大型自動二輪免許取得までの道のり
そもそも私が本格的に大型自動二輪免許が欲しくなったきっかけは、2001年の冬のことで
ある。
ある大型書店で、いつものようにバイク雑誌を立ち読みしていたときその一冊に出会った。そ
の名は「CLUB HARLEY]。中身を見るとなにやら面白そうだったのですかさず購入し、家で
じっくり読むことに。読めば読むほどにハーレーの魅力にとりつかれていった。バイカーの多く
には「いつかはハーレー」なる合言葉があるように自分も将来乗ってみたいと強く思うようにな
った。でもよく考えてみると、たとえ買えたとしても乗ることができない。そう、免許がないのであ
る。自分の免許は普通自動二輪免許。排気量400CCまでのオートバイにしか乗れない。ハー
レーの排気量は一番小さなのでも883CCあり、大きいのは1450CCもある。従って将来乗る
としたら排気量無制限の大型自動二輪免許が必要不可欠。
現在大型自動二輪免許を取得するには二つの方法がある。一つは教習所でとる方法ともう
一つは試験場にて実技試験に一発合格すること。(これがすごく難しい)
そこで私は考えた。来年の夏のボーナスでなんとか教習所に行けないかと。でもこの計画は
お流れになった。うちの財政がそれを許さなかったのだ。2002年はなんかゴロがいい。二輪
年みたいで。それと中型限定をとってからちょうど区切りの20周年にあたる。だからこの年に
欲しかったのだが...........。
私の野望は消えることなく翌年に持ち込んだ。春先パチンコが絶好調のときがあり9万円くら
いの儲けがあった。あと1万円くらいで地元の教習所になんとか通えるとこまでいった。が、し
かしこれも挫折に終わる。ほかに使い道ができてしまって、この9万円がどんどん減っていっ
た。あー、また今年もダメかぁ。
頭の中いつもオートバイでいっぱいの私は、インターネットでも二輪関連ばかり見てる。インタ
ーネットってのはとても便利なものである。誰かが言ってたけど何でもタダで情報が瞬時にわ
かると。そう、その通りだね。
ある時、大型自動二輪免許取得についてのサイトにふと目が止まった。そうだ!試験場でと
ればいい!費用も安く時間もかからないし、何より自慢できるじゃないか。(少ない回数で合格
すれば) そんな体験記が書かれてあった。
ちなみに受験料は4400円。合格するとあと1750円かかる。合わせて6150円の費用で済
む。安いもんだ。
よし!決めた。試験場でとろう。仮に10回で合格しても5万円でおつりがくる。まさか20回以
上ってことはないでしょう。そうなったら教習所とそう変わらなくなっちゃうもんね。それにあまり
自慢もできなくなっちゃうし。
さてここからが問題である。まえにも書いたが試験がものすごく難しいのである。いきなり行っ
ても受かる訳がない。
金のない私は3回以内の合格を目標にあげた。
そしてあるサイトで重要な情報をつかみ、これに従って計画を進めることにした。その重要情
報とは、千葉県は二輪車安全運転推進委員会(通称 二推)が実施している自動二輪車安全
運転講習会への参加ということだ。なぜそれがいいのかというと、本番の試験前に750CCの
バイクに乗ることが出来るからだ。
6月のとある暑い日に二推の事務所(免許センター内にある)に予約申込みのため足を運ん
だ。直近の講習日は7月12日(土)だった。でも残念ながらその日はTEAM221のツーリングと
かさなっていて行けない(涙)。スケジュール表を見るとその次は8月をとばして9月となってい
る。
8月は暑いし夏休みもあり実施しないのかな.........? という訳で9月20日(土)の予約を済ま
せた。もちろん受付番号は1番である。この受付番号=ゼッケン番号となる。
はやく講習を受けたかったのになぁ。あー、まだまだずっと先だよ〜〜。
本館の売店に寄って二輪の試験コース図を買う(これも情報による)。
9月に入り晴天が続く。20日は晴れるといいな.........。この頃毎日のように職場のパソコンで
天気予報をチェックしてました。雨でも中止にはならないから絶対晴れがいい。
9月の第3週は台風の影響で天気がめまぐるしく変わった。やばい!雨かも?
19日(金)の夜、興奮してなかなか眠りにつけない。コース図を頭の中に描いて何度も自分
が走ってる様子をシミレーションしてみる。そうしているうちにいつの間にか眠りに入っていっ
た。
翌朝6時半の目覚まし時計の音で目が覚める。窓の外を見る。曇り空だ。テレビの天気予報
に目をやる。午後から40%の降水確率ときれいなおねーさんがしゃべっていた。こりゃカッパ
が必要だなと心の中でつぶやく...........。
8時半集合のところ8時に着いた。もちろんカッパは忘れずに持ってきた。さっそく申込書と引
き換えにゼッケンをもらう。栄光の1番である。でもなんか照れくさい。1番て、なんでも最初に
やるから目立つじゃない。
定員40名のところ32名くらいいただろうか。若いヤツはまだ二十歳まえだろう。見渡すと自
分が最年長みたい。もうちょっとおやじがいると思ったのにガッカリ。でも若いもんには負けな
いぞ。なんたってキャリアが違うもんね。
第二学科教室で開講式とオリエンテーションをやったあと、いよいよオートバイにまたがる。
教室を出ると雨が降ってきた。予報よりも早い時間だ。やっぱりカッパを持ってきて正解。なか
には数名忘れてきたやつらがいたが、ちゃんと二推で貸してくれるという。見たら上下黄色の
ムレそうなやつだった。カッチョワリー!
みんなそろって準備体操をする。何年ぶりだろう、大勢で体操なんかするのは.........。
本日の指導員は6名。うちひとりは、あきらかに現役の白バイ隊員。あとは昔、隊員だったろ
うと思われる人。みなさんやはり上手。
はじめに各自乗ってきたバイクで四輪用試験コースを使用。あらかじめ3班に分けられてい
た。もちろん私は1班の1番。私のオートバイは250のスクーターなのでなんか浮いてる。そ
う、場違いって感じ。しかもマフラーを替えてあるのでちょっとうるさい。同じようなアホが他にも
2,3人いた。
30分ほど指導員の後ろを金魚のふんみたいに走って、あっという間に終了。あっけない。ま
ぁ、こんなのはどうでもいいことなのだ。スクーターで走っても練習にならないし、自分としては
早くナナハンに乗りたかったから。
そしていよいよ本格的練習に入る。ドキドキしてきた。クラッチ付きのオートバイなんて6年くら
い乗ってない。ちょっとハンデがあるな、みんなより。
また3班体制でスタートする。1班はコース内を歩いて説明を聞く。2班は二輪試験コースをナ
ナハンを使って走る。3班は四輪試験コースに一本橋、波状路、パイロンを設置して使用。時
間がきたら交代である。まずナナハンに乗った感想はデカイ、パワーがある、走り出すと安定
があって乗りやすい。不安とうれしさが交互にこみ上げてきた。この基本走行をお昼ちかくまで
やって午前の部が終了。
午後1時からは法規走行をしばらくやったあと、最後にゼッケン番号順に一人ずつ1コースを
走る。そしてついにきた!本日のメインイベント。もちろん私はゼッケン1番なので最初のスタ
ートである。31人のギャラリーの目が一点に集中する。あー、視線が痛い。
コースの詳細は本番の試験のとき書くとして、雨の中無事完走に終わった。自分の中では8
0点から90点はいけたんじゃないかと思う。試験は70点以上とれば合格だから今日の調子で
いけば受かるハズなんだけど.........。でも試験って絶対あがるからなぁ。すべては運まかせ。
夕方までかかったこの講習会は、時間間際に終了証を貰っておしまい。
二日後休暇をとって、試験の予約を入れるため、再び免許センターを訪れた。次の試験日を
見てびっくり。なんと一番早いので10月15日の午後。ずいぶん日が空いちゃうなー。でもしょう
がないかぁ。さて何回で合格できるのやら.........。
尚、事前審査については、この講習終了者は全員免除とのこと。おいしい特典がついてい
た。(講習中に引起しと8の字走行は実施済み)
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