特捜戦隊デカレンジャー Episode.10『トラスト・ミー』

(2004/4/18)

シェイクには逃げられ、マイラには平手打ちを食らい、散々なバン。特にマイラに嘘をついたことがバンを苛みます。
そんなバンを余所にシェイクはマイラに迫ろうとしています。さあバン、捜査を外されたからといってマイラのことを放っておけるお前じゃあるまい。

というわけで後編。やっぱりな的オチがすがすがしい。


■落ち込むバン(レア度・高)

前回のまとめから、デカベースに。警護の申し出を断って去っていくマイラをバンが追うというシーンですが、釈明すればするほど「嘘の次は言い訳!?」とマイラの信頼を失ってしまう結果に。
まあ、本心が違うとしても、バンは結果的にマイラの信頼を裏切った訳で、バンにはそれが一番堪えた訳で。

自分の責任だとしてマイラの警護に志願するバンを、ボスは捜査から外しちゃいます。理由は、対象に何かあった時に冷静な判断ができないから。
キャラクターにそぐわず落ち込んでるバンを他のメンバーが慰めたりしますが、慰められると余計に辛いもの。そういう意味では
、ホージーの冷たいような言葉が一番バンの為になってる気がします。
この後、ウメコは単独でバンをフォローしています。お陰で少しは気が晴れた様子のバンですが、晴れるわきゃありません。

■雲の晴れた男/曇り男

落ち着かないバンが向かったのはスワンさんのメカニックルーム。正式には何室ですか?

ともかく、ここでいったりきたりのバンを見かねたスワンさんが、「散歩でもしてくれば?」とアドバイス。別に鬱陶しいから追い出しにかかった訳じゃありません。多分(笑)。
スワンさんは更に、散歩中に誰と出会い、何を打ち明けても、誰も文句はいわない、と続けて悩めるバンを助けます。それを受けてバンは意気込んで出掛けていきます。それを見送るスワンさんの笑顔がいいんだけど、そこで「いいわねー、若いって」とか一言がない辺りがイマイチ。

マイラを尾行していたホージー達の前に、アーマ群が立ちはだかります。数が多いので4人とも手いっぱいですが、ひとまずセンを先に行かせるべく他の三人が奮闘。しかし、うまい具合にそのセンをアーマ達が的確に邪魔しちゃうんです。そりゃもう、仕組まれてたみたいに(笑)。
センちゃん早く!
せかすウメコですが、そういわれても、ねえセンちゃん(笑)。

■ベタなぬいぐるみ

そんな騒動を余所に自宅に戻ったマイラですが、ふとぬいぐるみのことを思い出し、ティアラちゃんの部屋に。シェイクから貰ったものといえば、このぬいぐるみだけ・・・
マイラは留守中の部屋に入り込み、冷蔵庫の中のぬいぐるみを手にします。そこにティアラちゃんが戻って来て「空き巣」呼ばわりしますが、ちゃんと説明して誤解は解けます。そして、ぬいぐるみの中には謎のカプセルが・・・。

バンが随分不自然なルートの散歩からマイラの部屋の前にきますが、ティアラちゃんに留守と告げられます。このティアラちゃん、「ぬいぐるみを隠しに行ったなんて言っちゃいけない」とポロリこぼす辺りがかわいいですねえ。
そんなティアラちゃんが、バンの必死の様子を見て行き先を教えるのは当然でしょう。

■バンの真実/シェイクの実力

ぬいぐるみを隠しに行ったはいいけど、実はマイラの跡をシェイクがちゃっかり尾行していたんですねえ。
シェイクは甘い言葉でマイラに迫りますが、マイラは拒絶。まあ、あの台詞では無理な相談でしょう(笑)。

そこにバンが待ったをかけます。バンはまず、マイラに謝った上で、
君が嫌だといっても、命を懸けて必ず君を守る!
と申し出ます。その左手にはめられているリングの輝きに、マイラはバンの真実を知ります。なるほど、こういう演出に使いたかったのか・・・。

自分を無視してゴチャゴチャうるさいバンにいい加減うんざりしたシェイクが、マイラを下がらせてバンにアーマ達をけしかけます。勿論、いくら数が出てこようとも、変身したバンがアーマごときに後れを取ることはありません。
しかし、さすがにシェイクは一筋縄では行かない相手。そのマントは銃撃を弾き、その剣はバンを確実に追い込んでいきます。
そしてトドメの眼力一発!バンは爆発に巻き込まれて・・・


■頑張れ男の子

こんなところで死ぬか阿呆(笑)。
とはいえ、バンは立ち上がれないほどのダメージを受けてしまいます。そんなバンを『ベイビーちゃんの実験台』に狙うシェイクでしたが、マイラが駆け寄り「そんなバカな男は放っておいて、私を宇宙へ連れてって」と甘えます。
意外な展開にちょっと驚くシェイクでしたが、自分を愛していると言って身体を摺り寄せてくるマイラに、疑問の欠片すら抱くことはありません。男ってどこの星でも単純バカ(笑)。

そんなマイラを見てバンは落胆しかけますが、マイラのリングが赤い輝きを放っているのを見て、マイラが自分の為に大嫌いな嘘をついていることを知ります。
そんな女性の姿を見せられて奮起しないような男は男ではありません。聞いてるか男の子諸君。
「もういいよマイラさん。嘘なんかつかなくて。
 俺は約束を守る!君を守り抜く!
ベタな展開ですが好きですこういうクサイ演出。

■男の強さ

初お目見えのヒーロー的BGSを背負って復活した男が相手では、もうシェイクに勝ち目はありません(笑)。直前まで立ち上がれもしなかった男とは思えない身体のキレと技の冴えには、つい「おいおい都合良すぎるぞ」といいたくなりますが、ここはやはり・・・
誰かを守りたいという強い思いが何よりの力となる
とベタなことをぬかしておきましょう。

そこに漸くホージー達が合流。センだけが先に来てないのを見ると、結局抜け出せなかったのね(笑)。
捜査から外されたバンの独断専行をホージーは責めますが、センの仲裁であっさり「しょうがないなあ」と翻したりします。意外と可愛いとこがあるじゃない、ホージーも。

シェイクが起き上がってきたところで、名乗りとキメポーズを決めるバン達は、四人がまず今回活躍できなかった鬱憤晴らしに蹴りつけ斬りつけ、最後にバンが叩き付けてこれを吹っ飛ばしちゃいます。ヒーローって、自分の見せ場がないと拗ねるんだよなあ(笑)。

■シノビシャドー轟沈

シェイクは堪らずシノビシャドー召喚。バン達もデカロボで対抗します。その時ボスからバンに「ここで汚名返上してみせろ」と通信が入ります。んーイカスーボスー♪

シノビシャドーの分身の術は、愛の力に目覚めたバンによって容易く見切られて本体に一撃くらいます。
「フン、少しはやるじゃないか。しかしこれからがショーの始まりだ。
とシェイクは余裕。さっきまでヘロヘロだった奴とは思えません(笑)。

パワーアップエナジーをブロウガンミサイルに込め、まずは100倍弾を発射。それでデカロボは倒れ込んでしまいます。・・・あの、それだと通常の威力では蚊ほども効かないのでは?(笑)
ともあれ、再び立ち上がったデカロボ相手に、今度は1000倍。先の威力の10倍では、さすがのデカロボも危険です。しかし、愛の力に目覚めたバンは、ミサイルを手でキャッチしてそのままシノビシャドーに投げつけて一発逆転起死回生。なんてムチャな展開(笑)。
シノビシャドーにそれだけの破壊力に耐える力はなく、敢え無く爆発。

シェイクは辛うじて脱出しましたが、後を追ってきたバン達によっていとも容易くデリートされます。
これにて一件コンプリート!
 メガロポリスは、日本晴れ!

どこだよメガロポリスてな(笑)。

■さすがの道化師

後はマイラバンの関係です。
バンの戦いぶりを見て、マイラは再びバンを信頼することに。しかし・・・
「今日からあなたは、私の、真実の・・・友達です
「・・・友達!?
ぶはあっ!なんてベタなオチ!(笑)
期待していた分だけ、バンの落胆ぶりは笑いなくして見られません。駄目押しにマイラは「もし新しい恋人ができたら真っ先に報告しますから」と傷口をえぐるようなことを言い残して足取り軽く去っていっちゃいます。

「友達かあ〜・・・」と左手のリングを見つめてしょげかえるバンに、意外なことにホージーが声をかけてきます。
まっ、そんなとこだろ
ぶはあっ!追い討ちか貴様!(笑)
といったところで今回はバンとホージーの喧嘩と、それを止めに入ろうとするセンで幕。まあ、ハッピーエンド・・・かな?(笑)


■全般・追記

バンの熱い想いはマイラの「友達」で自爆。ウソをつかないザムザ星人ゆえに、そのストレートさがバンの望みを完全に絶ちきっていてグッドな感じ。

バンの一途さは初登場以来誰もが知っている属性です。それに愛がプラスされることで男は到底信じられないパワーを発揮する、と。愛のとこは違う言い方をしても良いんですけどね。きっぱり「性欲」とか。
ラストだけ見ると、なんかバンがマイラを恋人にしたいが為に頑張っていたように見えちゃって、それまでの頑張りが全部台無しに・・・いや、初回遭遇時点からあきらかに下半身の本能で行動していたから、言い訳もできないか(笑)。
男の子としては正常だけど、ちょっとストレートすぎるかなあ・・・。

さてそのマイラですが・・・はあ。前回グンとクローズアップされていた分だけ、今回はさほどのことはありませんね。折角の奈奈ちゃんなのにブツブツ。『ちゃん』づけする歳でもないか。最近このネタ多いな。控えよう。
でも、可愛い笑顔が見られただけでもよかったよかった。前の時は結局最後まで笑顔が見られなかったからなあ・・・。
しかし・・・なんで赤系で固めてるんだろう・・・ひょっとして、シェイクのたてがみ風の髪が赤いから・・・?いや、ザムザ星人のベースカラーが赤なのか?というか、ティアラちゃんは結局地球人ですか異星人ですかどっちだったんですか先生。

他のメンバーについては殆ど蚊帳の外。それでもそれぞれのキャラクターがきっちり描かれているんですよね。普段の出番があまりないスワンさんや、ロクに活躍しないボスとか。
目立ったのはやはりホージーでしょうか。口ではああですが、あれはバンのことを誰より気にかけてるようにしか見えません。全くもう、可愛いんだから♪
次いでウメコかな。こういう場合、ウメコみたいに普段から元気な娘が、バンみたいに普段は元気な奴が落ち込んでると率先して元気付けようとする。どこでも同じ様な気がします。何故なんでしょうね?

ザムザ星人シェイクは詩人である。これは今回、マイラと再会した時の詩。
「君の耳は桜貝、俺の囁き波の音
 銀河の海へ船出する、二人の行く手に愛の星」
似合ってねー、全然似合ってねー(笑)。
というか、随所にキザな台詞をちりばめていたのは良いけど、最期に一言が添えられなかったのは残念な結果です。この辺り、本書きさんのセンスが問われるだけに、ヘタな冒険ができないのかもしれません。上の詩だけでとんでもなく冒険してるけどなあ(笑)。

今回のEDはデカアーマー。ジャスミンのマシンで、頑丈さが売りだそうです。だから「どーん、どーん」だったんですね。
ジャスミン自慢のマシンですが、作ったのはスワンさん。さりげに肩もみを強要するあたりが年の功。『肩もみ』されて喜ぶ歳か・・・歳だな。さっき控える言った気がするけど、気のせいです。


■今回のアリエナイザー

前回に引き続きザムザ星人シェイクとその愛機シノビシャドー。シェイクは相変わらずキザですが、どうもそのキザっぷりに前回ほどのキレがありません。ちょっとガックリ。やはり相手がホージーでなければ活きてこないのか・・・。
シノビシャドーは主武器としてブロウガンをもってます。吹き矢ですね。なるほど忍者らしい。って忍者なら手裏剣やろが!


■■■ 次 回 ■■■

次回は順番通りホージー。デカベースがアリエナイザーに襲撃され、ボスが・・・!?外部からそんなに容易く侵入できない筈のデカベースなのに、一体・・・?まさか、ボスに遭いたいと言っていたホージーの親友が・・・?
んー、ここまで『かつての親友がアリエナイザーに!?』と匂わせる予告だと、逆にそれを外してくると思っちゃうもんだけど・・・。

【 特捜戦隊デカレンジャー Episode.11『プライド・スナイパー』 】