「どうして・・・?」目の前に現われた兄・士郎に問う優衣だが、答えは変わらず、士郎はそのまま姿を消す。
一方、変身の解けた真司にトドメを刺そうとするタイガを、香川が止める。しかし、真司の受けたダメージは大きく、入院する事となった。
蓮と優衣に、東條のことを伝える真司。だがそこで、東條も他のライダー達と同じく、それが正しいと信じている事に気付く。力なくうなだれる真司。
突然のモンスター接近音に、香川は埠頭に車をつける。そこには神崎士郎が待っていた。邪魔立てすれば家族を襲う、と脅しをかけてきたのだ。気配を追ってやってきた東條は、その脅しを鼻で笑うが、蓮はそんな東條に噛み付く。二人は戦いの場へ。
そして、香川もまた・・・
「答えは出ているんですよ、最初からね。」
戦いあう東條・蓮、そして香川。そこに、北岡の計略虚しく関東拘置所から脱走を果たした浅倉、それを追ってきた北岡が合流する。その頃には、ライダー達の戦いに大量のモンスター達が混ざり合い大混戦に。
そこに現われた龍騎サバイブが、モンスターを一掃し、香川に、自分なりの『正義』を貫くと語る。
やはり東條の『英雄像』は違っている。英雄以前に東條は、人の命を犠牲と思っていない。犠牲を厭わず、という言葉は、犠牲の重さを知っている人間がかろうじて使える言葉で、東條が言えるものではない。
それを香川は、矯正しようというのだろうか。
変身の解けた真司君にトドメを刺そうとするのを「よしなさい。君は、無駄に命を奪いすぎます。」と言って止めたり、個人指導したり。
「東條君。英雄とは、苦しいものなんですよ。
君もそこを理解しないと、本当の英雄にはなれませんよ。」
しかし仲村の死をもってしても、東條は未だにその『苦しみ』を理解できずにいる。香川の語る英雄を、東條が理解しきれなくなった時、それがまた悲劇を生み出すのか?
考えるまでもなく、前回の引きが浅倉の不敵な笑みなので、続きである今回、浅倉の思惑通りに事が運ぶ筈がないわけで(笑)。いや迂闊だった(いつもやん)
北岡がどうやって弁護士の座を奪ったかというと、森本弁護士に一服盛って食中りを起こさせてその隙に・・・ということらしい。そんな簡単でええんか(笑)
それと知った浅倉の暴れっぷりときたら素晴らしいの一語に尽きるね。浅倉はああでなければいかん。
花鶏でババアから、真司君入院を知らされ、見舞いがてら事情聴取に向かう優衣ちゃんと蓮。ここでは、真司君と蓮のやりとりがポイント。
またも真司君が無い頭を働かせて悩み始めるわけだ。
東條のことを語るうち、真司君は東條が、そしてライダー達が『自分が正しいと思ったこと』をしているだけだと気づく。そして、それを蓮が諭すように語る。
「そうだ。
それを理解しようとしたり、止めようとしても無駄だ。」
そう言われた真司君、どこか悟ったような事を言うが・・・
「そうかもな。俺なんかが、割り込む必要なんかないんだ・・・」
結局悩んでたりするんだよね、真司君。
今回一番のシーンは、なんといっても香川英行と神崎士郎とのやり取りに尽きる。
気配を追って埠頭に辿り着いた香川の前に、神崎士郎が姿をあらわす。士郎は、家族を人質に取り、香川にこれ以上邪魔をするなと迫る。
「神崎君・・・」
「多くを助ける為に、一つを犠牲にする勇気、だったな。」
そこに蓮と東條が現れる。東條は、そんな脅しは無駄だとせせら笑う。
「香川先生は、英雄なんだから。」
そう語る東條を睨み付ける蓮。しかし東條は悪びれた様子すら見せずに、諭すように付け加える。
「一つの犠牲だよ。それぐらいいいと思うけど。ね、先生。」
そのあまりの軽さに蓮は「簡単に言うな」と、東條の胸座を掴む。だが東條は「君みたいに、英雄とは程遠いライダー、存在しちゃいけないんじゃないかな」と全く動じない。
「戦って答えを出せばいい。」
士郎がそう焚き付け、二人は戦いの場に赴く。
その二人の様子を無言で見つめる香川に、士郎が問い掛ける。
「どうした。答えが出ないのなら俺が・・・」
「答えは出てるんですよ!最初からね。」
カードデッキを宙に放り、「変身!」する香川。
「・・・あなたのファイルを見たときから、全てね。」
「邪魔を続けるというわけか。家族に伝える事は。」
香川の答えを受け取った士郎の言葉に、躊躇いとも取れる間を空けて香川は答える。
「ありませんよ。」
士郎に背を向けたままそう言い残し、香川はミラーワールドへ。
東條と蓮のやり取りも混ぜたが、このやり取りなんか霞んで見えなくなるほどに、このシーンの香川の『答え』は重みがある。今回の話の中で、一番を選ぶならこれ以外にはない。今回は浅倉も出ていたが、さすがに今回浅倉で押し切ることは出来なかった(したかったんかい)
さて厳重というには度を越している拘束を受けている浅倉。そこに復活してえらい剣幕の森本弁護士がのこのこやってくる。その時浅倉が目を開けるんだが、目だけで浅倉してるよぉ〜・・・すげーなホンマ。素敵(腐)
それを知った北岡もまたえらい剣幕。看守がかわいそうだ(笑)。しかしそこに森本弁護士がタンカで運び出される。
「浅倉が森本弁護士に火を!」
火・・・?なるほど、確かに頭を覆っていたようだが・・・
北岡は、拘束椅子に縛り付けられているのが森本弁護士だと知り、してやられたと歯噛みする。そう、タンカで運び出されたのは浅倉本人だ(笑)。いやあ、やるやないけ。
拘置所を脱走する浅倉。乱れたスーツ姿がまた妙な色気を誘う(誘うか馬鹿)
外に出たところに、目の前に神崎士郎が立っていた。
「お前も行って戦え。」
そう言って投げて寄越したのは王蛇のカードデッキ。喜色満面に叫びながら変身し、浅倉は『祭りの場所』に急行。
・・・どうしてあんな程度で脱走できちゃうのかね(笑)
今回のアクションは、OPの段階から凄まじい。JACメンバーの多さが普段の倍近くだ(笑)
さて、最初はタイガ・ゼロVSナイトという図式。『TRICK VENT』のダミーで翻弄するナイトだが、ゼロの『ACCEL VENT』やタイガの斧で次々にダミーが消えていく。
全てのダミーが消えた時、ナイトの姿は見当たらない。一体どこへ・・・?その時轟く『BLAST VENT』の声。気付いたときにはタイガとゼロは突風に吹き飛ばされていた。
そこにナイト容赦なく『FINAL VENT』を仕掛ける。
体制を整えたゼロがそれに対して『FINAL VENT』。サイコローグが駆け付け、バイクに変形・・・そのありさまはまるで電(以下あまりに酷いベタネタの為自粛)
バイクはオフロードタイプ。ここら辺、一昨年辺りに似たような奴が出ていたことを思い出させる。で、そのまま突っ込むんじゃなく、高速スピンターンで凄まじい横回転をしながら突進する。どこか滑稽。
ぶつかり合う両者、結果は痛み分け。
サイコローグが変形してサイコローダーとなる。英語で書くと『Psyco Roader』ってとこか。あの状態で銃撃したらいいかも。
・・・しかしマジでザボ(以下酷いネタなので削除)
そこに現れるのは王蛇。
「ここか、祭りの場所は。」
見りゃわかるだろうがタンチン(笑)。しかし、久々のライダー姿で爽快感を満喫しているというか恍惚としているって感じだな。
その目の前に、あの白い奴が・・・連邦のモ(削除)
「お前・・・・・・そうだ、お前だ。」
そう言って指差されたタイガは、なめきった態度でこう返す。
「ああ、ごめんね。君も英雄じゃないと思ったから。」
東條も負けてねーな、こういうところは。
二人は『SWORD(STRIKE) VENT』で武器を手に戦い始める。
「戦う為だけに戦うなんて・・・」
やはり小馬鹿にしたように言う東條に対し、
「他に理由が要るか。」
と何の迷いもなく即答する浅倉。格の違いというのはこれほどか(どれほどだ)
「やっぱりサイテーのライダーだな。」
東條が浅倉を差していった台詞だが、人気の無さではお前の負けは確定しているぞ(笑)。タイガ姿はともかくとして(ともかくかコラ)
うむ、やはりサイコーだな浅倉は。こうして東條と対比する事でその魅力が格段に光るというもの。これで東條に倒されたら良い笑い者になるんだがな(笑)
さて、真司君もモンスターの気配は感知していた。そこで真司君は優衣ちゃんに一言告げる。
「優衣ちゃん、俺、まだ全然答え出てないけど、結局じっとして黙ってられないみたい。馬鹿だよな。」
馬鹿なのはみんな知ってるよ。
そんな真司君に優衣ちゃんは、カードデッキを差し出す。
「真司君は、それで、良いんじゃないかな。」
うん。いいね、こういうシチュエーション嫌いでない。
さて舞台は戦地に戻る。どういうわけかモンスターが大量発生し、ライダー達の戦いに割り込んでくる。ガゼール一派のようだが・・・既にインペラーが動き出しているのか?
その様子を高台から見て、「久しぶりにカッコ良くキメてみようか」と『FINAL VENT』の準備万端整えているのがゾルダ。しかしそこをガゼールの一匹に襲われて無様に転落。うわカッチョ悪ぃ(笑)
「北岡!」
「よ♪」
それを目撃した蓮に対し、バツが悪そうに応える北岡が愉快。
混戦の中に、龍騎サバイブが『FINAL VENT』で特攻かける。避けるライダー達と何故か突っ込んでいくモンスター達(笑)。そのまま衝突、球体荒稼ぎ。
バイクから降りた真司君は香川に、家族が無事であることを告げる。そんな事情をいつ知ったか、とかいうのは気にすまい。
それをまた東條が小馬鹿にする。
「カンケーないよ。そんなこと先生はとっくに超越してる」
「俺は!助けたいから、助けただけだ。」
間髪入れず、真司君がそう叫ぶ。ここんところがカッコイイね。また映像的にも、香川の「ありませんよ」同様、真正面から映さないところがミソだし。もののわかった奴がやってるって感じで高得点だ。
で、そんな哲学には全く興味が無い浅倉が暴れ出す(笑)
「おい、戦いを続けろよ!」
龍騎に斬りつける王蛇だったが、活動限界時間となる。つまり、全員がほぼ同時期にミラーワールドに突入したわけか。埠頭でのやり取り、浅倉大脱走、真司君の決意がほぼ同時発生という事。
また悪い癖が出たか(笑)。まあ、間違ったことを描いていたわけじゃないからいいけどさ(よくねぇ)
ガゼール軍団跳梁跋扈の夜のミラーワールド市街。ヘンな表現(死)
その間を、悠然と歩む一人の蛮族の族長・・・いや、だって肩あたりのフサフサしたのってそんなのに見えたもん(笑)
ともかく、活躍は次回ということで今回は顔見せで終わりのインペラーだった。
遂にモンスターの存在を発見した一同だが・・・どうにもそれが一体どういう事か分かってないのが約2名(笑)
しかし、前回奈々子ちゃんに襲いかかったように見えたモンスターは何だったんだ?
それとは別に、真司君へのお見舞いシーンも描かれているが、令子は留守番か何かで来ていない。ま、いる必要のあるシーンじゃなかったからいいけどね。
だって、めぐちゃんはお見舞い金を『御霊前』とキッパリ書かれた香典袋に入れてくるし、奈々子ちゃんは大幅カットされた給与明細を持ってくるし・・・大ちゃんは大ちゃんで「あんましヤバいことすんなよ(ウィンク)」だし(最後のは何や)
めぐちゃん、ほんのちょっとしか映らなかったけど、今回も大腿部サービス衣装。ただ、「それがどうした」レベルでしかなく、ここら辺を東映は何一つ分かっていないようだ(お前だたわけ)
今回はババアの台詞が1個あっただけ。今回ほどの展開では、ババアの入り込む余地はないもんな。
さて!
いよいよ次回はインペラーと思われる妙な奴の登場だ。そして、なんと浅倉威がOREジャーナルを表敬訪問!語句の使い方が違っている気がするがおそらく僅かな違いなので気にしないように。
他、北岡は蓮に借りを作ってしまったらしい。どうもあの戦いから助け出したかどうかしたからしいが・・・次回予告の台詞だけでそれぞれのらしさが出ているのが良いよな。
というわけで次回!「テンペラーテンペーラー。我が名はテンペラー星人。大勢であるがゆえに(以下削除)」・・・というか何だテンペラー星人って。