龍騎第34話『友情のバトル』
(2002/9/22)

北岡は、吾郎の機転で浅倉と遭遇することなく仕事に就いた。だが、浅倉は北岡の事務所で、明日の北岡のスケジュールを知ってしまう。

真司の前に突如現われ、炎のサバイブのカードを手渡す神崎士郎。何かが動き出していることを察した真司は、花鶏でイライラをつのらせている蓮と衝突する。険悪な雰囲気の三人を、頭を冷やしてこいと外に追い出す沙奈子。

令子は、清明院大学の仲村に接触。だが、神崎士郎の名を出した途端、仲村は態度を変え、去っていってしまう。残された令子は、問題の401号室を訪れる。するとそこには、白衣の男・香川英行が居た。やわらかな口調で令子に接する香川だったが、令子が部屋の鏡に触れようとすると、一転して厳しい態度でそれを咎める。

遊園地で戯れる三人。思えば三人一緒にこうした時を過ごすことはなかった。だが蓮には、それを楽しんでいる暇はなかった。真司がそれを気にして問い掛けると、蓮は真司に、自分と戦えと言う。ただならぬ雰囲気の蓮に、それが断れるものでないと知った真司は、それを承諾、二人は戦い始める。

同じ頃、移動中の北岡の車の目の前に浅倉が立ちはだかる。北岡と浅倉も、戦い始める。4人のライダーは、神崎士郎の思惑通りに戦い始めたことになる。


■ ピックアップ
■ 浅倉威、六態

まずは『歌う』浅倉。
いきなり最初が浅倉の不法侵入で始まるとは難儀な番組だが、ここで浅倉が歌い出そうとはどこの誰が想像しただろうか。
弁護士さんは〜 金持ちだ〜
 命が惜しくて 逃げ出した〜♪

どうだ!
これをもってして浅倉威の人気は浮動のものとなった!(『浮動』じゃ動くじゃねーか)

そこから続いて『飲む』。
生卵をコップに3つ落し、それをそのまま一気に飲み干す!さすがヘビ男の面目躍如。よもやこんな突拍子もないシーンが描かれようとは時の首相でも(以下略)
そして、飲み干した後の口元をぬぐって、窓から差し込む陽光を背に浴びてのアップでこの一言。
逃げられるつもりか?
くほっ!
素晴らしい。もう本編開始1分足らずで評価花丸。異存なし。確定。反論シカト。っつーか反論されるいわれなし。無敵(何がだ)

次は『食う』。
前回のラストを見た時、吾郎ちゃん餃子がこんなシーンに活かされようとはオシャカ様(以下略)
しかしだ。
もし吾郎ちゃんがまだ餃子を焼いてなかったとしたら・・・あれは浅倉が焼いたことになる。いや、絶対そうに違いない。浅倉威の三分クッキング・・・そそるなあ(そそらん)
一口食って「ん!」ってうなる浅倉がサイコーだ。美食家。その割にカップ焼きそば愛食家だが(笑)

翌日になって、続いては『待つ』。
何かというと、北岡が車で通りかかるのを、道路のド真ん中に立って仁王立ち。これもなかなかの浅倉イズム(?)だが、こんなものでは終わらない。
吾郎ちゃんが車のアクセルを吹かして突っ込んでくるのに、全く微動だにせず、不敵な笑みを浮かべたまま突っ立ってそれを待ち構えている浅倉が『待つ』の真骨頂。・・・待つという表現が微妙に違う気がするが気にするな。
素晴らしいだろう。拝みたくなるこの不敵さ。ガキどもがディオに憧れるレベルなどノミ以下だ。目指すならば浅倉を目指さねばなるまい(目指すな馬鹿者)
更にここでは北岡との絡みもありーの変身ありーの蛇踊り(?)ありーの、見所満載。
は?『仮面ライダー龍騎』?何が?この番組?知るか。あんな奴を見ている様じゃ、この作品の半分も語れまい。フハハハハハ!イイ感じだな(何が)

次は『笑う』。
いつものニヒルかつ不敵で奥様方メロメロ(死語)なニヤリングスマイルなので目新しいことではないが、浅倉のその不敵な笑みに毎回ツボをつかれる奴が、最低でもここに約一名がいる以上、これはもう浅倉威こそこの『龍騎』の中でひときわ人気を得ているキャラであることは世人の知るところで(はないわボケ)
これは2パターンあり、北岡と出会った時の「相変わらず潰し甲斐があるなぁ」でいつものヤツ。王蛇になって、銃撃をかわしながらカメラに向かって駆けるシーンのけたたましいまでの狂気の笑い。後者なんか特にステキ♪

最後の『踊る』については、一部『笑う』と混ざるが、王蛇とゾルダとの戦いのあの有り様全て。
当たれば痛いでは済まないゾルダの攻撃を、あんなに楽しそうに駆け回り飛び回り、挙げ句には笑いながら避ける王蛇を表現するに、『踊る』以外の形容詞は不適切(この段階で間違い)
素晴らしく不敵!どこまでも不遜!
浅倉はこうであるべきだ!というのを、東映は完全に掴んだようだ。これで大安心。後は極楽往生疑いなし(誰が)

回を追う毎に浅倉威はその魔性の魅力で次々と視聴者をトリコにしていくようだ。この分なら、『仮面ライダー王蛇』という、てれびくん全プレが出るのも夢ではあるまい。或いは『浅倉威写真集』も。あら奥様、涎ヨダレ(出すか)

■ 無駄に生きている浅倉が気に入らない北岡

浅倉と絡むと、どいつもこいつも一級品。あ〜ぁ、あ〜ぁ、『南無サンダー!(霞兄弟調)

いや、一休和尚がシノビチェンジするかどうかはさて置き(するか)
実際、浅倉と絡むことで北岡は大いにキャラの深みを増してくる。これは他の連中にも当てはまるのだが、特に北岡は因縁もあり、他と一線を画している。
「お前最初から気に食わなかったんだよね。そういう、無駄に生きてるとこ。
待ち伏せしていた浅倉に対して、こうはき捨てるように言う北岡。実にいいじゃないか。いつぞやの「ホンット青臭いねぇ!」に匹敵するな。
というより、
相変わらず潰し甲斐があるなぁ。
と返す浅倉には敵うまい(死)

なんだ、どんなに北岡が頑張っても、浅倉の一言で霞んでしまうんだなあ。勿体無い。

■ 蓮と真司

思いの他、真司君は蓮の事を理解しているという意外な事実が発覚してしまった。は蓮で、真司君の言うように悩みを内に抱えて一人で思い悩んで周りに当たり散らしてしまうという、意外と言うより「やっぱりな」というキャラが発覚した。うむ、シリアスに事を運ぼうとすると、新しい側面がどんどん見えてきて新鮮。

あいつは、(メリーゴーランドが)嫌いだった。
蓮のそういう語り出しで語られる恵里の一面、それは、別に回転木馬三角(以下削除)
というわけでは勿論なく、恵理は、メリーゴーランドで一周廻る間に、両親がいなくなったら・・・と思うと怖くて乗れなかった、と蓮の回想で語っている。更に恵理は、両親が突然消えたという過去を持つ。
「バイクがいいよ・・・バイクなら、いつも一緒にいられる・・・
可愛いこと言うじゃねーか。よござんす、俺のねんごろ(以下削除)

・・・最近『以下削除』の比率が多い気がするが気にするな。癖だ。
この時の蓮の台詞「俺達には、お互いしかいなかった」から、蓮もそういう傷を持っていたのが窺い知れる。つまり、傷の舐め合いか。フッ、蓮らしいといえば蓮らしいな。

そんでもって真司君は、以前言った「戦いに来た」のお陰で、蓮に「今すぐ戦え」と言われてしまう。でも、今回の真司君はちょっと一味違う感じ。それは
俺は絶対に死ねない。
 1つでも命を奪ったら、お前はもう後戻りできなくなる

という台詞からも明らか。それに対する蓮の
俺はそれを望んでいる
という台詞も、やはり未だに迷いが断ち切れていない様子を現している。どっかの誰かの名言を借りよう。
「甘い甘い。
 殺せるものと殺したものとでは天と地ほども違うわ。
うむ、至極名言。蓮も、その差を埋めない限り、戦いに勝てないことを知っている。ハードだ。

真司を倒して自分の身を戦いの場に置こうとする連と、それを止める為に蓮と戦う真司。この二人の戦いを水入りにするのは、やはり優衣ちゃんなのか?はたまた、また時間切れか?

■ 謎の教授・香川英行

場面的な繋がりから考えると、タイガとか思ってしまうんだが・・・こいつぜってー違うな。実は仲村がタイガ?(笑)
ありそうな気がするなあ。

何故か清明院大学401号室にどっかと座り込んでるこのメガネザル、どうやら教授らしいんだが・・・何故こんなところに?令子も、初めて訪ねるんだから、『立入禁止』の封印とか色々気にしろよ。だからお前はアホなのだ。

違った、香川の話な。
とはいうものの・・・今のところこいつについては『神崎士郎を知っている』『メガネ』『丁寧を装った妙にぞんざいな口調』と、次回予告では『ミラーワールド』を知っているどころかその閉じ方まで知っているという。
うむう、こいつは妙に面白い奴が出てきたな。
これでホントにタイガだったらちょっと笑っちまうな。


■ その他
■ 吾郎ちゃんの覚悟

北岡を浅倉と会わせまいと、吾郎ちゃんが一生懸命やってるんだけど・・・攻勢の浅倉に対し、守勢の北岡という図式は、どんなに頑張ってもいずれ衝突することになる。特に北岡は、事務所があるし。
それでも何とかしようと、健気な吾郎ちゃん。かいがいしい。

そんな吾郎ちゃんだけど、北岡の決意は翻らない。ならば、せめていつも一緒に・・・ぶうっ(吐血)
・・・いや失敬、自分で書いといてなんだか、ちょっとあんまりな表現だったな。
そう、たとえば・・・
死が二人を別つまで、永遠(以下削除)

何が言いたいんだ(お前だ馬鹿者)
ともかく、仕事に向かう北岡を乗せて吾郎ちゃんが車を運転。その目の前に現われた浅倉。相変わらず不敵。一旦止まってしまった吾郎ちゃんだが、それを認めて目に妖しい光りが宿る。
猛然と車を浅倉に向けて走らせる吾郎ちゃん、ぎりぎりで北岡がハンドルを切り事無きを得る。
この時の吾郎ちゃんの心境を聞いてみましょう。
あの女さえ居なくなれば、私たちは幸せな新(以下削除)
・・・新?なんだ、この後に何が続くんだ?
というか、誰が女だ。土サスかなんかの台本が混ざってないか?(貴様が混ぜとんねんボケ)

■ 犬嫌い

意外な『共通の弱点』が露呈したのが、沙奈子に追い出された三人がてくてく階段を降りているシーンにて。
オバサンがを散歩させているのに出くわす三人。
可愛い・・・というには少々難がなくもない子だが、俺個人は可愛いと思える子。珍しく優衣と同意見。

そして、それを一生懸命避ける真司君。小さい頃、噛まれでもしたか?トラウマ?こりゃ犬ライダーが出てきたら面白いな(出ません)
意外なことに、も手摺に乗ってこの犬を避けている。

二人とも『犬嫌い』というにしてはちょっと大袈裟だが、それが面白い。できれば、あの子がけたたましく吠え立てて、真司君が階段を転げ落ちて蓮が手摺から落ちたりすると優衣ちゃん大笑いで文句無し(何の文句だ)

■ タイガおあずけ

活躍は次回に持ち越し。どんなタイプのライダーなのかも今だ不明。おそらく今頃は飼い主に『待て』の指令が出されているに違いない(大間違い)


■ アクションパート

今回はモンスター抜きのライダーバトル。
カードは当然【王蛇VSゾルダ】【龍騎VSナイト】。このカードは崩れないのか?

まずは王蛇ゾルダ。変身前のやり取り、俺はかなり好きなんだけど、そこんとこは上述。
ここでの王蛇は完全に浅倉威。今回ほど意図的に『戦いを楽しむ』姿勢を描いた回は無いだろう。笑いながら銃撃避けるし(笑)
銃撃受けても「(吐息)イイ感じだな」と御満悦。浅倉はサイコーだなおい。
戦いは平行線のまま、それぞれ『ADVENT』で間を開き『FINAL VENT』になるんだが、王蛇はいよいよ『ドゥームズディ』を放つ。王蛇の空中回転蹴りがゾルダを襲う!というとこで引き!待てコラ!

次は龍騎ナイト
戦い始めるまでの『間』、この溜めの演出が心地よい。久々にゾクッと何か来るような『間』だ。
でも、やはり攻めあぐねる龍騎が守勢に回る展開に。そこでナイト、『SURVIVE』を取り出し変身。更に圧倒的にたたみみかけ、龍騎しりもち。
戦え・・・戦え!
神崎士郎みたいな繰り言を呟くナイトを前に、龍騎も貰いたての『SURVIVE』で変身。こちらは炎を纏っての変身。因みにナイトは風。疾風の騎士、といったところか。
ここでテーマが流れ出す。噂の3rdエンディングだろうか。割と好み。2ndはボツか。愉快だ。
炎の中で対峙する二人の戦士、というシーンで引き。
俺はこういう「親友同士が戦う」シチュエーションのベタな展開、さほど嫌いではない。この戦いの顛末、どうなるか見物。


■ 今回のOREジャーナル

令子しか出てないのでシカト。

■ 今回の花鶏

真司君と蓮のケンカ、そしてそれを文字通り水入りにした優衣ちゃん。そこに『アマゾン同好会(推定)から戻ってきた沙奈子ババア
ただい・・・何やってんのアンタ達
と妙にクールを気取る(笑)

翌朝の朝食。険悪な雰囲気の中では、食事が美味かろう筈がない。
そこで沙奈子ババアは三人を店から叩き出す。
「外の空気でも吸ってきなさい!
 まったくアンタ達は男らしくない、アンタは女らしくない・・・
 (ばたーん)
 暫く帰ってくるんじゃ、ないわよ!
おお、すんげークール(クールか?)
というか・・・優衣ちゃん女らしくないというのは、とばっちりなのでは(笑)

」が無くなってから俺の中でじわじわ好感度を上げてたが、今回ので大きくアップ。いいカンジ。


■■■ 次 回 ■■■

さて!
次回はこの流れから、それぞれの戦いが全て水入りになる予定。
そして、が「戦え!」と叫ぶ相手は、額面通り士郎なのか?とすると、士郎はやはり・・・?
香川仲村、神崎士郎を通じてミラーワールドを知ったこの男達は、一体何を企んでいるのか・・・いやあ、たぎるシチュエーションってやつだなあ!
遂に大きな動きを見せ始めた龍騎、ますますもって絶好調!になる予定。それもこれも、全て浅倉次第。「俺と戦え!」(死)
次回「龍虎の拳」に(以下削除)

【 龍騎第35話『タイガ登場』 】

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