ここで自動二輪免許制度についてちょっとお話を。私が高校2年までは自動二輪免許は文字
通り自動二輪免許でしかなかった。1975年(昭和50年)のことである。当時試験場(教習所) では300〜400CCのオートバイを用い、今よりもずっとやさしい試験内容だった。この16、1 7歳のとき試験を受けに行ってればこんな苦労もなかったのに...........。
そもそも暴走族(クリック)が悪い。こいつらのおかげで1975年10月に免許制度の改正が
行われたのだ。こいつらは、おもにナナハンを乗り回し事故を多発させ社会問題をおこした。 警察も高性能なオートバイを取り上げるため400CC以上のオートバイは教習所で取れなくし、 大型のオートバイは試験場のみという暴走族対策を実施したのだ。いわゆる落とすための試 験。一番難しい時代で5、60人受けて一人受かるか受からないかの冬の時代がずっと続い た。
75年以降教習所に取りに行った人は、運転免許証の種類の欄には自二のしるしがあるの
に免許の条件等に中型に限るとか小型に限るといった文字が入っている。一般の善良なライ ダーの願いもむなしく以後20年以上続くことになる。1995年、腰の重い行政側を動かしたの がかのアメリカだった。正確にはハーレーダビッドソンというオートバイメーカー。
80年代日本製のオートバイは世界を圧倒していた。そしてオートバイブームが90年代初頭
まで続くのだが煽りを喰らったのがハーレーで、倒産寸前まで追いやられたのである。前にも 書いたとおり大型自動二輪免許がないとハーレーには乗れないから。
1997年(平成8年)9月、アメリカの政治的圧力を受けて道路交通法の一部改正が行わ
れ、指定教習所なるところでようやく大型自動二輪免許が取得できるようになった。これに伴い 免許区分が下記のとおり変更になった。
限定なし → 大型自動二輪免許(すべての自動二輪車)
中型限定 → 普通自動二輪免許(排気量400CC以下の自動二輪車)
小型限定 → 普通自動二輪免許・小型限定(排気量125CC以下の自動二輪車)
普通自動二輪免許保持者がナナハンなんか乗ったりすると条件違反じゃなく無免許運転に
なるから気をつけるように。
そんな訳で、75年以降相変わらず取得困難な試験場での大型自動二輪免許は一種のステ
ータスである。お金では買えない免許として誇りをもってもいい。(ちょっと大袈裟?)
それではこれから大型自動二輪免許を取ろうと思ってるみなさん、私の文章を参考にがんば
って下さい。
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