龍騎第49話『叶えたい願い』
(2003/1/12)

最後の1日が遂にやってきた。
しかし既に優衣は・・・そして、真司は自分の『叶えたい願い』を見つけ出すが・・・
真司と最も長く戦ってきた蓮。それぞれに因縁を感じ、決着をつけようとする北岡と浅倉。
果たして、最後に残るライダーは・・・?そしてその帰結は・・・?

ということで追跡。


■ 追跡
■ 冒頭

両サバイブのオーディンとの戦い、そして蘇る優衣ちゃんの記憶。幼いあの日、倒れた優衣ちゃんは一体どうなったというのか?優衣の恐怖の悲鳴で幕が開く。
これで令子が居なけりゃなあ・・・。

■ 消滅

その悲鳴にオーディンが気を取られた隙に、龍騎が飛び掛かり動きを封じ、ナイトが『FINAL VENT飛翔斬でトドメ。なんか卑怯な気もするが、まあいいか。

急いで優衣ちゃんの元に戻った真司君。優衣ちゃんは「私、死んじゃってたんだ、あの時・・・」と唐突気味に口走る。
割と長らく引っ張られた、幼い日の出来事。それは・・・
幼い頃のあの日、倒れた優衣ちゃんはそこで一度死んだ。しかしその時、『鏡の中のもう一人の自分』の生命を得て、今まで生き長らえてきたのだ。
しかしその生命は、優衣の20回目の誕生日で消えてしまう。

そこに姿を現す士郎。士郎は、戦いの果てに得られる生命を優衣に与える為に、ライダー達を戦わせていた。しかし優衣はそれを拒絶し、次第に消え始める。
うろたえる士郎に優衣ちゃんは「今度絵が描けたら、モンスターじゃなく、二人っきりじゃなく、みんなが幸せに笑ってる絵を、お兄ちゃんと一緒に・・・ね?
と士郎に手を差し伸べる。それを手に取ろうとする士郎だが、優衣は完全に消えてしまう。

がっくりと壁に身体を預ける士郎。しかし、「まだ優衣は助かる!戦え!」と真司君と蓮に吼える。それに対し真司君が「優衣ちゃんはこんな戦い、もう望んでないんだ!」と、戦いは無意味だと主張。
それでも士郎は「戦え!」と叫んで飛び出していく。

まだ戦いは有効ってわけだ。
尚も戦おうとする蓮。真司君は止めようとするが、蓮は聞かない。

■ 大久保

神崎邸を出た真司君の前に、令子が現われ、「あなた、かめんらいだー、なの?」と・・・おっとこいつは優衣ちゃんの台詞だったな。はっははは。

というわけで場面をOREジャーナルに移し、大久保真司君の二人だけのシーン。令子を退けたのは実に御英断。

大久保は真司君に、仮面ライダーなのか?と問い掛ける。そして真司君は返答の代わりに、カードデッキを取り出してみせ、これまでのいきさつを語り始める。

そして大久保は、真司君がそんな戦いに身を投じていた事に長嘆。
真司君は、いまだに答えを出せない事を悩んでいると告白するが、大久保は「良いんだよ答えなんか出せなくたって」と言う。真司君がそのことについて今までずっと考えてきた、それで十分だ、と。
「但しだ。何が正しいのか選べないのは良いが、その選択肢ン中に自分の事もちゃんと入れとけよ。
 ・・・お前が信じるもんだよ。
 お前だってここンとこに芯がねぇと、話し合いにもなんないし
 誰もお前の言う事聞いてくれないだろう。」
いやあ・・・大久保ってば要所要所でこんなシーンがあるから外せねぇんだよなあ。令子とは大違いだ。全く・・・いなくていいのに一年間ダラダラ居座りやがってクソヤロウが・・・。

■ 北岡の脱落

令子といえば北岡だが、退院して事務所に居た。
ここで北岡は、ライダーの戦いから脱落することを明言する。おいおい、それじゃ浅倉の最期はどうなるんだよ・・・

そして、ライダー引退記念と称してまた令子を食事に誘う懲りない男・北岡。しかし、携帯を手にしようとしてつい取り落としてしまう。そして、北岡らしくないごまかしをする。ちょっとキャラクターが変わってきた感じだが、そりゃまあ、もうじき死ぬとなれば変わりもするだろうよなあ・・・。

■ 真司、北岡の真意を知る

丁度OREジャーナルに戻ってきた令子。大久保とアイコンタクトを取り、中に入る。
そこに北岡から食事のお誘いの連絡が入るのだが、勿論令子は仕事が忙しいから、と断る。だが北岡も簡単には引き下がらない。特に今回はな。
その時、令子と戻ってきていた奈々子ちゃんめぐちゃんが、誘いを受けても良いのでは、と令子に持ち掛ける。
その様子を見た真司君が奈々子ちゃんを外につれ出し、どうしたのか尋ねる。そこで真司君は、北岡の生命が永くない事を初めて知る。あれー?知らなかったっけ(笑)

いやー、キャラが多いから、誰が何を知っているのかイマイチわかんなくなっちまったな。

そして真司君は何故かバイクで疾走中。またあれこれ考えを巡らす。
北岡が戦う理由を受け止める真司君。そこで蓮の「なんでも受け止めようとするから迷うんだ」の言葉がフィードバック。真司君は何を思うのか?

■ 浅倉の最期は・・・?

といったところで、ちゃっかり登場する浅倉威(笑)
しかしどうも雲行きが怪しい。
謎の警察無線を傍受したので箇条書きに記してみた。
浅倉の潜伏先を突きとめた
翌朝突入
・抵抗著しい場合は射殺
随分ふざけた事を抜かしやがる。

そして何故かベッドインの北岡。
ベッドイン・・・魅惑の響きだなあ(腐)

そして遂に、運命の最終日。8年間という月日があっという間に過ぎ、娘との別れの日がやってきた・・・あら?(死)

■ 致命傷

CM明け、レイドラグーンの大群が突如として現実世界に飛び出し、人間を襲い始める。おお、なんかミラーワールドも最後の日ってカンジだぞ?

そこに真司君が人々を助けて周る。
真司君の目に、一人のおびえる少女の姿が飛び込む。助けに向かう真司君だが、少女を守ろうとしたその時、その背にレイドラグーンの一撃が深々と炸裂!
おおおおおっ!?こっ、これは・・・!
倒れ込みながらも、少女に逃げるように言い続ける真司君。そして少女が逃げたのを見届けて、カードデッキを手にするのだが・・・あまりの致命傷に取り落とし、更に喀血
あああああ、しゅ、主人公が死ぬのか!?

なんとか立ち上がった真司君、ミラーワールドで戦う蓮の姿を見詰めながら、大久保の言葉を思い出す。
お前の信じるもんだよ
そして真司君は、まともに動かなくなりつつある体に鞭打ち、変身して戦いの場に赴く!

■ 「張り切りすぎただけだ」

レイドラグーンの大群に、ナイト龍騎がたった二人で挑む。
龍騎も、致命傷を負っているとは俄かに信じ難い戦闘力を発揮している。その渾身の『FINAL VENT』には震えるような思いをした人も多いだろう。

しかしそこで真司君突然倒れ込む。
城戸!・・・どうかしたのか?
 ・・・おい!」
「・・・別に・・・ちょっと、張り切りすぎただけだ。
「・・・」
真司君の様子が普通じゃないのを察した蓮だが、まさかそれが致命傷だとは思いもよらない。

そして二人はサバイブ化し、共に『FINAL VENT』でレイドラグーンを一掃する。なんとも都合よくレイドラグーンが壊滅しちゃうけど、まあいいか。
この時の真司君の戦い振りには、見ていて力が入っちゃったよ。つい身を乗り出してしまう、まさに迫真だったな。

■ 叶えたい願い

そして現実世界に戻った真司君
少女が無事に母親に助け出されたのを見て微少する真司君。ゆっくりと立ち上がりながら・・・
やっとちょっとは答えらしいものが、見つかったかもしんない。
 でも、なんか俺・・・駄目かもしんない。

その場に倒れ込む真司君。それを見て駆け寄る蓮。

蓮に抱きかかえられながら、真司君は自分の『願い』を語る。
「俺さ、昨日からずっと考えてて・・・それでも、わかんなくて・・・
 でも、さっき思った。
 やっぱり、ミラーワールドなんか閉じて、戦いを止めたいって。
 きっと、すげぇつらい思いして、させたりすると思うけど、それでも、止めたい。
 それが、正しいかどうかじゃなくて、俺の、ライダーの一人として、叶えたい願いが、それなんだ
「ああ!だったら生きてその願いを叶えろよ!死んだら・・・終わりだぞ!」
「そうなんだよな・・・
 蓮、お前はなるべく、生きろ
「お前こそ生きろ!城戸・・・死ぬな・・・死ぬな!
「お前が、俺に、そんな風に言ってくれるなんてな・・・」
「おい・・・おい!
そして真司君はゆっくりと目を閉じ、静かに息を引き取る。
「城戸・・・おい城戸!城戸ーッ!
蓮の沈痛な叫びが虚しく響き渡る・・・。

■ 北岡と浅倉

その日の浅倉北岡。浅倉は予定通り、警官隊に包囲されている様子。気づいているのかいないのか、わからないのが浅倉威。素敵(腐)

そして北岡。吾郎ちゃんが、今日の令子とのデートに着ていくスーツをどれにするかと尋ねるが・・・
「俺、やっぱり浅倉とはちゃんと決着つけてやんないといけないと思うのよ。
そう呟く北岡。よしっ!それでなくてはな!すまんなあ、浅倉の為にわざわざ・・・

お、ということは、令子がデートを承知したって訳か。こりゃ死ねないな。

■ 最後の決着

さて、真司君に腕の中で死なれたの元に、神崎士郎が姿を現す。
「時間がない。オーディンとの決着をつけさせてやる。
 最後の、仮面ライダーとして。
最後の?浅倉と北岡はどうした?もう眼中に無しか?もしか(笑)

神崎邸、優衣が消えたあの部屋。鏡の中の世界に降り注ぐ黒い羽根。その下には優衣と士郎の絵が・・・。


■ 総括

優衣ちゃん消滅し、更に真司君まで死ぬという、さすがにショックが大きい今回。
子供、泣くぞ、これ。
でも、「実は仮死状態になっただけで死んでないんですよ〜」なんてレベルのオチだったらさすがに吹っ飛ぶけど(笑)、『真司君が死んだ』というのは簡単に撤回して欲しくないね、こうなると。
真司君がどんな思いで戦い抜き、死んでいったか・・・そんなところをしっかり受け止めて欲しいものだ。
・・・いかん、ウチの記事のノリと全然ちゃうぞ(死)

その真司君は、最後には「自分がどうしたいのか」という『叶えたい願い』を見出したが、そこで生命が尽きてしまう。なんという・・・
ずっと悩みに悩みぬいてきた真司君だが、結局、真司君が自分で仮面ライダーになる事を決めた、その時の想いそのままだった。多くの人と交わる事で、色んな人の想いを受け止めた分だけ変容はしているが、本質は同じ。
ああ、最初からヒーローだったんだなあ・・・そういえば、最初の決意も少女だったよなあ・・・。

は、優衣と真司、立て続けに『死なせたくない人』を失ってしまった。
『これで恵里まで失ったら蓮は生きていけないんじゃなかろうか?』
真司君との最後のシーンを見て、ふとそんなことを思ったりもした。それとも、彼等の為にも生き抜いていくだろうか。実は真司君以上に情の深い男・蓮。その戦いの帰結は・・・?

士郎は結局、優衣ちゃんを救うことが出来なかった・・・というのは早計の様で、まだ間に合うらしい。そうすると、優衣ちゃんは実はミラーワールドの中にはまだ存在するとか?思わせぶりな、ラストの黒い羽根も気になる。

その優衣ちゃんは、士郎が自分を助けようとしていることを理解しながらも、その方法を拒絶していた。その最期、兄と一緒に、みんなが幸せそうに笑っている絵を描きたい、そう呟いた優衣ちゃん。
・・・これでこのまま消え去ってしまうのは、いいのかなあ?

最後の決着・・・実は浅倉は、北岡と決着をつけられず、銃殺されるって最期も、描き方によっては満足するだろう。
そもそもライダー同士の戦いで、浅倉が誰かに敗北するのが個人的に許せん。それが、トドメひとつさせない『FINAL VENT』を誇るゾルダ相手となればなおのこと(笑)
この辺が、最後の決着としては見物。
もう一つのオーディンは・・・全く予想がつかない。というか予想する気が無い。どんなものを想像していたとしても、それを上回るのがプロの仕事。だから見てのお楽しみ。
・・・それ言ったら、全部そうなんだよな(笑)

大久保はホントに要所要所でカッコイイねー。
しかも、あれだけビシッと決めた後、「おーっ、そこそこ」と孫の手で背中を掻く姿・・・ホントのところ、『決め所を逃がさない大久保』と『お笑い専科な大ちゃん』、どっちを演じているんだろう。
どっちも素、というのはかなり凄い気もするけど(笑)


■■■ 次 回 ■■■

さて!
優衣ちゃんも消え、真司君も死んでしまった『龍騎』。物語は一体どんな帰結を迎えるのだろうか?
この戦いに正義はない。あるのは純粋な願いだけ。
悟った事を言う、お前は誰だ?
さあ、泣いても笑っても次回遂に最終回!『仮面ライダー龍騎・満漢全席フォーエバー』に・・・って貴様はコーエーの回し者か(いつの時代だ)

【 龍騎第50話『新しい命』 】

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