伊豆半島−1

カワヅザクラ編

 2000年2月11日(金)早朝、春を求めて伊豆半島ぐるり一周のドライブ旅行に出発。3連休の伊豆、渋滞を予想して早めに出発したが、東名高速は渋滞もなくすんなり沼津ICに到着。国道1号線を東進するとすぐに日本名水100選の柿田川湧水が。富士山の伏流水が数十年〜数百年を経て湧き出る清水を見つつしばらく休憩。車は再び南下し、天城湯ヶ島町の浄蓮の滝ワサビ田を見つつ小休止。天城峠をトンネルで越えて国道414号をひたすら南下して「河津桜」の名所河津町へ。正木邸の樹齢1000年を越える大ソテツを見た後、桜並木の河津川堤防沿いを原木のある飯田家までぶらぶら散策。近くのカーネーション温室を見た後、下田で漫遊し、宿へ。
 次の日は国道136号沿いに西進し、道路沿いに満開の菜の花畑で休憩後、「下賀茂熱帯植物園」に。珍しい数々の熱帯・亜熱帯の植物を楽しむ。山道を行く国道は北進に転じ、途中マーガレット産地でハウス見学の後、なまこ壁で名高い松崎町の漆喰こて絵の長八美術館を見学し、「堂ヶ島洋ランセンター」に到着。珍しいラン科の自生種や華々しい交配種を心ゆくまで楽しんだ後、帰路に。渋滞が予想される・・。戸田経由か船原経由かで道の選択に迷ったが、船原経由を選択。峠を越えるとほどなく渋滞に・・。結局、渋滞は沼津インターまで続き、長い長い帰路となってしまった。
河津町のカワヅザクラ(Prunus kanzakura.cv.Kawazu-zakura)
 カワヅザクラは、原木の特徴から「ハヤザキオオシマザクラ」と「タイワンカンヒザクラ」との自然交配種と考えられている。原木は、昭和30年頃、町内の飯田氏が河津川の河原で採取した幼木を自宅の庭に植えたもので、昭和41年から花を付け始めた。屋号から「小峰のサクラ」として親しまれたこのサクラを伊東市の造園業者勝又氏が接木で増やすことに成功したもの。その後、このサクラは「カワヅザクラ」と命名され、現在約8000本が植えられている。特徴は、開花期が早く、花径が大型、花色が鮮やかなピンクであり、成長が早いなどである。
 今回の旅行(2月11日)では、河津川沿いのサクラ並木はちらほら咲きであったが、原木と役場前のサクラは5〜6分咲きで、充分その雰囲気を楽しむことができた。
 <カワヅザクラの原木>
 町内の飯田氏宅前庭に植えられている。樹齢約45年で、幹周りの太さは堂々としたもの。5〜6分咲きであった。
 <原木の花のアップ>
 花径は35〜40mmと大きく、花弁は内〜外側に向かってピンクが濃く美しい。
 <河津川沿いのサクラ>
 河津川沿いの桜並木はチラホラ咲きであったが、中には開花の早い樹もあり、樹により開花期に差がある。
<役場前のカワヅザクラ>
 写真手前は紅梅で、ポールの右側がカワヅザクラ。梅と桜を同時に楽しむことができた。
<正木氏宅の大ソテツ>
 樹齢1000年といわれる苔むした老木。「蘇鉄」とは、樹幹に鉄を刺込むと蘇るとの意。
<カーネーション>
 河津町は古くからのカーネーション産地として名高い。河津川沿いの桜並木の近くでもハウス栽培を見ることができる。ハウスの中ではおばあちゃんが収穫の最中であった。
旅の途中で
<宿から見た日の出>
 下田市の海岸端にある宿から見た相模湾から昇る朝日。朝日の左手は天皇家のご用邸がある須崎半島。
<菜の花畑>
 沿道のところどころには、旅の心を和ませてくれる菜の花畑が。春を感じるひととき。
<マーガレットのハウス群>
 
南伊豆町には、無霜地帯といわれる温暖な斜面を利用した全国有数のマーガレット産地が広がる。

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