今回は、真司の苦悩のありさまが、これまで以上に色濃く描かれている。そして、その苦悩が何一つ解消されないまま終わるという、なんとも重苦しい回となっている。
北岡は、かなり危険な状態に陥っているが、まだ粘りを見せてくれるのは間違い無い。浅倉は前回、死亡説すら流れたが、それもどこ吹く風、大した負傷もなく姿を見せている。
蓮は・・・これまで以上に真司を気遣っている。ライダー同士の戦いに勝ち残るには、真司も倒さなければならないというのに・・・そこが蓮らしさであろうか。
では今回の追跡。
龍騎サバイブVSナイトサバイブ。龍騎が圧倒してデストワイルダー咆哮。・・・なぜ白熊トラさん?(笑)
しかし龍騎はトドメの『FINAL VENT』装填を躊躇う。散っていったライダー達の姿がフラッシュバックし、遂にカードをポロリと落とす。
「決めたのに・・・結局俺、迷ってるのか」
出来もしない決意をするからだバカモノ。貴様が土壇場でそうなるのは、みーんな承知しとったわ。
という罵倒がトドメを刺し(笑)、真司君咆哮。ひとしきり叫んだところでサバイブ時間切れ。
だが感傷に浸っている時間はない。
迫るシアゴーストの大群に、蓮は真司君に逃げるように言う。滞在時間も限界で、戦っている余裕が無いのだ。
しかし真司君は自棄になっており、言う事を聞かない。それを無理矢理連れて逃げる蓮だが、いよいよ追いつめられてしまう。というところで、シアゴーストが一斉にパタパタ倒れて丸くなり、動かなくなってしまう。
是幸いと逃げる蓮と真司君。ありゃ?自棄になってた割に素直に逃げるじゃないか(笑)
現実世界に戻った二人。真司君は「時間ないのに・・・!」とわめき散らす。それを蓮はじっと見守り、ひとしきり大人しくなった頃合いを狙って「帰るぞ」と切り出す。
素直に従う真司君だが、どこか様子がおかしい。
「考えるから駄目なんだ。何も考えなければ・・・」
新たな決意を秘めた真司君、今度は頭の中身に相当する答えを見出したようだ(笑)
・・・それが出来るなら、悩んだりしないだろうがな。
戻ってきた真司君だが、異様に陽気を装っているのが一発でバレるほど不自然。大ちゃんとのやりとりでも、その異様さは伝わってくる。
降りてきた優衣ちゃんが「真司君、どうかしたの?」と聞いても蓮は、「別に。いつも通りだろ。」と、いつも通り素っ気無く言う。いや・・・誰がどう見ても不自然だって。
ところで大ちゃん・・・「家族のように」って言われてババアがひきつってたの、ちゃんと見とけよ(笑)
けど・・・令子が追ってるネタ、相当ヤバいから早いとこ出てった方が良いぞ。でなきゃ、あの無神経女がまた得意げに・・・
場面は吾郎ちゃんが病院から出てくるシーン。いつか見たような病院だが気にするな。
吾郎ちゃんを出迎えた北岡は、自ら運転する車の中で、浅倉を炎に包んだ仕掛けをやったのは吾郎ちゃんでは、と問い詰める。何故最初に東條を思い出さんのか甚だ腑に落ちん(笑)
当然、否定する吾郎ちゃん。しかし、「すいません」と一言。おおっ、どういうことだ!?と思ったら、勝手に尾行していたことを謝ったのか。なるほど。
「何も出来ない自分が悔しくて」
とは吾郎ちゃんの理由。それに対して北岡は、「何も出来なくて良いよ。なんかもうさ、何も出来なくてさ」と妙に意味深な事を呟く。ううむ、マヂな話、リタイア間近?
一応説明しておくが、「マヂ」と「間近」、かかってるからな(引っ込めボケ)
ハイテンションな真司君、クリスマスツリーを飾り付けながら鼻歌は『お正月』(笑)
優衣ちゃんに問い詰められても、その異様さは変わらない。更に、「何も考えずに戦って行く」ということも軽い感じで話す真司君に、優衣ちゃんは余計に不安を感じてしまう。
先に寝に上がった真司君に、蓮が「度を越すな。優衣が心配する。」と釘を刺すが、真司君の異様な陽気はここでも変わって見えない。
「おい、お前本当に・・・」
とカーテンを開ける蓮。そこには、笑顔の真司君の姿が。いたたまれなくなった蓮は、それ以上何も言えなかった。
しかし、真司君の不自然さは、誰にも見られなくなったときに急に消える。自分を騙す力があれば、悩まなくても良いんだろうが・・・
吾郎ちゃん退院パーティに湧く北岡の事務所。こういう時に賑やかしが二人も居るのは良かったよな、北岡。
しかし、盛り上がろうという時に真司君がやってくる。
気分良いところで呼び出されて不機嫌そうな北岡に、真司君は例の異様な陽気で語る。
「戦いに来たんだけど。」
「本気か?いつ宗旨替えしたのよ。」
そこまでは北岡も真司君の異変に気付いていない様子だったが、真司君の変わり様を知るにつけ、眉をひそめる。
その腕を引いてまで戦いに連れ出そうとする真司君だが、北岡は突っぱねる。その理由は・・・
「一つは、今そういう気分になれないのと、もう一つは・・・
お前、何があったか知らないけど、見てられないよ。
そういうの、ウザいからさ・・・。」
いとも簡単に見透かされた真司君、みじめ。
ところで北岡、車、オープンのまま天日にさらしてるの?(笑)
涼村暁の『超光戦士シャンゼリオン』DVD化のCMで大笑いしてたところに、食中りを起こす奴が姿を現した。まるでヒーローの帰還みたいにパンアップされたそのクソヤロウとは、勿論令子だ。
あーあ、「このまま降板」という伝説は不成立か・・・
で、大ちゃんに「大ネタ拾いました」と連絡するんだけど、「いらっしゃいませ」の大ちゃんの声に怪訝な表情(笑)。そりゃそーだ。
さて、嵐が空港に到着したことも知らずに、優衣ちゃんはババアに昔のことを問い詰めていた。
そして遂にババアが重い口を開く。そして出てきた意外な事実。
士郎と優衣は、あの邸宅に半ば閉じ込められるような生活を、両親に強いられていたという・・・!
では、優衣の家族との思い出は一体・・・?
ということで優衣ちゃんは蓮をアッシーにして(笑)、神崎邸へと向かう。家族旅行を描いた一枚の絵を拠り所にしていた優衣ちゃんだが、蓮がそこで見つけた一枚の写真とそれはうりふたつだった。
「家族旅行の絵に、何故家族を描いてない?」
と蓮の尤もな意見に、優衣は答えに窮する。両親の記憶が切れ切れにしかない優衣ちゃんには、無理な話か。
・・・ところで、お兄ちゃんはどこに行った?浅倉の治療か?(笑)
その時、蓮の携帯に北岡から連絡が入る。
「城戸真司、ちょっとヤバいかもよ。」
と、以前助けられた借りを返す意味で『ご注進』してきたわけだ。割と律義。
・・・というか待て待て。何でお前が蓮の携帯番号知っとんねん(笑)
高架下。自分と戦ってくれるだろう浅倉を探していた真司君は、その途中でゴロツキ(死語)にからまれたらしい。そこに蓮と優衣ちゃんがやってくる。
尚も異様な陽気を装う真司君だったが、さすがに今回のは堪えたらしい。
「なんでだよ・・・俺が『やめろ』って言った時はやめない癖に、なんで俺が戦おうとすると・・・誰も戦わないんだよ!」
涙に暮れる真司君に、優衣ちゃんも蓮もかける言葉が無い。
という時に救いの神・白熊トラさん参上(笑)
そうそう、こういう時には全てを忘れて初心に返れる単細胞さが真司君の特徴だよな。いや、悩んでいるからこそ、戦いにぶつかっていったのかもしれないな。うん、そっちの方がいいかも。
しかしこの白熊トラさん、本当に真司君を再び戦いの場に引き寄せる為だけに登場したような酷い扱い。台詞だけでも
「こいつ・・・まさか、東條の奴・・・!?」(真司)
「そういうことだ!」(蓮)
くらいは入れてやって欲しかった気もするが、話の展開上、東條の死は妨げにしかならないので、やむを得ないところか。とほほ、割と気に入ってたのに。白熊トラさんってネーミング(違うわボケ)
花鶏のシーンが突然挿入され、ここで令子が「スクープです」と大ちゃんに得意満面に『神崎士郎』に関する資料を提示するんだが・・・そこに血相を変えてババアが登場して、大ちゃんと令子に「出てって、出てって頂戴!」と迫る。
ここでの令子を見ると、ある意味で浅倉以上に凶悪な奴だということがわかる。
花鶏には、神崎士郎の妹・優衣がいることを、令子は重々承知している。更に優衣は、兄の死を知らなかった。これを踏まえてこのシーンを見返せば、優衣の居る花鶏ではしゃぐ無神経さがわかるだろう。
さて白熊トラさんは龍騎サバイブの『FINAL VENT』で昇天。扱いの酷さは前述の通りだ。
冥福冥福、ちーん♪(軽)
しかし、またも蓮と対峙することとなった真司君は、そのまま蓮に挑みかかる。優衣ちゃん必死の制止にも耳を傾けない。
やがて、ナイトが倒れ、龍騎はゆっくりと近づいていく。
「決めたんだ・・・迷わない・・・」
・・・その割には『SWORD VENT』なんてヌルいカード使ってるじゃねーか。思いっきり迷ってんじゃん。無理すんなよ、出来もしない癖に。
トドメは優衣ちゃんのこの台詞。
「あたし、そんなことして助けてもらっても、嬉しくないよ!」
この一言で大上段に構えたドラグセイバーをポロリと落とす龍騎。なんだ、優衣ちゃんには嫌われたくないのか。ヌルい、ヌルすぎる。
そのドラグセイバーが落ちたところから場面は北岡弁護士事務所。めぐちゃんの落とした皿が割れるシーンに(笑)
「秀一は太っ腹だから(弁償しなくても)大丈夫」
と強気のめぐちゃんだが、立て続けに皿が割れる音(笑)。さすがに奈々子ちゃんも呆れ顔。しかし、それはめぐちゃんではなく・・・
ふと北岡にカメラがむくと、どうやらそれは北岡が落としたコーヒーカップが割れた音らしい。北岡は椅子にぐったりとなっている。そのただならぬ気配に、奈々子ちゃんも真剣な面持ち。「北岡さん・・・!」
それを聞いた吾郎ちゃんが駆け寄り、必死に声をかけたり揺すったりするが、北岡の目は開かない。・・・まっまさか、このまま?
いきなりだが、ここでちゃっかり元気な浅倉さんをご紹介しよう(笑)
しかし・・・浅倉があれで最期を迎えなかった、というのは『良い』けど、あの「ちょっと焦げちゃった。てへ♪」って状況はちょっと『良くない』ぞ。伏線も何も無しにお前ら・・・
まあ、涼村暁記念ということで不問にしてやる(ええんかそれで)
ということで『ぃやほーい♪』と元気に駆け回り飛び回る浅倉でした(してねぇっつの)
おそらくあの後、思わぬところにあったマンホールに突っ込んで地下迷宮にご招待(嘘)
戻ってきた真司君だが、かなり打ちひしがれている。
「同じかよ・・・どうやっても、結局俺は・・・
優衣ちゃん・・・ごめん・・・」
その様子を遠間から見つめる優衣ちゃんも、泣きながら真司君に謝る。
「ゴメンね、真司君・・・あたしのせいで・・・」
うずくまる真司。
「俺は・・・俺は一体、どうしたら・・・」
答えは再び闇の中。悩みに悩み、出す答え全てに打ちひしがれる主人公の苦悩が痛々しい。
時空戦士だ(嘘)
※2003/1/5 註:ホントに嘘で、ネタとしては『超人機』が正解(笑)
突然ですがここで神崎士郎です。いきなり出てきて「タイムリミットだ」というこの男を映した後、今回の幕引きであるレイドラグーンの大群が映し出される。
固まったシアゴースト(サナギ体)がピシッと割れて、レイドラグーン(イナズマ体←?)が現われるんだけど、不気味さは変わってない。
ということで次回。
今回は、どうにも行き詰まった真司君に焦点が当てられている。今回ほど痛々しい主人公の描かれ方というのは、ちょっとなかった様に思う。
正直なところ、真司君の反応・感じ方は極めて一般的なんだよね。だって人の命がかかってんだもん、死ぬほど悩んで当たり前だし、人の命を奪うことを拒絶しても、それは人間として当然のこと。
それでも真司君は悩み続け、戦う。カッコイイとは決して言えない真司君だが、そんな真司君だからこそ『龍騎』の主人公になっているんだろう。
というのは名目上の話、だが(死)
そんな真司君を、蓮はどーも見守っているような立場にいるんだよな。アンタ、ライダーの戦いに勝ち残ることが、真司君をも倒さなければいけないこと、なんか忘れてない?
登場当初は容赦の無さがウリだった蓮も、真司君との出会いから人間らしくなってしまったってことか。真司君が蓮に与えた影響ってのは、相当大きい。
そう、蓮は真司君と出会ったことで、ライダーとしては劇的に弱くなった。ご愁傷様。
北岡は今回、かなりヤバい状況に。もうすぐ命の灯が消えようとしているのは間違い無いが、ホントに死んでたら平成の世に打ち壊しが復活するぞ、きっと(笑)
最期をやきもきした浅倉威なんだけど・・・あの猛炎の中で冷静に対処し、最小限の被害で食い止めるほどタフな精神力と強靭な肉体を持っているとは、いやさすがは浅倉・・・
なんて賞賛するとでも思うたかこのタコ東映が(笑)
お前ら、なんでそーもいい加減なことができるんや。何?お前に言われとうはない?大きなお世話じゃクソボケがーッ!(暴徒化)
ともかく、今回の浅倉、復活はともかく、何の説明も無しにあの被害の軽微さは絶対に容認できん(笑)
さて、神崎士郎の謎についてだが・・・天下御免の無神経女・令子が何やらスクープを掴んだらしいが、どうやらその死亡状況に特徴があるらしい。一体それは何か?
は?令子の今後?だーかーらー、必要以上に首を突っ込むジャーナリストは信じられないくらいにあっけない悲惨な最期を遂げるって相場が決まってんだよ。何の相場か、だと?馬鹿野郎、そんなもん、俺が今デッチあげたに決まっとるやろうが!
まったく、あのまま降板してれば良いものを・・・。
さて!
次回からいよいよ最終決戦の火蓋が切って落とされる!
戦いの犠牲の上に生き長らえることに反発する優衣の選んだ道は・・・そしてその結末は・・・
そういえば、北岡がいなかったな・・・それより、真司君はちゃんと戦えるのか?
次回!『アーマゲドン三万発!サバゆーなコノヤロウ!』に・・・っつーか何の話やここ最近(死)