今回はセンちゃんストーリーと思わせておいて、実はデカベースの新機能のお披露目。
宇宙の破壊王メテウスが作り出した究極の破壊マシン『ギーガス』の頭脳・メリアことフローラに芽生えた心を大事にしたいと思うセンの戦いぶりが、ストーリーの目玉。
さあ、出て来い斜山!(また古いネタを)
冒頭、今回のネタ仕込みをやってるスワンさんとボス。古今、メカニックが何かやってる時は新マシンやニューモードのお披露目がある証拠。さて、今回は何かしら?って、予告見ておいて言う台詞じゃないよな。ましてや幼年誌見てる奴は絶対言っちゃいけないよな。
そんなところに停電。この世界では、地下に構築されたネットワークが都市機能の根幹を成しており、これに障害があると途端にこのように都市機能が麻痺しちゃいます。さしずめ、『大怪犬デカベース』でも配置しておくか。鉄人も復活したし(何の話だ)。
早速捜査に乗り出したバン達は、ネットワーク網が何者かに破壊された後を発見。しかし、破壊されたというより、何か巨大なものに食べられたような・・・。むう、さすが大怪犬(違う)。
そこにてくてく現われたのは一人のコスプレ少女。誰が見ても普通のカッコじゃないよな。その意味ではいつぞやの緋縅奈々ちゃん(?)もコスプレ女だよな。
声をかけても反応が薄いこの少女の心を、ジャスミンが読み取ろうとしますが、何も読み取れません。まるで、心がないような・・・。
といったところで『宇宙の破壊王』メテウス登場。さてはネットワークを破壊したのはこいつか?とバンが追求すると「俺は宇宙の破壊王、そんなセコい真似はしねぇ!」と一蹴。
実はこのメテウス、この少女を狙って現われたのですが、5対1と不利な状況の為、この場は撤退します。実に速やかで適切な判断です。さすが宇宙の破壊王。関係ないか。
そのメテウスがこの少女を狙う理由は・・・?
デカベースでスワンさんが調べたところ、少女はアンドロイドでした。ロボットじゃないよ、アンドロイドだよ。
ジャスミンが何も読み取れなかったのも、機械である以外に、記憶領域が殆ど未使用だった為でもあったとか。
メテウスの狙いが彼女であるとすれば、分解して調べるのが筋というもの。しかし、先にメテウスが襲い掛かってきたときに「怖い!」とかがみこんだ彼女を、センがかばいます。それをホージーは「甘いぞ。プロならもっとクールになるべきだ」と批判しますが、ボスはセンに少女を任せます。お供の猿にはバンをつけておきます。
しかしホージーの言うことも尤も。ボスは、残りのメンバーにはメテウスの目的を探るように指示を出します。指揮官がいるとシャキッとしますね、やっぱり。
その頃メテウスは、カラス鳴くかの山で探し物。探しているのは「俺が作った中で最も危険なマシンモンスター『ギーガス』」とか。ここら辺、凄く説明ネームです。
メテウスが地球に隠したギーガスは、何故か勝手に目覚めて勝手に成長を続けているそうです。そう、今のギーガスは、メテウスの指示で動いているのではなく、自律しているのです。ゆえにメテウスのいうことも聞かないのです。手に負えません。
そのギーガスを制御する頭脳というのが、実はあの少女。
その少女は今はおそらくデカベースに保護されていると睨んでいるメテウスですが、実に余裕タップリ。そんなメテウスにアブレラは、特別攻撃的な怪重機を用意する、と支援を約束。そうまで言うなら、今回はデビちゃん5ではないようです(笑)。何号機まで行くか楽しみですねえ。
センは少女にいろんなことを教えようとします。花や空、雲・・・当たり障りのない上に癒しイメージの高い項目ばかりですねえ。
名前のない彼女に、センは名前をつけます。名付け親のセンスが問われる重要なシーンでセンが導き出した名前は「フローラ」。ひねりはないけど、イメージにぴったりして安定感のある名前をチョイスする辺り、センのキャラクターが出ています。
真意を問うバンにセンは、フローラに感情の芽生えがあったことを告げ、『正しい心』をはぐくもうとしていると教えます。その為にセンは楽しい記憶を積み重ねようというのですが、バンにはフローラが楽しんでるように見えません。
そこでセンが導き出したのは、遊園地。憐れなのはバンで、ジェットコースターに悪酔いしたようです。自分が運転するのは平気なのに、乗る側になると酔うんだって。嫌な奴だなあ(笑)。
でも、フローラは楽しいという感情を表現する術も知りません。そこでセンは古典的な笑顔作成法「一たす一はニッ」でフローラに笑顔を教えます。
次第に感情を備えて行くフローラの元に、一人の風船配りのピエロが近づいてきます。風船を手にフローラは、覚えたての笑顔をピエロに返しますが、そのピエロは途端にフローラの首を絞め始めます。一体何が・・・?というところでCM。
勿論、ただのピエロではなく、メテウスの変装でしたが・・・妙なところに凝る奴だな、こいつ。そういうところ、嫌いじゃないです。いえ、生き長らえさせるつもりはありませんが(笑)。
駆けつけたデカレンを前に、メテウスは初めてフローラの正体を語ります。フローラの真の呼称はメリア、ギーガスの頭脳として造られたアンドロイド。メテウスは、フローラに『破壊プログラム』をインストールし、ギーガスを最強の破壊兵器として完成させようとしていたのです。そういうわけでアナ軍団登場。爽快なまでにベタです。
そうはさせるか、とデカレンが奮闘するわけですが、とりわけセンの奮闘振りは目覚しく、メテウスからあっという間にフローラを奪い返して戦線離脱。大丈夫かこのメテウス、えらく弱いぞ。グロアールがないからダメダメなのか?(関係ない)
デカベースにフローラを連れ込んだセンは、ボスにフローラ保護をお願いします。事情を聞いたボスもこれを許諾しますが、そこに怪獣機キャノングラディエーターが登場、なんとデカベースを攻撃してくるではありませんか。
これこそメテウスの二次作戦。デカベースを破壊しても、メリアが無事ならそれでいいという考え。でも、デカベースが破壊されたらメリアなんかタダじゃすまないと思うけど・・・頭大丈夫か、この破壊王。
頭はともかく、メテウスは4人体制のデカレンを圧倒する強さを見せ付けます。おお、さすが宇宙の破壊王と呼ばれるだけはあります。
メテウスの作戦を知ったバン達は、メテウスそっちのけでデカベースを守ろうとするのですが、今の状態ではデカマシンを出動させている暇はありません。取り敢えずは基本武装であるベースビームで抵抗しているようですが、動かない標的を攻撃する方法はいくらでもあります。一体どうすれば・・・?
そういう時には秘密兵器。丁度今完成したばかりの新モードが登場です。
「特捜起動!デカベース・クローラー!」
レバーを捻ると、なんとデカベースが二分割、上部が前にせり出し、巨大なトレーラーのように走り出したではありませんかっ!そして、その後部に装備された『クローラービーム』はベースビームよりも強力で、キャノグラをよろけさせるほど。
その隙にデカマシンを出動させるのですが・・・ほら、デカマシン格納スペースのことを考えると、もうデカベースは殆ど空洞です。これで一体何が出来るのやら不思議ですが、そんなことは今に始まったことではありませんから不問としましょう。
さて出動したデカロボですが、キャノグラもそう簡単にはやられま・・・
『どかーん』
やられたー(笑)。さすがバーツロイドの駆る怪重機は役に立ちませんなあ。ま、『新キャラお披露目』ということにならないわけじゃないし、いっか♪
このキャノグラ、割と頑丈なタチみたいで、倒れた割には爆発しちゃいません。そこに巨大な触手が何本も延び、倒れたキャノグラに巻き付いてこれを引きずり込もうとするではありませんか。
「そんなところに隠れていたのか、ギーガス」
ギーガス!?というか、ひょっとしてこいつってばメカ食いますか?
さあ、どうやらメテウスよりもギーガスの方が問題になってきました。今回の引きは、まるでセンちゃん主役の劇場用ヒーロー作品みたいな止め絵。勿論ヒロインはフローラで。
今回の目玉はデカベース・クローラー。普段は倒れている門戸の陰でひっそりしており、誰かが近づいてくると途端に襲い掛かる悪魔の申し子。レベル1なら一撃です。何の話やら。
ボスの鼻がくんすかくーんと反応すれば、それはつまり新展開・新アイテム・新キャラ登場の意味。でも、あの巨躯が走行可能な道路が日本のどこに存在するのでしょうか。
凶悪な怪物を手なずけるのは、洋の東西、時代を問わず大概は無垢な少女のお役目。今回は何も入っていないアンドロイドということでその『無垢』が表現されています。
少女は無垢であるがゆえに、悪に染まる危険性がある。そんなことを『インストール』と現代風に使い回している辺り、どうも何か明確な出展がありそうな気がしますけど、こういうことは色んなことに造詣の深い方々にお任せすればいいので、私はやりません。やるとおそらく、締切直前のみなもと太郎になるので。それはそれでいいけど。そういえば、円丈師匠元気かなあ。懐かしいなあドラスレ。
『何も分からない機械少女』に『色々なことを教える好青年』というシチュエーションも、こう書くと「ああ、アレか」とわかるような元ネタがありますが、今の時代、こうやって元ネタを無理矢理引っ張り出すとどんな物事にも元ネタがあるので手に負えませんなあ。あっはっは。ち−。
ネタの話はともかく。
機械にも優しいセン、という「癒し系」キャラ定着を狙っての今回ですが、立て続けに女の子ネタはちょっとどうかなあ。それでなくてもセンは、バンとホージーがメインの回で最後においしいとこをもってって「女殺し」といわれているのに(どこでだ)。
ラストなんか、まるで「勇者が悪の帝王から姫を助けるSF作品」的止め絵で終わるし。実はセン売出し中?ヤロウなんか売り出さんと、女の子を売り出したまえ。何、視聴者層が違ってる?また奥様方か。全く、世の奥様方は多趣味よの。
他のメンバーで目立っていたのは、さすがのバン。今回は四字熟語も通じやすいものが使われていたような気がします。こうして、メインキャラ以外の出番が極力削られている割に、ちゃっかり個性を描いているところが戦隊のいいところ。誰を描きたいのかが誰の目にも明白。そこへいくと、この番組の後の作品ときたらいつまでたっても同率首位で・・・。それはそれで面白いんだけどね。
それにしてもメテウス・・・ギーガスの頭脳とかいうわりに、ちゃっかりセン好みの女の子の姿で製作した辺り、痴れ者度数が高いですねえ。どうやって作ったのかなあ・・・いや、どんな顔して作ったんだろう。人間に合わせて、というからには、勿論あんなとこやそんなとこも微に入り細に入り作りこんでいるんだろうなあ。うひひひひ(変態)
ティタン星人メテウス。宇宙の破壊王とは自称なのか他称なのかさっぱりわかりませんが、破壊に拘りを持つところは好感が持てます。この調子で次回の活躍を期待したいところですが、こいつらが活躍したら番組終わっちゃうからなあ。
メテウスの攻撃力はイマイチ不明。バン達4人を追い詰める辺り、割と強いのかも。でも、デカレンは5人揃ってナンボらしいですからねえ。
メテウスの助勢としてアブレラが繰り出した怪重機はキャノングラディエイター。古代ギリシャ風戦士のいでたちで、盾中央にキャノン方を装備しているのですが、書いてる傍から壺を撫で回したくなるのは持って生まれたDNAの仕業か。核ヲタ。
しかし、まるでいいところがないまま撃破されちゃいます。おまけにギーガスに食われちゃいますし。
さあ!早くもデカベースが新装開店!あの、デカマシンが出撃するとスッカラカン状態のデカベースのどこにそんなスペースが!?という理不尽さはさすが特撮ヒーロー作品です。
そう、遂に登場、デカベースロボ!ついでにデカマスターも再登場。思ったより早い出番ですねえ。もうピンチなのか。やれやれ。