ハリケンジャー 巻之三十四『キノコと100点』

(2002/10/13)

マンマルバの死に、ウェンディーヌの怒りが爆発!次の作戦をとることに。

だがウェンディーヌは、進学塾の生徒を集めることに躍起。「なにをやっているのか・・・」と首を捻るサーガイン達。

スーパーのレジで勧誘を進めるウェンディーヌの元に、ジュクキノコが現れ、勧誘作戦がだいなしに。苛立つウェンディーヌの前に鷹介達が現われるが、鷹介と吼太がその色香に惑わされている間にウェンディーヌは姿を消す。腹立ち著しい七海。
しかし、鷹介達はそこで、「ウェンディー進学塾」というチラシを目にし、さっそく潜入に向かう。

謎の男・橋本の手引きで塾を案内される鷹介達は、子供たちに『ハリケンジャーは敵だ』という洗脳を施しているウェンディーヌを目撃する。
室内に踊り込んだ鷹介達だったが、既に洗脳された子供たちによって周囲を取り囲まれ、全く身動きが取れなくなる。

子供達は一甲達にも襲い掛かる。そこにハリケンジャーと、実は橋本に変装していたシュリケンジャーが吹き飛ばされてくる。一同に会したところで、更に襲い掛かる子供達だったが、その動きが突然止まる。ハリケンジャー達が、変わり身の術で姿を消したのだ。
ハリケンジャー達は、ジュクキノコに的を絞って怒涛の集中攻撃をかけ、これを一気に撃破、子供達を元に戻すことに成功する。

作戦が旨く進まない苛立ちからくるストレスで、ウェンディーヌは巨大化してしまう。そのパワーと迫力はハリケンジャー達を圧倒する。しかし、ウェンディーヌは何故か突然元の大きさに戻る。それは、本物の橋本の姿を認めたからだが、普段の姿のままの為、バケモノ呼ばわりされてしまう。ハッと我に返ったウェンディーヌは、コピージャイアントでジュクキノコを巨大化。
これが轟雷旋風神とも互角以上に渡り合う猛者なのだが、リボルバーマンモスとの合体技の前に敢え無く撃沈する。

一方のウェンディーヌは、「橋本クン」を探して飛び回っていた。いつ落ち着いてセンティピードに戻るのだろうか。


■煩悩

■おそらく全話中最強(度数365)

かつてこれほどまでに煩悩を感じたことは、この作品に関しては一切ない。それほどに極上だ。おそらくこれから、これを越えるものは出てこないだろう。我々は歴史の証人になったぞ(どんな歴史か)

最初の怒髪天のシーンでは、『怒り爆発』が文字どおりになるのが愉快。姉様の脅し(?)に腰砕けのサーガインが激ぷりちー。

そうして誕生した洗脳忍者・ジュクキノコとのブリーフィングでは、ジュクキノコの鋭いツッコミに、机を脚で踏みつけて威嚇する姉様の姿が見られる。このシーンでは『塾講師』スタイルなので、バリバリに脚フェチを意識した映像になっている。その意気や良し。

作戦の第一段階は、洗脳する生徒を集める為に、まずはその親を勧誘すること。姉様が直々に作戦行動をとるんだが、テニスルック、女医、スーパーのレジ係といった『何故に?』というものばかりに扮装する。どれをとっても極上の逸品。
テニスルックでは、寝心地の良さそうな太腿なのが見て取れる。
女医は勿論、高く組まれた脚がポイントだ。全体を映していないのが少々難点だが、その分だけアップになっている。
レジ係はそうでもないが、それも
宇宙忍法、本日早退!
がすべて帳消し。おまけに鷹介と吼太を骨抜きにした「うふ〜ん♪」もある。無敵と呼ばずに何と呼ぶか(何故に無敵か)

作戦の第二段階は、生徒の受付。そこになんと、スーパーで姉様ご執心の橋本クンが、姉様の誘いに乗って塾で働きたいとやってくる。この俳優を知らない人でも、この段階で正体がわかったと思うぐらい不自然だ(笑)
このシーン、姉様の動きが実に精妙を極めている。特に橋本クン相手にシナを作る所作は定番もので外せない。

そこからちょっと進んで、姉様の講義風景。脚部どアップから入るこのシーン、実に物の道理というものをわかった奴が指示を出している。いい奴だ。全体的にアオリで撮影しているのも実に見事。この程度のことすら出来ないでいた東映のクズっぷりが窺い知れるというもの(貴様がな)。
そして更に、乱入した鷹介達を前にして、格子戸の下敷きになってる橋本クンを庇う姉様。全身のショットが意外と多い中、この絶妙な枠の切り具合ときたらどうだ。東映にも職人がまだ残っていたか、とうなったものだ(何の職人だ)
しかしその橋本クンが実はシュリケンジャーだったので、姉様お怒り。変身シーンで、あらぬ妄想を焚き付けていたが、もっと露骨にやらないと焚き付けられないぞ。もっと精進しろ(何の精進だ)

舞台は外に移り、ゴウライジャーも撒き込んでの戦いに。というか、鷹介達が一方的にやられてる。ここでの姉様の高笑いとか、やっぱ屋外だとしっかり映る下半身のラインが絶妙なアングルを実現している。
おまけに、ここぞとばかりにバストアップが連続してくる。いい案配だ。人間体では脚を、上忍体では胸を。いやー、職人の精妙さが伝わるな。
でもジュクキノコはあっという間にやられちゃう(笑)

怒った姉様はそのストレスから巨大化。あの見るに絶えない姿(笑)、一体全体、どういう体構造だったらこんな姿になるんだ(笑)
その巨大姉様のローアングルからのモロアオリ!ぶは、もうスンゲーです姉様。
ここでもうまい具合にバストショットを撮っている。実に指示が徹底している。見事としか良いようがあるまい。制限の激しい作品の中で、ここまで精妙を極めた映像を作り出したこの職人には感謝せずばなるまい。
あと追加アオリ。んー、大腿部はさることながら、乳の具合もちょっとだけ良いという、贅沢なショットだ。

圧倒的なパワーと迫力を見せる姉様。迫る姉様の迫力と、別の意味で迫力、の2パターンがあるのが嬉しいやら悲しいやら(笑)。後者の、手前でたじろぐレッドが笑える。
で、キレた姉様。こうしてみると普通のバストショットなんだが・・・乳だから不問。
しかし、本物の橋本クンを見つけて途端に恥ずかしがり、元の大きさに戻ってしまうという、意外な結末を迎える(笑)。
このシーン、実は予告編のあのラストをCG加工している為、折角のお色気ショットが台無しとなっている。
しかしその橋本クンの前に上忍体で現れた為、「怪物」呼ばわりされて逃げられる。すかさずコンパクトを取り出し「や、カンペキ♪」とウットリ姉様。ウチの家は肉をウットリ(削除)
・・・これの元ネタ、なんだったっけ。
ふと我に返った姉様、コピージャイアントを発進させ、後始末を任せて橋本クンを追う(笑)。この後ろ姿が実にスンバラシー絵。しかし橋本クンは(おそらく)見つからずに終わったんだろうな。ハートマークを撒き散らしながら飛び回る姉様が愉快というかなんというか。
その間に巨大ジュクキノコは倒されるんだが、一向に意に介してないのも笑える。

いやあ・・・煩悩的に見進めて行くとこんなに出てくるもんなんだなあ。これを続けられたらこっちの身がもたんわ。いや画像編集作業とテキスト打ちで(笑)
こういうのを嬉しい悲鳴というんだな。

■今回もジャカンジャ・オゥイヤー♪(度数70)

マンマルバがいなくなったお陰で、ジャカンジャのマヌケ度数が大幅アップして俺は嬉しい。今回はタウ様も割とノリが良かったのが特に収穫。

最初は激怒姉様のあまりの剣幕にたじろぐサーガイン。「クグツよろしくね」に「あい」と答えるこの可愛らしさといったら筆舌に尽くし難い。
サタラクラはタウ様に電撃ビリビリのおしおきを食らって謹慎となりながらも、尚もしゃしゃり出ようとするところをフラびぃにバッテンマスクをつけられて、今回身振り手振りだけで登場。それがまた『愉快なジャカンジャ』の演出につながる。

そして、巨大化する姉様を見てのシーンが今回最強にジャカンジャライク。
驚くフラびぃサーガインに、タウ様がその理由を説明するシーンで、サタラクラがカメラ手前でタウ様の台詞に身振り手振りを当てるのだが、ナイスなタイミングでフラびぃの粉砕バットがサタラクラに炸裂するんだな、これが。
タウ様もその瞬間に、わざわざ一拍空けて待ってくださる。こーゆーとこがあるから好きなんだよな、ジャカンジャってさ。

あとは、戦い終わって、どうにも制御が効きそうにない姉様に「てゆーか早く帰ってこーい」とフラびぃ。サーガインはジュクキノコを不憫に思い、サタラクラはもうバッテンマスクをはがすのを諦めている。三者三様のこのシーン、それぞれのキャラクターがしっかり出ていてホントに良い。
更に今回はマンマルバがもう復活したし。しかも幼生体だ。これで無敵だな。どーせすぐに成体になると思うが。

■少ない割に質が高い七海・ブルー(度数50)

塾で変身した時のハリケンジャー三人のショット。ブルーがアップというのが嬉しい限り。首だけ振り向きと全体振り向き。実にぱっつんぱっつんで好感が持てる。持てすぎるぞブルー。これは七海には出せない味だなあ。
その七海も、電流ビリビリで吹っ飛んだ三人のショットで微妙に見せた臀部曲線がちょっとイイ感じ。
あと、「ウェンディーヌでしょ!ウェンディーヌ!」の、ちょっと怒りの矛先が鷹介達に向いていそうな七海がすげー可愛い。

■その他はまとめて

それ以外ではなんといってもハムちゃん館長。ニューアクション『すみっこでもそもそ』が激ぷりちー♪でも、折角ため込んだ種を吹き出しちゃってもったいない感じだ(笑)

様子のおかしいウェンディーヌを怪訝に思って首をかしげるフラびぃも妙に可愛い。マンマルバがやられて泣いてるその泣き方も妙に可愛い。

あとは、天空忍者シュリケンジャー久々の変装・橋本善成のキメポーズ。そういえば、この変身ポーズって、変装毎に微妙に違ってる気がするんだが・・・どうだろう?


■感想

■姉様の意外でもなかった性格

我が侭でヒスで高飛車。意外でも何でもない(笑)

それにしても、今回の作戦がマンマルバが倒されたことによる『義憤』からだったとはなあ。ジャカンジャって、意外と仲間意識が高いんだよな。今は亡きチュウ様の時も、フラびぃの手向けが泣けてくるほどだったしな。
そんな中で一番仲間意識に欠けていたのが、あの成体マンマルバだったんだが・・・

作戦そのものは、子供達を洗脳してけしかけるという、どんな悪の組織でも一度は通るであろう王道。基本中の基本。
今回はジュクキノコが洗脳役を一手に引き受けていたが、男の子だったら洗脳しなくても姉様に従うに違いない。あの脚で迫られて拒絶できる男の子など・・・ごまんといるだろうが(笑)、俺はきっとついていくに違いない。
だって、『脚を惜しげもなく露出している、なかなかナイスバディで美人のおねーさんが、僕に教えてくれるんだ・・・』って思ったら、期待にときめいて下半(以下、下世話すぎるので削除)

というか、「教えてくれる」の頭に『勉強を』をつけない俺がまずいのか。

それにつけても橋本クンか・・・姉様って、かわいい下僕タイプの子が好みなんだろうか。沢山の美青年にかしずかれて高笑いの姉様・・・う、どうしよう、ちっとも意外でも何でもない絵だ(笑)

さてその姉様の我が侭な点には補足がある。
自分が思ったように事が運ばない、ということにストレスを感じてヒスを起こすのはまあ、割とありそうなこと。姉様はそこで巨大化しちゃうのが違うんだよな。
は?普通は誰も巨大化しない?
嘘付け、世の中には「デュワッ!」とか巨大化する奴なんかごまんといるじゃないか(そんなにいません)

■美人の敵幹部と戦隊男女のベタ展開

そうそう、スーパーの前でのやり取りは、美人のおねーさんにメロメロ(死語)な戦隊男組に、ツッコミいれる女組ってのがベタな定番だよな。
基本的に男組は骨抜きで、女組は怒鳴るんだよな(笑)

■電流ビリビリコント・脇役のハリケンジャー

いやっははは、ストレートで単純に笑えたな。

チラシを頼りに塾に潜入する鷹介達だが・・・お前ら、忍ぶ気持ち全くないだろう、といいたくなるようないでたちにはほとほと笑わせられた。ついでに言えば、こいつらの身体能力なら普通にジャンプできるような高さにフックかけて昇ろうというのも大笑い。
そして、教室に踏み込もうとドアに手をかけたその時、電流ビリビリ〜。
鷹介が開けようとしたので、最初は鷹介だけだったんだが、助けようとした七海、更に吼太も巻き込んで三人とも倒れ込む。いやナイスだ。
その吼太の「もう一つ教室があるよ?」の台詞回しがなんとも脱力した風情でサイコーだ。

で、それを「いざ!」と鷹介が開けようとするが、ジャンケン勝負に移行。でも一発で負けてやんの(笑)
おそるおそるドアに近づく鷹介の肩を、橋本クンが叩く。ふと振り返る鷹介、迂闊にもドアに触れて電流ビリビリ〜。くり返しギャグがいっそ心地よい。

■今回の中忍:ジュクキノコ

姉様がサーガインに作らせたクグツで、ウェンディーヌ配下。最初のブリーフィングにおいて、姉様にときめいてしまうごく普通(笑)の奴だったのだが・・・
能力的には、子供達を洗脳する為の『胞子力ビーム』くらいしか活躍してない。というかなんだねこのネーミングは(笑)。おっさんをコケにするのも大概にせんと、いい加減なんでも許すぞ(許すんかい)
そうくるんなら次は「なんたらビーム」か「なんたらトマホーク」使え。命令。「なんたらウィング」でマントばさばさっで空飛んでも許す。

最後に巨大化したところでは、自分に見向きもしないウェンディーヌに、それでもウェンディーヌの為に戦い、轟雷旋風神すら圧倒する。しかし、前回初登場したばかりでまだヘッポコになってないリボルバーマンモスの餌食にされた。
宇宙忍者ファイルの「相手は上忍。叶わぬ恋であった」というのについホロリときてしまう、そんなちょっと切ない中忍。ヘッポコでも、アンタは男だったぜ。

■祝!マルちゃん復活!

ホントにマルちゃんだったのか(笑)。いや、御英断です東映様。どーせすぐに成体にするんだろうけどさ。久々に『マルちゃん』って呼んで違和感無い、ジャカンジャライクなマンマルバが戻ってきてくれたって感じだ。
いつまでもつのかわからないが、またフラびぃと一緒に遊んで俺を楽しませてもらいたいものだ。

しかし・・・あれ本当にマルちゃんなのか?ひょっとしたら、マンマルバって単独で子孫を産める種族なのかも・・・マンマルバのお産・・・ぶはっ(吐血)
こりゃいかん、エライ話になってきた(笑)

■久々の変装・シュリケンジャー

というか、今回は変装以外はてんで駄目だった。
変装して得たものは確かにあったが(塾の構造とか)、正体を現しても結局ハリケンジャーと一緒になって吹っ飛ばされてりゃ世話無いな。いや、さすが姉様というところか。シュリケンジャーなんて役に立たないほどに強いというわけだな。

あとは・・・リボルバーマンモス召喚して終わりか(笑)

さてその変装は、橋本善成というスーパーの店員。少なくともレジ系責任者っぽい。姉様好みの罪な奴。
それを演じる増島愛浩は、1996年度戦隊『激走戦隊カーレンジャー』において、ブルーレーサー・土門直樹を演じていた俳優。当時、既に奥様方の間で話題になっていたっぽい顔立ちだ。レッドじゃないところが更にツボをついていたに違いない。
俺はタイムレンジャーのラストスペシャル(?)みたいなので見たが、あの名乗りがどうにもカッコいいやら笑えるやら。でも、これに当たった子達がちょっと羨ましい気もする。戦隊名の雄叫びって、ポーズ以外は「そのまま読み」が多いからなあ。


■ 次回、ニンジャミセンLIVE ■

あー、これで暫く煩悩ともお別れかなー。まあ、十分満足したから、当分いいや。
ということで次回は、量産体制の整ったかどうだかわからないニンジャミセン講座。テキストは24ページ。何が何だか・・・

【 ハリケンジャー 巻之三十五『キラリと三味線』 】