後の「城戸・・・!」くらいが精一杯かな。

北岡は回想で、真司君と接見したシーンぐらい。ただそこで、真司君の「浅倉威の脱獄阻止要求」を無視しての吾郎ちゃんとの会話がいい。
「無理だよね。望みをかなえる為には13人必要なんだから。
 てこずるだろうけど、仕方ないでしょ。
単に真司君が妙なことを言うからじゃなく、自分の望みをかなえる為には、13人のライダーが必要だから無視したってこと。北岡らしい。僅かな出番でしっかり印象的。

対して浅倉は、回想では何ら目新しいことをしなかったが、アクションシーンでの言動がいかにも浅倉らしくて高得点。
最初は、突然登場したオーディンに対し、「フン、何人目だろうと知ったことか。勿体ぶらずに今戦えよ!」と打ち掛かる。
次は、オーディンと龍騎のやり取りに対し、「下らん。訳の分からねぇ話は沢山だ。」とオーディンに打ち掛かる。
浅倉はこうでなければ』というイメージが定着している証拠だな。しかもそれが似合うんだから、浅倉に人気が出ない訳が無いだろう。
うわははは、そうとも浅倉はこうでなければな。

■ 神崎士郎の目的

修正』と聞いて、「これが若さか」とかいうベタな台詞が出てくる人はマイナス10点(何の点だ)
←マイナス10点どころじゃ済まないだろう難儀な人

ベタ好きはともかく。
ライダーをどうこうしたかったわけじゃなく、優衣ちゃんをターゲットにしていた、ということだろうか。しかし、肝心の優衣ちゃんが描かれていないので、具体的に何を『修正』したのか皆目見当がつかない状態だ。まさか、優衣ちゃん大暴れの時にこぼした水が、優衣ちゃんが幼い日に描いた絵をぬらすのを『修正』したかっただけなんじゃないだろうな(笑)

ところで、過去に戻ったのは真司君だけなんだろうか?それとも4人全員?
いずれにしても、何を目的にしていたのかよくわからない。あの場所で優衣ちゃんが暴れたのは変わっていない様だけど・・・暴れ方がおとなしくなった、ってことか?水がこぼれない程度に(笑)
・・・そんなの、数時間戻せばいいだけでは?神崎士郎はわからんな。はてさてフムー(さてフムー)

■ ところで結局オーディンは

神崎士郎なんだろうか。この辺りも謎に包まれている。

そういえば、『TIME VENT』の時、実はオーディン腹話術だったりしたら可愛いな、とか思った。妙にラブリーな気がする。


■ アクションパート

本日は、回想抜きでは【オーディンのタイムベント】と【龍騎、一発殴る】の2本。
基本的にオーディンの卑怯なまでの強さを見せ付ける為のアクションパートなので、その辺がイマイチ感になってる気がする。でも「下らん」王蛇や「重さが」龍騎があるので見所は十二分。特に龍騎の見栄きりはあまりヒーローっぽくないのに妙にカッコイイ。見とき。

冒頭、やはり王蛇が口火を切る。なんと、エビルウィップ使用。王蛇としては初?
でもオーディンに当たらず、逆に一発食らって吹っ飛ぶ。
そこをゾルダがマグナバイザーで銃撃するが、やはり一撃食らって吹っ飛ぶ。そのタイミングで斬りつけてきたナイトも一発食らって吹っ飛ぶ。
最後の龍騎は、「修正が必要になった」で瞬間移動→一発で吹っ飛び→『TIME VENT』。
あっさりと卑怯な強さだオーディン。

最後のシーンは、「修正は終わった」のところ。
冒頭と同じように瞬間移動で龍騎の背後に移動するオーディンだが、そこに龍騎がドラグクロー付右ストレートをその胸板に炸裂させる。やっぱカッコイイぞ。見とき。
でもやっぱり吹っ飛ばされた龍騎だが、見栄きりがカッコイイ。その後、王蛇がオーディンに打ち掛かるが、オーディンは姿を消してしまう、と。

回想では、やはりシザースか。他のライダーに比べて随分優遇されていたと思うが、世間様の人気はやはり無視できなかったか(どこの人気だ)
あとは、やはり王蛇のベノクラッシュ二連発かな。
ただ、やはり回想はどれもこれも過去からの流用なので、新鮮味が無いという点で面白味には欠ける。


■ 今回の花鶏およびOREジャーナル

ババア奈々子ちゃんも出番無しだが、令子の出番が無かったので何か書いておく。

肝心な時に『今の記憶』が消え、過去を変えることが出来なかった真司君だけど、唯一の抵抗が『大量のメモ』による『オーディンを一発殴ろう作戦』。おかげさまで花鶏とOREジャーナルがいい迷惑。
OREジャーナルでは大ちゃんが、花鶏では優衣ちゃんが、大量に貼り付けられている付箋紙や紙を半狂乱ではがしまくる。優衣ちゃんなんか「もー嫌!」とふてくされちゃう。可愛いじゃねーか。脚組むし(?)

ただ、このシーンは単に「真司がどうしてオーディンの動きを察知できたか」の回答に過ぎず、従って必要以上に凝っていない。シンプルなのにちゃんと魅せる辺り、さすがプロ。


■■■ 次 回 ■■■

さて!
次回も単発シナリオで多いに楽しませてくれる筈。何故なら、サブタイトルからして既に愉快さ満点(笑)。どこの誰だこんなサブタイトルつけたのは。
でもいいぞ、元々子供番組に『重さ』は期待してないから、心配せずに安心して貴様の道を進め(削除)
・・・
それにしても、ハリケン#26大サービス予定なのに・・・龍騎のサービスってこの程度か。令ちゃんもういらねー。奈々子ちゃんだけで良い。というかこいつがヒロインの方が面白い(破綻するだけや)
というわけで次回!「奈々子のお見合いストーカー撃滅疾風怒濤大作戦!」に(元ネタなし)・・・というか何が「合戦」やねん(笑)

【 龍騎第29話『見合い合戦』 】

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