龍騎第46話『タイガは英雄』
(2002/12/22)

今回は、タイガ・東條悟の、ますます拍車の掛かる凶行と、『英雄としての死』が描かれている。
また、その東條の罠にこれ以上ないほど見事にはまって、炎上する車の中に取り残された浅倉という、かなりショッキングなシーンもある。後半の怒涛の展開は、視聴者の予想を良い意味で裏切りまくっている。
ついでに、真司君の『決意・年末スペシャル』も披露。今度の決意はどのくらい持つかな?

では今回の追跡をば。


■ 追跡
■ 冒頭

今回は、純粋に前回の引きである、『オーディン阿修羅閃空』の回想。追加シーンが無いというのも珍しい。

■ 英雄失格の条件

前回始まったゾルダとタイガの戦いだが、『ゾルダに一日の長』なんて言った事を後悔するほどゾルダが滅多打ち(笑)

時間切れか、粒子化を始めたゾルダは、無事に退く為に『英雄失格の条件』を語り東條を揺さぶる。
英雄ってのは、なろうと思った瞬間に失格なの。
 お前、いきなりアウトってわけ。

なるほど、至極尤もだ。
銃で牽制し、タイガが堪らず身を隠した一瞬の隙に、ゾルダは危なげなく退却。見事。というか(笑)

北岡の言葉を反芻し、ギルス化する東條。なんだ?最近、ギルス復活祭か何かか?

■ 誰かを守る事とは

神崎士郎は優衣ちゃんを救う為だけにライダーの戦いを仕組んだ。そのことについて、花鶏で真司君が語るシーン。

真司君は、たとえ優衣ちゃんを守る為でも、戦いには消極的。蓮もいい加減辟易気味。
二階に上がる前に、士郎の事に言及する蓮。トラックの運ちゃんを犠牲にしてまで優衣を守ろうとした士郎を、真司君は『ひどすぎる』という。
誰かを守るというのは、究極はああいうことなんだ。
そんな真司君に、蓮が諭すように言った台詞が手厳しい。

■ 弱気を見せる北岡

北岡の事務所では、北岡が吾郎ちゃんの手料理に舌鼓。しかし今回はちと趣が違う。
「これなら、いつ秘書辞めても大丈夫。
おいおい、どんどん自信喪失になっていくじゃないか・・・ホントにこのままリタイアするんじゃないか?

■ いたたまれない真司

翌朝、つとめて明るく振る舞おうとする優衣ちゃん。だが、その手が震えているのを見て、真司君はいたたまれなくなり、外へ。どこへ行くのか?
店を通るとき、ちゃっかり居座ってる大久保と顔を合わせるが、殆どシカト(笑)

因みにこの時、蓮に『チップくらいはずまないとな』と手渡したのは、喫茶グッチョのコーヒー\50割引券。大盤振る舞いだな(笑)

■ 真実を知る真司

真司君が向かったのは清明院大学。ミラーワールドと優衣ちゃんの関係を知りたくて、資料か何かを求めてのことだが、そこに偶然東條が。

しかし東條はとぼけ、ストーブの焚き付けにしている資料を「見てみたら?」と小馬鹿にした態度を取る。
慌ててそれを取り出す真司君に、東條は独白に近い返事をする。
「次に何をすればいいのか、わかんなくなっちゃって・・・
 全部無くしてみたらどうかなー、って思って。
 香川先生が居れば、教えてくれたのかもしれないけど・・・
東條はそう呟いて去っていく。
東條の病み具合はますます悪化しているな。やはり香川を失ったのは、東條にとってあまりに大きな『犠牲』だったか。

半分くらい燃えちゃったけど、真司君は香川教授の遺した資料をゲット。その内容に驚愕。

■ ボディガード・・・か?

ちょっと小休止。

北岡の監視にやってきていた筈の奈々子ちゃんめぐちゃんは、ボディガードとしてトレーニング中。
しかし奈々子ちゃん・・・あれって「血ィ吸うたろかー」やん(笑)

それを半ば諦めの境地で眺める北岡が愉快。そこに電話。
お前は・・・!
その相手とは?

■ たった一つの方法

真司君の方は、『ライダーの戦いは全て優衣の為に』と確認してショックを受けている。そこに士郎が登場。
それが優衣を救う、たった一つの方法だ
たった・・・一つの・・・
戦い抜いて、最後の一人となる。優衣ちゃんを助けるには他に方法が無い。どうする、真司君?

■ 真司と蓮

花鶏に戻る真司君はその途中、東條の呼び出しを受けたと出会う。
「お前はどうする?答えは出たのか?
と問われ、答えに窮する真司君。しかし、相変わらず「優衣ちゃんが消えるのは嫌、でもその為に誰かを犠牲にするのも嫌」と、手を汚すのを嫌がっている。
「お前は今までずっとそうやって迷ってきた。
 それで・・・誰か一人でも救えたのか?
うはっ♪真司君みたいな手合いにはキツイ台詞だね。蓮らしい台詞だ。でも蓮・・・アンタ、誰かを救った事があるのか?(笑)

蓮は恵里の為に戦うという。全てを知った真司君は、「もし騙されていたらどうするんだ?」と尋ねる。
どうもしない。どっちにしろ恵里か優衣は助かる。」
と戦いに向かう蓮。おお、同格扱いかよ・・・蓮、お前・・・二股かける気か?(腐)

■ 葛藤

CM明け、出掛ける北岡を見送る吾郎ちゃん。奈々子ちゃんとめぐちゃんがそれを批難するが、「仕事ッス」と吾郎ちゃん一点張り。
「心配な癖に・・・」
めぐちゃんの一言が吾郎ちゃんを揺らす。おおっ、めぐちゃんがチクと物語に関わったぞ(笑)

一方、結局蓮と別れた真司君は花鶏に。
つとめて明るく振る舞う優衣ちゃんだが、その手首がわずかにブレる。堪らず外に飛び出す真司君。さあ、無い頭を絞って答えを出すんだな。もう時間はないぞ。次の『仮面ライダー』も待機中だし(笑)

■ 激戦の序曲

場面は、これから始まる戦いへの期待から来る歓喜の舞を舞う浅倉(笑)
北岡がそこに合流。呼び出し主の東條が居ないことを訝る蓮だが、それに対する浅倉の応えが実にブラベスト。
知るかよ。
 三人だけでも十分楽しめるぜ、俺は。

っくはー!シビれますわー浅倉ー♪お楽しみください是非とも。遊び足りないだろう。時間はないぞ。

北岡もダメ押し。
ある意味これがベストメンバーかもね。
自嘲気味に鼻を鳴らし、スーツの内ポケットからカードデッキを取り出し、「やりますか」とクールに決める。
ムッフー、確かにベストメンバー。それぞれが決めどころを良く知っている。真司君にゃ無理な話よ。フハハハハ!馬鹿は引っ込め。

そして三人が戦いの場に赴いたところで、その呼び出し主が姿を現し、なんと車にガソリンをぶっ掛け始める。
「ライダーなんて最低な奴ばっかりだよ!
 あんな奴等に何言われても、気にする必要なかったかも!
また「かも」か(笑)

■ 乱戦

戦いの舞台にシアゴーストの大群が乱入、一気に混戦模様に。うっわ、どんどん増えていくぞこいつら・・・蓮じゃないけど、「こいつら一体・・・?

イライラがつのりはじめた王蛇と、いい加減ウンザリしているゾルダは、それぞれベノクラッシュギガランチャーでシアゴーストを一網打尽。あ、そーゆーこと出来るんだ・・・。
ナイトだけはどこかに連れ去られる。うわひでー扱い(笑)

■ 不意打ちは常套手段

そして戦場に残ったのは二人だけ。
やっと、戦える
「お前とは早いとこ決着つけて、永久にお別れしたいよ
因縁の対決、というならこれ以上はない二人だ。
王蛇が間合いを詰め始めたその時、どこからともなく『FINAL VENT』の声。またか的展開だ。そして今回はゾルダが狙われる。でも、前も失敗してるんだよね、この奇襲。

ということでゾルダ無事脱出。スカを食らったタイガには、王蛇ヘビープレッシャーが炸裂。鉄爪でガードするが、堪らず吹っ飛ばされる。
お前の遊びはあんまり面白くないな
とは王蛇・談。オゥイヤー!アンタの遊びは堪らなく面白いぞ!いけいけゴーゴー!

なんてところをゾルダが狙い撃ち。しかし王蛇も手慣れたもの、ベノスネーカーを呼び出してゾルダを牽制。あの毒液、ギガランチャーを溶かしてしまうほどの威力があるのか・・・まともに食らったらかなりヤバイな。

■ 乱戦の帰結

ゾルダがベノスネーカーと戦っている間、王蛇はタイガに『遊び方』をレクチャー。フッ、アンタの『遊び方』で楽しめる人間なんて、そうは居ない事ぐらい知ってる癖に。

しかし、これからという時に王蛇は、ゾルダの策略でベノスネーカーの毒液を浴び七転八倒。そこでタイガも立ち上がるんだが・・・また逃げるんだよな(笑)。あそこで「チャーンス!」とか思えない様じゃ駄目だよチミィ。今回は、最初からそのつもりだったんだろうけど。

■ 爆発炎上

堪らず現実世界に転がり戻った浅倉は、同じく戻っていた北岡に襲い掛かる。そこに、やはり心配してやってきた吾郎ちゃんが割って入り、北岡を助ける。逆上した浅倉、いきなり車に乗り込みキーを回す。車で轢き殺そうとでもしたんだろうか。
そこで東條の罠が発動。
プラグの火花がガソリンに引火、瞬時に爆発炎上!その時車の近くに居た吾郎ちゃんも吹っ飛ぶ威力だ!中の浅倉は!?

吾郎ちゃんを助け出そうとする北岡は、車のドアから伸びる浅倉の手を払い除け、どうにか吾郎ちゃんと脱出。浅倉は・・・浅倉は車の中で吼えている!おおっ、こんな時まで・・・素敵(腐)
ってちょっと待て、このまま火葬じゃ洒落にならんぞ!
龍騎』といえば浅倉威と万人が応える状況で、そんなことが許されるとでも思ってるのか!?
・・・まあ、あれで死んだなんて、誰も思ってないけどな(笑)

ホントに死んだらどーしよー・・・

■ 英雄として・・・

その頃、逃げた東條は例によって独り言をブツブツ。なんとも電波な奴だ。

横断歩道に差し掛かると、向かい側に父子の姿が。その姿に香川を投影した東條。失った人に対する情が湧いたものと見え、どこか懐かしそうな、すがるような口調で「先生・・・」と一言もらす。
しかし、その幸せそうな父子に、暴走トラックが突撃。二週連続でトラックオチかコラ(笑)
そこに、なんと東條が「危ない!」と突っ込み、父子を突き飛ばす!そしてトラックは東條を・・・
というところで突然ナイトの『FINAL VENT』(笑)。ええい、邪魔だ小者!

結局東條は、トラックに跳ねられて道路に倒れている。その周りを囲む人だかり。
どうやって英雄になるのかな・・・」などと、上の空で考えている東條。そして、薄れ行く意識の中、香川に、次はどうすればいいのか尋ねる。「次は、誰を・・・

東條悟、23日午後3時10分頃、東京都豊島区北千川五丁目の区道でトラックに跳ねられ死亡。25歳の若さだった。

■ 真司の決意

さて、東條の劇的な最期に水を差した連中を追ってみよう。ったく三下どもが・・・

そういえば、ナイトの事をすっかり忘れてたなあ(笑)。なんせ今回は衝撃的シーン続出で、シアゴーストに担ぎ出されたヘッポコまで気がまわらなかったのよ。
さてそのシアゴーストを葬ったナイトだが、隠れていたシアゴーストが襲い掛かる。しかしそれは、龍騎昇龍突破で吹き飛ばす。

来ないと思っていた真司君が姿を現したことに驚く蓮。更に真司君は、「戦う事に決めた」と言うではないか。「手を汚さずに誰かを守るなんて、甘いんだ」と。
もう戦いに躊躇いはない、と『SURVIVE』を引き抜く二人。激突する二つの気に、優衣ちゃん胸騒ぎ。

二人のサバイブライダーが対峙する、その絵で今回は引き。


■ 総括

東條悟の最期は、想像していたものをはるかに凌駕する素晴らしいものとなった。一部で『王蛇がトドメを刺す』なんてほぼ確信的な説も流れていたが、こんなのを見せられた後では、チンケなことにならなくて良かった良かった、と心から思える。

それはともかく。
香川が言っていた「英雄の素質」とは、こういう「内に秘めた勇気」だったのだろう。だが悲しいことに、東條は自分の内にある『人間愛』を自覚していなかった。
そこで香川は、東條に『人の心』を学ばせようとしたのだろうが・・・時間が足りなくて悲劇を生んでしまった。
もし香川の教化が進んでいたなら、物語はまた別の展開となっただろう。つくづく残念な話だ。

『英雄』東條の問題といえば、浅倉威火だるま大作戦だろう(笑)
上でも書いてるけど、ホントにあれで死んだら、この作品ボロクソにけなすぞ。王蛇あっての龍騎だからな。今や、龍騎ごとき三下が登場したって二束三文にもならぬ粗悪品。お、そういえばこいつ、主人公なんだっけ?

それにしても、毎度同じような台詞や仕種を見たり聞いたりしてるが、浅倉はそのそれぞれが極上なまでに素敵だなあ(腐)。特に、ライダー姿である『王蛇』とのシンクロ率の高さ筆舌に尽くし難い。
この点では真司君と龍騎も高いが、ヘッポコ方面でシンクロしたってなあ・・・所詮は三下よ。

その他の連中では、北岡は相変わらず、って感じ。
真司君は、またお得意の『決意』をするんだが・・・どーせ口八丁手八丁。わかってるって、それがお前の良いところだ。他に取り柄が無いもんな。あ、特殊技能『から馬鹿』があるか。

そういえば、OREジャーナルはしぶといな。こうなると、唯一出てこない令子が気になるが・・・出ない分、話が進むのでオッケー。
でも、このままフェードアウトさせたら、ある意味話題にはなるな。俺は全然構わないが。だって、どーせロクなことにならないもん。
久しぶりに真司をみかけた令子が「城戸君あなたねぇ・・・!」とかお得意の般若面で言いかけるが、真司君の変身を目の当たりにして「何?一体何なの?」と狼狽する。
以上、なんて感じだとサイッテーだよな(笑)
そんなんなら居ない方がマシ。そうだ、番組途中降板なんて伝説になるぞ?どうかね久遠


■■■ 次 回 ■■■

さて!
遂に覚悟完了した真司君だが・・・ホントに蓮にトドメ刺せんの?ププッ、無理すんなって。出来もしないことを粋がってさ。真司君、結局アンタの覚悟なんて一寸先は闇なんだよ。
・・・それが真司君らしさなんだがな(死)
ともかく。
いよいよ物語は壮絶を極め、動かない北岡吾郎ちゃんの叫びまで聞こえ出した。
このままでは凄惨な最期もありそうだ。期待と不安を抱いたまま、次回『仮面ライダー龍騎・年忘れ特大号』に・・・は?番組が違う?ついでに局も!?更に言えばネタが貧困!?ギャー!(確信犯)

というかいよいよ極まったな(自滅)

【 龍騎第47話『戦いの決断』 】

トップ > 仮面ライダー龍騎 エピソード一覧