龍騎第38話『狙われた優衣』
(2002/10/20)

花鶏に、東條悟がアルバイトにやってきた。真司は東條に色々問い掛けるが、東條は何も答えない。

真司は思い悩む。そして、東條が優衣を襲ったライダーではないかと思い至り、急いで優衣の元へ。
その優衣は、恵里のお見舞いに向かう途上でオルタナティブに狙われていた。そこに真司が間に合う。オルタナティブの時間切れと共に現実世界に戻った真司は、そこにいた東條を問い詰める。
東條は真相を語る。
神崎優衣が死ねば、ミラーワールドは閉ざされる。
あまりのことに愕然とする真司。

恵里の容体は芳しくない。その事を蓮に知らせる真司だが、蓮はそれを承知で戦い続けていた。たとえ世界を敵に回してでも、恵里を死なせたくない・・・と言う蓮に、更に悩みを募らせる真司。

再び優衣を狙って現われたオルタナティブに挑む龍騎だが、一度は退けたものの、またも窮地に追い込まれてしまう。しかしそれを、タイガが助ける。
オルタナティブの正体は、仲村だった。
「お前は・・・間違って・・・」
そこまで言って仲村は、ミラーワールドでその姿を散らせた。
東條に詰め寄る真司。人一人が消えてなくなったのに平然としている様子の東條に真司は激昂するが、そこに流れる涙がそれを抑え込む。やりきれない苦い思いをかみしめる真司・・・

香川英行とオルタナティブ・・・神崎士郎とオーディン・・・代理戦争はまだ終わってはいない。


■ まず最初に

すんません。
前回の記述に『オルタナティブ・ベントイン』と書いてますが、『オルタナティブ』だけが正解です。
つまり、OPテロップの『オルタナティブ』の『ベントインの声』というのを、そのまま繋げて読んでしまったわけで。
というか・・・前回その『声』って、無かった様な・・・?

ともかく、あんな間違いしたのにツッコミこなかったのはもっけの幸いだが、鵜呑みにしちゃってたらゴメンなさい。


■ ピックアップ
■ 東條悟と真司君

今回は東條仲村の正体が一気に判明するという急展開。
そんな中、東條はどこか妙なキャラに描かれている。どうも、香川教授の語る『英雄的行為』に陶酔してしまっているような、そんなところが見え隠れしている。次回、どういうスタンスを取るか楽しみだ。

彼は、英雄とはかけ離れたところにいるみたいだね。
  自分の為だけに戦っている・・・

のことをそう評した東條だが、こいつも『人の為』ではなく、『自分が英雄になる為』に戦っているに過ぎない様に見えたが・・・。

出勤後、真司君は、東條が朝からずっと優衣ちゃんを見つめていた事から、東條がオルたんかもしれない可能性に気づく。
というより・・・
東條の事はともかく、オルたんは優衣ちゃんを狙ってるんだが。『お前、仕事してて良いのか?』って感じだ。しかしそれなら四六時中優衣ちゃんと一緒じゃなきゃな。勿論、トイレお風呂ベッドも♪
【背後に粉砕バットを構えた優衣ちゃんらしき人影】

いやまあ、撲殺殺人事件は放置して。
その優衣ちゃんを襲おうとしたオルたんとの戦いで、時間切れで立ち去ったオルたんを追って戻った真司君は、そこで東條を見つける。これでオルたん=東條という図式が真司君の中で成立したわけだ。
激昂した真司君に詰め寄られているのに、東條はしれっとした顔。「また失敗みたい」と他人事みたいなことも言う。
そして、何故優衣ちゃんを狙うのか、その理由を遂に真司君に教える。
彼女がいなくなれば、ミラーワールドも、ライダーの戦いも、全てが無効になるんだって。
あまりのことに脱力する真司君を背に立ち去る東條。
「そんな・・・やっと、戦いを終わらせられると思ったのに・・・こんな・・・」
絶望感にさいなまれる真司君、というところか。あっけらかんと言ってのける東條と好対照だ。

それから先に進んで、オルたんとの戦いで窮地に追い込まれたところをタイガに助けられるシーン。真司君はオルたん=仲村と知って驚き、そしてタイガが東條だったことにまた驚く。
そして、どうして仲間を倒したのか詰問する真司君に、東條は相変わらずな態度でこう言う。
「僕も、優衣ちゃんを殺してしまうのが嫌になったんだ。
 仲村君には、悪いことしたかも。」
その、あまりな台詞に激昂する真司君。
「したかも?・・・ってお前なぁ!
 自分が何したか分かってるのか!?
でも、もう、やっちゃったから・・・
そう言ってを流す東條の姿に、やりきれない思いでいっぱいになる真司君。ここのところの表情とか台詞回し、こういう場面が真司君には多いけど、なかなか良いな。こなれてきたって感じだ。

■ 蓮と真司君

さて、今回のは殆ど別働隊だったんだけど、真司君に大きな影響を与えたことでは功績が高い。

ところで、ババアも言っていたが、蓮は元々のマンションかどこかに移住したらしい。その前で蓮を待っている真司君。
寒いの・・・
どこの島田伸介や貴様。

恵里がまた意識を失うかもしれないことを伝え、恵里のお見舞いに行かせようという真司君。これは有効ではあったのだが。
この時、恵里の為にも戦い続けるという蓮は、真司君の批難をこう返す。
「それでも、生きていて欲しい人間がいる。
 たとえ世界中を敵に回しても、そいつを、死なせたくないんだ。
 それが間違っているかどうかは関係ない
 その為だけに俺は戦う。それだけだ。
カッコ良すぎだよー。最後のフレーズなんか、ついつい筑波洋を意識しちゃうんだけど、やっぱ血かなー(全く関係ない)

これが結局、真司君の決意に大きな影響を与えた。一人の犠牲で迷い続けていた真司君は、この蓮の言葉で『どんな犠牲も払わない』道を選ぶ。それができればみんな苦労しないんだが・・・真司君が言うと、なんか出来そうに聞こえるから不思議だ。

■ 蓮と恵里

この一年、がああやってずっと戦っていたことを知った恵里。しかし、予想外に冷静に受け入れているように思える。騒ぐだけの体力や気力が無いといえばそれまでだろうが、蓮が恵里を守ろうとする理由も、その辺りにあるような気がする。

真司君に言われたからでもないだろうけど、容体が思わしくない・・・というのは『いつまた意識を失うかわからない』という意味だが・・・恵里の元に蓮がズカズカとやってきて、お姫様だっこして外につれて行く。
勿論、医者も看護婦もその暴挙を引き止めようとするが、恵里のお見舞いに来ていた優衣ちゃんがそれをなんとか押し止める。しかし、「これには訳が」で納得する医者も医者だ(笑)

蓮は、恵里をバイクの後ろに乗せて思い出の海岸に。でも裸足。おまけに、いつ意識を失うとも知れないのに・・・その前に海岸に連れて行きたかったという、蓮の想いがこの無茶をさせたんだろうけど、ちょっと恵里が可哀相(笑)

海岸。後ろから見ると普通のカップル。しかし恵里は、もうかなり限界点に近いっぽい。
そんな苦しい中、恵里は尚も蓮を気遣う。
「お願いだから、私の為じゃなくて、自分の為に・・・
それに対して蓮。
「・・・ああ。俺はそうしてる。
言われてみれば、ある意味で自分の為か。でもな、恵里が死ぬのが嫌だから助ける、っていうのは、自分の為とはあまり言わないよな。
ま、そこが蓮らしいところなんだけどな。

■ 浅倉威

久しぶりだなあー!こんなにイライラするのは。(絶叫)
関東拘置所・1247号房の囚人が、狭い監房の中で暴れまわる(笑)
それを見咎めた警備員(?)の注意に、またしても浅倉スマイルが炸裂。カメラアングル、目つき、口の端の歪め方、どれを取っても最高の笑みだ。真司君ごときが太刀打ちできるキャラではないわ。というか、そんなことは特別に書き立てなくても全視聴者がわかっている筈だが。もしわかってないんなら、大損してるぞ。尤も、そんな見る目の無い連中ごときが損しようと俺の知ったことじゃないがな(ならホットケこのどボケが)

で、よく見れば浅倉は拘束具と思われる、おそらく皮の手枷をちぎり捨てた模様。尋常じゃねーな、こいつそのものが。うむ、浅倉はそのくらい平気でやらなきゃ駄目だもんな。わかってるじゃねーか東映。
そして今度は手錠で扉の格子に繋がれちゃった(笑)。さすがの浅倉もこいつは無理か。
とそこに、近づいてくる足音。誰だ?場面的には北岡令子だが・・・或いは?

とまあ、たった数カットの出番だというのに、この男が登場するインパクトというものは尋常ではない。
今回は、懐かしの初登場時を彷彿とさせ、浅倉威があの頃から既に完成したキャラであり、『龍騎』を語る上でなくてはならない存在だということを嫌が上にも視聴者にわからせた。さすがだ(何が)

■ 復讐の風、熱い風

とてもじゃないが、仲村を指す言葉としては不適切<見出し

謎を含んでいた第三勢力の騒動。やけに感情的になっている仲村が印象的なんだが、実はこいつの根底には『神崎士郎への復讐』があった。だからこそ、香川に言いくるめられたんだろう。言いくるめたかどうかは別として(別かコラ)
だから、真司君に真相を打ち明けてしまった東條に苛立ち、噛み付く。
かぷっ
んー、It's a Sweet♪オゥレイ!(BGM:闘牛士のテーマ)

話が逸れた・・・
で、昂ぶる気持ちを鏡にぶつけようとする仲村を、香川が抑え込む。
「やめなさい!これは、復讐ではないんですよ。
復讐という本心を、理性で押し付けていた仲村は、徐々に精神不安定に。そして、龍騎との戦いで、タイガに襲われて死んでしまう。もしかして、あれって東條の独断でもなかったんじゃあ・・・?

最期の、真司君への台詞・・・果たして仲村の真意はどこにあったのか。


■ その他
■ 北岡

・・・というか最近ロクな出番が無いなお前。

今回は令子に、浅倉との面会の手はずが整ったことと、その令子をつれて関東拘置所に向かったことのみ。というか、前回はあれからどうなったんだ?
「面会手続きには少し日数がかかりますよ。
 折角こうしてドライブしてるんですから、食事でもどうですか?
「それなら早く手続きをお願いします。私は社に戻りますので。
程度のやりとりがあったかもな。

しかし・・・北岡もしつこく令子を誘うなぁ。そんなに気に入ったのか。というか、他に女っ気がないか。奈々子ちゃんめぐちゃんは論外として・・・優衣ちゃんか。でもあの子、神崎士郎の妹だもんなあ・・・。

■ めぐちゃんサービス

見たかね。ほんの1カットの為だけに狙った衣装を。こうでなければな、めぐちゃんは。

・・・というか、ホントにその為だけのキャスティングだよな。演技力を買われているわけでもないし、めぐちゃんそのものが物語に全く関与しないキャラだし。
そう考えると、俺みたいな奴の為にわざわざ準備したキャラと言えなくも無い。うむ、御英断です。欲を言えば武田久美子辺りがよかったな。もう年増で朝から見るには心の準備が追いつかないが(どんな準備だ無礼者)


■ アクションパート

今回は【ナイトVS再生怪人軍団】と【オルタナティブVS龍騎】。オルたんVS龍騎は2本。

■ 【オルタナティブVS龍騎 噴水前編】

最初の、いわば『つかみ』。

SWORD VENT』で剣を取り出し、龍騎に斬りかかるオルタナティブ。体勢を崩した龍騎に蹴りを見舞ってこれを飛ばし、剣をブンブン振り回して青い火焔放射を発射!こいつ、ベントインの時も『青い炎』で、龍騎に対抗してるっぽいとこがある。
もんどりうっている龍騎に、トドメとばかりに近づくオルタナティブだが、カードリーダー(笑)が粒子化を始め、その場は撤退する。これがまた微妙なギャバンジャンプ(笑)
そうか、それでDVDのCMが入ってたのか(違う)

■ 【ナイトVS再生怪人軍団】

俺にはそうにしか見えなかった。<再生怪人

夜の闇の中での戦い。ナイト三体のモンスターを相手に激闘を繰り広げている。そりゃ3対1なら苦戦もするだろう。
しかしナイト、この三体を組み伏せて一箇所にまとめて『FINAL VENT飛翔斬を決める。
一粒で3度おいしい、といったところだな。ヨロリラ状態で尚も戦うナイトは、悲壮感の塊にしか見えなかった。ナイトの扱いとがそもそも『悲壮感を漂わせて戦う戦士』っぽいから当然かもしれないが。

■ 【オルタナティブVS龍騎 のちタイガ編】

最後は正体バラしを含んだアクション。

容体が極めて悪そうな恵里の側に侍る優衣ちゃん。その病院の中を徘徊する気配、オルたん
それを飛び蹴りくれて邪魔する龍騎。そして啖呵を切る。
「優衣ちゃんに・・・優衣ちゃんに手を出すな!
まるで恋のライバルか何かみたいに言うな(笑)

剣同士での叩き合いで龍騎は、オルたんの剣を弾き飛ばし、顔面に一発パンチ!堪らず倒れるオルたん。
「俺は、大きな犠牲も、一つの犠牲も出さない!
そう言い残し、背を向けて立ち去っていく龍騎の背後で『ACCEL VENT』の声・・・オルたんが高速移動し、剣を手に取り龍騎を斬りつけて倒す。
そしていざトドメ、というところで別のライダーの『FINAL VENT』の声が。
気付いた時には白熊虎に引きずられ、タイガにリフトアップされるオルたん。そのダメージでオルたんがその正体をあらわにする。
それは仲村創だった。
てっきり東條だと思ってた真司君には意外な展開。
粒子化を始めた仲村に駆け寄る龍騎。「お前は・・・間違って・・・」仲村の最期の台詞は発されなかった。
立ち去っていくタイガを「おい待てよ!」と追う龍騎。ここから現実世界に戻る。

今回のアクションパートは、全体的に激しいぶつかり合いというのが無く、どっちが一方が圧倒するシーンばかりとなった。ちょっと旗色の切り返しが激しすぎる気もするが、展開の速さがカバーしているので問題なし。
というかタイガの肉球ハンド激烈にぷりちー♪
ちぇーんじ、肉球ハンド!超柔軟ぷに・パンチ!
とかやって欲しいなあ。ヒット音は、子供のあの『音の出る靴』の『ぴぷー』ってのがいいな♪それでバルパンサーみたいなのやって欲しいかも。ぴぷぴぷやかましくて楽しそうだ(笑)


■ 今回のOREジャーナル

前回、あれだけの事を言った背景には、できればもう少し自粛を、という意味もあったんだがな、真司君
その為、ちょっとガッカリしてる大ちゃん。でも内心「やっぱり駄目か」と諦めているだろうな。

今回は奈々子ちゃんめぐちゃんが描かれていたのでオッケー♪
めぐちゃんは、やっぱりちゃんとサービスしてくれるんだよな。ほんのちょっとのカットなのに。白い短Gに黒のハイソックス。うううむ、遠間なのが許せん。
それと、北岡からの電話を受けためぐちゃんと奈々子ちゃんが良かったな。北岡の予想外に冷静な対応も好感度アップだ。

■ 今回の花鶏

ババアが良いな。拗ねたり照れたり、今回ちょっとババアがなんか可愛いく思えた。

真司君優衣ちゃんが帰ってくるなり、「どうだいエヘン」的態度で東條を紹介するババア。この辺、ちょっと得意げ。
「だぁーってー。
蓮ちゃんいなくなっちゃうしぃー真ちゃん会社でしょ?んでアンタこのごろ全然手伝ってくれない。
 しかた無いじゃ・・・んねーサトちゃん♪
サトちゃん、って・・・随分お気に入りだな、ババア(笑)

で、東條を「手際が良い」と誉めたそれを受けて、
沙奈子さんの教え方が上手なんですよ。」
と言われて、ちょっと年甲斐もなくときめいたっぽいババアがねー・・・あんな感覚を忘れない辺りがこのババアのアグレッシブさの秘訣かもしれん。
その後、遅まきながら手伝いにきた真司君に冷たい仕打ちをする辺りもババアらしい。


■■■ 次 回 ■■■

さて!
諸君の愛したハジメは死んだ。何故だ!?坊やだからか?(黙れガンオタ)
いきなり優衣ちゃんの絶叫から始まるとは難儀な話だが、何だろう?やっぱオルたんか?
東條の立場は一体どうなるのか。3つのタイガのカードデッキは何故あったのか?
そして再びの前に現われた神崎士郎。今度は何の目的か?
というか、予告ラストの真司君の台詞はラヴの『L』か?(言ってる意味が分からんわ)
次回!『力の2号・その名は香川英行!・・・いや、白いラインが(笑)

【 龍騎第39話『危険のサイン』 】

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