龍騎第44話『ガラスの幸福』
(2002/12/8)

「俺が社長に!?」
父の遺言で、大会社の社長になり、念願の大金持ちになった佐野は、ライダーを辞めるという。しかし士郎は冷たくあしらう。佐野は、戦い抜かなければライダーを辞められない現実に直面するが・・・

佐野は大金を積んで、他のライダーを雇おうと画策するが、真司には断られ、北岡は信用できない、浅倉は問題外。残るは、助けて恩を着せた東條のみ。佐野は、東條には友情をちらつかせて仲間に引き込む。

飢えを訴え始めたガゼール達に、佐野は真司を狙う。東條と協力すれば倒せる、そう踏んだが、佐野はその東條に訳の分からない理由で裏切られる。逆に真司に助けられ、ほうほうの体で逃げ出す佐野。
しかしそこに、浅倉の姿が・・・佐野は浅倉の致命の一撃を避ける体力さえなかった。

それでも佐野はまだ生きていた。しかし、ミラーワールドから脱出する術がない佐野は、虚しく叫びながら消えていくだけだった。
「俺は、ただ幸せに・・・」


■ 追跡
■ 冒頭

前回からの続き。帰れと言う兄・士郎に、優衣ちゃんは「ここに残る」と意地を張る。しかし、そこで突然気を失う。本気で心配してる『兄貴』士郎が良い。

■ 優衣発見

さてOP明けはいきなりライドシューターでかっとび中の真司君。丘を越えて行こうよ♪
丘はともかく、その目の前に優衣ちゃんが倒れている。そのままドヒューン!フハハハハ、これで物語は終わりじゃー!
・・・とはさすがにならない。くそ(?)

抱きかかえて起こす真司君。でも、優衣ちゃんが意識を回復した途端、その両肩を掴んでいる自分の手を意識してしまい、ぱっと離す。可愛いじゃねーか。
何も覚えていないという優衣ちゃんに、真司君は肝心な部分は話さずに一緒に帰る。いや、というか・・・豪快に『ライドシューター』かっ飛ばしておいて、どうやって?(笑)

■ 佐野と東條

親父が死んだ・・・
届いた訃報に、さすがの佐野も呆然。やがて佐野は連絡者の元へ。その後、突然東條がカーテンを閉めたりテレビを覆ったり、ガラスを割ったりして暴れる。この辺り、榊原耕一の有り様を想像させる。

しかし・・・ベッド(布団だけど)で横になる(東條)に「俺、行かなきゃ・・・」と呟いて(佐野)が立ち去ると、女が嫉妬に狂い出す、という図式は随分とアレな気がして今はホントに朝か?(貴様の脳は腐っとんのか)

■ 花鶏

戻ってきた真司君は、優衣ちゃんにホントのことを言うべきかと協議。蓮は、今話しても混乱させるだけ、と正論を吐く。

ところで本日、花鶏は休業。なんでかって、ババアが管を巻いとりまして(笑)。
ま、今回ばかりはババアが絶対正義
なだめる優衣ちゃんと真司君(蓮は無論シカト←笑)に、ババアが一言。
ホンットーになんでも言う事聞くんだね?
怪しくババアを照らす。無気味に響く時計の。たじろぐ二人が愉快な絵。ここはプロだね。

■ 佐野、会社社長に

さて佐野の方はどこぞのビルの会議室で、偉そうな人達と面会していた。なんでも佐野は、大会社の社長を父に持つが、2年前に勘当されていたらしい。
そして驚くことに、その父が遺言で、会社を一人息子に譲るというのだ。親馬鹿もここまでいくと爽快だ。正気の沙汰ではないが、三人の重役はノリノリ。胡散臭さ大爆発だが、そこは描かれずに終わる。

話を聞いた佐野は、初めは当惑したが、すぐに喜色満面となる。なんせ、念願成就だ。

■ OREジャーナル

愚かにもあの写真を掲載したことで抗議電話殺到の編集部。

ここでの奈々子ちゃんめぐちゃん、馬鹿っぽくて良い。めぐちゃんなんか短パンで良いぞう(どこ見とんねん)

それにしても、令子の電話対応の酷さは筆舌に尽くし難い。カルシウム取ってんのか?

■ 願いのかなったライダーは・・・

また佐野に戻ると、今度は接待。あの三人、誰が見ても腹に一物あるんだが、悪巧みは描かれないまま終わる。

アパートに戻った佐野は、東條にふと訪ねる。
「英雄になってどうするわけ?」
そうすれば、みんなが好きになってくれるかもしれない
やっぱり東條ってそういうキャラなんだな。

そして佐野は、東條に話し掛けるでもなく呟く。戦いが終わる前に願いがかなったら・・・
「そしたら、ライダーである意味なんかないんだよな
お、脱落宣言ってヤツか?

■ ライダーの掟

その佐野、翌日には社長出勤。出迎えの面々がズラリの中、さっそく成金オヤジを真似てみせる。小物め(笑)

そんな佐野の前に、神崎士郎が登場。
ライダーを辞めたいという佐野に、「一度ライダーになったものは、最後までライダーであり続ける。それが掟だ」と冷たく言い放つ士郎。それを聞いて激昂し、カードデッキを床に叩き付ける佐野。
しかしそこに、ガゼール達の気配。
「戦わないのはお前の自由だ。だが、それが何を意味するか、お前もわかっている筈だな
士郎の言葉に、慌ててデッキを拾う佐野。顔を上げると、ガゼール達も、士郎の姿もない。
戦え。そして生き残れ。そうすればお前はライダーを辞める事が出来る」

■ 花鶏

そんな事があってから佐野は、真司君の元に姿をあらわす。スーツ姿に札束ぎっしりのケースを持参して。なんでも、二人を雇ってライダーの戦いに勝ち残りたい、ということだ。
真司君は割とあっさり佐野を拒絶するんだけど、蓮は大金に興味があるらしい(笑)。その仕種がまた愉快というか可愛いというか。

ついでだが、ここでは優衣ちゃんのウェイトレス姿というかメイド姿が一瞬見られる。
・・・ババアの要求とは、この事か?なんかつまらん。どうせなら真司君や蓮にもメイド服を・・・じゃなかった、パリッとしたウェイター姿をさせればいいのに。ステッキとシルクハットでさ(?)

また殊更ついでだが、大量発生のジャリどもは何かね?

■ 素敵な北岡

懲りない佐野北岡の元へ。へりくだった北岡の態度が思いっきり怪しい。
契約書を作るから正式な雇用はそれから、と佐野を丁重に帰す北岡。

吾郎ちゃんは釈然としない。しかし北岡はほくそえむ。
「心配ないって吾郎ちゃん。言ったでしょ、まず契約書を作るって。
時間がかかるんだよねぇ、そういうのって。一年先か二年先か・・・
先生!
「なによ」
・・・ステキです♪
ネタに使われる以外に他にないような台詞回しを使うなよお前(笑)

■ 友達

しかし佐野も、そんな北岡を信用してはいなかった。まあ、あの豹変ぶりを見れば当然だな。
となると、頼れるのは東條だけ。

アパートに戻って・・・って社長、いつまでそんなとこに住んでんだ(笑)
ともかく、東條に探りを入れると、佐野には感謝してるらしい。
「香川先生以外で、こんなに優しくしてくれたの、君が初めてだし
お前、どんな人生を歩んできたんだよ・・・。つくづく悲しい奴め。
・・・というかドコを強調してんだ俺(自滅)

そこに佐野が確認を入れる。
友達だよな、俺達・・・」
黙って頷く東條。でも、キッチンに立ってる佐野には見えないよ(笑)

■ 金と地位に続いては女かコラ

佐野が続く。
何故か縁談っぽい雰囲気。相手は割と可愛い百合絵ちゃん
やかましい外野がすっこんだ後、二人っきりの場面。お互い、初対面ながら悪い印象はないらしい。ま、佐野はああしてみれば好青年だし、百合絵ちゃんは申し分のない可愛さがある。当然か。くそ(?)
そんな佐野が決意を新たにする。
俺は勝つ。必ず俺の人生を守ってみせる
お、割とカッコイイ台詞。『俺の人生』ってところが佐野らしいけど(笑)

しかし、そこに通り掛かった車のガラスから、見覚えのある槍先が百合絵を狙う!百合絵をかばった佐野は、車を追いつつ変身。百合絵に見られるのも構わずに・・・

■ 裏切り?これは知略だよ

ユパ様〜♪・・・微妙に違うな(微妙か?)

同じ頃、真司君マガゼールに襲われ、ミラーワールドで戦っていた。
この戦いを遠間に見つめるインペラー。凄いガゼールの大群だ。地面にはデカデカと『75』の文字が・・・するとインペラーは大霊界(よせ馬鹿野郎)
「わかってるよ。腹が減ってるんだろ?今すぐ満腹にしてやるから

マガゼールを『FINAL VENT』で屠った龍騎にインペラーが襲い掛かる。でも怒ってる龍騎に押される。そう、インペラーって、言うほど強くない。
そこで東條に助っ人を頼むインペラー。見ればタイガがそこに立っていて、龍騎に襲い掛かる。
「悪いな。俺は負けるわけにはいかないんだ!
佐野の覚悟の程が知れる台詞回し。

タイガに代わって龍騎に襲い掛かるインペラー。しかしその時、タイガがデストワイルダーにインペラーを襲わせるという暴挙に!
多大なダメージを受けてフラフラと立ち上がるインペラーに、タイガの鉄爪が炸裂。
「ゴメン。君は大事な人だから、君を倒せば、僕はもっと強くなれるかもしれない・・・
先生や親友との熾烈な戦い、その悲しみが俺を強くするのだ・・・お前は胸に七つの傷がある男か!?

因みにこの『タイガ強襲』のシーン、逆光効果が非常に高い。

■ お楽しみの王蛇様だが・・・

そんなタイガに躍り掛かり、インペラーに逃げるように言う龍騎。こんなところが真司君らしい。

河原に転がり落ちるインペラー。しかしそこに、なんと王蛇の姿が!なっ、何故アンタがここに(笑)
フラフラなインペラーの姿を前に、マスクの上からでもわかるほどゾッとする笑みを浮かべる王蛇・浅倉。きゃー素敵ー♪
やっとこ立ち上がったインペラーだが、そこにいきなりヘビープレッシャー。容赦なし(当たり前)
吹っ飛ばされるインペラー。カードデッキが落ちて砕けるイメージが挿入される。

いや・・・というか浅倉は、ヘロヘロの相手を倒して悦に入るような馬鹿じゃないんだけど・・・いや馬鹿は馬鹿だけど(笑)

※2002/12/10 ヘビープレッシャーではなく、ベノクラッシュの間違いとの指摘がありました(笑)いや面目ない。

■ 佐野満の最期

途端に雨が降り始める。橋の上に、傘もささずにたたずむ百合絵ちゃん佐野の帰りを待ってでもいるかのようだ。

そんなところに佐野が姿を見せる。しかしここはまだミラーワールド。そこにいる筈の百合絵に必死に訴えかける佐野だったが、それが叶う筈もなかった。
必死の叫びも虚しく、やがて粒子化が始まり、佐野は完全に姿を消してしまう。
俺は、ただ幸せになりたかっただけなのに・・・
佐野の最期の言葉もまた、誰にも聞かれることはなかった。
主を失った部屋は静寂に包まれていた。

・・・ところで、あのラストのカード、なんでしょうか?
※2002/12/10 王蛇の『STEAL VENT』(現段階で本編未使用)との指摘を頂きました。


■ 総括

佐野満の壮絶な死。非業と呼んでも差し支えあるまい。
ただ、己の欲望の為には殺人も厭わない、その問題大ありの性格から、あまり悲しんでやりたくないという思いがある。おまけに『ライダー同士の戦い』というものを単に『金儲けの手段』程度にしか考えていなかったような奴だ。
ライダーの戦いに挑むには、あまりに不適切な人間だ。
こんな奴をライダーにした神崎士郎の方が問題だが、こいつは存在自体が問題なので論外(笑)

しかしあれだ、僅か数日で大会社社長という『地位』、それに伴う豊富な『金』、更に可愛い『女』の子ゲットと、並べ立てると半殺しにしても飽き足りない奴だな、このクソガキは(笑)

いや待てよ?いくら社長だからって、あんな大金を勝手に出来るものだろうか。あの会社、重役の様子から見ても相当『黒い』会社と見た。おそらく最初の文字は『(よせ馬鹿野郎)

佐野に恩を感じた筈の東條も、その恩ゆえに佐野をあやめようとする。『よりたくさんの人に愛されたい』から『英雄』を目指す東條は、香川や佐野という『大事な人』を『犠牲』にすることでそれを求める・・・書くほどにわからん(死)
いずれにせよ東條は、愛とか言う感情を全く知らずにここまで生きてきた、というところか。ホントにどんな境遇なんだろう。

多分、あそこで登場した事に相当当惑した人がいたと同時に歓喜した人も多数いたと思われる王蛇登場。上でも書いたが、へっぴり腰の奴を嬉々と倒すようなのは浅倉ではない。いい加減な浅倉威を描く連中は万死に値すると言って良かろう。間が足りなかったんなら、思いっきり削れる箇所があっただろうに・・・下手糞。それで稼いだ金で飯を食って美味いのか。あ?

北岡は・・・まあ、らしくていいや(笑)
意外なのはの、金に対する執着か(笑)
真司君は・・・普通すぎたな。なんというか・・・あんたホントに主人公やってく気あんの?
あ、優衣ちゃんは次回に持ち越し。こういうの、多いんだよね・・・。

ついでにOREジャーナル花鶏
アクセントとしては十分な演出効果があっただろう。こういう『遊び』を許容するかどうか、という点では論争も起きるであろうが、もしこのせいで浅倉があの有り様になったとしたら不許可では済まさん。次回辺り、OREジャーナルも花鶏もぶっ潰し確定。
あ、それが元で令子が出奔し、二度と登場しなくなる、という布石なら今回は大目に見てやってもいい。というか、もう出すなこんなヒス女。

■ おまけ

今回、『龍騎DVD』のプレゼント告知があった。劇中、ババアが飛ばしてたように、蓮がシャボン玉を飛ばしてるところに真司君が乱入。慌てる蓮が可愛い。
かけてみろ」という蓮にノリツッコミの真司君。蓮、相変わらず確信犯(笑)


■■■ 次 回 ■■■

さて!
次回はスパート段階か!?なんだか『20回目の誕生日で消える』とかぬかす少女が現れる。
それはいいが・・・なんですが奈々子ちゃんめぐちゃんは(笑)
そしては、何らかの仮定を見出し始める・・・かもしれない。うーん、よくわかんねーけど、浅倉東條はどうなるのかね。
ということで次回!「鏡の中の優衣ちゃん」に・・・いい加減ネタ尽きてんな(死)

【 龍騎第45話『20歳の誕生日』 】

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