特捜戦隊デカレンジャー Episode.16『ジャイアント・デストロイヤー』

(2004/5/30)

宇宙の破壊王・メテウスが作り出した凶悪メカ・ギーガスと、その頭脳として造られたアンドロイド・メリアことフローラ。今回はこの両者の顛末が描かれます。勿論、センちゃん話なのでメンバーではセンちゃんがフローラとの絡みで活躍します。
そうするとギーガスの始末なんですが・・・今回は新モード連続披露シリーズということで、またデカベースが大活躍します。さあ、その新モードとは一体!?って、予告であれだけ見ておいて何を今更。


■行動指針

冒頭は前回の引きで、ギーガス登場まで。メテウスもここまで巨大に成長しているとは思っていなかったようですが、それはむしろ好都合。あとは頭脳を乗せるだけで、ギーガスはメテウスの意のままに操られる凶悪なマシンモンスターとなるのです。今でも十分凶悪ですが(笑)。

一旦司令室に戻ったセン達は状況確認を行ないます。
もしギーガスの頭脳であるフローラに、兵器用プログラムがインストールされれば、危険きわまりありません。そうなれば『躊躇なく(フローラを)破壊する』とボスは明言します。
でも、あくまでそれは最終手段。ボスはそうなる前に、メテウスとギーガスの始末をつけるべく行動指示を出します。

■自己犠牲

心を持ったゆえか、フローラは夢を見るようになりました。悪夢ですが。
フローラは、自分がギーガスの頭脳として、破壊目的で作られたことに罪の意識を持ってしまっています。それをセンが落ち着かせるというシーン。

フローラは、自分を守る為に身体を張っているセンのことを心配しています。それが恋です。ぴちぴち。
そんなフローラに、センはこう言います。
「みんなの幸せを守る為に、時には誰かが犠牲にならなければならない」
この一言が後に、フローラにある決意をさせてしまうのですが、さすがにこの時はセンにもわかりません。

■いざ実践

さてギーガスですが、必死の捜索にもかかわらず、ギーガスは発見できません。ギーガスは現在地下でお食事中。

デカベースでは、ボスとスワンさんがギーガスに対抗する術を手繰っていました。
「奥の手を出す時がきたようだ」
その言葉にスワンさんため息。どうやら、何かまた新しいものが登場するようですが、また試運転も無しでのお披露目になりそうです。
それがもし通用しなかったら、運命を握っているのはあのアンドロイドの少女かもしれない。スワンさんのこの一言が、そこに偶然通りかかったフローラの耳に入ります。勿論、部屋の戸は閉じていますし、話し声が外に漏れるほど安い造りではないでしょうから、これはフローラの能力なのでしょう。

「私が、運命を・・・」
そこにやってきた警備員がフローラに職務質問(?)しますが、フローラは電撃食らわせて遁走しちゃいます。外の様子がおかしいことに気づいたボスがセンにこのことを教えると、センはフローラの行動を推理する為はっちゃけます。
そう、ここでセンがさっきフローラに言った言葉がこの行動の裏づけになるのです。センはフローラの真意を察知し、フローラを探し出す為にマーフィーを呼び出します。

■センの見せ場

フローラの姿は、郊外に。そこにはメテウスの姿が。フローラはギーガスの元へ向かうつもりなのです。
そこにマーフィーがデカレン達を従えて登場。逆かな?

センの制止にもフローラは「やらなければならないことがあるの」と聞きません。バン達は、メテウスが言うように「メリアとして覚醒した」と思い込み、デリートするしかないと判断。でもセンは、その言葉の真意を理解していました。
フローラは、自らギーガスに取り込まれることで、ギーガスを破壊しようと考えていたのです。
「君みたいに小さな存在が犠牲になるなんて、そんな悲しいことしちゃいけない。
 そんなことさせない為に、俺たちデカレンジャーはいるんだ」

ゆっくりとフローラに近づいていくセン。しかし誰か忘れちゃいませんか?そう、メテウスですよ。メテウスはセンに銃撃をくれますが、ちゃっかり瞬間変身したセンは全く動じることもなく近づいてきます。ああ、BGMまで流れはじめちゃったから、メテウスもここで最期かな(笑)。
たじろぐメテウスの傍まで近づいたセンは、「フローラは、俺が守る!」と差し出したままの手を握り、メテウスを殴り飛ばします。一撃であんなに吹っ飛ぶとは、尋常ではないですねえ。

■大団円

さてメテウスもなんとか抵抗して見せるのですが、所詮は多勢に無勢。おまけにジャッジメントによりデリート許可まで出てしまい、ディーバズーカに狙われてさあ大変。いや、大変というかもう最期なんですが(笑)。

ところがこのメテウス、自ら爆死を選びます。
「裁かれて 刑場の露となるよりも
 自ら割れて 裂けて散るかも」
辞世の句。って『かも』てなんじゃコラ(笑)。
その潔さにバンも「さすが宇宙の破壊王」と感心したようなことを言ったような言わないような、というか単にあっけに取られたような印象です。
ともあれ、フローラも無事救出できたし、メテウスも始末できたし、万々歳というところです。

■ちゃっかりメテウス

という辺りで、メテウスの自爆ショーのおかげですっかり存在を忘れられたギーガスが大暴れ。
「これじゃだいだらぼっちに針の剣」
お前いくつだジャスミン。

勿論、抵抗できるのはデカロボなのですが、スケールが違います。その巨大さに圧倒されながらも、どうにか戦いを進めていくバン達ですが、まるで効果がありません。うふふ、そりゃそうです。デカロボが傷のひとつもつけることができるようなヤワな相手に、『奥の手』は出せませんもんね。ねえボス?

安全な場所からその様子を見ていたフローラが心配そうな表情を浮かべています。勿論センが対象ですが。バンがどうなろうと知ったことではないでしょう。
しかし、そこになんとメテウスが近づいてきます!そう、あんな「潔い」と書いて「わるあがき」と読むような最期を見せた奴が簡単に死ぬわけがないのです。ということで、あれは3Dシステムで作ったホログラムだそうです。いつぞや、なんか似たようなの見た気がしますね。


■地獄の番犬、容赦なし

ギーガスと対峙するデカロボは、その長い触手から身を守るのが精一杯。上下左右お構い無しに襲いくる触手にウメコ・ナビが混乱に拍車を掛けていい調子。
「あじゃぱー」
お前いくつだジャスミン。

一方メテウスも余裕綽々でフローラを追いかけます。そうそう、邪魔が入らないとわかっていると余裕ができて、逃げ惑う姿を楽しむようにできてるんですよね。いえヒューマンプログラムが。いえ悪の。
ところがそこにボスが現われ邪魔立て。ヒューヒュー♪出を狙ってましたねボス♪
「誰にも指一本触れさせないと、センと約束したからな」
って、触られてたような(笑)。

勿論ボスも大変身。ディーソードベガで犬の字を宙に刻んで「地獄の番犬!デカマスター!」と大見得きり。ボスってやたら気合が入ってるよな、変身すると。
しかし、間合いが開いているこの状況ではメテウスの方が有利。メテウスは銃撃をボスに浴びせるのですが、ボスはいとも簡単にこれらを剣で叩き落して見せます。んでもって弾切れのメテウスにボスが迫ると、メテウスまたも「潔い」最期を演出しようとします。
「待ってくれ!俺も破壊王、辞世の句を・・・」
それをボスが口笛で制止、剣先で地面を指します。その先を見ると、弾き飛ばした弾丸がジャッジメント『デリート許可』の意であるバツの字に。それにうろたえたメテウスに、ボス容赦無しのベガスラッシュ。これにてデリート完了です。

しかし、デカロボはギーガスの前に大苦戦中。センの身を案じるフローラに、ボスは余裕のコメント。
「心配するな、我々にはまだ奥の手がある」
その根拠は一体・・・?

■超巨大起動!

ボスが余裕のコメントをはいてる頃、デカロボはギーガスの触手に首締めを受けてました。何故か喉輪が東映でブレイク中の模様。そこに、ボスを乗せたデカベースクローラーが登場、ベースビームで牽制をかけます。
「みんな、さっさとギーガスを倒すぞ」
あまりに軽い口調なのでみんなビックリです。その台詞に「一発逆転、秘密兵器」の存在を感じ取ったバンはウキウキモードに突入です。

デカベース内部にスワンさんの緊急アナウンスが流れ、職員一同は緊急退避エリアに。
「超巨大起動、デカベースロボ!」
スイッチがっきょん、でデカベースが変形を始めます。変形といっても大味なアレですが。傍目には、退避エリアに避難した程度ではちっとも安全ではなさそうな変形をしているような気がしますが。職員さん達も突っ立ってたままだし。
さて、デカベースが立ち上がると、それはそれは巨大なロボが姿を現します。単体で見るとデカロボと違うようには見えないのですが、デカロボが近づくとその巨大さがはっきりします。というかデカロボが小さくなったような風に見えます(笑)

取り敢えず、バン達をベースロボに移動させるべく、その首根っこに地獄突き。背後からですが。実はこれが連絡通路で、バン達はベースロボの腕の中を走ってコックピットに移動します。なんてローテク(笑)。
勿論コックピット部は司令室。既にボスを中心としたコックピットへと変形完了済。さあ、6人揃ったところで、反撃開始です。

■ギーガスの最期

このベースロボをもってしても、ギーガスは巨大です。しかし「歩きながらヒザからビーム」「指からミサイルそれも大量連射」という、ありがちながら妙に新鮮さを感じる攻撃を繰り出すベースロボの前に、ギーガスはけちょんけちょんのぱあ。
そして、かなりあっさりとフィニッシュブロウが炸裂し、ギーガス大爆発。技の名前よくわからなかったけど、あの前面にやたらとくっついていた、いかにもなビーム兵器です。全身光線とまではいきませんけどね。
「これにて一件、コンプリート」
センの言葉を受けてベースロボも敬礼。これが決めポーズ。

■笑顔の別離

事件解決後、フローラは宇宙警察本部で働くことになりました。アンドロイドでも『心』を持っていることを認められてのことらしいです。
バン達はそれぞれがキャラクターにそぐった言葉をフローラにかけています。しかしセンにだけはちょっと悲しいような表情を浮かべるフローラ。
「アンドロイドは涙を流せないから」
ダラッダー?

そんなフローラにセンは、こういうときは笑顔だと、例の言葉をかけます。
「一足す一は」
「ニッ」
フローラも、この前後編で一番の笑顔でそれに答えてくれます。ああ、可愛いなあこの娘。今更ながらそんな印象。やはり女の子は笑顔が一番です。

今回もまたナレーションが振るっています。こんなにナレーションが「キャスト」として認められる作品も久々な気がします。さすが古川さん、伊達にスラップ(以下削除)
「センの思いが通じ、アンドロイドの少女は、人間と一緒に生きていくことに
 なった。デカレンジャーは、みんなが優しい心で生きていけるように、
 日々頑張っている。
 これからも頼むぞデカレンジャー。
 戦え、特捜戦隊デカレンジャー!」


■全般・追記

今回はやはりセンがフローラの意図を察してそれを止めたシーンが一番でしょうか。あの台詞はカッコイイですね。メテウスの銃撃にも全くひるまずに近づいていくシーンも、演出効果がベッタベタのお陰でカッコイイ印象を受けます。ベタってカッコイイなあ、やっぱり。
それにしても、センは女性がらみのエピソードばかりですねえ。確かに、あの中で一番安定しているキャラクターですしね。バンはやかましいわホージーはキザだわで、普通に見ていられるのってセンだけですもんねえ(笑)。

ストーリーはセンとフローラが目玉ですが、今回は新機軸としてデカベースロボの初お披露目がありました。まあその無茶な構造からむやみに強烈な攻撃力からなにからなにまで、すがすがしいまでのベタさ加減。あれはまるで、マシンが出撃したら中身スッカラカンのジャガーバルカンが巨大ロボに変形するようなものですねえ。
そういえば、デカベースってどことなく、カーレンのアレを思い出します。あれ、巨大ロボになりそうだったけど、ならなかったんですよね。その埋め合わせに登場したのがラジエッカーロボというお話(嘘です)。
ラジエッカーといえば、初登場時は可愛かったなあ。いえ、それ以降がどうとか言うつもりはありませんが。ええ。

今回のEDは勿論、デカベースロボの紹介。
変形するデカベースの中でセンがすべり、風呂でウメコが乗り物酔いにかかりそうになる。先にも言いましたが、退避するだけでは安全とは到底いえないと思いますけど、スワンさん(笑)。
メカニックって、中の人間のことはあんまり考えないんだよねー(笑)。


■今回のアリエナイザー

無論、前回から引き続いてメテウスです。このメテウス、デリートされる段になると「辞世の句」とかいって自爆のフリして逃げおおせるというマジシャン体質。なるほど、ピエロの扮装もあながち無関係ではないのかも。
そうそう、「かも」て何じゃコラ(笑)。
いずれにせよ、同じ手が二度も通じるはずがなく、ボスの見せ場の為にあっさりと最期を迎えました。まあ、こんなもんでしょう。
爆破にロマンを感じているのはいいけど、まだ何かが足りませんねえ。尤も、ギーガスが宇宙警察の最新鋭宇宙戦艦でない時点で間違っていますが(貴様の頭がな)。

そのメテウスが造ったギーガスの強さは、デカロボが全く歯が立たないことで立証済み。それをいとも簡単に撃破してしまうデカベースロボの攻撃力が際立つという寸法です。
それにしても、このギーガス。テーマソングが「白い闇の中で〜」で始まらないわ、美樹本の女キャラは連れてないわ、全国各地で大不評。元ネタも評判悪かったよなあ。
・・・えーっと。
ギーガスときいて、液体金属製マッチョを思い出さない人は幸せである、とかオーラ風に締めてみましょうか。では一斉に。さん、はいっ
「オーラ!ドン・ザウサー!」
読めこの程度のネタ振りくらい。この痴れ者どもが(貴様がな)。


■■■ 次 回 ■■■

次回はお待ちかね、ジャスミンとウメコによるコスプレショーです。しかし・・・なんか、イエローとピンクの対立で、絡んでくるのがレッド(推測)、って・・・まさか奴か?奴ってのは浦(削除)
なんでそういう推測が成り立つのかわからないあなたはクンフーが足りません。どりゃー!(真の漢を探す燕青拳を使う弁髪男)
(謎の中華娘による連撃コンボ炸裂中)

魁!チャーバー塾がノンフィクションという事実は別として。
「決めた!今日から私、生まれ変わる!」
何があったか知りませんが、ウメコは突然生まれ変わるみたいです。ジャスミンに。
「どーんとやってみるみそ」
みそ?既に間違っているようです。そんなウメコの姿にあきれたジャスミンは「今日ですっぱり見損なう!」と厳しいお言葉。一体何がどうなるやら。そして、次回の事件は一体何なのか?ゲッツ(名前忘れた)は何故登場するのか?
そんなことより、コスプレネタは何パターン出るのか?それが一番重要です。久々煩悩度数が上がるか?写真集見たからちっとやそっとじゃ上がりませんけど(何のだ)。

【 特捜戦隊デカレンジャー Episode.17『ツインカム・エンジェル』 】