アバレンジャー第48話『ファイナルアバレゲーム』

(2004/1/25)

恐竜やに住むことになった壬琴だが、デズモゾーリャは間髪いれずに襲い掛かってきた。
凌駕達と壬琴は苦戦しながらも一旦はこれを倒すが、デズモゾーリャの真の狙いは『より相応しい器への憑依』だった。その器とは、この夏凌駕達が倒したはずのバクレンオー!
デズモゾーリャは、壬琴の隙を付いてこれを捕らえ、バクレンオーの中へと向かう。

デズモゾーリャは壬琴の中の『分身』と融合しようとしていた。それに対して壬琴は抵抗をみせ、凌駕達から受け取ったダイノガッツにより、己の中のデズモゾーリャを打ち滅ぼすことに成功する。
アバレキラーに変身して脱出した壬琴を確認した凌駕達は、バクレンオーを撃破。しかし、巨大デズモヴォーラが姿を現し、再びピンチに。そこにキラーオーが現れ、デズモヴォーラを撃破する。
デズモゾーリャは滅んだのだ。

壬琴の元へ駆け寄る凌駕達。しかし、不死身の力を与えていたアナザーデズモゾーリャが滅んだ今、壬琴の身体は限界を超えていた。
己の血にまみれながらも壬琴は、暴走を始めたダイノマインダーによる被害を抑える為、トップゲイラーと共に宇宙へ・・・。
それはやがて、光となって消滅した。

一方、侵略の園には、辛うじて生き延びたデズモゾーリャ精神体が舞い戻り・・・。


■感想

■仲代壬琴とトップゲイラーの最期

凌駕達に、自分から離れるように叫ぶ壬琴を、トップゲイラーが拾い上げて空に舞い上がる。
「来てくれたか、トップゲイラー。宇宙まで出たら、俺を放り出して、帰れ。」
壬琴の言葉を、トップゲイラーは承服しなかった。
「人間、俺はお前と一緒だと言った筈ゲラ。」
最期を共にするというトップゲイラーの申し出に、壬琴はどこか安らぎを感じていた。
「・・・物好きな奴だ。
 皮肉なもんだ・・・生きたいと思った・・この俺が。
 だが不思議と・・・悪い気分じゃない。」
「お前は俺達を十分にときめかせたゲラ。お前はもう、トキメキを探す必要はない。」
その言葉が終わらない内に、壬琴は静かに息を引き取った。
「・・・さらばだ、壬琴。」
やがてダイノマインダーから発した光は壬琴を、トップゲイラーを包み、巨大な光となって、凌駕達を白く照らした。

いや、マジでよかったですわ壬琴とトップゲイラーの最期。私個人としては、この二人の最期には文句がありません。とことんまで定番系でかためた最期なのに、やたらと感動しましたもん。私がお手軽な奴だというのは別問題として(笑)。
その為、他の全てが壬琴の最期を演出するためにのみ描かれていました。舞ちゃんも、ワニも、デズモヴォーラも、マホロの子が泣くことも。
そして、トップゲイラーが初めて「壬琴」と呼び、最期を共にしたことも。
うおー、なんか書いてて泣けてきたー(ほらお手軽だ)

サル芝居はさておき(申年だけにか)。
こういうのに似たようなケースは、特撮ヒーロー作品には星の数ほどあると思うんですが、私はやはり『ライダーマン』のことを思い出しました。他に「似たようなケース」を知らないだけですが(笑)。
いずれにせよ、この作品でベスト3を争うだろうエピソードになったのは間違いありません。残り2話はワニを除けば単なる消化試合ですし。
とかいって、ラストバトルで何事もなかったかのように二人が復活してきたらどうしよう(笑)。

■ワニの『幸せ』

壬琴亡き後、後の楽しみといえばこのワニ。
マホロの子の可愛さについヨダレダラダラでらんるのナイスキックを食らうなど、のっけから「今回はワニを熟知した人物が担当している」とわかって大安心。

かと思えば今回、このワニはエヴォリアンにあるまじき発言をします。
今、恐竜やで過ごす日々が「幸せ」だと。
このシーン、割とせまるものがあるシーンなんですが、壬琴に同意を求めて「一緒にするな」とダーツを投げつけられ「これもまた幸せ」と倒れるシーンで締められ、「ああ、ワニはどこまでもワニだなあ」とまたも大安心。
もう大満足。

で。
ワニが「改心」めいたことを言ったので、「らんる達を守っての最期」というのも急浮上。
ええ勿論、デズモゾーリャの毒カビ攻撃を受けたワニが、その身を犠牲にしてワクチンを提供して最期を迎え、らんるが絶叫と共にデズモゾーリャを一刀両断するというネタですとも。
いや、マジで最後が気になるヤツデンワニ。残り二話の本書きが能無しでないことを祈るばかり。

■大敗のデズモゾーリャ

凌駕達には完全無欠の最強最悪の敵でしたが、アバレキラーに対しては単なるヤラレキャラに終わりましたデズモヴォーラ。あ、えっと・・・。
ひょっとして、ミケラとヴォッファ、あれが最期?(笑)

新たな器に選んだのは、なんとバクレンオー!冷夏の使徒です(笑)。えっと・・・劇場版ですね劇場版。えーっと・・・シュシュッとTHEキンキン中?(混ぜんな)
劇場版では、キラーアバレンオーで漸く倒した相手なんですが、今回は壬琴メインなのでキラーオー単独で死んでもらいました。力関係が理不尽ですが、そんなことグダグダいわないの。

というより・・・次回予告を見たら、結局器は何だって構わなかったみたいです。まるで、顔の部分からメー○ー砲を発射する太○の塔的ネタですねえ。それに、竜人の鎧もどきも引っ張り出すみたいです。なんかもう、デズモゾーリャが情けないやら何やら。
というか、この精神体、どうやって倒すんでしょう?

■凌駕達

今回は、壬琴の最期を彩る為に存在していました。それ以上の活躍は全くしておりません。
なんといっても、この作品の魅力40%を担っていた重要キャラクターの最期ですから、凌駕どもごときはその程度の扱いでいいでしょう。
因みに残り60%の内、30%はヤツデンワニ。20%が『無敵の竜人魂』とともに暴れるアスカ。5%がブラキオ閣下で最後の5%がその他の有象無象ども。多分、3%ぐらいは女キャラクター。
世間一般の評価というのはこういう具合じゃないかな、と(どこの世間一般だ)


■追記

すっかりわすれてましたが、バクレンオー復活の為に「人間どもの悪の心」が集められるシーンがありました。まあ、時間埋めのシーンだし、別になくてもいいんですけどね。
こんなベタな展開も戦隊ならでは。


■ブラキオ閣下のお言葉

一人じゃないんだ、みんなで行くんだブラ!

出撃時の台詞。明らかにネタ的台詞なのですが、全く分かりませんでした。今回は2本ともネタが分かりにくい(というか分からない)
で。
どうもキャプテンウルトラの『宇宙マーチ』という歌にあるみたいです。しかも1番じゃないという激烈マイナーさ。キャプテンウルトラなんて、小林ねんじが出てたモノクロ特撮作品だという以外に知りません

さらば戦士よ。君は、僕の胸に生きているブラ。

こちらはアイキャッチの方。閣下が「僕」なんて言う段階でネタ度数激高(笑)。
・・・なんですが、対象範囲が広そうな台詞ですからねえ。でも、仮面ライダーV3挿入歌『ぼくのライダーマン』がシーンのつながりとしても妥当らしいです。


■■■ 次 回 ■■■

さて!
いよいよアバレンジャーの戦いも最後を残すのみ!
アバレンジャー達に敢然と立ち向かうデズモゾーリャはただ一人!私達にはその最期を見届ける義務がある!たとえ番組放送前から死ぬことは確定していたとしても(笑)、デズモゾーリャは頑張ります!
以上、壬琴死亡時点で残る魅力はワニ一点となったこの作品、明日はナ(放送終了記念かつ間違い包含的削除)

【 アバレンジャー第49話『突入!アバレ最終決戦 』 】