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■第27回 「チーフテン Mk.5/5P」(TAKOM/タミヤ)
英国面シリーズも第4陣か…我ながら懲りないなと(苦笑。

チーフテンは1966年からMk.2の部隊引き渡しが始まりましたが、
冷戦終結(そういえばこの、「冷戦」という言葉も英国発祥…)はまだ遠く、
部隊運用や技術進歩によってチーフテンは改修を重ね、
このMk.5に至って一応の完成形とされています。
(元々MBTとしての熟成を念頭に置いていたらしく、
開発段階からMk.5での完成を目指していたとか)

尚、Mk.3の詳細は不明ですがMk.4はIDF向けに開発していたタイプで、
イスラエルが最終的に自国開発(メルカバ)の方向にシフトしたため、
欠番扱いでキャンセルとなっています。

キットの方はTAKOM版が2015年後半の同時リリースのキット、
タミヤのそれは1975年時の物ですね、正式公開されていない
(キット化に当たり実車取材が出来なかった)時期のキットで、
…この後分かりますが、側面はともかく上面の画像とかが不足していたのかなと(汗。

でまあ、TAKOM版キットを見つつタミヤ版もアップデートしながら作り比べる、
という趣旨で今回は進んでいきますので、宜しくお付き合いくださいませ。

画像の方はいつもの箱並べと中身ぶちまけ状態ですが、
タミヤ版はモーターライズ時代の部分がそこかしこに有るので、
まずはここをディスプレイ仕様にするべく、塞いでいく所からスタートです…(汗。
ラストはイラン向けのP型です。
(ペルシャの頭文字「P」という型式が付与されていますが、
K型も含め輸出型には赤外線サーチライトが付いていない?
ケースが多い様です、ご参考まで)


時期によりマーキングは変化しているみたいで、
取説には、この初期のマーキング以外に、
イラン・イラク戦争時のマーキング
(及び再鹵獲によりマーキングがイラク風に変わった?車両)と、
21世紀に入ってからの迷彩タイプまで網羅されていて、
まあ、悩みどころでしたが、パッケの車両がこれでしたし、
オーソドックスな初期配備仕様にしてみました。

この時期というか、取説のキャプションでは1983年時とありますが、
イラン革命が起きた直後の混乱なのか、登録番号も英数字表記のまま
(イギリス軍向けの車両と番号が違うので、納入時または試作時の
登録番号がそのまま使用されていると推定)

国籍マークも緑のラウンデル(本家イギリスの航空機では外側の丸が青)で、
実戦参加を経てマーキングはアラビア文字へと変更されていっていますね…。

余談ですがイラン・イラク戦争では、
イラク側がワジ(枯れ川)に水を撒いて泥を作っていたそうで、
56トンも有る車体では、この泥濘から抜け出せずに立ち往生したとか
(奇しくもティーガーIと同じ重さですが、履帯の幅も狭く、エンジンパワーも
それ程強力なタイプでもないので)。

そんな感じで、イランのP型には、就役期間の長さに反し、
武勇伝はイマイチ残っていないので、
今後色々情報が出てくるかなと。

余談ですが、1970年代、このMk.5Pの仕様に不満だったのか、
イラン(パーレビ国王)は700台余りの調達が済んだ直後に
チーフテンの改良型(エンジンとサスペンションの改修型シール1、
シール1の発展型シール2)を発注しますが、1979年にイラン革命が起こり、
発注はキャンセルされ、シール1はヨルダンがカリドとして採用、
シール2は更に改修を加えてチャレンジャー1となります)
キャタピラの取り付け作業になりますが、
片側100枚前後のコマ数に対しパッドパーツの先付作業が発生しますので、
1台あたり400個前後のパーツ数になる訳で…(汗。

タミヤ版キットには別売りのタコム製パーツを取り付けていますが、
僅かに全長が短いのか、タコムのキットが100枚になるのに対し、
99枚で良い具合になるみたいですね…意外だなと。
(後で見比べて見ると、タミヤ版は起動輪の取り付け位置が少し車体寄りで、
その関係で僅かながらキャタピラの有効全長が短くなっていると推測)

(尚、キャタピラの入っている袋にポリキャップが入っているモノが有り、
プラパーツを溶かしてしまう事が多いので、
キットを持っていられる方は袋から出して別保管された方が良いかと)




隔壁をデッチ上げるついでに補強をかましておりますが、
タミヤ版はモーターライズ時代のモールドが残っている分、
(塞いだ箇所が多くなったため)
少し上げ底のレベルが上がっています(笑。
撮影編前のテスト画像が続きます。


NATO仕様として仕上げた作例になりましたが、
やはりタミヤのパッケが先行してイメージが出来てしまったのか、
モデラーとしては先のBATUS仕様が刷り込まれていますね、
こっちに慣れていない感じか・・・・。

で、ぱっと見は過去作のMk.2、
但しよく見ると所々違う
、というアイノコ仕様でして、
これって多分改修タイプのMk.5という事なのかなと。

尚、後面の警戒識別プレートは欧州本土の駐屯部隊に
見られるケースが多い様で、
カナダに駐屯するBATUSでは、
道路事情の違いからかこのプレートが付いていない様なので、
興味は尽きない所かと。

そもそも、イギリス車両には後面の警戒識別プレート(赤白のストライプ板)を
装備していないケースが多く、まあ本国では必須ではなくて、
西ベルリンを初めとした欧州本土の駐屯部隊のみ、の装備っぽいです(ぉ。

(過去作ではPzH2000くらいしかありませんが、
AFVも公道を走る際には現地の法律に準じて表示せねばならないからだと推測、
次回のMk.10からは砲塔上にオレンジのパトランプも付きます)
P型の方はやや黄色みが増した感じになって、
過去作のFV215Bとよく似た雰囲気になりましたが、
…まあ同じ塗料を使ってますからね…少し色調は違うと思いますがっ。
主砲基部のカバーを塗っています。


毎回の悩みどころですが、センチュリオンや米軍車両と同様に
ブラウン~カーキ系の色で纏めるのが無難っぽい感じですけど、
現在の第3世代系車両では、車体色と合わせてある事が多いので、
ついついそっち系に振ってしまいそうなのですが…。
(2枚目の方に有る通り、ベースにオキサイドレッド、
基本色がタン、ハイライトがカーキとなっています)

因みにタミヤ版は工作編で書いた通り、
この部分が素通しなので、マスキングテープとパテで、
それっぽくデッチ上げておりますが、機銃部は余剰パーツからですね、
確かPzH2000製作時に余った機銃の先端部を使っていたかと(ぉ。
3個目はイランに供与された「Mk.5P」として仕上げていきます。
(末尾の「P」はペルシャの意味だとか)

2017年の現在では西側諸国の一員扱い?だった事が不思議なくらいに
イメージが湧いてきませんが、
この頃はイラン・イラク戦争は無論、
イラン革命も起きていない時期なので、
イラン軍にはこのチーフテンのみならず、
F-14も装備されていたりしましたので、
イラン軍仕様って模型的には面白いパターンなのかも、とか。


で、塗装の方は土草色を下地に(1枚目)、
基本色はミドルストーン(2色目)、
ハイライトにはヘンプ(3枚目)を吹いて、
デザートカラーっぽく仕上げていきます。


(マーキング的に初期のものをイメージしている為、
イギリス由来の塗料を使って再現しようと目論んでいる次第)


…まあこれ、過去作でのFV215Bとよく似ていますが、
混ぜて使うか、単独で使うかでここまで印象が変わる、という一例かと(ぉ。
…ついさっきも同じようなこと言ってましたね…(汗。


カラーガイドには2003年時点での迷彩パターンも有るので、
こっちでも面白い作例になるかなと(汗。
砲身部のサーマルジャケットに留めベルトの余りを追加します。


まずはベルト部の制作風景ですが、
少し幅広に切っておいたプラペーパーから、
定規とナイフで細切りパーツを量産しているの図です。


…で、その下が完了状態ですが、ちょっと長いので、
接着剤が乾いた所で適時切り揃えて完了となります。

(長めに作っておき、接着した後、
適当な長さに切り揃えるのがベターっぽいです)
砲身部の作業に移っています。

タミヤ版キットの砲身パーツとの比較画像ですが、
Mk.2ベースの形状になっていますし、
過去作のキット(Marksman 及び Mk.2)の余りパーツも有るので、
丸ごとタコム版キットパーツに差し替えとなります(ぇ。
タミヤ版には上部の取付部が無いため、
タコムキットを見ながらプラ板でデッチ上げています。

…しかしまあ、雑具箱の時は三角で今度は四角か…
我ながら良くやったなと(苦笑。

…あ、取付板の中心に有るのは、
wave製のリベットパーツですね、こういう使い道が有るんだなと。
側面の装甲板(バズーカプレート)の
追加作業に入っておりますが、まずはタミヤ版キットからです。

…で、画像1枚目に比較画像を出しておりますが、
タミヤ版は上部の取付部?っぽい部分が無く、
成型色の事も有って小さく見えますね…。

それ以外ではフック部の位置関係が異なっていて、
(どのみち修正する訳ですが)削り落とすついでに、
タコム版キットと同様の位置関係に修正していきます。

画像ですが…見えませんね…(汗。
白い修正跡が見えますが、これはパーツに有ったヒケを埋めた跡です。
作業は転輪部に入っていますが、
タミヤとタコムの比較をしていくと、起動輪の形状はほぼ同じで、
これなら別売りキャタピラも調整なしでフィットしそうだなと(ぉ。

メインの転輪部はタコム版が圧倒的な情報量を持っていますが、
内側のリムに設けられた補強リブ?っぽいモールドが再現されているので、
最初に組んだ時には(こうなっていたのか…)と感嘆したものですが。
(マークスマン含めると実質5個目ですし…今更ですがっ)


最前部の誘導輪は外側にリブ?が付きますが、
タミヤ版にはさすがに無いですね…形状的には殆ど問題ありませんがっ。
大きさ比較の画像になりますが、
こうなったのは、恐らくタミヤがキット化する時点では、
上面の画像が不足していて、
結果、上面のディティールが(Mk.5にしては)不足気味なキットになったのかなと。

(後日入手した資料写真を見ると、小さなタイプのバスケットは
試作型であるMk.1の画像で確認する事が出来、
タミヤはこの画像を見てキットを開発したのでは、と推測)

バスケット内の小物入れ?は
例によってMk.2キットの残り物パーツです。
何とか今回も終わりましたね…当初、タミヤの古参キットとタコムの最新キットをただ作り比べるだけの積りが、
蓋を開ければ温故造新というか、現時点でできる?改造作業をこれでもかと詰め込んだ作例になりましたね…。

チーフテンは当方にとっても好きな車両のひとつですし、
この後更に最新系キットがまだ2種類残っている訳ですし、…まだまだ英国面は続くなと(苦笑。

で、この後は撮影編ですが…先の連載分も含めて、思い切り溜め込んでおりますので、
…とりあえず未整理状態でも良いから、画像板くらいは流しておかないとダメだなと(脂汗。
キットの取説を読むまで詳細を知らなかった(!
輸出型のチーフテンですが、
中東地域向けの車両は基本的にデザートカラーっぽいのですけど、
イギリスっぽくしたいとか、変化を付けたいとかの理由でグレーにしています。
(但し、配備直後はともかく、日差しとかの環境が過酷ですし、
過去作のマークスマンの様な、薄い色合いのグレーの方がベターかも)

(尚、輸出型のチーフテンには赤外線サーチライトが無い?
パターンが多く、後日見つけた資料に有るK型は、
サーチライトが無くなった分、バスケットが前側にも張り出す形で
大型化しています)



先にも書きましたが、
K型というのはクゥェート(Kwait)の頭文字からっぽい感じですけど、
取説によると、湾岸戦争の緒戦で、侵攻してきたイラク軍のT-72と交戦し、
損害ゼロで少なくとも53両のT-72を撃破しているとか。

で、この奮戦も空しくクゥェートはイラクに占領されますが、
チーフテン部隊は弾薬切れでサウジアラビアまで後退したとか。

キット的には側面と後面のアラビア文字(多分数字)と白いストライプが
目を引きますが、いつもの緑から青グレーに変わっただけで、
随分と印象が変わるものだなと。




工作面は前回のMk.2に引き続き、
フック部の差し替えと砲身部のベルト追加が有りますが、
今回はバスケットのメッシュがキット付属のエッチングパーツ、
エンジンデッキ上のフックがキットのエッチングパーツを使わず、
0.5mm真鍮棒での自作になっている辺りが挙げられるかなと。
消火器ですが、
やはり差し色が有った方が良いので、(俺的)万国共通の赤です(ぇ。

以前の記事でも書きましたが、イギリスにおけるこの時期の消火器は緑で、
輸出型の車両は…どうなんだろうなと(汗。
(分からない時は車体色で塗っておけば良いかと…割といい加減ですけどっ)
デザートカラーのP型はやはり黄色系がいいかなと思い、
ダークイエローから黄土色、セールカラーで布っぽく仕上げてみました。

本体部分より少し明るめの色合いになりましたが、
別素材っぽい雰囲気が出ていればと。

…たぶん今後の後期仕様のチーフテンでは、
この色合いがデフォルトになるかも…!?
転輪のゴム部を塗っていますが、
…まあいつも通りですね、
当サイトの過去記事とかもご参照いただければと。

アップで見ると今回のは傷だらけですね…(汗
黒部分の下地が出来た所で、ゴム部やら金属部やらの
質感を出していきますが、キャタピラとかエッジ部分を中心に、
サビ描きと傷描きをしていきます。

使っているのはいつも通りですが、遺棄車両という訳でもないので、
やり過ぎないように心掛けたい所ですが、
…配備された地域が地域だけに、
砂嵐とか熱とかでかなり擦られるのではないか、
…という事を考慮すると、下地がもっと見える感じも良いのかな、とか。

…しかし、遠目のショットだと殆ど見えませんね…傷とかは(汗。
個別の塗装パターンに入っていきますが、
まずはタミヤ版をNATO仕様で塗装しよう、という事で、
シャドウ色となるRLM70を吹いた所です。
よせばいいのに、って感じの追加ディティールですが、
赤外線ライトの開閉用なのか、バスケット下を這うようにして、
謎のロッド状パーツが有ったりしますが、
タミヤ版にもこれを追加しています(ぇ。

ちなみに本体はプラ丸棒、リブ状のリングはエナメル線、
後部の基部はプラ板とパテでデッチ上げています。

まあ、これから同じコトをやる人は居ないかもですが、
車体後部の跳弾板と干渉するので、ぶつからない様、
ちゃんと調整しなければなりませんがっ。
…しかしこれ、完成後は気を付けないと見えない部分なんですけど…(滝汗
砲塔部の基本パーツが付いた所ですが、
雑具箱及びアンテナベースはMk.2キットの余剰パーツから拝借しています。
左側面の赤外線サーチライト?は、タコム版では浮かせての取付ですが、
タミヤ版では基部パーツとかが無い事も有り、密着スタイルでの取付です。
(色違いで分かるかもですが、赤外線ライトの三角ストッパーに小モールド、
謎の四角いモールドはプラ板による自作、砲身基部カバーの留め部にリベット、
砲手用ペリスコープにエッチングの余りで廂を追加)

他、遊び半分ですが(!、上部に懸吊用と思しき輪っかがモールドされているので、
タミヤ版キットにもエナメル線を曲げて再現してみた次第(ぇ。

発煙筒の点火コードは、基部ごと一旦そぎ落として新造してますね、
…タコム版と位置関係が違っているとか、
モールドがイマイチ?ってのも有ったのですが…(汗。
車体上下接着の前にタミヤ版キットのスポンソン部をデッチ上げていますが、
タコムキットの様に、下部側に板状のパーツを作ろうとすると、
舟形の形状が邪魔して水平状態が出しにくいため、
上部側に目隠しパーツをデッチ上げています。

ただまあ、こちらも車体部のバンクの関係で水平が出しにくいため、
中央部周辺からプラ角材を積み上げて貼りしろを作っておりますが、
…最終的にかなりのヘビー級パーツになったかも(1枚目)。







で、上下接着後の状態になる訳ですが、
タミヤ版キットはこの後更に隙間を埋めてガッチリと組んでいます。






他、タミヤ版キットはMk.2の改修型タイプなのか、
車体の基本形状が前回組んだMk.2と同じなので、
まずはフロント部のフェンダーに、
リブ状のモールドを0.3mm真鍮棒で再現してみました(ぉ。


…や、まあ、この後まだまだ自作すべき?ディティールが有りそうなので、
…タコムキットを見ながら「出来るだけ」追加していく事に…(汗。
車体底部にサスペンション基部が付いた所ですが、
タミヤ版はモーターライズ時代の名残で穴が開いており、
ジャンクパーツで適当に塞いでいる訳で…。

まあ、これ以外にも穴が各所に残っているので、
プラ板やデッチアップでそれっぽく仕上げていきます。
(車体側のサス基部にはコトブキヤの六角ボルトを貼り付けています)

しかしまあ、タミヤはどうやってここまで正確なキットを設計したのか、
公開資料の少ない時期(実車取材はNG)という事を考慮すると、
驚嘆と言う他ないですが…。
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完成直後の3ショット画像ですが、
ぱっと見の形状はほぼ同じで、良く見ると違う、って形になりましたね…。


過去作のMk.2を組んだからこそなのですが、
タミヤ版はMk.2ないしMk.3からの改装Mk.5っぽい雰囲気で、
所々にタコム版の新規生産分のMk.5との違いが見て取れるのではと

(タミヤ版の仕様が実在したとしての話ですが…
正式公開されていない時期のキットですし、憶測でしか語れませんけどっ)。
最後にフェンダーミラーにアルミテープを貼って、
作業完了ですね、…今回は長かったなと(苦笑。
仕上げ作業ですが、NATO仕様のタミヤ版のみが
フラットアースとバフによるスミ入れウォッシング、
イラン仕様のP型とクゥェート仕様のK型が、
デザートイエローによるスミ入れとなります。
砲身部のサーマルジャケットを塗っていきます。

まずはNATO仕様のものをグリーン系で纏めておりますが、
前回のMk.2の時と同様、モスグリーンからRLM02のドライブラシです。

K型の方にも同じくやってみたのですが、…さて(汗。
や、カラーガイドだと緑だったので…。
次の作業前にちょっと小ネタ?とか。

デカールの追加状況ですけど、
NATO仕様のみ欧州本土の駐屯部隊風に、
後面に警戒マークを貼っています。

…タコムキットにデカールが付属しているのですが、
ベース板のパーツが存在しないので、プラペーパーにデカールを貼った後、
適度にカットして取り付けています。

(個人的好みで上下をカット、本来はストライプの向きが「ハ」の字型に
なるのが正式スタイルですが、カラーガイドがこれだったので、
確認せずにパッとやってしまいました…)
エアブラシ業が終わったので、順次筆塗り作業をしていきます。

キャタピラ等の部分にジャーマングレイを塗った所ですが、
今回は3台分ありますので、結構時間がかかったなと。
タコム版のMk.5Pを塗っていきます。

キットのカラーガイドにはイラン軍のタイプが幾つか出ていたのですが、
あえて1個目はクゥェート仕様のK型扱いにしてみようかと(ぇ。

まあ、基本はデザートカラーではありますが、
どうせならイギリス本国でのテストカラーに近いグレー仕様が良いかなと思い、
今回のカラーリングに至っております。

内容的には、先に黒が吹いてありましたので、
2色目が大洗グレー、残った塗料にダークシーグレイを混ぜ、
ハイライトとしています。
(白いストライプが入る為、本体色を明るくしすぎると見えなくなるので、
…っていう理由も有ったり)

…さてまあ、マークスマンと同じ塗料を使っていますが、
使い方次第でここまで印象が変わる、という一例になりましたが、
良い具合に青みの入ったグレーになりましたので、
結構気に入ったかも…(ぉ。
最後にNATO迷彩の黒を適当に吹いて、まずは完了です。

BATUSカラーと悩みましたが
(タミヤのパッケイラストのカラーが当にそれなので)、
やはり戦後イギリス車両の一般的な迷彩パターンはこれですし…。
RLM70の次はブリティッシュグリーン。
アンテナと機銃が付いた完了状態、
時間があまり取れずに、随分とかかって仕舞いましたが…(汗。


タミヤ版キットに関して、
砲身を丸ごと差し替えた分、基部との接合がイモ付けになってしまう為、
基部側にプラ棒を付けて置き、タコムの砲身パーツを挿せるようにしています(ぉ。
ただ、俯迎状態がギリギリ水平になってしまったので、
フェンダー上のミラーとぶつかりそうになってしまい、
やむなく?タコムもタミヤも嵌合爪部分を切り飛ばしています。

…や、砲身部のベルト部も有りますし、
このキットに関しては嵌合爪は無い方が便利かなと(苦笑。

当初このタミヤ版はタコム版と適当に作り比べて終わり、
…の積りでしたが、1970年代のキットという事も有り、
省略ディティールも多く、アップデートの必要性も多々有った為、
いつぞやのスカッドミサイルの時と同様、存分に手を加える結果になりましたね…。

実際にはタコム版を組みつつ足りない部分を自作するとか、
前回のMk.2キットの残りパーツが使えないか吟味したり、
使えそうならタミヤ版にフィットさせる、といった作業が続きまして、
…工作箇所を記述するよりは、画像見た方が早いよね、って気分です(苦笑
砲塔部のバスケットにメッシュを貼っていきます。

タコム版のMk.5にはエッチングパーツのメッシュがありますが、
タミヤ版にはそんなモノはありませんので、
前回のMk.2の時と同様、wave製のメッシュを貼っていきます。

タミヤ版は左側のバスケットの形状が少し小さくなってしまっていて、
まあこれは、開発当時に上面の画像とかがあんまり無かったからなのかなと(汗。

右側はタコム版とほぼ同じでしたが、
パーツ処理が楽そうだったので?タコム版に差し替えてみました。

他、タコム版の方には、左側バスケット内に更に雑具箱が付きますが、
これは「Mk.5P」と呼ばれる輸出型タイプのみの装備でして、
幅が狭いタミヤキットにはそもそも装備できず、
タミヤ版は自動的に無印Mk.5扱いになります(ぉ。 <本国のNATOないしBATUS仕様
砲塔部の工作に入っています…。

作業的には一部のハッチの先付と底部の貼り合わせ、
前回のMk.2と同様にフック部の差し替え
(側面工作時に余ったので、先行して作業していました)を行い、
タミヤ版キットの方は主砲基部のカバーを適当に自作しています。

…砲身基部上の同軸機銃は、
後で余剰パーツから機銃を探して取り付ける事に…(汗。
3台分の側面フックの差し替え作業が終わった所ですが、
今回この部分だけで120個ものフックを作ったので、
改めて、自分のあふぉさ加減を思い知る形になりましたね…
(英国面の闇に落ちた、とも言いますがっ)。
エンジンデッキ上部とか。

タコム版の追加作業になるのですが、
このMk.5から付く様になった?メッシュカバーに取っ手が有り、
キットではエッチングパーツが付属するものの、
パーツが薄いので0.5mm真鍮棒で自作していたり。



過去作のマークスマンでキットパーツを使っていますが、
写真どころか肉眼でも殆ど認識できないパーツなので、
自作して実感を増そうとした訳で(ぉ。
前側の雑具箱が付きました。

並行してタミヤ版のキットをアップデートをしています。
…や、元々は素組する予定だったんですが…。

雑具箱の留め具(固定具?)をプラ板(三角のコマ切れ)で自作、
側面のフックはジャンクパーツです。

ついでにこの車両のみ、フェンダー上に予備キャタピラを
(オリジナル装備ですがっ!)装着してみました。

他、ジャンクのエッチングパーツから、
ワイヤーの留め具を自作していたり(ぉ。
でもって取付完了状態ですが、
過去作のMk.2キットの余剰パーツで幾つか差し替えをしています。
…使えるパーツでも若干の摺り合わせが必要なので、
結構大変だった様な気が…(滝汗。
工作は後部パネルに移っておりますが、
1枚目が排気管の箱の比較、
2枚目が雑具箱の比較、…ですがタミヤ版は成型色の都合上、
画像では殆ど見えませんね…。


(グレーのパーツがタコム版です)
ラス前はペリスコープ部等に各種クリア塗料を塗っていきますが、
シルバー下地にクリアを塗っていく方が、存在感は出ますね…(汗。

この差が顕著に出ているのが車長ハッチ上のサーチライト?部分ですが、
ブラックのケースも多いので、以後の型式では黒にするかなと(ぉ。
ハイライトは聖グロカーキです。
ここから漸く塗装作業です…。

さて、ほぼいつも通りですが、
塗装前にプラサフ(1枚目)、
次いで下地塗装の黒(2枚目)です。
…まあしかし、この状態だと、殆ど区別が付きませんね…(苦笑。
不親切なのもアレですし、改造箇所のおさらいをしておきます。

1.タコムキットの余剰パーツと差し替えた部分:
 キャタピラ(別売り)、前面ライトガード、車体後面の雑具箱、
 排気管BOXのディテール(予備キャタピラとトラベルクランプ、上面通気口?)、
 主砲本体、砲塔右側面の雑具箱とアンテナベース、
 砲塔バスケット内の小雑具箱

2.真鍮棒で自作
 側面と砲塔の小フック、アンテナ、前部誘導輪シャフト(プラ→2.0mm真鍮棒)、
 車体前側フェンダー部のリブ(0.3mm)

3.エナメル線で作り直し&追加
 赤外線ライトBOXの吊り金具、スモークディスチャージャーの点火コード

4.プラ材で作り直した部分(エバーグリーンのもの):
 車体正面の跳弾板の返し部分、側面バズーカプレートの上部(留め具?)、
 フェンダー上の雑具箱の取付リブ、後ろ側雑具箱の裏側補強リブ、
 砲塔上面のディティール(小さい三角板と四角いモールド)、
 操縦手ハッチのストッパー(受け部分はエッチングパーツのランナーから)、
 フェンダーミラー(基部はプラ丸棒、ステーとリブ部は真鍮線から自作)

5.プラ材で作り直した(タミヤの0.5mm厚プラ板):
 エンジン隔壁及びスポンソン部の底板、
 (砲身下のボルト基部はプラ角材から加工しています、
 砲塔左側、バスケット下のロッドは丸棒とエナメル線で自作)

6.プラペーパーによる追加作業:
 砲身部サーマルジャケットの留めベルト、後面識別マークのプレート

7.各種メーカーパーツ:
 真鍮メッシュ#30(バスケット部)、リベット(WAVE製)、
 コトブキヤのハッチパーツ(車体側面の穴埋め用)、六角ボルト(サス裏側他)

8.ジャンクパーツ:
 車体側面のフック(多分トランペッターキットの残り)、主砲同軸機銃、
 車体前面上側のアイホールド

9.エッチングパーツのランナー部から自作
 車体前面跳弾板の留めベルト、操縦手用ペリスコープの廂、
 砲手・車長用ペリスコープの廂、ハッチストッパー裏の保護ブロック

10.その他自作箇所:
 砲身基部のカバーは、マスキングテープで基本形状を出してパテ盛り、
 スモークディスチャージャーの配線基部は、
 ジャンクパーツで基部を作った後にパテ盛り

…ざっとこんな感じですが、画像見た方が理解が早いかも…(苦笑。
車体前側ですが、
タミヤ版キットの内容がタコム版に比べるとアレなため、
先のMk.2キットの余剰パーツ等を使ってディティールアップしています。

レンズ部分をwave等のアフターパーツから分捕ってくれば良かったのですが(!、
生憎と仕込んでいないのでライト本体はキットのまま、
ライトガード部のみタコム版の余剰パーツ(Mk.2の不使用分)、
跳弾板は上側が無いのでプラ板でデッチ上げ、
留めベルトはエッチングパーツのランナー部から、適当に作っています(ぇ。

他、フェンダーミラーはプラ棒とプラ板での自作になりますね、
形状がただの板になっておりますが、まあ良いかと(汗。


…で、最終状態の画像が続いておりますが、
エッチングパーツのランナーから操縦手ペリスコープの廂を自作したり、
ハッチストッパー周辺のディテールをこれまたプラ板と
エッチングパーツの切れ端で再現しています。

…塗装前状態ですと本当にカオス状況ですが、
色塗った後は、単体だとタコム版との違いが分からないレベルかも…(苦笑。
タミヤ版には雑具箱の裏側に追加ディティール
(タコムキットに有ったので)を入れてます。

…この辺はノリと勢いでやっていますが…(汗。