2、3年前の夏。

日当たり抜群、眺望良好の好立地にある我が家の駐車場で、単車くん達とサイドカ−君は肩寄せあって暮らしています。そんなある日。気温が軒並み30度を超えやがった夏真っ盛り。時間が止まってしまったかのような午後。ちょっとばかし風を感じようかとサイドカ−君のカバーをはがす、と。
なにやらミョ〜な雰囲気がカバーの中の熱気と共にサイドカーくんの舟から立ち上る。「?」と別段変わった風でもないし、気のせい? って思いつつトノカバー(舟についてる雨対策のカバー)を外そうとスクリーンに手をかけると。「!」なんとまあスクリーンがベニョンベニョンの『なみ板』みたいになってるじゃあないっすか。まるで火に炙られたみたいに、いやいやまさに太陽さんに炙られたそのもので。なにやらビンボくさい風体になっちゃてて、僕しばし唖然。前年秋に車検に出す時に元々ついていたスクリーンに経年変化で細かな「ひび」がはいってたんで、近場のサイドカー屋さんにスクリーンも新調してもらったんだけど。なのに『なみ板』。まあ、この異常な暑さだし、しょうがねえか。でもビンボくせえのヤダなって思いつつ、「こんなんなっちゃいまして」って伝えにそのサイドカー屋さんに行ってみた。支配人さん曰く「こんなん初めてだぁ」

僕、よく分かっていなかったんだけど。新調したスクリーン、塩ビで耐熱温度は60℃〜70℃。まあ、真夏と言えども気温70℃ってのはないから、普通平気。しかも2ミリ厚。なのにどおして? 答えは簡単。駐車場、屋根無いもん、バイクカバーかけてるもん、しかも『黒』。そりゃあカバーん中、灼熱地獄だわ。じゃあどうすんべぇ? としばし思案。『なみ板』状になっちゃってる上の部分を切ってショートスクリーンにする。と、防風効果が無くなって、相方コンタクトレンズ使用者だからちと案配悪い。やっぱ新調するしかないか、と決心。でもお店にお願いすると、また手元からサイドカーくん離れてしまう。乗りたい時に乗れないのがイヤなワガママな僕としては、よほどの事が無い限りそれは避けたいし。はたまた工作好きだけどヘタッピだし。そんな悩んでる僕に支配人さん「じゃあ、○○クンに教わって作ってみれば?」と提案。○○クン、手先も器用な某サイドカー連盟(?)の会員さん。何度かウチにも遊びに来てくれてる。彼のサイドカーに付いてるスクリーンも自作って言ってたっけ。じゃあ、そうしましょって事で、支配人さんから○○クンにアポをとってもらうことにして、材料買いにホームセンターに。
で仕入れたのが2ミリ厚の塩ビと耐熱温度が10℃ばかし高いアクリル板。2ミリ厚と1ミリ厚のどっちにしようかと悩んで「確か、オリジナルはペニャペニャしてたよな」と思いつつも2ミリ厚をご購入。他にネジやらホックやら。

で、数日後○○クンご来宅。塩ビの切り方を教わる。電動工具なんてドリルしか持って無いから、カッターでシコシコ切る。練習のつもりで思い切ってショートスクリーンにしてみる。半日かけてやっとこさ切れた。が、やっぱカッコ悪いし。でも切り方や穴の開け方など分かったから大収穫ってことで夕飯食べてレクチャーは終了。

半月ほどショートスクリーンで我慢して、再度型を取り直し、スクリーン再生計画のはじまりでい。


工作のお時間(の2)だぞ。

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