アバレンジャー第9話『目覚めよ!アバレサバイバー』

(2003/4/13)

凌駕が戻ってこない。一体どこに消えたのか・・・しかし、凌駕は舞ちゃんを放っておける男ではない。何かがあったのでは・・・その時、町を襲うトリノイド・キンモクセイカミカクシの姿が映し出される。凌駕はこいつが異世界に飛ばしてしまっていたのだ。

その日凌駕は、ビルの壁を使ってロッククライミングの練習をしていた。その屋上から飛び降りようとしていた鈴木を押し止めている時、キンモクセイカミカクシに襲われて異世界に飛ばされたのだ。
異世界でも手際よく動き回る凌駕と自分を比べ、落ち込んでいく鈴木。そこに一人の少年の姿が・・・追ってみると、そこには同じように飛ばされた人々が・・・。

人々は自棄的になっていたが、凌駕の説得と鈴木の喝に次第に動かされる。そして凌駕は、人々と共に動く筈も無い巨石に立ち向かう。
元の世界では、キンモクセイカミカクシに苦戦させられている幸人達は、凌駕達の働きでその弱点を見破る。その瞬間、凌駕達も異世界から戻ってきて一気に形勢逆転、凌駕を加えてのダイノダイナマイトでこれを撃破する。

巨大化したキンモクセイカミカクシに苦戦するアバレンオー。そこに、目覚めたアスカとバキケロナグルスが合流、『アバレンオーナグルス』が誕生、必殺技『爆竜必殺バキバキパンチ』でこれを一撃で屠る。

勝利の歓呼が鳴り響く中、鈴木は新たな人生を歩み始める決意をする。


■感想

■インタプリタ・凌駕

今回、東映のファイズサイトで、今まで凌駕を見てなんとなく感じていたことが明確にされていました。なんというか、そんなんでええのんか的お話でしたが・・・まあ、いいか。

へぇ、凌駕ってロッククライミングのインストラクターだったんですね。他にも、インタプリタの資格を持っているそうですが・・・普通は知らないのでは・・・?

自分の無知は棚上げして、と。
飛ばされた異世界での凌駕は、相変わらず全く動じず、冷静この上ない対処をしてみせます。こうなると、凌駕を慌てさせるには、舞ちゃんをどうかするしかないんでしょうね(笑)。
・・・さあて、どうしましょう?
(ばくっ)←謎の赤い肉食恐竜のワイルドファング炸裂

まあ、ベタなお約束はよしとして(生きとんか貴様)

鈴木さんに対しての接し方ですが、慌てているように見えますが、どうも計算高い印象を受けます。
凌駕の中で鈴木さんは『自殺しようとしていた人』という認識がある筈。なのに、池(?)にはまった時や、蔦で輪っかを作ろうとしている時の行動をとるところには、どこか空々しさを感じます。
まるで、鈴木さんを自殺から遠ざけるように、鈴木さんの気を他に逸らさせていた様な、そんな『計算高さ』を感じたんですが・・・。
人々を説得するシーンでも、どこか鈴木さんの発言を意図的に引き出したように思えます。そうなると、凌駕を語る際には『したたかさ』という言葉が適切かも。

いずれにせよ、凌駕のキャラクターは不思議な魅力で溢れていて、見ていて飽きません。今後も期待。

■鈴木さん

さて今回メインの凌駕の相手役として登場したのが、この『情けない男』鈴木。自殺しようとビルの屋上に上ったのはいいけど、突然そこに現われた凌駕に驚き、
落ちたらどうすんです!
というのには、いかにも『情けない』感じがして、逆に好感もてました(笑)。

で、異世界に飛ばされてからは、何かと自殺しようとしたり、凌駕と自分を比較して落ち込んだり、『情けない』ところを強調しています。それでも、どこか憎めない、放っておけない人柄を感じちゃう。凌駕も意外とそうだったのかも知れません。
そんな鈴木さんがアンタ、同じく飛ばされて自棄になってた人々が凌駕のいうことを聞かずに口々に自分勝手なことを言ってるのを聞いて喝を入れるだなんて・・・ねえ。ちょっとカッコ良かった。ときめいた(笑)。

ラストシーン、凌駕はいうに及ばず、見てる私も「あれ?」と思ったんですが、なるほど、靴はしっかり置いてきたままだったんですね。・・・岩場歩いてた時、コツコツって音鳴ってなかったっけ?(笑)
(ばさっ)←謎の効果担当の奇襲

■アスカの復活とバキケロの大アバレ

前回の大アバレから都合二週間で、アスカ復活です。
それと呼応するように、何故か眠っていたバキちゃんも復活。どうやら、凌駕達のダイノガッツに感応して目覚めたという都合の良い話なんですが、それが特撮作品と言うもの(滅多な事言うな)

アスカの場合、長い休眠状態はダイノスラスター三段活用によるダイノガッツの消耗のせいとか。ばーいトリケラ。『疲労』といっても過言ではないのかな・・・?
では、バキちゃんは一体・・・?アスカのダイノブレスが変化した事から、アスカとシンクロしたのかな?なんか、逃げちゃ駄目みたい(言うと思った)

そう、アスカのダイノブレスは、ブラ丞相からバキちゃんに変化したんです。理屈はよく分かりませんが、まあ、ブラ丞相って実戦メンバーじゃないし、妥当かな。

目を覚ましたアスカは、アバレンオーで戦う凌駕達の元に駆けつけますが、二週間ずっと寝ていたという『ヘロヘロさ加減』がちゃんと描かれていて好感がもてますね。或いは、まだ全快ではないという手もありますし。
まあ、いきなり元気に復活、というのも面白いんですけどね(笑)。

さて、しっかり大きくなったバキちゃんの活躍は、大方の予想通りナ○コの回し者でした(?)
アバレンオーの右腕に『爆竜コンバイン』した際には、その石頭を武器にしての『爆竜必殺バキバキパンチ』を披露。「おいおいマジか?」的瞬殺は、さすがマルチプルタイタンパー(?)

因みに語尾は『バキ』。個人的には『みゅー♪』とか『ミャ♪』とか『ニャ♪』とかが・・・折角声がそのままなのに・・・ちょっと寂しい。
↑どうやら個人的趣向の話らしい

■幸人とらんる

アスカは目を覚まさない、バキケロもすっかり成長したのに眠ったまま、凌駕は舞ちゃんを放っておいて帰ってこない、おかげでティラノがうるさい・・・幸人がイラツクのも無理はないですねえ(笑)。
そんな幸人は相変わらず。
凌駕が戻ってきた時も素っ気無く「生きてたか」だし、復活したアスカにも「寝過ぎだ」なんですが、そんな台詞や態度が『幸人君可愛い♪』となるのも一部の方々には理の当然(何の理だ腐れアンパン)

一方、幸人と対照的に人間味のある反応を見せるのが、やはりらんる
らんるの反応には幸人ほどの面白味はありませんが、ゲソ吉との初遭遇時のアオリは実に良いです。らんる手前どアップで膝上を完全網羅。天晴れな職人魂には感服しきりです(何の職だエロガッパ)

アクションパートは今回はおまけレベル。変身していない時の凌駕と、アスカとバキちゃんの復活がメインですから当然なんですが、その割にはちゃっかり押さえるべきは押さえています。この辺が、フォーマットが出来上がってる戦隊風で見ていて安心。後番組とはえらい違い。

■舞ちゃんと爆竜達

凌駕が帰ってこないことで一番不安だったのは、勿論舞ちゃんティラノが励ましたりするんですが、やはり凌駕が居ないというのは寂しいんでしょう。普段は語気の荒いティラノの優しい台詞が高ポイント。
なんて思ってたら、舞ちゃんこれでお終い(笑)。コノヤロウ、折角の舞ちゃんの出番だというのにナンデツカ!(日本語書け)

残念ながらトリケラとプテラはおまけ程度で終わっちゃいました。それでも、キャラクターの個性はいうに及ばず、役割分担も明確になってきてる、そんな印象です。
次回はトリケラに期待。

■トリノイド・キンモクセイカミカクシ

キンモクセイとイカと神隠しの合成獣。・・・神隠しって、物か?
・・・ん?これがそう?えーっと・・・『千と(以下検閲削除)

ええい、滅多なネタを振るでないわっ(お約束だろうが)

略称は『ゲソ吉』。トリノイドの名前、うぜぇよ・・・長ったらしくて。
能力は、『人間を異世界に送り込む』と『隠れマント』。
異世界はいいけど、ゲソ吉がゲートなので、ゲソ吉が弱るとゲートも弱まるという、とてつもなくベッタベタな弱点を持ってます。おまけに凌駕を送り込んだ為、大逆転を喫して大敗北する有り様。お約束に忠実すぎて屁も出ません。
隠れマントは姿隠しというよりテレポートといった印象。これもらんるに剥ぎ取られて使えなくなりますが、まともに戦っても二人を圧倒する自力があるので特に問題ではありませんでした。

誤算は上述の通り、凌駕。そのせいで弱点を看破され、一気にたたみかけられてあっけない最期を遂げます。
巨大化戦ではアバレンオーを苦戦させますが、これもバキちゃんの『デビュー戦』という晴れ舞台の演出以外の何物でもなく、現にアバレンオーナグルスの一撃であっけなく撃滅させられます。

・・・キンモクセイの意義って、『いい香り』だけ?(笑)

■今回のエヴォリアン

冒頭のジャンヌ谷間網目ぐらいで、あとはいつも通り。
んー・・・見た目にボリューム感に欠ける彼女では、引き出しが少なくて見せ場がないなあ・・・。

リジェの「あ、死んだ」「あ、生きかえった」は・・・かわいいから許すのもそろそろ限度が見えてきた印象。でも許す(ええんかそれで)

ヴォッファとミケラは・・・出てました。程度(笑)。


■ブラ丞相のお言葉

一人一人は小さいけれど、一つになれば、無敵ブラ。
アバレンオー出撃の際の台詞。勿論これは、凌駕と一緒に巨石を動かした人々のことを指していますが、いい歳こいた特撮ファン、特に戦隊ファンにはあまりに出展がバレバレで、サンシャインスマイル時々失笑状態だったかも。
それでも、嬉しいもんですねえ。特にブラ丞相だというのがポイント高いですねえ。これからも宜しくお願いしますね。


■■■ 次 回 ■■■

次回は、謎の大リーガーが登場です。
大リーガー=金持ち、金=幸人、ということで、メインは幸人(えらい偏見)
お金にうるさい幸人が、どうやら色んな意味で痛い目に遭うらしいんですが、バカ笑い必死か?と期待させる次回予告の裏には奴の影が?奴ってのは(削除)
今度こそお前の本気とやらを見せてもらおう。茜色の朝焼けの光の中に立つ影は(混ぜるな)
というわけで次回!『アバレネイチャー満塁弾』に(そんなサブタイちゃうわ)

【 アバレンジャー第10話『アバレリーガー金縛り』 】