151-5.80年度のGメン 田口刑事  .


吹雪刑事とともに、凶悪犯罪に立ち向かったGメンたちを、1人ずつアップしていきたい。
ここでは、メンバーそのものの詳しい紹介は行ないませんので、先輩諸氏のHPをご参照下さい。

 田口刑事

   フルネーム : 田口明夫
   キ ャ ス ト  : 千葉 裕

   千葉裕さんのプロフィール
     生年月日 : 1956年9月19日
     年   齢  : Gメン当時は23〜26歳
     身   長  : 174cm
     血 液 型  : AB型

   1979年から2年半にわたってレギュラーを務めた。

KAJITA巡査さんのHPに掲載されている、「田口刑事のオフ会2007」 のページによると、
185話 「津軽海峡を渡る片足の男」 からの2部作にゲスト出演された (78/12放送) 時には、
レギュラーになる事が決定していたとのことである。
あとはいつデビューするか、という段階だったとの事。


1.概略

田口刑事は、高校を卒業してから、すぐに警察の試験を受けて合格し、白バイ隊員になった。 これは、205話 「新Gメン対ニセ白バイ警官」と、 80年度の274話 「東京原宿族 この夏の犯罪」 で語られる。
警官になったきっかけは 244話 「女教師の殺人!」 で、高校時代の恩師の勧めだと語られている。

警察に入ってからGメンまでの経歴は、交通機動隊の白バイ警官。

加入時は、Gメンでの性格づけとして、"オッチョコチョイで猪突猛進" という新しい設定がなされた。
その為に、エリート集団であるGメンに、エリートではない警察官から転属するという、これまでにない設定となり、最初の頃は血気にはやる、やや無鉄砲な
若手刑事として、描かれることが多かった。                         ↑ 237話 カーアクション強盗団

家族では姉のナオミがいるが、ヨーロッパで行方不明になっている。
そのナオミについては、250話 「パリ・セーヌ河に浮かんだ裸女」 で描かれている。


2.登 場

1979年5月5日に、津川警部補、村井刑事とともに3人で、205話 「新Gメン対ニセ白バイ警官」 で初登場した。  (右の画像)
この作品では、夢を抱いて白バイ警官になったが、仕事の合間に、時々息を抜く姿などが描かれている。
但し、「落ちこぼれ寸前」 とかではなく、実際には元気で熱意のある白バイ警官として描かれている。

この作品では同時に、田口刑事と仲の良いスナック柿ノ木の水上姉妹も、サブレギュラーとして初登場した。 水上姉妹もまた新しい設定で、Gメンでは田口刑事以外には例がない。


3.作品数

Gメンの5年目から7年目の途中まで2年半にわたって出演。
後期に活躍し、Gメン75を盛り上げた。

  出演作品 : 205〜330話 計126作品 (注:出演シーンの有無は不詳)
  主役作品 : 21話 (2人主役等を含む)
             
81年度は主役が減ったのが残念だが、79・80年度ならば、出演期間の主役率は、18.6%であり、人気の高いGメンである。

最終作品は、330話 「19歳の金髪美女強盗団」 だったが、降板編ではなかったのが残念である。
                                                 ↑ 278話 エマニエル連続殺人事件


4.特技・特徴

空手が得意で、香港ではカラテ使いたちと何度も死闘を繰り広げて活躍した。
草野刑事や、島谷刑事ほどの武闘派ではないが、格闘はかなり強かった。

オートバイが得意で、交通機動隊に入り白バイを乗り回していた。
運転技術は抜群で、犯人を追跡するシーンが印象的。

田口刑事を演じた千葉裕さん自身が、実際に 「A級ライセンス」 をもっておられ、
"スピンターン"などはお手のものらしい。 それでも撮影中にやった時は、同乗していた宮内洋さんは、「生きた心地がしなかった」 とも聞く。
雑誌でも、千葉さんの運転技術のおかげで撮影が楽になったとスタッフが言っている。


逆に苦手なのは射撃。 ドラマの中でも 「自分は射撃が下手です。」 というセリフもあった。
翌年に加入した吹雪刑事が、射撃の名手であるので、千葉さんはどう思われたのだろうか?   さらに翌々年に、SPから加入した津村警部補に、射撃を訓練してもらう場面もあった。

とは言うものの、田口刑事は射撃でもそれなりに活躍している。

    千葉裕さんは水泳も得意で、現在はそれを仕事にしておられるが、
    Gメン75でも、右のようなシーンもあった。 230話 零下50度からの脱出 →

5.80年度の変化

202.80年度のメンバー毎の変化でも記載しているが、80年度になると、前年のように血気盛んで、向こう見ずに、飛び出していくという行動が少し変わり、落ち着きが加わってきている。

79年度では、田口刑事は一番の年下であったが、80年度に年下の吹雪刑事が加入したことにより、オッチョコチョイという一面は影を潜め、頼りがいが感じられるGメンとなった。

81年に加入した草鹿刑事からは、「型にはまりすぎではないか」 と言われるシーンがあった。 実際のところは、それほど型にはまっているわけではなく、草鹿刑事の方が、少し型破りだっただけである。

80年度は下から2番目となった事により、田口刑事に変化が起き、加入当時の
未熟な面から、成長する姿が描かれている。


6.「柿の木」の水上姉妹

田口刑事を語るときには、同時に登場したスナック 「柿の木」 の水上姉妹を、語らずにはおられない。
殉職した警官の娘という設定の、姉の水上牧子と妹の水上亜子の2人は、何度も事件に巻き込まれることになり、田口刑事の活躍へと結びついていく。

登場のときから、明確にサブレギュラーとして設定されているという、Gメンでは珍しい存在である。

出演回数は、初登場の 205話 「新Gメン対ニセ白バイ警官」 から、最後の270話 「香港カラテ殺人旅行」 まで、計8話に出演した。


田口刑事は、この姉妹と仲が良いが、特に妹の亜子ちゃんとは仲が良く、いずれは結婚するのではないかと思った視聴者もいたと思う。
ドラマの中でそのような発言が、田口刑事の口から出たこともあった。
             (この設定もGメンでは、田口刑事以外には例が無い)

姉は水上牧子(鳥居恵子さん)、妹は水上亜子(遠藤真理子さん)
 姉は落ち着いているが、妹は勝気でオッチョコチョイ。まるで正反対である。
 性格的にも、田口刑事と妹の亜子ちゃんは似合いだったと思う。

                        213話 ニューカレドニアの逃亡者 →


7.印象に残る作品

2年半にわたる作品には活躍も多く、印象に残る作品も多い。
空手での死闘、 A級の運転技術、 血気にはやる捜査、 吹雪刑事との共同捜査、 水上姉妹とのからみ等など。

270話 「香港カラテ殺人旅行」  (左の画像)
  水上姉妹の連絡で、吹雪刑事と2人で香港へ犯人逮捕に向かう。
  そこで田口刑事と吹雪刑事は、カラテ使いたちとの激闘を展開する。

277話「大暴走 ガソリンタンクローリー」  (一番右下の画像)
  田口刑事を演じる千葉裕さんの、高い運転技術が生かされた作品。

210話 「出刃包丁を持った男」
  銃の誤射で負傷させた田口刑事は、射撃が下手だからと落ち込んでしまう

274話 「東京原宿族 この夏の犯罪」
  田口刑事は、高校時代の後輩と遭遇したことから事件にからむ。
  吹雪刑事とともに、事件解決に奔走する。


224話 「九月の海から出てきた女の手首」  (左の画像)
  水上姉妹と離島に海水浴に行くが、離島では人間が変わるという恐ろしい
  現実を田口刑事たちは味わう。

205話 「新Gメン対ニセ白バイ警官」
  猪突猛進的だが、正義感が強い田口刑事が初登場。
  水上姉妹の喫茶店での、楽しげな姿とのバランスも良かった。

255話 「女が掘った落とし穴」
  田口刑事は、誤って射撃してしまい窮地に陥る。
  吹雪刑事と島谷刑事が、田口刑事の潔白を信じて懸命の捜査を開始する。


258話 「大空港の逃亡者」  (左の画像)
  犯人の追跡とドブ川での捜索が、強い記憶として残る作品。

282話 「肉体のない女が呼んでいる」  (一番左下の画像)
  不気味な洋館での吹雪刑事との捜査。
  霊魂との遭遇などは緊迫感のある力作だった。

237話 「カーアクション強盗団」
  これも千葉裕さんの、A級ライセンスの運転技術が生かされた作品。

249話 「コペンハーゲン女子留学生殺人事件」
  行方不明になっている姉を探す、田口刑事と津川警部補。
                           彼は姉とめぐり逢えるのか?


257話 「大暴走!囚人護送車」  (左の画像)
  水上亜子ちゃんとの絡みの場面は、新加入の吹雪刑事のコミカルさも
  交えて実に楽しかった。暴走族への田口刑事の追跡は見ごたえあり。

213-214話 「ニューカレドニア2部作」
  怪しげな女を尾行中に、津川警部補が誘拐されてしまう。
  田口刑事は立花警部らと必死の捜索を開始する。

321-322話 「キャンピングカーに乗った鬼婆」2部作
  マリコ・寺岡刑事とキャンプに出かけた田口刑事は、鬼婆に出くわす。
  田口刑事は達人のようなキックも見せる。



8.吹雪刑事とのからみ

Gメンの中で、吹雪刑事とともに活動した事が、最も多いのが田口刑事。
彼女との共同捜査も多かったが、それだけではなく吹雪刑事の主役作品にも、深夜の張り込みなどの時には、田口刑事が一緒に張り込みするなどで、活躍している。

田口刑事と仲のいい水上亜子ちゃんからは、そのことを焼もちを焼かれたり、ひやかされたりする。

79〜80年では、田口刑事にとって吹雪刑事は唯一の年下であり、年齢も近い若手同士として、彼女との共同捜査は印象に強く残る。



その作品群には、例えば次のようなものがある。
    257話 「大暴走!囚人護送車」  (右上の画像)
    263話 「痴漢のアリバイ」   (右の画像)
    266話 「殺人暴走オートバイ! 三途の川」
    270話 「香港カラテ殺人旅行」
    274話 「東京原宿この夏の犯罪」
    278話 「エマニエル連続殺人事件」
    282話 「肉体のない女が呼んでいる」


9.レギュラー以前のゲスト出演

田口刑事を演じた千葉裕さんは、レギュラーになる以前にもGメンには何度か
ゲスト出演されている。 それは、次の作品である。

    102話 「思春期病棟」
    135話 「死んだ人からの緊急電話」
    149話 「結婚式の夜の出来事」
    185話 「津軽海峡を渡る片足の男」 2部作のPart1
    186話 「青函連絡船の殺し屋」    2部作のPart2  (右の画像)



    282話 誰もいない洋館で       264話 凄腕の悪党と対決    277話 運転技術の粋を凝らして


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