マンハイムとのジョイント・コンサート(2)
(1999.8.31〜9.4)


【9月2日(木)】
  今日はいよいよ演奏会本番である。毎年吹奏楽部の定期演奏会を開催している川崎市教育文化会館で、早速ステージの準備にとりか
 かる。今回は140人と、いつもの倍以上の人数で演奏するので、オーケストラ・ピットを埋めてステージを広くした。
  マンハイムの皆さんが到着すると、ステージ配置の確認をおこない、昼食休憩後、リハーサルを開始した。合同曲の2曲に加えてアン
 コールで演奏する「フロレンティーナ・マーチ」を1回通して合同リハーサルは終了。セッティング替えをして、マンハイム独自のリ
 ハーサル開始。ドイツに行った部員もマンハイムだけの演奏を聴くのは初めてだったので、客席で真剣に演奏を聴いている部員が多
 かった。
  いよいよ本番。18:00に開演のブザーが鳴る。お客さんはちょっと少なめかなア。演奏会が始まると、遠藤校長と川崎市教育長さん
 に祝辞を述べて頂いた。1部最初の曲は、日本では超有名なゲーム音楽「ドラゴン・クエスト」である。作曲者のすぎやまこういち氏か
 ら無償で楽譜を提供していただいたそうです。指揮者のフリッツェン先生が是非お礼をしたいということで、すぎやま氏を招待してい
 たのですが、仕事の関係でどうしても来られないと連絡があり、会うのを楽しみにしていた二高生は非常に残念がっていました。続い
 て「フレンチホルンと交響吹奏楽のためのポップコーン・コンチェルト」は、ソリストであるリチャード・シュナイダー先生のホル
 ン・ソロで華やかな雰囲気を醸し出していました。1部の最後は「大編成交響吹奏楽のためのアエロフォニー」で雄大に締めくくりまし
 た。2部も引き続きマンハイムのステージで、「フリューゲルホルンと金管バンドのための“カミー”」で、こちらもソリストのフォル
 カー・ギュンター先生による超絶なテクニックで、お客さんたちを魅了しました。そして、「バンドマンの挑戦」「アニーよ銃をと
 れ」「威風堂々第1番」を演奏。また、指揮者のフリッツェン先生へのインタビューがあり、ドイツの吹奏楽事情について話しを伺うこ
 とができました。
  そしていよいよ3部、合同ステージである。140人という大編成で、「吹奏楽のための小狂詩曲」「ザ・ブルース」を演奏。会場から
 は大きな拍手が鳴り響く。アンコールに応えて、ショスタコーヴィッチの「セカンド・ワルツ」を演奏。演奏会は大成功に終わりまし
 た。

【9月3日(金)】
  本日は昨日の演奏会のお疲れ休みということで、午前中は青少年の家でのんびりしていました。午後は、マンハイムの皆さんを二高
 の部員たちが、いろいろな所へ案内することになっていた。渋谷、川崎、横浜などにそれぞれ案内し、特に横浜の山下公園で海を見せ
 たグループは、「ドイツのマンハイムは海に面しておらず、海を初めて見た人もいるようで非常に喜んでいた」と話していました。
  夜は武蔵小杉駅前にある「ホテル・ザ・エルシー」でのお別れパーティーである。法政二中関係者が、せっかくだから、ということ
 で「和太鼓」の演奏を用意してくれました。マンハイムの皆さんも、飛び入りで和太鼓をたたいてみたりで大喜び。非常に盛り上がっ
 たパティーになりました。その後、青少年の家へ。

【9月4日(土)】
  マンハイムの皆さんの川崎での5日間の滞在もあっという間に過ぎ、今日は今治に向けて出発しなければなりません。朝8時、トラッ
 クに楽器を積み込み、バスに乗り込む音楽院生たち。多くの二高生部員が見送りに来て、またの再開を誓い合い、バスは出発しまし
 た。
  マンハイム音楽院の皆さんは、我々に音楽とはたいへん素晴らしいものだということを教えてくれました。我々も同じステージに立
 ち演奏を共にしましたが、言葉ではなかなか通じ合えなくても、音楽という一つの趣味を通して曲を完成させたのはお互いに貴重な思
 い出になったことでしょう。「音楽に国境はない」と、改めて実感できました。5日間という短い期間でありましたが、普段の生活では
 経験できない体験をした二高部員の顔は輝いていました。
  吹奏楽部は現在、次期海外演奏旅行を模索中であり、さて、今度はどこの国と音楽の楽しさを分かち合うのだろうか?


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